SEOのキモといえば、やはりキーワード選定でしょう。キーワード選定が適切であればあるほど、サイトのSEOパワーが育つスピードも早くなります。
しかし、どんなキーワードを選べば効率がよいのか、実はよくわかっていないSEO担当者の人も少なくないはずです。
そこで本記事では、キーワード選定の手順と、各手順で押さえるべきコツについて詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。
マーケティングをはじめるなら、必ず押さえておきたいのが「デジタルマーケティング」についてです。
デジタルマーケティングは近年、マーケティング業界で大きく注目を浴びており、マーケティングに少しでも携わる方なら「どんなマーケティング手法なのか」を知っていて損はありません。
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目次
そもそも「キーワード」とは?
SEOにおけるキーワードとは、コンテンツのテーマを端的に示す単語、もしくは単語の集まりのことです。キーワードをタイトルや見出しに盛り込む、代名詞で略さず本文中で積極的に使うといった対策を行うことで、SEOの向上が期待できます。
たとえば、カレーのレシピについて解説した記事で対策されるべきキーワードは「カレー レシピ」となるでしょう。
また、ユーザー側もカレーのレシピについて調べるときは「カレー レシピ」といった風に検索すると思いますが、この場合はキーワードではなく「検索クエリ」と呼びます。
キーワードも検索クエリも意味はほとんど同じですが、サイト運営側が対策するのは「キーワード」で、ユーザーが実際に検索エンジンなどで検索した言葉を「検索クエリ」と言います。
キーワード選定の前に行うべき3つの準備
適切なキーワード選定を行うには、事前にいくつか準備をしておく必要があります。それはこちらの3つです。
- キーワードの種類を把握する
- サイトのテーマを明確にする
- ユーザー視点でキーワードを選ぶ
各項目について詳しく解説していきます。
キーワードの種類を把握する
キーワードは、検索回数(ボリューム)によってビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードの3種類に分類されます。
キーワード選定の前に、それらのキーワードがどのような特徴を持つか把握するようにしておきましょう。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、検索される回数が非常に多いキーワードのことです。明確な基準はありませんが、一般的に検索ボリュームが1万を上回るキーワードはビッグキーワードとされています。
ビッグキーワードは単語の意味合いが広く、多種多様な検索意図やニーズを内包しています。そのため検索結果上位を獲得できれば大きな集客につながりますが、対策難度は非常に高いという特徴があります。 ビッグキーワードで上位を獲得するには、コンテンツ単体で対策するというより、記事カテゴリやサイト全体という大きな枠組みで対策する必要が出てくるでしょう。 ロングテールキーワードは、複数の単語で構成されており、検索される回数が少ないキーワードのことを指します。ビッグキーワード同様明確な基準はありませんが、一般的には検索ボリュームが1千を下回るキーワードがロングテールキーワードと呼ばれます。 ロングテールキーワードはビッグキーワードと比べて、キーワードから読み取れるユーザーの検索意図・ニーズが明確です。検索ボリュームは少なめなので上位表示できてもインパクトは小さいですが、その分、対策難易度は低いのが特徴となっています。 また、キーワード選定の主な対象となるのはロングテールキーワードです。ロングテールキーワードの見極めがSEOの主な施策となってくるため、ぜひ覚えておきましょう。 ミドルキーワードとは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの間くらいの検索ボリュームがあるキーワードのことです。 ミドルキーワードの特徴は、ビッグキーワードよりも情報は絞り込まれているが、検索意図が明確でない傾向がある点です。 ただ、単語だけを見比べると、ミドルキーワードとロングテールキーワードは区別がつけにくいこともあります。