メールマーケティング担当者にとって最初の壁になるのが「用語の意味が分からない」という問題です。
「新しくメールマーケティングを始めてみたいけれど、押さえるべきポイントがわからない」
「見るべき指標がわからない」
上記のような悩みも多いのではないでしょうか。
メールマーケディングは導入コストが低く、効果の高いマーケティング施策ですが、「難しそう」というイメージによって、まだまだ導入をためらっている人が多いのも事実です。
とこで本記事では、メールマーケティングを始めるにあたって最初に覚えておきたいキーワードを50個リストアップしました。ひとまず最初の10個だけでも覚えれば十分効果のでる施策が打てるはずなので、ぜひ読んでみてください。
目次
- 1 メールマーケティングとは
- 2 分析関連のメールマーケティング用語
- 3 メール本文関連のメールマーケティング用語
- 4 配信・ターゲティング関連のメールマーケティング用語
- 5 コンプライアンス・運用管理関連のメールマーケティング用語
- 6 特殊用途・キャンペーン関連のメールマーケティング用語
- 7 技術・インフラ関連のメールマーケティング用語
- 8 メールマーケティングと始めるならメール配信システム(ESP)の導入が必須
- 9 メール配信システムの選び方
- 10 メールマーケティングを始めるならブラストメール(blastmail)
- 11 API連携・SMTPリレーサービスならブラストエンジン(blastengine)
- 12 まとめ
メールマーケティングとは
メールマーケティングとは、メールを使ったマーケティング活動のことです。
メールマーケティングの効果は、セールや商品情報の販促・セミナー申込み・自社メディアへの誘導など多岐に渡ります。顧客へのあらゆる行動促進に用いられるため、多くの企業がメールマーケティングを実践しています。
また、メールマーケティング最大のメリットは、ターゲティングによって読者の興味・関心をより刺激できるコンテンツが配信可能な点です。
メールマーケティングについての詳しい内容はこちらの記事に詳しく書いてあるので参考にしてみてください。
関連記事:メールマーケティングとは?基礎知識やメリット・実施方法を徹底解説【2024年最新版】
分析関連のメールマーケティング用語
まずはメールマーケティングに必須な分析にまつわる用語とその定義、計算方法について解説していきます。
オープン率/開封率(Open Rate)
オープン率/開封率とは、送信したメールのうち、受信者がメールを開封した割合を示す指標のことです。
件名が読者にとってどれほど興味を引く内容だったかを示す指標です。
- オープン率には件名やプレビューテキストが大きく影響する。
- メールがスパムフォルダに入らないようにすることも重要。
2. クリック率 (Click-Through Rate, CTR)
クリック率とは、開封されたメール内でリンクがクリックされた割合を示す指標です。メール本文の内容がどれだけ読者の興味を引いたかを計測するために使えます。
- メール内のCTA(Call-to-Action)がわかりやすく、魅力的であることがクリック率向上の鍵。
コンバージョン率 (Conversion Rate)
コンバージョン率とは、メールを通じて目標のアクション(購入、登録、資料請求など)が達成された割合のことを指します。
- メール本文だけでなく、リンク先のランディングページの最適化が重要。
- コンバージョン目標に応じたメール設計が必要。
直帰率 (Bounce Rate)
直帰率(配信エラー率)とは、配信に失敗したメールの割合です。メールが「バウンス」する理由には、アドレスの誤りや受信サーバーの問題があります。
配信成功していて、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまった場合、バウンスではカウントできません。
- 直帰率が高いと、送信元サーバーがスパム判定されてしまう恐れがある。
- 定期的なリストクリーニングが必要。
- ハードバウンス(恒久的な失敗)とソフトバウンス(一時的な失敗)がある。
配信停止率 (Unsubscribe Rate)
配信停止率とは、メールを受信したユーザーが購読解除した割合のことです。配信停止が多くなってしまうと、配信リストの数が減り、メルマガやメール配信の効果が弱まってしまうので注意が必要です。
