メルマガは比較的簡単に実施できるマーケティング手法の一つです。
この記事では「メルマガ準備」「メルマガ作成」「メルマガ配信」「メルマガ配信後」の4つのフェーズ毎に注意すべきポイントや、メルマガの効果を高めるために覚えておきたいことをまとめています。
- 「メルマガ担当者になったけど何をして良いのか全くわからない」
- 「メルマガ配信は義務的に行っているが、もっとメルマガの効果を高めたい」
というメルマガ担当者の方に向け、この記事を読めばメルマガについてまるっと分かる内容になっています。
メルマガ配信でお困りの担当者の方はぜひご覧ください。
目次
メルマガを行う目的を明確にする
いきなりメルマガ本文を作り始めるのではなく「メルマガの目的」を明確にしておくことが重要です。
事前に方向性を明確にしておけばその後の作業や、軌道修正が行いやすくなることに加え、チームメンバーや上司への説明もスムーズに行うことができます。
メルマガの担当者を任されたのであれば、メルマガ配信を通してどのような変化をもたらすことができるのか、どんなメリットがあるのか説明できるようにしておきましょう。
どんな読者にメルマガを届けるか設定する
まずは、どのような読者に向けてメルマガを配信するのかを考えます。
性別、年齢、職業、居住地、趣味、悩み、興味関心、価値観などの項目をそれぞれ設定し、理想とする読者像を作っていきます。これをマーケティング用語で「ペルソナの設定」と言います。
ペルソナを細かく決めることがができれば、配信日時やメルマガのネタもより読者に合ったものを選択できるようになるので大切な作業です。
例えば求人・転職情報のメルマガ配信をする場合、性別、年齢、仕事に対する価値観、能力などによって配信すべき内容、配信時間、メールのデザインは変わるはずです。
toB向けのメルマガの場合も同様です。対象とする企業がどのようなジャンルで、どのような悩みを持っているのか明確にしましょう。
メルマガの読者を何に誘導したいか設定する
ペルソナを設定したら「読者の最終的なゴール地点」を考えましょう。また、ゴール地点までに「何をして欲しいのか」洗い出しましょう。
例えば、このような目的でメルマガは利用されます。
- 商品の購入、有料サービスの契約に繋げたい
- 無料トライアル、無料セミナーへの参加者を増やしたい
- メルマガを通して最新情報を知ってもらいたい
- メルマガを通して実店舗に来てもらいたい
- メルマガ限定の特別な情報で顧客を自社の熱心なファンにしていきたい
より具体的にするには目標数値を設定することをお勧めします。
「メルマガを通して売り上げを〇〇%アップさせる」「メルマガからのセミナーへの参加者を〇〇人確保する」など具体的な数値を設定しましょう。
そうすると、何人くらいのリストを集める必要があるのか、何通くらいメールを配信するのか、どれくらいの期間をかけてメルマガ配信を行うのか、リンクへのクリック率はどれくらい必要なのか算出できるはずです。
メルマガのネタを決める
読者像とゴール地点を決めたらメルマガのネタを決めます。
想定する読者はどんな情報を欲しているのか、それに対してこちらから提供できるものは何なのか、両方の目線から考えます。
メルマガの目的が「販売促進」であれば、メルマガのネタはキャンペーン情報や新商品の入荷情報、クーポン配布などになってきます。一方、メルマガの目的が「顧客教育、ファン化」であればなるべく売り込み感は抑え、お役立ち情報やノウハウ、プライベートな情報発信が有効です。
メルマガを作る
メルマガの目的、内容が決まったら実際にメルマガを作成していきます。
行き当たりばったりなメルマガ配信にならないよう、メルマガの配信ネタは事前に複数用意しておきましょう。
テキスト形式とHTML形式のどちらを使う?
