コンテンツSEOの重要性が高まるにつれ、検索エンジンを意識したライティング技術、すなわちSEOライティングの重要性も高まりつつあります。「検索エンジンに評価される文章って何?」と悩んでいる人も多いでしょう。
そこ本記事では、SEOライティングのコツを8つ解説していきます。検索エンジンに評価され、上位表示を獲得できる文章が書けるようになりたい人は、ぜひ参考にしてください。
マーケティングをはじめるなら、必ず押さえておきたいのが「デジタルマーケティング」についてです。
デジタルマーケティングは近年、マーケティング業界で大きく注目を浴びており、マーケティングに少しでも携わる方なら「どんなマーケティング手法なのか」を知っていて損はありません。
このブログでは大好評の「デジタルマーケティング大全」を無料プレゼント中です! 初心者向けに分かりやすく解説していますので、ぜひご一読ください。
目次
SEOライティングとは?
SEOライティングとは、検索エンジンに評価されやすいコンテンツを作るための技術のことです。
SEO(Search Engine Optimization)は検索エンジン最適化を意味する概念で、SNSや広告運用と並ぶWeb集客施策のひとつです。検索エンジンに評価されやすいサイト作りを行い、検索結果の順位を上げることで、Web上での露出・集客を目指します。
SEOのさらなる詳細は以下の記事で解説しているので、本記事とあわせて参考にしてください。
世界中で最も使われている検索エンジン「Google」が、サイトの掲載順位を決めるに当たって、コンテンツの質を重要視しているのはあなたも御存じでしょう。
実際、コンテンツの質をより正当に評価するため、Googleは検索エンジンを定期的にアップデートしています。それに伴って、SEOライティングの重要性はますます高まりつつあるのです。
SEOにおける記事作成の流れ
SEOライティングを身につけるには、まずSEOにおける記事作成の流れを知っておくべきでしょう。SEOにおける記事作成の流れは、多くの場合、以下のようになります。
- 対策キーワードの選定
- 情報収集(競合サイトや共起語など)
- 執筆
上記手順のうち、SEOライティングと直接関係あるのは2の情報収集と3の執筆です。
キーワードの選定方法に関しては以下の記事で解説しています。
SEO初心者でもキーワード選定ができるよう、具体例を使って解説していますので参考にしてください。
キーワード選定の手順を徹底解説!コツを押さえて検索上位を効率よく獲得しよう!
また、SEOライティングにおいて特に重要なのは情報収集のステップです。ここでコンテンツの中身が8割決まるといっても過言ではありません。
なぜなら、情報収集段階で集まった材料を元にして、記事のアウトライン(見出し構成)を組み立てていくためです。アウトライン作成については後の方でも詳しく解説します。
さらにはコンテンツ内の画像やHTMLタグの使い方、そして内容のオリジナリティといった抽象的な要素も、SEOライティングの対象となってくるでしょう。
要するにSEOライティングとは、単にライティングだけを指すのではなく、SEOを意識したコンテンツ作成技術の全般を指すのです。
SEOライティングにおける8つのコツ
それではSEOライティングについて、以下8つのコツを紹介していきます。
- ユーザーの検索意図を考える
- 材料を集める
- 競合との差別化を図る
- タイトルの前半部には必ずキーワードを入れる
- アウトライン(見出し構成)から書き始める
- キーワードはできる限り省略しない
- マークアップ(HTMLタグ)を活用する
- 画像の名前やALT属性にも意味のあるテキストを入れる
各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
1. ユーザーの検索意図を考える
