ビジネスの現場において、お礼のメールを送る場面は多くあります。
しかし、ついつい定型文のような文章になってしまったり、いざお礼メールを書こうとしても手が止まってしまう人もいるでしょう。
そこで今回はお礼メールの作成にあたり、送る際のポイントやお礼の文章の注意点を解説していきます。
また、実際のお礼メールで使えるフレーズ集やコピペでそのまま使えるお礼メールの例文もご紹介しています。
お礼メールに限らず、メールを送る際は「例文集」を活用することで時間をかけずに正しい文章を送ることができます。
ビジネスシーンではメールひとつのミスによって信用を大きく失いかねません。
- 謝罪メール
- 異動メール
- お願いメール
- 季節の挨拶メール
など、全部で17のビジネス例文をコピペOK!すぐに使えるビジネスメール「例文集」として資料にまとめました。なにかあったときにすぐに活用できるようにダウンロードしておくことをおすすめします。
目次
感謝が伝わるお礼メールの例文【社外向け】
まずは社外に向けて送るお礼メールの例文を紹介していきます。ケース別に例文を記載していくので、該当する項目の文章をぜひ参考にしてみてください。
また、いずれもコピペで使える例文となっています。用途に合わせて、アレンジなどをお試しください。
お客様への打ち合わせ・訪問のお礼メール
営業職では取引先とのコミュニケーションが多くなります。初訪問の後や重要な商談の後など、状況によってはお礼メールを書くこともあるかと思います。
自社の商品を購入してくださった方へのメールやホームページに登録してくださった方へ送るメールは「追客(ついきゃく)メール」とも呼ばれており、ウェブマーケティングの世界では重要視されています。
追客メールの場合は、お客様への感謝とともに、サービス・商品のセールスを行いますが、今回は追客ではなく、あくまで「お礼」の部分にフォーカスしたメールをご紹介していきます。
追客に関してもっと詳しく知りたい方は「メール追客を成功させるコツとは?効果的な追客メールの書き方・送り方をご紹介します」の記事を参考にしてみてください。
以下はお客様への打ち合わせ・訪問のお礼メールの例文になります。
件名
本日の訪問のお礼
本文
□□株式会社
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△・販促営業部の田中 太郎です。
本日はお忙しいところ、打ち合わせのお時間を割いていただきましたこと、心より御礼申し上げます。
本日ご指摘いただいた課題を、社内で再度検討させていただきます。
再度ご提示できる内容が固まり次第、連絡を差し上げます。
その他気になる点・ご不明点などございましたら、
お気軽にお申し付けください。
メールにて恐縮ですが、引き続きのご対応、どうぞよろしくお願い致します。
取引先に訪問した後のお礼メールでは、「心より御礼申し上げます」といった、フォーマルな言葉を用いて感謝を伝えるようにしましょう。
来店・購入のお礼メール
次に、お客様が店頭に直接来店した場合のお礼メールの例文を紹介します。店頭で仕事をしていれば来店するお客様とのコミュニケーションが多くなります。
一度きりの購入ではなく、リピーターになっていただくためにも「お礼メール」は丁寧に送ることを心がけましょう。
件名
お買い上げありがとうございます。
本文
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△ 田中 太郎と申します。
本日はご来店頂きまして、誠にありがとうございます。
また、当店の商品をお買い上げいただきましたことを、重ねて御礼申し上げます。
これからもご期待に添えるよう、質の高い新作を◯◯様へお届けできるよう、社員一丸となり精進してまいります。
今後共一層のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。
直接店頭にお客様が来店された後のお礼メールでは、感謝の気持ちを伝えるには「重ねて〜」のような、強調するフレーズを使う場合もあります。
ちなみに、お礼メールではあまり関係ないかもしれませんが、お客様に営業目的で自身のwebサイトに誘導するようなメールの場合、「特定電子メール送信の適正化に関する法律」に抵触していないか注意する必要があります。
「特定電子メール法」に関しては、「特定電子メール法とは?知っておきたいポイントをわかりやすく図解します!」こちらの記事で分かりやすく解説しています。
また、リピーターを獲得するためにはお礼メールで好印象を持ってもらうだけでなく、定期的な接触によりファンになってもらう必要があります。多くの企業やお店はメルマガを活用してリピーターの獲得を行っていますので、まだメルマガを配信していない方は下記記事のシステムを参考にメルマガをスタートさせてみてください。
関連記事:メール配信システム比較20選!機能・料金を徹底比較
動画でも解説しているのでお好きな方でごご確認ください。