メールの形式は「テキスト形式」と「HTML形式」の二種類あります。
テキスト形式とは一般的なメールの形で、文章のみで構成されるメールです。一方「HTML形式」とは、最近主流となっているデザイン性の高いメール形式です。
画像を豊富に使うことができ、レイアウトも自由が効くので、まるで小さなウェブサイトをメールの中に埋め込んだようなメールを作ることができます。メールの開封率やクリック率など効果測定も行うことができるので、本格的なメルマガ運用をしたい場合にもおすすめです。
このように、ファッションや食品、雑貨など、写真による訴求が効果的なジャンルではHTMLメールにするだけで反応率が大きく変わります。
ただし、企業によってはセキュリティの観点からHTML形式のメールを受信しないよう設定している所もあります。
そのため toB向けのメルマガを行う場合には「テキスト形式」のメールの方が良い場合もあります。
近年主流となっているHTMLメールについては以下の記事でも詳しく解説しています。
時代に沿わないテキストメルマガ配信はもうNG?HTMLメールを絶対に使うべき3つの理由とは
メルマガの構成
基本的には、ヘッダー→リード→目次→特集→あとがき→フッターという構成を意識すれば、読みやすいメルマガを作成することができます。
また、メルマガは1通あたり1ネタが基本です。多くの情報を伝えたくなる気持ちは分かりますが、読者にとって長文のメールはそれだけで読む気が無くなってしまいます。
メールに複数の情報を詰め込むと、どれに読者が興味を持ったのか分かりづらいのでメルマガの効果を分析も困難になります。伝えたいことを分かりやすくするためにも、メルマガは1通1ネタを意識しましょう。
上記の記事で、メルマガの構成については詳しく解説しているので参考にしてみてください。
競合調査を行う
メルマガのネタや文章構成に悩み、作業が進まないという場合には競合調査を行いましょう。
競合他社のメルマガを片っ端から登録し、どんな構成・コンテンツを発信しているのか調べてみるのも一つの手です。メルマガ作成のヒントが掴める事はもちろん、同ジャンルの情報や一般的な配信頻度などが分かるはずです。
読者の気持ちになってみて、どのようなメールだと思わず開封してしまうのか、コンバージョン経路をどのように設置しているのか調査するのも意外と勉強になります。
メルマガを配信する
メルマガが作成できたら、メルマガを実際に配信する為の準備をしていきましょう。
通常のメールを送信するのとは勝手が異なるので、注意すべきポイントがいくつかあります。
メルマガに関する法律を知っておく
メルマガを配信する上では「特定電子メール法」というメルマガに関する法律を知っておく必要があります。
特定電子メール法とは、短時間のうちに無差別かつ大量に送信される広告や宣伝メール、いわゆる「迷惑メール」を規制し、良好なインターネット環境を保つために2002年に施行された法律で、メルマガ配信を行う場合は順守しなければなりません。
この法律に違反した場合には、最高で「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、法人の場合には「行為者を罰する他、法人が3000万円以下の罰金を支払う」と定められています。
加えて、企業名や詳細が総務省のWebサイトに掲載されてしまうので、企業の信用問題にも発展してしまいます。
詳しくは以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。
「特定電子メール法」とは?違法にならないためのポイントを理解しましょう!
メルマガ担当者としては必ず抑えておきたいポイントです。
メルマガリストを作成する
メルマガを配信したい相手を一覧にしたメルマガの配信リストを作成しましょう。
年齢や性別、住んでいる地域、購買意欲の程度によってリストを管理すると、それぞれに合わせたメルマガ配信が可能になり、より高いメルマガ効果を期待できます。
ある程度、配信先のリストがある場合には問題ありませんが、そもそも配信の母数が少ない場合にはリストを集める作業も重要です。
メルマガ用のリストを第三者から購入する方法もありますが、これはおすすめしません。
というのも、購入したメールアドレスへの配信は、先ほど紹介した「特定電子メール法」に違反する可能性が高く、存在しないメールアドレスも存在します。
そもそも、そういったリストにメルマガ配信しても思ったような効果は現れません。不特定多数の1,000人に配信するよりも、見込みのある50人にメルマガを出した方が確実に反応があります。
見込み客を上手くメルマガに導く導線を整備して、地道にリストを作っていきましょう。無料のプレゼントや会員登録などでメールアドレスを要求すれば、配信リストを集めていくことができます。
メルマガ配信をより効率的に行うツール
配信リストがそこまで多くなければExcel等での管理も可能かもしれません。
ですが、何百件と配信リストが増えると、管理が非常に手間になってきます。
「登録アドレス・情報の更新」「配信エラーになったアドレスの削除」などを手作業で行っているとかなりの時間がかかります。
また、Excelなどで管理していると、年齢や性別などでリストを分けて配信するターゲット配信や、メールの開封率やクリック率を調べる効果分析を行うことができません。
こうしたメルマガの効果を高めるためには必須の作業を、簡単に行えるのが「メール配信サービス」です。
本格的なメールマーケティングを行う場合には必須のツールです。
リストの管理作業に時間を取られるくらいならば、メルマガの分析、ネタ作り等に時間を割いた方がよっぽど効率的ではないでしょうか。
メルマガ配信リストの管理を効率化!メリットだらけの管理方法とは?