- 配信頻度が多すぎる場合や、内容がターゲットに合わない場合に高くなる傾向があります。
- 配信停止率が高い場合は、ターゲティングの見直しが必要です。
スパム率 (Spam Rate)
スパム率とは受信者がメールを「迷惑メール」として報告した割合のことを指します。配信エラー率と異なり、受信者が実際に判断しているので、メールのコンテンツも影響します。
- 高いスパム率は、送信者の評判(Sender Reputation)に悪影響を与え、将来的な配信成功率を低下させます。
- 配信リストの品質やパーソナライズを改善することが重要です。
参考記事:メルマガが迷惑メール判定を受けてしまうのはなぜ?原因と回避方法を解説
エンゲージメントスコア (Engagement Score)
各受信者のメールに対する反応(オープン、クリック、配信停止など)を総合的に評価したスコアのことです。
各会社や商材、メルマガの目的によってエンゲージメントの定義が変わるので、自社の目的に合わせて目標を設定しましょう。
- ユーザーのアクティブ度を可視化し、ターゲティングやリテンション施策に活用できる。
- スコアリングの方法はツールや目的によって異なる。
配信成功率 (Delivery Rate)
送信したメールのうち、受信者のメールサーバーに正しく届いた割合のことです。
- リストの質や送信元の評価に大きく依存する。
- 配信成功率が低い場合は、リストクリーニングやIPウォーミングが必要。
キャンペーンレポート (Campaign Report)
特定のメールマーケティング施策に関するパフォーマンスデータをまとめたレポート。オープン率、クリック率、コンバージョン率などの指標が含まれます。
例えば、自社ECサイトでメルマガ会員限定のクーポンコードを発行し、普段の配信と指標の比較をします。開封率、クリック率がどう違うのかといった分析をまとめてレポート化することで、自身の行動改善だけでなく、会社や組織に地検がたまっていくので、マーケティング担当者はレポーティングまでが仕事だと認識しましょう。
- キャンペーンの改善点を特定し、次回施策の計画に役立てる。
- レポーティングしておくことで今後使えるナレッジとして蓄積する。
エンゲージメント (Engagement)
メール受信者の関与度や反応の度合いを示す広義の概念のことです。クリック、オープン、返信、共有などが含まれますが、その定義は企業や配信目的によって異なります。
- 高いエンゲージメントを維持するためには、価値のある内容と適切な頻度での配信が重要です。
- エンゲージメントはスパムフィルター回避やコンバージョン向上に直結します。
メール本文関連のメールマーケティング用語
ここでは、実際にメールを作成する際の用語を解説していきます。
件名 (Subject Line)
メールのタイトル部分で、受信者が最初に目にする内容です。メールの開封率はぼ件名のみで決まるといっても過言ではありません。
- オープン率に最も影響する要素の一つ。短く、簡潔で興味を引く内容が理想的。
- 動的要素(例: 受信者の名前)を取り入れると効果的
- 「〇〇さんへ、特別割引のお知らせ!」
- 「お買い物カートに商品を忘れていませんか?
コールトゥアクション (Call-to-Action, CTA)
メール内で受信者に取ってほしい行動(例: ボタンをクリックする、購入する)を促す部分です。CTAが見にくかったり、ファーストビューに含まれていなかったりすると、メール本文内のクリック率が大幅に低下することもあります。
- 明確で具体的なアクションを提示する。
- ボタンの色や配置も重要。視認性を高める工夫が必要
参考記事:FV(ファーストビュー)とは? 業界シェアNo.1のマーケターが「うまくいくFV」の秘訣を大公開
HTMLメール (HTML Email)
HTML形式で作成される、テキストだけでなく画像や装飾を含むリッチなメールのことです。
CTAをボタンにできたり、アンカーリンクを仕込むことができるので、マーケティングにはこちらがおすすめです。
- デザイン性が高く、ブランドを印象付けやすい。
- 一方で、デザインが複雑すぎるとスパムフィルターにかかるリスクがある。
- 必ずテキスト版も一緒に送信することが推奨される。
参考記事:HTMLメールとは?テキストメールとの違いを徹底解説!