SEOライティングでは、「ユーザーが検索エンジンから訪問してくる」のを前提とした記事内容にする必要があります。
そのためSEOライティングでは、ユーザーの検索意図を念頭に置いて執筆を進めるようにしましょう。
例えば「メルマガ 作り方」といったキーワードであれば、ユーザーの検索意図は当然「メルマガの作り方について知りたい」です。想定される検索意図に対し、持ちうる情報をすべて出し切って、ひとつの記事にまとめ上げます。
場合によっては、キーワードから検索意図が見えてこないこともあります。また、複数の検索意図が内包されているキーワードも少なくありません。
そうした場合は、実際にそのキーワードでGoogle検索して、上位表示されたサイトの内容を参考にするとよいでしょう。上位表示されるということは、検索ワードに対する適切なコンテンツとしてGoogleが認めている、と解釈できるためです。
2. 材料を集める
効果的なSEOライティングを行うには、SEOに効果的な材料を集める必要があります。具体的には、以下のような、対策したいキーワード周辺の情報です。
- 検索結果の上位に表示される競合コンテンツ
- 共起語
- 関連キーワード・サジェストワード
- SNS、Q&Aサイト、レビューサイトなどにある投稿(キーワードとの関連が深い悩み・ニーズをチェックする)
特に共起語やQ&Aサイトなどの情報は、コンテンツのオリジナリティを高めるのに役立てやすい情報です。
共起語については以下の記事で詳しく解説しています。共起語を無料で調べることができるツールも紹介していますので参考にしてください。
執筆材料を集める際に競合サイトの調査だけで済ませてしまうライターも多いですが、それだけでは寄せ集めにとどまってしまい、オリジナリティを出しにくくなります。
検索結果以外の情報にも目を向け、コンテンツのオリジナリティを高めていきましょう。
3. 競合との差別化を図る
コンテンツ内容を競合と差別化することも、SEOライティングの重要なポイントです。以下のような要素で競合の上をゆくコンテンツを作れないか、調査の段階から検討していきましょう。
- E-A-T
E-A-Tは専門性・権威性・信頼性を略した造語で、これらはGoogleがページ品質を評価するのに最も重要視している要素です。専門家に取材する、ライターや運営者の肩書・プロフィールを載せるなど、E-A-Tを意識することで競合との差別化を図れます。 - 独自性
ただWebの情報をまとめるだけに収めてしまうと、独自性の乏しいコンテンツになってしまい、評価されづらくなってしまいます。自身の体験談を書いてみたり、競合にはないトピック・企画を盛り込むなどして、独自性を高めることを意識しましょう。 - 文字数
量が多ければよいという単純なことではありませんが、文字数は競合と自社を定量的に比較できる数少ない指標です。コンテンツを見直すときは競合と文字数を比較しましょう。競合よりも文字数で大幅に劣っていたら、E-A-Tや独自性の面でも、あなたのコンテンツは競合より劣っている可能性があります。
4. タイトルの前半部には必ずキーワードを入れる
記事をタイトル、見出し、本文の3要素に分解するなら、SEOライティング的に最も重要なのは「タイトル」となります。タイトルを少し変更してみるだけで、掲載順位が2ページ目から1ページ目に急上昇することもあるほどです。
タイトル作りで意識してほしいポイントは、キーワードをタイトルの前半に含めることです。例えば「メルマガ 作り方」といったキーワードであれば、下記のうち前者がSEOに効果的なタイトルといえます。
- メルマガの作り方を解説!初心者でも簡単にできる方法とは?
- 初心者でも簡単にできるメルマガの作り方を解説!
この他にも、タイトル作りで守っておきたいルールやコツがあります。詳しくは以下の記事で解説しているため、参考にしてみてください。
SEOに効くタイトルの作り方を解説!守るべき3つのルールとは?