営業後のお礼メール
お客様への打ち合わせ・訪問のお礼メールの例文を上述しましたが、今回はその中でも「営業」に絞った場合の例文を紹介します。
件名
お打ち合わせのお礼【株式会社〇〇】
本文
株式会社〇〇 総務部 〇〇 様
お世話になっております。
本日Zoomにて弊社サービス◇◇を紹介させていただきました**です。
本日は〇〇様をはじめ、皆様の貴重なお時間を頂戴いたしまして、心より御礼申し上げます。
◇◇のプランや機能詳細をまとめた資料と合わせまして、当メールに添付致しましたので是非、ご覧下さい。
弊社提供のサービスに限らず、集客にお悩みの際はお気軽に、私、**までお問合せください。
今後ともよろしくお願いいたします。
(署名)
営業後のお礼メールの基本は「感謝を伝えること」と「今後も関わるきっかけを作ること」です。
ただし、今後のきっかけづくりに必死になるあまり、打算的な気持ちを相手に感じさせてしまうような文面にならないように注意が必要です。
また、営業のお礼メールはその他にも下記のような種類があります。
- 次回の面談まで決まった場合のお礼メール
- 相手から質問・課題を言われた場合のお礼メール
- 断られた場合のお礼メール
営業後のお礼メール作成のポイントや複数のお客様宛に送る方法などを下記の記事で紹介していますので、併せてご確認ください。
関連記事:営業後のお礼メールの作成のポイント。参考にできる例文付きでご紹介します
展示会のお礼メール
展示会と言えば、出展後のお礼メールを送る作業が必須となります。以下に迅速に効率よく送るかがポイントとなります。ここでは展示会後のお礼メールの例文をご紹介します。
件名
〇〇EXPOご来場のお礼【株式会社〇〇 高橋】
本文
株式会社〇〇 佐藤様
平素よりお世話になっております。株式会社〇〇の高橋です。
本日は大変お忙しい中、〇〇EXPOにて弊社ブースにお越しいただき誠にありがとうございました。
至らぬ点もあったかと存じますが、ご容赦いただきますようお願い申し上げます。
ブースにてご説明させていただいた商品へのご意見やご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
◆展示製品一覧
1 ・商品名
・詳細(商品のサービスページURLなど)
2 ・商品名
・詳細(商品のサービスページURLなど)
なお、各商品に関しましては資料の準備もございます。何か必要な情報等ございましたら本メールにお気軽にご返信ください。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
(署名)
商品に興味を持っていただいた手応えがあった場合は、お客様へ商品の詳細を提示することで、成果につながる場合があります。
メール内で再度、展示会と同じような紹介すると、しつこい印象を与えてしまう恐れがあるので、サイト訪問や資料請求へと誘導しましょう。
その他の展示会お礼メールの例文や気を付けるべきポイントなどは下記記事で詳しく紹介していますので、展示会に参加中の方や参加を検討している方は併せてご確認ください。
関連記事:展示会のお礼メール例文集!商談につなげる方法も解説
名刺交換のお礼メール
名刺交換の後のお礼はマナー上は必須ではありません。しかしながら、日々たくさんの人と会ったり打ち合わせをしている人と今後も繋がっていきたい場合はお礼メールを送るほうが良いでしょう。好印象のメールを送り、大多数のうちの一人から抜けだし良い関係を築くことが大切です。
名刺交換をするシーンは様々ありますが、今回は交流会後のお礼メールの例文を紹介します。
件名
〇〇交流会での名刺交換のお礼【株式会社〇〇鈴木】
本文
〇〇株式会社 田中様
突然のメール失礼いたします。
本日開催された〇〇に関する交流会にて名刺交換をさせていただきました、株式会社〇〇の鈴木です。
本日のお礼でメールをさせていただきました。名刺交換の機会も頂戴し、ありがとうございました。
田中様の事業やゴルフのお話を聞けて本日は非常に有意義な時間を過ごすことができました。貴重なお時間をありがとうございました。
私もゴルフを最近始めましたので、ぜひお話されていたゴルフ場に一度ご一緒させていただければ幸いです。
お忙しいかと思いますのでご返信は不要です。今後とも何卒よろしくお願い致します。
鈴木
初対面で名刺交換をした後に送るお礼メールで、仕事に繋げようと営業色が強すぎるメールを送ると相手もあまり良い印象を持ちません。
また、お礼メールでは相手の負担にならないよう「返信不要」の旨を記載しておくと親切です。
その他にも、名刺を切らしていた場合のメールの例文などお礼メールに限らず、名刺交換の例文やマナーを下記記事で紹介しています。最近はオンラインでの商談が増え、名刺交換の機会が減ってきてるからこそ重要なメールとなります。恥をかかないように事前に確認しておくとよいでしょう。
関連記事:名刺交換のお礼メールの例文まとめ! 良い印象を残してビジネスチャンスを拡大!