テキストメール (Plain Text Email)
装飾や画像を含まない、純粋なテキストのみのメールです。一斉送信ではあまり使われることはありませんが、HTMLメールと組みわせて使うことで効果を発揮します。
- 読みやすく、シンプルなデザインで信頼性が高い印象を与える。
- スパムフィルターを通過しやすい。
プレビューテキスト (Preview Text)
メールの件名の下に表示される、本文の冒頭部分(メールクライアントによって異なる)のことです。受信者側の環境によっては、全く表示されないこともあります。
- 件名と組み合わせて受信者に強い印象を与える内容を作る。
- メールの内容に即したテキストを明示する。
メールヘッダー (Email Header)
メールの上部に位置し、ロゴやリンクなどが配置される部分のことです。
ブラストメールのメルマガでは上記のようなシンプルなデザインのヘッダーを使っています。
- ブランドロゴを目立たせることで、受信者の認識を高める。
- メール本文のエントリーポイントとして重要。
メールボディ (Email Body)
メール本文の主な部分で、メッセージやプロモーション内容が含まれる、いわばメルマガの本体です。
言わずもがな重要な箇所ですが、重要だからといって長く書いてはいけません。伝えたいことを簡潔に書くことが重要です。
- シンプルで明確なメッセージを心掛ける。
- セグメントに合わせたパーソナライズが効果的。
メールフット (Email Footer)
メールの下部に配置される情報です。会社情報や配信停止リンクなどが含まれます。
フッターにはいわゆる「署名」のようなものを入れている人が多いでしょう。フッターをユニークにしておくことで最後まで読んでもらいやすくするというテクニックを使っている人もいます。
- 法的要件(住所、配信停止リンクなど)を満たす必要がある。
- ソーシャルメディアリンクなどを追加してもよい。
配信・ターゲティング関連のメールマーケティング用語
次は実際に配信をする際の用語について解説していきます。この辺りからは難易度がやや上がってくるので、初心者はいったん上不達について押さえておけば十分でしょう。
A/Bテスト (A/B Testing)
メールの異なるバージョン(例: 件名、CTA、デザインなど)を配信し、どちらが効果的かを比較する方法のことです。オープン率やクリック率など、キャンペーンの最適化を図るために使います。
Aパターン: 件名「今すぐ特典をゲット!」
Bパターン: 件名「あなたのための特別オファー」
⇒勝者のバージョンを全リストに送信。
ポイントは一度に変更していい要素は1つまでということです。複数の要素を変更してしまうと、勝者の効要因が何だったのかがわからず、再現性が持たせられなくなってしまいます。
また、A/Bテストにはある程度工数がかかるうえ、テストにすると配信件数が減ってしまします。そのため、リストの少ない企業や初心者にはお勧めしません。
代わりに、前後比較をお勧めします。同一の仮説でAパターンの訴求を複数送ったあと、Bパターンで複数回試しましょう。
同じタイミングではありませんが、かわりに同じリストに対して検証が可能なので、ものによってはこちらのほうが精度は高くなります。
ターゲティング (Targeting)
メールを送る対象を特定し、その受信者に合ったメッセージを配信する手法です。これはメールに限らずすべてのマーケティング施策において重要なポイントです。
何事においても「誰に届けるのか」を重視して施策を考えましょう。
パーソナライゼーション (Personalization)
受信者の属性や行動データを活用し、メールの内容を個別化する手法です。ユーザーとの関係性を深め、オープン率やクリック率を向上させる効果があります。
簡単なものだと、宛名差し込み機能などがこれにあたります。