実際、単に需要が高いだけで、ミドルキーワードでも検索意図が明確というケースは多々あるのです。 ミドルキーワードは検索ボリュームが多い分、ロングテールキーワードよりも競合性が高くなりやすいということだけ押さえておけばよいでしょう。 コンテンツを何か一つのジャンルに絞ることで、Google に「このサイトはこのジャンルが専門なのか」と認識されやすくなり、SEOパワーが上がりやすくなります。 そこでキーワード選定において重要となるのは、対策するキーワードの大元となる「サイトのテーマ」が決まっているかどうかです。テーマでなくコンセプトと言い換えても構いません。 もっといえば、サイトテーマによってどんなビッグキーワードを対策するか決めておくことで、どのようなロングテールキーワードを対策すべきかが見えやすくなります。 例えば料理やらマーケティングやら株式やら、色々なジャンルのコンテンツがサイトに混在しているのは、サイトのテーマが決まっていない状態です。 それに対して「調理のコツ、レシピの紹介など家庭料理を総合的にサポートするサイト」という状態は、テーマがしっかり定まっています。対策すべきビッグキーワードも、おそらく「料理」や「レシピ」になることでしょう。 キーワード選定でありがち失敗は、ユーザー目線が欠けてしまうことです。 例えばあなたが料理に自信がある人だったとして、料理がなかなか上手くならない人のために「料理の失敗を減らす方法」を紹介するとしましょう。 このときに対策すべきキーワードはなんでしょうか? 料理がなかなか上手くならない人は失敗の原因もよくわかっていない可能性が高いため、おそらく「料理 上達しない」とか「料理 コツ」あたりになってくるはずです。 「味見 タイミング」や「煮込み料理 火加減」といったキーワードも確かに料理上手になりたい意図が含まれています。しかし、そのような検索クエリへ至るには、本人が失敗の原因を何となく把握できている必要があるのです。 つまり、キーワード選定をするときは、ユーザーの悩みやニーズをイメージするだけでなく、実際にどんな言葉を想起して行動しているのかも考慮する必要があります。これは専門性がある人ほどやってしまう可能性が高い失敗なので、十分注意しましょう。 キーワード選定の手順は、簡単にまとめると「メインとなるキーワードをひとつ決め、そこから対策すべきキーワードを割り出していく」といった流れになります。 ステップとしては下記のようになります。 各ステップでやるべきことを詳しく見ていきましょう。 これからサイトを立ち上げるという状態からのスタートであれば、まずはサイトのメインテーマやカテゴリに対応するキーワードを決めることから始めましょう。 このときに選ぶのは、検索ボリュームの大きいビッグキーワード、あるいはミドルキーワードとなります。 例えば旅行のサイトなら「旅行」がサイト全体のメインキーワードとなるでしょう。国内旅行、海外旅行、交通手段といったカテゴリをすでに想定しているなら、それらに対応するキーワードも決めます。 前のステップで決めたメインキーワードを軸に、実際に対策できそうなキーワードを洗い出していきます。「旅行」がメインキーワードなら、「旅行 持ち物」「旅行会社」「スーツケース おすすめ」といった具合です。 洗い出したキーワードは後のステップで優先順位をつけるので、このステップではとにかく量をこなすことを意識しましょう。 なお、関連するキーワードを洗い出すには以下のような方法があります。 キーワードを洗い出す作業を終えたら、洗い出したキーワードを整理して優先順位をつけていきましょう。具体的には記事カテゴリごとに分類したり、検索ボリューム順に並べ替えたりしていきます。 キーワードの優先順位をつけるときに必ず行っておきたいのが、競合サイトの調査・分析です。 競合サイトの調査を通じて「どんなキーワードなら勝てそうか」や「どんなキーワードが穴場か」といったことを見極め、キーワードの優先順位をつけていきましょう。 なお、対策するキーワードの優先順位をつけるときは、次の3点を基準にしていくとスムーズです。 優先順位が固まったら、いよいよコンテンツの制作に入りましょう。 キーワードの見直しも、重要なキーワード選定の工程のひとつです。なぜなら、ユーザーのニーズは社会や時代の流れによって常に変化しているためです。ニーズが変化すれば、キーワードのトレンドや検索のされ方も影響を受けます。 