退職の際の社外へのお礼メール
退職メールは、お世話になった職場の方々へ感謝の気持ちを伝えると同時に「去り際の印象を良くする」という目的もあります。退職するから関係ないと思う方もいるかもしれませんが、ビジネスはどこで繋がるかわかりません。
件名
退職のご挨拶(田中)
本文
株式会社〇〇 △△様
いつも大変お世話になっております。××株式会社の田中です。
私事で大変恐縮ですが、一身上の都合により3月31日付けで株式会社××を退職する運びとなりました。
在職中は大変お世話になりました。誠にありがとうございます。
本来であれば伺ってご挨拶すべきところ、メールでのご挨拶になったことをお詫び申し上げます。
後任は同じ部署の鈴木が努めさせていただきます。
お時間をいただけるようでしたら、後任の鈴木とご挨拶に伺いたく存じます。
早速ですが、以下日程のご都合はいかがでしょうか?
・〇月〇日 〇〇:〇〇
・〇月〇日 〇〇:〇〇
・〇月〇日 〇〇:〇〇
ご検討のほどよろしくお願いいたします。
末筆ながら、皆様のさらなるご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
社外向けの退職メールは特に気を付ける必要があります。注意点は以下の4点。
- 後任を紹介する
- 退職日を明記する
- 挨拶に伺う日程調整を同時に行う
- 退職後の連絡先は書かない
立つ鳥跡を濁さずを意識し、スムーズに退職する旨を伝えましょう。
退職のお礼メールの書き方に関しては下記記事でさらに詳しく解説しています。併せてご確認ください。
関連記事:【例文あり】退職メールの書き方や例文まとめ。ケース別に文例をご紹介します
担当者変更に伴うお礼メール
担当変更には様々な理由があります。その中でも、人事異動や退職が最も多くなります。これらの例文は上述していますのでご確認ください。
ここでは、後任者が送る担当者変更メールの例文をご紹介します。
件名
【着任のご挨拶】株式会社〇〇 佐藤
本文
株式会社〇〇
鈴木 様
平素より大変お世話になりまして厚く御礼申し上げます。
株式会社◯◯の佐藤でございます。
この度、弊社内の人事異動に伴い、◯月◯日より◯◯ (前任者の名前) の後任として貴社を担当させていただくことになりました。
先日までは◯◯部にて、◯◯業務を担当しておりました。
不慣れな部分もあり、ご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、いち早く貴社のお役に立てるよう、精一杯業務に励んでまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
後日、改めてご挨拶させていただきたく存じますが、まずは略儀ながらメールにてご連絡申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。
(署名)
担当者変更メールでは、担当者が変更になるというお知らせ以外に、必要事項として以下の項目が挙げられます。
- 担当者変更の理由
- 担当者が変わる日付
- 後任者の紹介
- 相手へのお礼
それぞれの詳しい解説やその他、産休の際の担当者変更メールの例文などを下記記事にて紹介しています。スムーズに担当変更し滞りなく引継ぎを行いたい方は参考にしてください。
関連記事:【例文あり】担当者変更メールの書き方とマナーとは?例文に沿って分かりやすく解説します。
感謝が伝わるお礼メールの例文【社内向け】
続いて社内へ向けてお礼メールを送る場合の例文をご紹介します。社内向けのメールは疎かになりがちですが、今後の出世や上役からの信頼にもつながってくるので非常に重要なメールとなります。
上司へのお礼メール
上司が営業に同行してくれた際に、お礼をする時のメールの例文をご紹介します。
件名
営業同行のお礼
本文
△△部長お疲れ様です。
田中 太郎です。
午前中は□□株式会社への営業にご同行いただき、誠にありがとうございました。
先方の質問に対する対応、先方に納得してもらえるような提案など、とても勉強になりました。