5. アウトライン(見出し構成)から書き始める
SEOライティングの際は、始めから終わりまで順番に書こうとするのではなく、まずアウトラインを作ることから始めましょう。なぜなら、SEOライティングでタイトルの次に重要なのは「見出し」なためです。
見出しにはタイトル同様、できるだけキーワードを入れましょう。そうすることで、「キーワードとの関連が深いコンテンツ」と検索エンジンに判断されやすくなります。また、共起語や関連キーワードを含めるのもSEOに効果的です。
アウトラインから書き始めることは、ライターにとってもメリットがあります。始めから終わりまで順番に書こうとするよりも、すでにアウトラインがあれば執筆スピードは結果的に上がるのです。
例えるなら、アウトラインは記事の骨組みのようなもの。骨組みは先にあった方が、記事の最終形や全体像を捉えやすく、肉付け(本文執筆)のストレスが減るというわけです。
6. キーワードは省略しない
SEOライティングでは、キーワードは、そのままの形で使うように意識しましょう。例えばキーワードが「メールマガジン」と指定されていたなら、本文でも「メールマガジン」と書きます。「メルマガ」と略すのは必要最低限に収めてください。
また、キーワードを指すときに「それ、これ」といった代名詞を使うのも極力ひかえましょう。キーワードを略したり、代名詞で省いたりすると、検索エンジンにコンテンツとキーワードの関連を伝えづらくなり、SEOの評価にも影響します。
7. マークアップ(HTMLタグ)を活用する
SEOライティングにおいては、ただテキストを並び立てるだけでなく、マークアップ(HTMLタグ)も積極的に使いましょう。
マークアップを使うことで検索エンジンがコンテンツ内容をより深く理解できるようになり、強調スニペット表示に採用されることもあります(強調スニペットの詳細はこちらから:スニペットとは?SEOやクリック率への影響と導入方法について解説)。
以下に良く使われるマークアップを一覧しておくので、ここで覚えておきましょう。
太字 |
<b> もしくは <strong> |
箇条書き |
<ul>, <li> |
番号付きリスト |
<ol>, <li> |
引用 |
<blockquote> |
リンク |
<a> |
テーブル(表) |
<table> |
8. 画像の名前やALT属性にも意味のあるテキストを入れる
画像は一見SEOライティングの及ぶ範囲ではなさそうですが、そんなことはありません。
例えばコンテンツに画像を入れる際、画像の名前を「20210402111536.jpg」のような、デフォルトのままにしていませんか? これだと検索エンジンが画像の内容を理解できません。
以下のような画像の場合は、「cherry-blossom-japan.jpg」という風に名前をつけてあげましょう。
また、HTML上でalt属性に説明を入力するのも忘れずに行ってください。例として、上記画像の場合は以下のようになります。
<img src="cherry-blossom-japan.jpg" alt="日本の桜">
「日本の桜」と書かれた部分が検索エンジンに向けた画像の説明になります。
SEOライティングの大前提は「ユーザーファースト」
ここまで検索エンジン対策を中心としてSEOライティングについて解説しましたが、何を置いても「ユーザーファースト」を前提にコンテンツを作りましょう。
なぜなら、検索エンジンはユーザーに良いコンテンツを届けるのが目的だからです。いくら検索エンジン対策できていても、ユーザーにとって良質なコンテンツでなければSEOにつながりません。
例えばテキストのマークアップが必要なのも、検索エンジンのためではなく、装飾によって視覚的に飽きにくくし、ユーザーのストレスを少しでも減らすためです。
細かなポイントではありますが、以下のようなことは誰でもすぐに実践できるライティングのコツとなります。参考にしてみてください。
- キーワードを詰め込みすぎない
キーワードを必要以上に詰め込めすぎると、意味の通らない文章になってしまったり、文章のテンポ感が悪くなったりします。キーワードを意識するのは重要ですが、基本的にはユーザーが快適に読める文章を目指しましょう。 - 専門用語を多用しない
コンテンツの専門性を高めようとして専門用語を多用すると、わかりにくい文章になってしまいます。そのため、専門用語はできる限り文章から排除しましょう。やむなく専門用語を出すときは、簡単な解説を入れるようにしてください。 - 内容の重複を避ける
内容が同じ文章が複数あると、ユーザーに対して忍耐を強いてしまいます。ライター自身にそのつもりはなくとも、内容の重複は、読み返してみると案外見つかるものです。他人からフィードバックを受けるか、後で見直すなどして、重複は排除するようにしましょう。 - あやふやな言葉遣いを避ける
