ビジネスをしていると一斉送信をしなければならない場面が多くあるでしょう。
特に、新型コロナウイルスの流行により、イベントの中止・変更やリモートワークの促進なども影響し、一斉送信を行う機会は増加傾向にあるようです。
無料のメーラーなどで使われている一斉送信はBCC・CCを使用するのが一般的ですが、メールマガジンや企業に送信する営業メールのように、宛名を変えたいケースでは不向きです。
メールにお客様の名前や会社名を入れることで、相手にも読まれやすく、一斉送信感が少ないメールが送信できるでしょう。
この記事では、BCCやCCを使わずに、宛名だけを変更して同じメールを一斉送信する方法について解説しています。
後半では、一斉送信の業務をさらに効率化するために、多くの企業やや官公庁が実施している対策に関しても解説していますので、是非ご覧ください。
目次
メーラーを使った一斉送信の特徴
同一のメールで宛名だけを変えて配信をする方法は、一般的には「宛名差し込み」と呼ばれています。
この記事ではWordを使ってOutlookで宛名差し込みを使った、メールの一斉送信をする方法を解説しています。。
しかし、これらの方法を実践する前に覚えておいていただきたいのが、上記のツールを使いメーラーから一斉送信をした場合、十分な到達率を得られない可能性があることです。
到達率とは、配信したメールが正常に一斉送信をした宛先に届いた割合のことです。
「IIJ」の調査によると、近年は迷惑メールの件数が増加傾向にあり、メールサーバーを運営している業者が、迷惑メール対策を強化しています。
そのため、メーラーからの一斉送信は迷惑メールとして判断される可能性が高くなっており、結果として到達率が低下しています。
ユーザー数が多いメーラーはOutlookの他にもGmailなどがありますが、いずれも一斉送信に特化したメールサービスではないので、送信数に上限が設けられていることも覚えておきましょう。
- Gmail:メッセージ1通あたり宛先500まで(文面を変えても1日最大500通まで)
- Outloook:メッセージ1通あたり宛先500
Outlookを使って宛名を変えて一斉送信をする
「Outlook」はMicrosoft Officeに入っているメールソフトです。
後述するWordを使った宛名差し込みの方法には、Outlookを使いましょう。
なお、この記事ではOutlookのバージョンは2016を想定して解説をしています。
Wordを使った宛名差し込み
Wordを使った宛名差し込みを解説する前に、まずはOutlookのアドレス帳に送信したい相手の情報がしっかり記載されているか確認しましょう。
記載が必要になるのは以下のような部分です。
- 姓/名
- 勤務先
- 部署
- 役職
- 電子メール
- 表示名
特に表示名は、受信した相手のメールにも表示されます。漢字の間違いなどが無いように注意して入力しましょう。
また、Wordを使った宛名差し込み機能を使うには、Outlookの連絡先リストで、配信したい相手をグループでまとめていなければなりません。
「Microsoft公式サポート」を参考に、配信リストの作り方をまとめたので、ご覧ください。
- ナビゲーションバーで【連絡先】をクリック
- 【連絡先リスト】で、連絡先グループを保存するフォルダーを選択
- リボンで【新しい連絡先グループ】を選択
- 連絡先グループに名前をつける
- 【メンバーの追加】をクリックし、アドレス帳または連絡先知るとから連絡先を追加する
ここまでの作業ができていることを確認し、実際にWordを開き、メールの作成を開始しましょう。
まずはWordを開くと上部にあるメニューバーに「差し込み文書」というタグがあるのでそこをクリックします。
次に、【① 差し込み印刷の開始】から【② 電子メールメッセージ】を選択し、宛名差し込み機能を使ったメール送信のフォーマットへ移動します。
フォーマットへ移動後は、①の隣にある【③ 宛先の選択】から【④ Outlookの連絡先から選択】をクリックしOutlookの連絡先リストから、配信したいグループを選択しましょう。
グループを選択すると「差し込み印刷の宛先」というウインドウ表示されます。
ウインドウの中には、選択したグループに分類してある方の、アドレスや名前が記載してあります。
個人ごとにチェックボックスも用意してあるので、もしグループ内にはいるがメールの送信は必要ない、という方がいればチェックを外しましょう。
ここまでの流れをまとめます。
- 【差し込み印刷の開始】から【電子メールメッセージ】を選択
- 【宛先の選択】から【Outlookの連絡先から選択】をクリック
- 配信したいグループを選択