また、営業後にご指摘いただいた点につきまして、改めて見直しつつ、今後の商談で活かしてまいります。
これからもまだまだご迷惑をおかけしてしまうと思いますが、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。
本文の具体的な中身には、具体的に見習うべきポイントを挙げ、今回の自分の反省点やこれから改善していく点を簡潔に記すようにしましょう。
上司へのメールに限ったことではありませんが、具体性を出すことで感謝の気持ちも相手に伝わりやすくなります。例えば、営業同行であれば、「部長の○○の提案で、先方の関心と納得が高まったように感じました」などです。
今までご紹介してきたお礼メールと比較するとややカジュアルですが、上司との距離感やお礼を述べたい出来事によって文言を調節しましょう。
退職の際の社内へのお礼メール
退職の際の社外へのお礼メールの例文は上述しました。ここでは社内向けのメールの例文をご紹介します。
件名
退職のご挨拶(田中)
本文
お疲れ様です。
〇〇部〇〇課の田中です。
この度、一身上の都合により本日が最終出勤日となりました。本来であれば直接ご挨拶すべきところ、メールでの挨拶にて失礼いたします。
これまで至らぬ点もあったかと思いますが、皆さまからいただいた叱咤激励の言葉が私の励みとなり、多くの学びを与えてくれました。
今後も、この会社で培った経験を活かしていきたいと思っております。
退職後の連絡先は下記になりますので、今後ともご連絡いただけると幸いです。
メールアドレス:◯◯◯@〜
携帯電話:090-◯◯◯
最後になりましたが皆様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
今まで本当にありがとうございました。
ポイントは「件名・退職理由」をシンプルにすることです。ビジネスメールにおいて共通するマナーですが、件名はシンプルなものにしましょう。
一目で退職メールとわかる件名にしておかなければ、読み飛ばされる可能性があり、せっかくの挨拶メールが相手の目に届かない可能性があります。
また、退職の理由は細かく書く必要はありません。「一身上の都合」程度に留め、込み入った話をしないのがビジネス上のマナーでもあります。
さらに詳しい内容は下記記事をご覧ください。
関連記事:【例文あり】退職メールの書き方や例文まとめ。ケース別に文例をご紹介します
人事異動の際のお礼メール(社内向け)
件名
異動のご挨拶 ◯◯ (自分の名前)
本文
◯◯部の皆さま
お疲れ様です。
◯◯部の◯◯です。
この度人事異動に伴い、◯月◯日付けで△△部へ異動することとなりました。
◯◯部在籍中は大変お世話になりました。一日も早く新しい業務に慣れ、チームの戦力となれるよう精進してまいります。
また、◯月◯日 (◯) 以降の連絡先を記載させていただきます。
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◼︎異動先:△△部 △△課
◼︎メール:××××××@×××.××
◼︎電話番号:000-0000-0000 ※これまでと同様です。
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今後も一緒に仕事をする機会があるかと思います。
部署は変わりますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
社内の方への異動メールのポイントは以下の4点。
- 宛先の部分は役職名だけで良い 「◎◎部長」など
- CCで一斉送信の場合は「◎◎部長、皆さま」とする
- 感謝の気持ちと異動先での豊富などを述べる
- 直接ではなくメールでの挨拶になってしまったことを詫びる
その他にも下記記事では「異動メールを送るタイミングは〇〇!」など、マナーなどについても詳しく記載していますので併せてご確認ください。
関連記事:【例文あり】異動メールの正しい書き方と例文まとめ。異動の挨拶メールのポイントとマナーとは?