参考記事:Outlook(アウトルック)で宛名を自動挿入して個別の宛先に一斉送信する方法ブラストメールを使って5分でHTMLメールを作る方法
セグメンテーション (Segmentation)
リストを小さなグループ(セグメント)に分け、それぞれに最適化されたメールを送る手法です。メール作成の手間はかかりますが、メールの内容を受信者のニーズに合わせることでより大きな効果を期待できます
例えば、新規顧客、既存顧客、休眠顧客に異なるメールを配信するなどが可能です。セグメントの作成には、購買履歴やエンゲージメントデータが役立つのでCRMツールとうまく連携させましょう。
ここでも気を付けたいのが「リストが小さくなりすぎてしまう」という問題です。配信リストをあまりにも小さく分けすぎると、効果測定に十分なデータが取れなくなってしまいます。
配信時間最適化 (Send Time Optimization)
受信者がメールを開封しやすい時間帯に配信する手法です。オープン率やクリック率を向上させる目的があります。
例えば、ビジネス関連のメールは平日午前中、ショッピング関連は週末の午後などがいいでしょう。実際に送ってみて開封率の高い時間帯を分析してみるのもおすすめです。
分析ツールが搭載されているシステムでは開封されやすい時間帯まで計測可能ですが、開封時間は送信時刻に大きく影響されるため、よほど送信数が多くない限りは役に立たないでしょう。
トリガーメール (Triggered Email)
受信者の特定の行動やイベントをトリガー(引き金)に自動で配信されるメールのことです。重要なタイミングで受信者にリーチし、エンゲージメントを向上させることができます。
例えば、 「カートに商品を忘れていませんか?」といったカート放棄メールや「お誕生日おめでとうございます!」というバースデーメールなどが一般的です。
高機能なMAツールにはたいていトリガーメールまで含まれていますが、費用が高額になる可能性があるので気を付けましょう。
参考記事:MAツールおすすめ比較7選!選び方や運用のポイントも解説します
ウェルカムメール (Welcome Email)
新規購読者や顧客に最初に送信される挨拶メールのことです。サンクスメール、サンキューメールとも呼ばれます。初期接触を好印象で終わらせ、ブランドとの関係性を築く目的があります。
フォローアップメール (Follow-Up Email)
購入や問い合わせなど、特定のアクション後に送信されるメールです。顧客満足度を高め、リピーター化を促進する役割を果たします。
購入後のサンクスメールや商品レビュー依頼メールなどが代表的です。
リマーケティングメール (Remarketing Email)
過去にエンゲージメントがあったが、現在は離れている受信者を再び惹きつけるためのメールです。
「最近お会いしていませんね。特別クーポンを差し上げます!」など、特定のセグメントに限って配信することで高い効果を発揮します。
リテンションメール (Retention Email)
現在の顧客との関係を維持し、継続的なエンゲージメントを促進するメール。顧客の離脱を防ぎ、ブランドのロイヤルティを向上させることができます。
リマーケティングメールが休眠顧客の復活が目的であるのに対して、こちらはロイヤル顧客の維持が目的です。
「次回購入で10%オフ!常連のお客様へ感謝を込めて」など、定期的に役立つ情報や特典を提供することで、顧客をつなぎ止める効果があります。
コンプライアンス・運用管理関連のメールマーケティング用語
メール配信に限らず、企業としてビジネスをしていく上では、コンプライアンスを守らなければいけません。メールマーケティングに特に関係のある用語を集めました。
また、日本国内でメールマーケティングを行う場合、「特定電子メール法」に従う必要があります。詳しくはこちらの記事で書いてありますので、読んでみて下さい。
参考記事:「特定電子メール法」とは?違法にならないためのポイントを理解しましょう!