こちらの記事でリスト管理をメール配信サービスを使って行うメリットをまとめています。
メルマガの適切な配信頻度
メルマガの配信頻度も頭を悩ませるポイントかと思います。
一般的には週1〜2の配信が多いと言われていますが、業種やタイミングによって様々です。毎日、販促のメールが届いたらさすがに鬱陶しく感じると思いますが、低単価な商品のクーポンが高頻度で届くのはそこまでストレスにならないかもしれません。
また、メルマガ作成にどれくらいの時間が割けるのかを考慮することも大切です。本来の目的を忘れてしまい、メルマガを定期配信することが目的になってしまわないよう注意しておきましょう。
無理して頻繁にメルマガ配信するよりも、一通に時間をかけクオリティの高いメルマガ配信を行う方が読者に喜ばれるはずです。
かと言って、1ヶ月に1通といった具合に時間をかけすぎても読者はメルマガの存在を忘れてしまいます。
競合他社のメルマガ頻度と自分の作業時間を照らし合わせ、どれくらいの頻度がベストか探っていきましょう。
メルマガの効果を高める
メルマガの作成・配信を問題なく行えるようになったら次のステップです。
せっかく時間をかけてメルマガ配信を行うのであれば、メルマガを通した売り上げアップ、集客力アップ目指して工夫をしていきましょう。
メルマガの開封率を上げる
メルマガの開封率は、総配信数に対してどれくらいの開封があったかという指標です。
どんなに良い内容のメルマガでも、開封して中身を読んでくれなければ全く意味がありません。開封率が高いメルマガは「それだけ読者のニーズに合っている」ということです。
開封率を上げるためには「メルマガのタイトル」が重要です。
スマホやPCでメールを受信した際や、受信ボックスを一覧で見ると多くの場合「送信者の名前」「件名」「本文の最初」が表示されるかと思います。
そこでいかにタイトルで読者の興味を惹きつけれるかどうかが、メールの開封率を左右するポイントになるので、メールの本文と同様にメルマガのタイトルはしっかりと考えましょう。
メルマガ開封率ベスト3・ワースト3のタイトルを大公開【メルマガ配信者必見】
こちらの記事では、実際にブラストメールが行ったメルマガタイトルの中から、開封率のベスト3・ワースト3を紹介しています。
開封率の高いタイトルはどのような特徴があるのか参考にしてみてください。
メルマガの効果測定を行う
メールの開封率だけでなく、リンクのクリック率や開封した読者の属性、クリックされた時間帯、メールの到達率などのデータを集積していくことも重要です。
メールの到達率とは、メール配信を行うリストのうち何件に正しくメールが届いているのかという指標になります。
この到達率が低い状態というのは、リストが上手く機能していない状態であり非常にまずい状況です。
無効なアドレスへメールを送り続けていると、迷惑メール業者と認識されてしまう可能性があります。迷惑メール業者と認定されるとメールの到達率も低くなるので、思うようにメルマガの効果が上がりません。
また、どのようなキーワードに読者は反応しているのか、どのような時間帯にメールが開封されることが多いのか、どのような属性を持った読者が反応しているのか、メール配信サービスを使うと測定することができます。
「いつ」「どんなキーワードで」「誰に向けて」メールの配信をすれば良いのかがその手助けをしてくれるのが「メール配信サービス」です見えてくりと、それに合わせた配信ができるようになるのでよりターゲティングが正確になって
きます。
メールを送って満足しがちですが、メルマガの効果を最大限高めていきたいのであれば、こうした効果測定を地道に行っていくことが重要です。
【メルマガの効果測定】メール配信システムで効果を分析するために知っておくべき指標・数値とは。
メルマガのデザインを改良する
メルマガの効果が思うように上がらないのは、メールのデザインが原因であることもあります。内容の良し悪しはもちろんですが、白黒でテキストのみのメールよりは、カラフルで写真が豊富にあるメールの方が、見やすく読者からの反応も良くなります。
特に、飲食やファッション関係などビジュアルでの訴求が重要な業種は、メルマガのデザインが変わるだけで大きく効果が変わります。とはいえ、パソコンの知識が無い場合、凝ったデザインのメールを作成するのは困難です。
この問題も先ほど紹介したメール配信サービスを使えば解決できます。サービスによっては、おしゃれなHTMLメールを簡単に作ることができるエディタや、テンプレートが用意されているものもあります。
事前にそういったツールがあるか調べる必要はありますが、メール配信サービスを使えばメールデザインに関する問題も解決することができるでしょう。
まとめ
以上、メルマガ担当者になったら抑えておきたい「メルマガに関する基礎知識」を解説してきました。
メルマガは配信することを目的とするのではなく「メルマガ配信の先の目標や狙い」を定めて、どんな内容の配信を行っていくのか決めましょう。軸がブレると配信の内容も定まりません。配信の内容が定まらないと、メールを届けるべき読者像も定まりません。
メルマガ登録している人全てがあなたのメールを読んでくれるわけではありません。メルマガ配信を行っていると、思っているように効果が得られず頭を悩ませることも多くあるでしょう。
メルマガは不特定多数に配信するよりも、ある程度ターゲットを絞り、狙い打ちしていく方が有効です。
また、メルマガは送って終わりではありません。その後の分析、反省をしてメールの配信時間、タイトル、ターゲットの絞りこみなど改善を繰り返していくことが重要です。
クオリティの高いメルマガ作りや、分析に時間を割くためには他の作業を効率的に行っていくことがポイントになりますが、その手助けをしてくれるのが「メール配信サービス」です。
ブラストメールでは、メールの一斉送信機能はもちろんのこと「効果測定」「HTMLメール作成エディタ」「リスト管理とターゲット配信」といったツールも利用することができます。
今なら7日間は無料でお試しすることも可能です。
ぜひ、便利なメルマガ配信ツールを使って、業務を効率化していってくださいね。