感謝が伝わるお礼メールの例文【その他】
ここまで紹介したシーンの他にもお礼メールを使う場面はあります。今回はよくある以下3つのお礼メールの例文を紹介します。
- 面接後のお礼メール
- インターン後のお礼メール
- お歳暮を頂いた際のお礼メール
それぞれ解説します。
面接後のお礼メール
就職や転職などの面接においてお礼メールは欠かせません。なぜなら、面接はその場での受け答えだけでなくその後の対応なども選考に加味されるからです。近年ではSNSを使って普段の人となりを調べる企業も増えていますので注意しましょう。
件名
【面接のお礼】山田 太郎
本文
株式会社〇〇
人事部 鈴木様
いつもお世話になっております。
本日11時より面接いただいた山田 太郎です。
本日はお忙しい中、面接の機会をいただきまして誠にありがとうございました。
鈴木様のお話を伺う中で、改めて貴社サービスの社会貢献度の高さを感じました。
また、クライアント第一という考え方にも非常に共感でき、自分が働いている姿を鮮明にイメージすることができました。
以前より貴社を第一志望とお伝えしていましたが、本日の面接を通して貴社で働きたいという気持ちがより一層強くなりました。
取り急ぎ、面接のお礼を申し上げたく、ご連絡させていただきました。
末筆ながら、貴社のますますのご発展とご多幸をお祈り申し上げます。
(署名)
面接後のお礼メールはテンプレートだけでなく、面接時に実際に話して盛り上がった内容や自身が感じたポジティブなポイントを記載するとより好感を与えることができます。また、挨拶だけで終わりになるのではなく、感謝の言葉や志望度が上がったことを伝えましょう。
また、メールに返信が来た場合は再度こちらからも返信メールを送るほうが良いです。ただし、面接官も忙しいので電話での連絡は極力控えるようにしましょう。
インターン後のお礼メール
企業にインターンシップに行った際はお礼メールを送るようにしましょう。企業は膨大な時間や労力を使ってインターンシップを実施しています。お礼メールを送ることで良い印象を持ってもらうことができますし、実際に就職する場合はその後の評価にも関わってきます。
それでは以下、例文を記載します。参考にしてください。
件名
インターンシップのお礼【◯◯大学・山田】
本文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
本日、貴社のインターンシップに参加させていただきました、◯◯大学の山田と申します。
本日はお忙しい中、インターンシップに参加させていただきありがとうございました。
短い時間ではありましたが、たくさんの経験をさせていただき学びの多い1日となりました。
特に「新規アポイント獲得架電」では”お客様の気持ちになって考える”という社会人として本当に大切な考え方を学ぶことができました。
また、実際にインターンシップを体験してみて、貴社の社風や社員の皆様の温かさに惹かれ、本選考にも進ませていただきたいと考えています。
今後の貴社の本選考においても、今回のインターンシップの経験を活かすことができるように、全力で取り組んで参りますので、引き続きよろしくお願いいたします。
末筆ながら、貴社のなお一層のご繁栄と、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
(署名)
インターンシップの後のお礼メールは本当に必要か悩む場合もあるかと思います。お礼メールは送ることでマイナスな印象を与えることはないので、迷ったら送るようにしましょう。また、周りでは送っていない人が多い場合も差別化になるので、周りを気にせず自分の思ったように行動すると良いです。それが社会人への一歩となります。
お歳暮をいただいた際のお礼メール
最後にお歳暮をいただいた際のお礼メールをご紹介します。利用する機会はあまり多くないかもしれませんが、いざというときにすぐにメールが送れるように参考にしてください。
件名
御歳暮の御礼【株式会社〇〇 山田】
本文
〇〇株式会社
人事部部長 佐藤様
拝啓
師走の候、貴社におかれましてはますます盛栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度は、結構なお品を頂きまして、感謝申し上げます。
お忙しい折、心遣いをいただき恐縮に存じます。
これから本格的な寒波が到来して参ります。佐藤様並びに、スタッフの皆様の健康を切にお祈り申し上げます。
本来であれば書面を持ってご連絡差し上げますところ、略儀ながらメールにて御礼申し上げます。
敬具
(署名)
メールの件名は一目で内容がわかるようにしましょう。お歳暮をいただいたことに対する感謝の気持ちは、電話などで直接伝えられればベストですがメールで代用することも可能です。
最近では、リモートワークの普及などもなり電話が繋がらないケースや電話を嫌がる人も増えているので注意しましょう。
その他、お歳暮をいただいた際のお礼メールの書き方は下記記事で解説しています。様々なシーンに分けて詳しく紹介しているので参考にしてください。
関連記事:お歳暮を頂いた際のお礼メールの書き方!封書でのマナーも合わせ解説します!