ダブルオプトイン (Double Opt-In)
購読者がメールリストに登録する際に、確認メールを送信し、そのメール内のリンクをクリックすることで登録を確定する仕組みです。
この方法は、リストに登録されるメールアドレスが有効で、受信者が実際に興味を持っていることを確保する目的があります。
これにより、スパムや誤登録のリスクを大幅に軽減でき、リストの質が向上します。ただし、登録手順が増えることで途中で離脱する可能性もあります。
シングルオプトイン (Single Opt-In)
購読者が登録フォームに情報を入力し、ボタンをクリックした時点で即座にリストに追加される仕組みです。登録の手間が少なく、多くの購読者を迅速に獲得できます。一方で、無効なアドレスやスパム登録が入りやすくなるため、リストの品質管理が課題となります。地域によっては法的リスクも伴うため、運用には注意が必要です。
リスト管理 (List Management)
購読者リストを適切に運用し、効果的なメールマーケティングを実現するためのプロセスです。新規登録者の追加や配信停止希望者の削除、セグメンテーション(特定の基準でリストを分割)などが含まれます。リスト管理の良し悪しは、配信成功率やエンゲージメントに直接影響します。定期的なリスト更新と購読者データの整理が重要です。
リストクリーニング (List Cleaning)
無効なメールアドレスやエンゲージメントが低い購読者をリストから除外する作業です。これにより、配信成功率が向上し、スパム報告のリスクも低減します。特に直帰率(Bounce Rate)が高い場合は早急にリストを見直す必要があります。定期的なクレンジングを行うことで、リストの質を保つことができます。
ブラックリスト (Blacklist)
スパムや不正行為を行った送信者やメールアドレスが登録されるリストです。一度ブラックリストに載ると、メールが受信者の迷惑メールフォルダに振り分けられるか、そもそも届かなくなる可能性があります。ブラックリスト入りを防ぐためには、適切なリスト管理や配信内容の最適化が必要です。
ホワイトリスト (Whitelist)
信頼できる送信者やメールアドレスを登録するリストで、受信者が「この送信者からのメールは迷惑メール扱いしないでほしい」と指定します。企業側は受信者にホワイトリストに加えるよう促すことで、配信成功率を向上させることができます。
スパムフィルター (Spam Filter)
メールがスパム(迷惑メール)かどうかを判断し、自動で振り分けるシステムです。件名、送信者情報、メール本文の内容、リンクの質など多くの要素が評価基準になります。スパムフィルターを回避するためには、信頼性の高い送信元アドレスを使用し、質の高いコンテンツを配信することが大切です。
IPウォーミング (IP Warming)
新しい送信元IPアドレスからメールを配信する際、少量のメールから配信を始め、徐々に送信量を増やしていくプロセスです。この方法により、受信者のメールプロバイダーに対してIPの信頼性を構築できます。突然大量のメールを送るとスパム扱いされる可能性があるため、段階的に行うことが重要です。
CRM連携 (CRM Integration)
CRMとはCustomer Relationship Managementの頭文字をとった用語で、日本語では顧客関係管理と呼ばれます。メールマーケティングツールと顧客関係管理(CRM)システムを連携させることで、顧客データを活用したターゲティングやパーソナライゼーションが可能になります。たとえば、顧客の購入履歴や行動データをもとに、個別のメール内容を設計できます。
デリバラビリティ (Deliverability)
送信したメールが受信者の受信トレイに届く能力を指します。
配信成功率やスパムフォルダ回避率も含まれます。デリバラビリティを高めるには、リストの品質管理、信頼できるIPアドレスの使用、スパムフィルター対策などが求められます。
これらを適切に管理することで、メールの到達率を最大化できます。ただし、使用しているメールのサーバーが信頼性の低いものだと、いかにメールの内容やリストを精査してもデリバラビリティは向上しません。
現状到達率の低いサーバーを利用してしまっている人は、メール配信システムの乗り換えも検討しましょう。
関連記事:【メール配信システムおすすめ比較20選】専門家が図解とランキング形式で解説
特殊用途・キャンペーン関連のメールマーケティング用語
キャンペーンやプロモーションにかかわる用語を解説していきます。メールマーケティング以外にも使われる用語も多く出てきますが、ここではメールマーケティングにおける各用語の定義について詳しく説明していきます。
特に配信しているメールがニュースレターなのかプロモーションメールなのか、しっかりと違いを理解して配信するようにしましょう。
キャンペーン (Campaign)