ユーザーの誤読・誤解を最小限にするためにも、あやふやな言葉遣いは極力さけましょう。例えば数字を使う(たくさん、ではなく「100個くらい」)、比較対象を出す(Aは良い、ではなく「Bのここと比べてAはこんなところが良い」)などして、より正確に伝わるライティングを目指してください。 - 滑らかな行間作りを意識する
読んでいて不快さを感じない文章は、たいてい行間が滑らかで、文脈を上手に維持しています。そうした文章を書くには、書くと同時に「読者」のことも考えましょう。「この文を読んだら何を考えるだろう、次に何を期待するだろう」ということを意識すれば、行間はグッと滑らかになります。 - トピックが多い(3つ以上ある)ときは箇条書を先に示す
コンテンツSEOにおいては「おすすめのアイテム10選」のような、多くのトピックを紹介するケースが多いでしょう。そうした場合、急にトピックの紹介に入るのではなく、あらかじめ箇条書でどんなトピックを紹介するのかを示しましょう。 - 誤字脱字や品詞の間違いなどを正す(校正・校閲)
校正・校閲は毎回行うべきです。どんなに優れたコンテンツでも、誤字・脱字や誤用が多いと言うだけでコンテンツに対する信頼性は損なわれてしまいます。目視には限界があるため、Wordの校正機能など、ツールの力も活用しましょう。
ユーザーファーストのライティングとなると、SEOライティングよりも広い意味合いになってくるため、これ以上深く解説しません。
適切なSEOライティングのためには、基本的なライティング技術を知っておくことも必要、ということだけ今回は覚えておいてください。
そもそもライティングの経験値が足りていないという自覚がある人は、誤字脱字や品詞の間違いなど、基本的なことから自分の文章を見直してみましょう。
SEOライティングが学習できるおすすめ本3選
SEOライティングが学べるおすすめ本をご紹介します。基礎から応用まで網羅し、初心者でもわかりやすく、すぐに実践できる以下の3冊に厳選しました。
- SEO対策のための Webライティング実践講座
- SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64
- 沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—
SEO対策のための Webライティング実践講座
著者 | 鈴木 良治 |
価格 | 2,178円 |
出版社 | 技術評論社 |
発売日 | 2015/3/5 |
『SEO対策のための Webライティング実践講座』は、アンドバリュー株式会社の社長を務める鈴木 良治氏による著作です。アンドバリュー株式会社はSEO対策事業を行っており、「ファンキーライティング」という無料SEOツールも提供しています。
本は初歩的な内容が中心で、構成作りも理解のしやすさに配慮されています。SEOに取り組んでまだ日が浅いという人におすすめです。
SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64
著者 | ふくだ ふみこ |
価格 | 2,178円 |
出版社 | ソーテック社 |
発売日 | 2016/8/22 |
『SEOに強い Webライティング』は、全日本SEO協会の認定SEOコンサルタント ふくだふみこ氏による著作です。本書ではSEOに強いライティング技術の他、基礎的な文章力やコピーライティング力の向上につながる解説もされています。
SEOライティングだけでなく、Webで集客・販売するための文章力も身につけたい人におすすめです。
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—
著者 | 松尾 茂起(著), 上野 高史(イラスト) |
価格 | 2,200円 |
出版社 | エムディエヌコーポレーション |
発売日 | 2016/11/1 |
『沈黙のWebライティング』は、株式会社ウェブライダー代表取締役の松尾 茂起氏による著作です。ウェブライダーはSEO界わいでよく知られた企業で、本書をすでに読んだことがあるという人も多いでしょう。
SEO含むWebライティング全般について書かれた本で、Webマーケティングの知識も身につきます。内容はイラストが豊富で理解がはかどるため、積ん読もしにくいでしょう。
SEOライティングのコツまとめ
SEOライティングとは、検索エンジンにより高く評価してもらうためのコンテンツ作成技術です。
これらの中でも、材料集めは特に重要なポイントです。どんな材料を集めたかで、コンテンツの評価は、半分決まってしまうと言っても過言ではありません。競合サイトの調査だけでなく、共起語や関連キーワードの分析、ユーザーニーズの収集も抜かりなく行いましょう。
また、SEOライティングは「そもそもの文章力」という土台の上にあってこそ、適切に活用できる技術です。ライティング技術に不安があれば、まずは文章力を鍛えることから始めてみてはいかがでしょうか。