お礼メールを送る際のポイント
お礼メールの作成にあたって、気を付けるべきポイントを押さえて作成することで、相手により感謝の気持ちが伝わるようになります。
せっかく感謝の気持ちを伝えるのであれば、正しい言葉遣いと適切なタイミングでメールを送信することで、丁寧に思いを表現しましょう。
そうすることで、お客様や上司と良好な関係を築いていけるはずです。
お礼メールはできるだけ早く送る
お礼メールは早さが大事です。お礼の出来事が数日も前だと、メールを受け取った側からしても疑問に感じてしまうでしょう。
実は、当日にお礼メールを送る人は少ないと言われています。早くお礼を送るだけで、他の人材との差別化が出来ます。
そのため、お礼メールは極力時間を空けずに、早く送るするように心がけましょう。
午前中の出来事に関するものであれば、その日の夕方までに送り、夜の飲み会や午後の訪問に関しては、翌日の始業時間前に送るのが理想的です。
難しい表現にこだわりすぎて時間をかけて書くよりも、相手の記憶に新しいうちに早めに送った方が効果的です。
件名は分かりやすく簡潔に
ビジネスメールにおいて気を付けるべきポイントである、「件名を簡潔に記述すること」は、お礼メールにも当てはまります。
ご紹介した例文のように、「いつの」「何に関する」メールなのかが一目見てわかるような簡潔な件名をつけることを心がけましょう。
簡潔でわかりやすいお礼メールの件名の例として「〇〇〇に関するお礼」や「昨日の〇〇〇のお礼」などがあります。
件名はメールを受け取った際に真っ先に目に付く部分なので、見ただけで内容がある程度補完できるような、わかりやすい件名にしましょう。
定型文にならないように注意
「お礼メールは早さが大事」と解説をしましたが、早さを重視するあまり、内容を疎かにしてしまっては元も子もありません。
あまりに単調な定型文では相手に感謝の意思が伝わりづらいだけでなく、場合によっては、「作業的に送信しているのでは?」という不信感を抱かせてしまうかもしれません。
「その日にあった出来事」や「具体的に何に対して感謝の気持ちを抱いたのか」などを記述することで、定型文のお礼メールと差別化することができ、相手の印象にも残りやすくなります。
多少手間のかかる作業ではありますが、なるべく定型文にならないように心がけましょう。
「取り急ぎ」は使わない
お礼メールの件名で「取り急ぎお礼まで」という言葉が使われることがよくあります。
確かに、「取り急ぎ」という言葉は、ビジネスメールではよく見かけます。
しかしながら、「取り急ぎ」という言葉は辞書的な意味では「とりあえず急いで」であり、ビジネス会話・メールでは「急用などがあり、先方に対して十分な準備や報告ができないないこと」を伝える言葉です。
お礼をする時は、丁寧な表現で相手に感謝の気持ちを伝え、誠意を見せることを目的としているため、適切な用語ではありません。
以上の点から、「取り急ぎ」ではなく、「まずは、お礼申し上げます」や「略儀ではありますが、まずはお礼申し上げます」などの表現の方が好ましいと言えるでしょう。
諸事情により、すぐにしっかりとしたお礼メールを作ることができない場合でも、「取り急ぎ」という表現を使わずに簡単なお礼メールを送り、後から改めて丁寧なお礼メールを送るようにしましょう。
相手との距離感を意識する
お礼メールを送る相手は、取引先、部下、上司と様々です。
お礼メールは送る相手に合わせて、適切な距離感を意識することを大切にしましょう。
例文を見ての通り、「重要な取引先の方」と「身近な上司」へのお礼の仕方だと表現がかなり違います。
初対面の相手に対して、お礼メールを送る際は「初めてメールを送らせていただきます。」や「突然のご連絡失礼いたします。」というように、あくまで初めてお会いしたことを念頭にメールを作成すると良いでしょう。
お礼メールで使えるフレーズ集
お礼メールで使うフレーズには「ありがとうございます。」をはじめ、様々な表現があります。
一言に感謝といっても、相手によって伝える表現を変えなければ、感謝の気持ちが十分に伝わらないことがあります。
ここでは、感謝の言葉を表すフレーズを紹介します。相手との関係によって適切なお礼フレーズが使えるように、お礼のフレーズのボキャブラリーを増やしましょう。