メールマーケティングにおけるキャンペーンとは、特定の目的を持った一連のメール配信を指します。たとえば、新製品の発表、セールの告知、季節のプロモーションなどがこれに該当します。通常、特定のターゲットセグメントに向けて設計され、複数のメールが段階的に送信されることが多いです。キャンペーンは、事前の計画と効果測定が成功の鍵となります。
ニュースレター (Newsletter)
ニュースレターは、購読者に定期的に送信される情報提供型のメールです。主に、会社のニュース、新商品情報、ブログ記事、業界トピックスなどを含むことが多いです。ニュースレターの目的は、ブランド認知度を高め、購読者との関係を築くことです。一貫性のあるスケジュールで送ることで、購読者の信頼を得ることができます。
プロモーションメール (Promotional Email)
プロモーションメールは、特定の商品やサービスを宣伝するためのメールです。一般的にメールマガジン(メルマガ)と呼ばれるものの多くはプロモーションメールです。
セール情報や割引クーポン、新商品のお知らせなどを中心に配信されます。メール内で明確なCTAを提示し、購読者が購入や登録などの行動を起こすよう促します。
アンケートメール (Survey Email)
アンケートメールは、購読者からフィードバックを得るために送信されるメールです。顧客満足度調査や製品改善のための意見収集、マーケットリサーチを目的としています。短く簡潔なアンケートを作成し、回答のインセンティブ(割引クーポンなど)を提供することで、回答率を向上させることができます。
アクティベーションメール (Activation Email)
アクティベーションメールは、登録したばかりのユーザーに最初のアクションを促すためのメールです。たとえば、会員登録を完了するリンクの送信、プロフィールの設定案内、最初の購入を促すクーポン提供などがあります。このメールの目的は、新規ユーザーが積極的にサービスを利用するきっかけを作ることです。
リカバリーメール (Recovery Email)
リカバリーメールは、特定のアクションを完了しなかったユーザーに再度働きかけるメールです。代表例として、カート放棄メール(買い物カゴに商品を入れたが購入しなかった場合のフォローアップメール)があります。これにより、購入や登録などの行動を再び促すことができます。
ダイレクトレスポンスメール (Direct Response Email)
ダイレクトレスポンスメールは、購読者に具体的な行動を促すことを目的としたメールです。たとえば、「このリンクをクリックしてダウンロード」や「こちらから登録してください」などが該当します。非常に明確なコールトゥアクションを含み、レスポンスを得ることに特化しています。
リテンションメール (Retention Email)
リテンションメールは、既存の顧客との関係を維持し、ブランドへのロイヤルティを高めるためのメールです。たとえば、再購入を促すクーポン、ロイヤルティプログラムのお知らせ、役立つ情報の提供などがあります。このメールの目的は、顧客離れを防ぎ、長期的な関係を築くことです。
アクティベーションメール (Activation Email)
アクティベーションメールは、ユーザーが登録や初回利用をスムーズに行えるようサポートするメールです。ユーザーが期待した価値を早期に実感できるような内容(使い方ガイド、参考事例、限定特典など)を含むことが一般的です。これにより、初期段階でのエンゲージメントを高め、離脱を防ぎます。
ダイレクトレスポンスメール (Direct Response Email)
ダイレクトレスポンスメールは、ユーザーに特定の行動を即時に促すメールで、商品購入や登録、資料請求などの直接的なアクションがゴールです。このメールは、ターゲットを明確にし、効果的なCTAを配置することが重要です。短期的な成果を得たい場合に有効です。
技術・インフラ関連のメールマーケティング用語
最後に、技術者向けのメールマーケティング用語を説明していきます。
SMTP (Simple Mail Transfer Protocol)
SMTPは、電子メールを送信する際に使用される通信プロトコル(仕組み)です。インターネット上でメールを送信者のサーバーから受信者のサーバーへ転送する役割を担います。
初心者向けにすごく簡単な説明をすると、SMTPサーバーは高速、大量配信に特化したメール処理のシステムです。
- メールクライアント(例: Gmail、Outlook)でメールを作成すると、SMTPサーバーがその内容を受け取ります。
- SMTPサーバーは、受信者のメールサーバー(GmailやOutlookなど)にメールを転送します。
- 受信者のメールクライアントがPOP3やIMAPを使ってそのメールを受け取ります。
- SMTPは主に「送信専用」で、メールの受信には使われません。
- 多くの企業では専用のSMTPサーバーを設定し、スパム対策やメール配信成功率を向上させています。
- SMTPサーバーの設定が適切でないと、メールが受信者の迷惑メールフォルダに振り分けられることがあります。