- チェックボックスを確認
次は、実際に文章を作成します。
先ほど選択したメニューバーにある「差し込み文書」の中にある【① 差し込みフィールドの挿入】をクリックし、メールに挿入する宛名を選びましょう。
名前、名字、敬称、会社などを差し込むことができます。
件名
本文
〇〇株式会社 営業部 部長
△△ 様
お世話になっております〜
上記のような差し込みをしたい場合は、①の後に「会社」「部署」「役職」「名前」「名字」を選択します。
これらを記載するとWordのビジュアルは、以下のようになります。
宛名として差し込むだけでなく、本文でも利用することができます。
本文の作成を終えたら【② 結果のプレビュー】を選択し、きちんとアドレス帳に記載した情報が反映されているかチェックをしましょう。
②の隣にある数字を変更すると、アドレス帳で指定したグループの上から順にプレビューが変更されます。送信前に漢字や宛先のミスがないかチェックするようにしましょう。
最後にメールを送信する工程です。
【③ 完了と差し込み】から【④ 電子メールメッセージの送信】を選択します。
するとメッセージのオプションが表示されるので、件名などを整え送信すれば、差し込み機能を使った一斉送信は完了です。
文章の作成とメール送信までの流れをまとめます。
- 【差し込みフィールドの挿入】を選択
- 【結果のプレビュー】をクリックし、チェックを行う
- 【完了と差し込み】をクリック
- 【電子メールメッセージの送信】をクリックし、件名などを整える
リスクを避けて宛名を変えた一斉送信をするには
Outlookを使った宛名差し込み機能は、無料でできる一方で作業量が増える以外にも、いくつかのデメリットがあります。
メーラーを使った時に懸念されるリスクには以下のようなものがあります。
- 効果測定ができない
- 誤送信による情報漏洩
- 送信上限がある
効果測定とは、一斉送信を行ったメールの開封率やクリック率を調べる機能です。
これらの指標はメルマガの配信などで使われています。
それぞれ、配信しているメルマガが相手のメールボックスに届き開封された割合、添付したURLがクリックされた割合を表しています。
これらの数値は、配信しているメルマガへのお客様の反応を知る指標になるので、把握しておくことで、コンテンツの改善に役立てることができます。
効果測定機能がないメーラーを使いメルマガを配信すると、メルマガに対するお客様の反応を知ることができず、集客効果を検証することができません。
これはメルマガ集客をする上では、大きな懸念材料になるでしょう。
また、社外連絡やダイレクトメールの送信での一斉送信にメーラーを使う場合も注意が必要です。
先述の通り、OutlookやGmailでは1通あたり500程度のアドレスを指定するのが限界です。
Gmailでは、送受信数が500を超えると1〜24時間はメールの配信ができなくなります。
メルマガを配信などの、一斉送信業務を行ってる企業の多くは、これらのリスクを回避するために、メール配信サービスを利用しています。
メール配信サービスとは
メール配信サービスは、通常のメーラーとは違いメールの一斉送信に特化したサービスです。
メール配信サービスの機能は提供している会社によってばらつきはありますが、この記事では、メール配信サービスの中でも契約数で14年連続NO.1となった『ブラストメール』をご紹介します。
ブラストメールでは、宛名差し込み機能や効果測定を使うことができる上に、送信数に上限はありません。
ここまで解説してきたように、配信リストをエクセルなどを使い手作業で作成する必要がなく、宛先の指定もメーラーで一斉送信を行う場合と比較して簡単です。
そのため、ヒューマンエラーによる誤送信を防ぐという意味でも利用されています。
まとめ
宛名をだけ変えて同じメールを一斉送信する機能は「宛名差し込み」と呼ばれています。
メーラーで宛名差し込みを使うには、配信リストとの連携やプログラム言語の記載が必要になり、BCCやCCを使った一斉送信と比較して作業量が多くなります。
また、GmailやOutlookには1日あたりの送受信に上限が設けられており、上限を超えるとメールの送受信が一定時間できなくなります。
宛名差し込みを使う業務には、社外連絡だけでなく、メルマガ配信や、ダイレクトメールなどがあります。
集客で一斉送信を行う場合は、送信上限だけでなく、配信したメールに対するお客様の反応を確かめる効果測定にも気を使わなければいけません。
そこで、メール配信サービスを使い作業量の軽減や、メール集客の効率化を行うことをお勧めします。
ご紹介したブラストメールでは、7日間の無料お試しも実施しているので、気になった方は是非詳細をご覧ください。