お礼の言葉
お礼のフレーズには、「~いただき、ありがとうございます」、「ありがたくお礼申しあげます」や「重ねてお礼申し上げます」などがあります。
どれも感謝の気持ちを表すフレーズなのですが、状況や相手によって使い方が違うため、距離感を見極めて使うようにしましょう。
ややカジュアルな表現としては「~いただき、ありがとうございます。」というフレーズがあります。
直前の行いに対してお礼を述べるときに使うフレーズで、「先日は」「その節は」といった言葉をつけることで、時間的な幅を持たせることができます。
例えば、社内の親しい上司に何かを教えてもらった時にお礼のメールを書くときは、「〇〇〇についてご教示いただき、ありがとうございます。」のように書くと良いでしょう。
「心より御礼申し上げます」というフレーズは、セミフォーマルな表現で、相手としては取引先や社内関係者でもかなり立場が上の方に対して使うお礼の言葉です。
意味合いとしては先述した「〜いただき、ありがとうございます」よりも丁寧な表現になるので、かしこまった内容のメールに使用しましょう。
例えば、社内の上司に対して「お心遣いいただきましたこと、ありがたく御礼申し上げます。」といったような使い方ができればベストです。
「重ねてお礼申し上げます」は、「もう一度、お礼を言わせていただきます。」という意味であり、繰り返し感謝の言葉を使うことで、感謝の気持ちを強調する役割を持っています。
より丁寧に感謝の気持ちを述べる際に使用すると良いでしょう。
具体的な内容を示す言葉
お礼のフレーズでは、単に感謝の気持ちを述べる時に使う言い回しもありますが、具体的な内容に伴って感謝の言葉を述べたほうが、相手に気持ちが伝わりやすくなります。
お歳暮やお中元などで、取引先や上司から何か物を貰った際には、「結構な品をお贈りいただき、誠にありがとうございます。」のようなフレーズを使うと、目上の方に対して感謝の気持ちが伝わりやすいです。
相手方が自分に対して、配慮をしてくれたり、気を使ってくれた際には、感謝の気持ちを表す「お気遣いくださり」というフレーズを用います。
これ以外にも、
- この度はお越しいただき
- お心配りいただき
- 貴重なお時間をいただき
- この度はご丁重なる〇〇をいただき
- ご愛顧を賜り
などのフレーズもあります。
ビジネスメールの書き出し
相手からのメールへの返信や、電話でやり取りした後にメールを送る場合は書き出しにお礼を添えるようにしましょう。
- ご連絡いただきありがとうございます。
- 早々のご返信、誠にありがとうございます。
- 迅速なご返信、大変感謝いたします。
- 先程は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
- 先ほどお電話させていただいた件につきまして、補足のご連絡です。
- 先ほどお電話いたしましたが、ご不在のようでしたのでメールにて失礼いたします。
書き出しは、様々なシチュエーションに合わせ、臨機応変に変えることが大切です。
「お世話になっております」だけでなく、季節の挨拶や気の利いた挨拶を行い、相手に良い印象を残せるように工夫すると良いでしょう。
締めの挨拶
ビジネスメールでは本文の最後に「締めの挨拶」を添えることがマナーです。また、本文だけでなく締めの挨拶でも感謝の気持ちを伝えることが重要となります。
- この度は心より感謝申し上げます
- 重ねてお礼申し上げます
- 厚く御礼申し上げます
- ご厚情を賜り、誠にありがとうございます
- この度の件につきましては、謹んでお礼申し上げます
締めの言葉はメール全体の印象を左右するので、とても重要です。締めの挨拶では感謝やお礼を伝えることを意識しましょう。
まとめ
お礼メールの基本は、早く送ることと相手に感謝の気持ちが伝わるように定型文にならないよう具体的に書くことです。
また、相手に合わせて適切な言葉選びが出来るようになることも、相手に誠意を見せ好印象を与える上で重要です。
お礼メールを相手に合わせて具体的に書くのは、手間のかかる作業ではありますが、ビジネスをより円滑に進めていくきっかけにもなり得ます。
そのため、この記事で紹介したポイントを踏まえた、「感謝が伝わるお礼メール」が作成できるよう心がけましょう。