SMTPは大量のメール配信(ニュースレターやプロモーション)を行う際に利用されます。ただし、SMTPは開発者・技術者向けのサービスなので、プログラミングや開発の知識がない人が0から導入するにはかなりの難易度があるでしょう。
ESP (Email Service Provider)≒メール配信システム
ESPは、メールの作成・配信・追跡・分析を可能にするツールやサービスを提供する企業やプラットフォームです。日本語ではメール配信システムと呼ばれます。
メールマーケティング初心者には断然こちらがおすすめです。
- メール作成: 使いやすいテンプレートやデザインツールを提供。
- 配信管理: ターゲティング、スケジューリング、セグメンテーションなどの機能を持つ。
- トラッキングと分析: オープン率、クリック率、コンバージョン率などの詳細なデータを可視化。
- リスト管理: 購読者リストのインポート、エクスポート、クリーニング機能を搭載。
- スパム対策: 信頼できる配信インフラとIPアドレスでスパムフォルダ回避をサポート。
- ESPを利用することで、技術的な知識がなくても大量のメール配信が可能になります。
- SMTPの機能もESPの一部として提供され、配信成功率を最大化するための専用の配信インフラが整っています。
- 高度な機能(パーソナライゼーション、A/Bテスト、自動化など)を活用することで、マーケティング効果を高められます。
ESPは小規模ビジネスではニュースレターの配信やキャンペーン管理に使用されることが多く、大規模企業では、CRMシステムやeコマースプラットフォームと統合し、高度なターゲティングを行ってる会社もあります。
SMTPとESPの違い
SMTPはメールを送信するための技術的なプロトコルであり、ESPはそのプロトコルを活用してメールマーケティングのプロセス全体を支援するプラットフォームです。
SMTPはメール配信の「基盤」、ESPは「配信の運用・管理ツール」と考えるとわかりやすいです。これらを組み合わせて使用することで、大量のメール配信を効率的に管理し、マーケティング効果を最大化することが可能です。
メールマーケティングと始めるならメール配信システム(ESP)の導入が必須
大規模なメール送信を行う際は「メール配信システム」の利用をおすすめします。ここでは、メール配信システムのメリットについて説明します。
スパムフィルタ対策が充実している
メール配信システムにはドメイン認証などセキュリティに特化した機能が備わっています。また、信頼度の高いIPアドレスを保有していることも多く、通常のメーラーで配信を行うよりも到達率が高くなります。
宛先リストの管理が容易
メール配信システムにはセグメント配信機能がついていることが多く、送信先を容易に調整できます。Gmailなどのメーラーでも可能ではありますが、誤送信等のリスクがあるので、あまりおすすめのやり方ではありません。
セキュリティ上のリスクを抑えられる
誤送信やCC/BCC間違いといった人的エラーから生じる情報漏洩といったリスクも最小限に抑えられます。
大量のメールを一度に効率的に送信できる
メール配信システムは多くの場合、大量送信に適したサーバーを使用しているので、一度に大量のメールを送ることができます。また、有料サービスの場合、送信通数やアドレス数に応じて料金が設定されているので、自分に合ったシステムを導入すれば、低価格で大量のメール配信が可能です。
特にブラストメールは、アドレス数に応じた料金プランなので、配信数の少ないメルマガ初心者にもお得に使えるサービスです。
配信の分析ができる
メール配信システムは多くの場合、到達率や開封率、クリック率といった指標の分析が可能です。
特にメルマガを送りたい場合、施策の効果測定は必須です。通常のメーラーを使った一斉送信ではどれだけ届いたか、何人が開封したか、といったデータが全く取れません。
メルマガを送りたい人にはメール配信システムの利用を強くお勧めします。
参考記事:メール配信システムおすすめ比較20選!専門家が図解とランキング形式で解説
メール配信システムの選び方
メール配信システムには多様なサービスがあるので、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。
ここでは、メール配信システムを選ぶ時のポイントについて解説します。
配信先の安全性と到達率
到達率も非常に重要です。SPF(Sender Policy Framework)やDKIM(DomainKeys Identified Mail)といった、メールの正当性を保証するための認証プロトコルに対応していないと、メールがスパム扱いされる可能性が高くなります。
特にGmailは送信者ガイドラインもアップデートされているので、これらの対策がなされているシステムを選ぶのは必須といえるでしょう。
関連記事:【解決策】2024年2月よりGmailガイドラインが変更!1日5000件以上の配信は対応必須!
サポート体制
メールの一斉送信は個人情報を扱う非常にデリケートな領域なので、万が一の際のサポート体制は非常に重要です。特にチャットサポートや電話サポートといった、リアルタイムのサポートが提供されているか、日本語でのサポートがあるかは重要なチェックポイントになりえるでしょう。
配信規模と料金プラン
メール配信システムは、配信規模によって最適な料金プランが異なります。少量のメールであれば無料プランでも十分ですが、配信リストが増えたり、頻繁にメールを送信する場合は有料プランをお勧めします。
機能の充実度
メール配信システムには、セグメント機能や効果測定など、様々な付加機能が用意されています。必要な機能が揃っているか確認しましょう。
また、不必要な機能がついていることで、金額が高くなっているケースもあります。本当に自社で必要な機能は何かを考えたうえで、必要最低限のプランを選ぶことをおすすめします。
使いやすさ
メルマガ初心者の場合、いきなり高度なデザインの入ったメールを0から作成するのは非常に難易度が高いです。また、管理画面の見やすさも、メルマガの運用をしていく上では非常に大切です。
無料トライアルやFreeプランを提供しているサービスは、実際に使ってみることができるので、自分に合ったサービスを探すのに役立つでしょう。
メールマーケティングを始めるならブラストメール(blastmail)
ブラストメールは、14年連続で顧客導入シェア1位を獲得している信頼性の高いメール配信システムです。さまざまな業種や官公庁でも利用されており、定番のメール配信システムとして広く知られています。
迷惑メール判定対策機能はもちろん、セグメント配信や豊富なテンプレート、HTMLメールエディタなど、メルマガに必要な基本的な機能はすべて揃っています。最も安いプランなら、月額4,000円で導入することができます。
また、配信速度が高く、到達率が非常に高い点も魅力です。
「とりあえずメールマーケティングを始めたい」「たくさん機能があっても使いこなせない」「メールマーケティングにかかっている費用を落としたい」といった方にはブラストメールがおすすめです。
無料トライアルも用意されているので、まずは試してみることをお勧めします。
API連携・SMTPリレーサービスならブラストエンジン(blastengine)
ブラストエンジンは、日本国内の企業向けに提供されているメール配信プラットフォームで、SendGrid同様、API連携・SMTPリレーで大量のメール配信やトランザクションメールの配信を効率的かつ確実に行うことができるサービスです。
ブラストメールがメールマーケティング初心者向けなのに対して、ブラストエンジンは技術者向けに開発されたシステムなので、より複雑で柔軟なカスタマイズが可能です。
国内企業が運営しているサービスなので、サポートも日本語でメール/電話の対応が可能でなっており、SendGridと比較しても手厚いフォローが可能です。月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れています。
メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
まとめ
メールマーケティングは初心者には覚えることが多く、難しいと感じられる方もいるかもしれません。
しかし、メールマーケティングはあらゆるマーケティング施策のなかで数少ないコストパフォーマンスの非常に高い施策です。
BtoBでもBtoCでも、ビジネスを拡大していく上でメールをつかったマーケティング施策を行わない手はありません。まだ導入していない人はぜひ導入を検討して下さい。
こちらのページをブックマークしておいて、困ったときに見返すのもよいでしょう。
ブラストメールはメールマーケティング初心者でも使いやすいメール配信システムです。無料トライアル期間から専任担当のサポートも受けられるので、ぜひ試してみてください。