例として、スマートスピーカーやスマホの音声アシスタントを利用した音声検索が挙げられます。近年需要が高まりつつある音声検索では、「近所のイタリアン」や「○○の名前の由来は?」といった風に、テキストでの検索よりも文章に近い検索クエリが使われます。 そのため音声検索の結果で上位を獲得したいなら、そうしたキーワードへの対策も必要となってくるのです。なお、音声検索に最適化するWeb施策のことは「VSO(Voice Search Optimization)」と呼びます。 また、キーワードそのものだけではありません。サイトの運用を続けていく中で、「当初の想定より上位表示が獲得できていない」「思っていたより競合が強い」という結果になったなら、優先度の見直しも必要になってくるでしょう。 サジェストの洗い出しに競合サイトのチェックなど、何かとやることが多いキーワード選定ですが、そうしたことをサポートする無料ツールも多く存在します。今回はキーワード選定でよく使われる無料ツールを3つ紹介していきます。 ラッコキーワードは、一つのキーワードからサジェストを一括で取得できるツールです。Google だけでなく、YouTube や Yahoo! 知恵袋など、様々な検索エンジンのサジェストが取得できます。 取得したサジェストはCSVでダウンロードできるため、整理したり並べ替えたりするのも簡単に行なえます。 ラッコキーワード(旧:関連キーワード取得ツール(仮名・β版)) キーワードプランナーは、Google が提供しているキーワード選定ツールです。本来はGoogle 広告用のツールなのですが、キーワードの検索ボリュームや競合性を調べられるため、SEOで活用することも可能です。 リサーチツールを使って適切なキーワードを選びましょう | Google 広告 SEOチェキ! は、URLを入力するだけで、そのサイトのランキングや頻出キーワードなどといったSEOステータスが確認できるサイトです。10年以上に渡って運営されている、無料で使える競合分析ツールの定番なので、ぜひブックマークしておきましょう。 キーワード選定の手順は、「メインのキーワードを決めて、そこから関連キーワードを割り出し、優先順位を定めていく」といった流れになります。 ただし、実際にキーワードを選び始める前に、まずはビッグキーワードやロングテールキーワードといった、キーワードの種類や特徴を把握するようにしておきましょう。 優先順位を決めるときは、競合性の低さ、専門性を打ち出せるか、検索ボリュームが多いかの3点を基準にしていくとよいでしょう。 なお、キーワードを短時間でとにかくたくさん洗い出したいというときは、「ラッコキーワード」を使ってサジェストを一括取得するのが最もおすすめです。
ロングテールキーワード(スモールキーワード)
ミドルキーワード
サイトのテーマを明確にする
ユーザー視点でキーワードを選ぶ
キーワード選定の手順
① メインとなるキーワードを決める
② メインキーワードと関連するキーワードを洗い出す
ラッコキーワードや Ubersuggest といった無料ツールを使えば、キーワードを一つ打ち込むだけで大量のサジェストキーワードを表示してくれます。たいていCSVでダウンロードできるため、あとで整理するのも簡単です。
競合サイトの人気コンテンツやカテゴリを参考にしてキーワードを洗い出してみることも、効率の良いキーワード選定につながります。
あなたがサイトのテーマに対して専門性を持っているなら、ユーザーのニーズをイメージしてゼロベースでキーワードを考えてみるのも有効な手段です。もしくはTwitter や Yahoo! 知恵袋、その他レビューサイトといったユーザーの声が集まっていそうなサイトを参考にするのもおすすめです。③ キーワードの優先順位をつける
もっとも優先すべきは競合性の低いキーワードです。競合性の高いキーワードばかり対策してもSEOは中々向上されません。サイトの立ち上げ期は、とにかく上位表示をすこしでも多く獲得することを目指しましょう。
競合サイトを見たときに「自分の方が良いコンテンツを提供できる」という自信が持てたキーワードは、早めに対策していきましょう。SEOはコンテンツの質が最も重視されるため、良質なコンテンツが早い段階でアップできれば、それだけサイトが育つスピードも早まります。
上位表示をたくさん獲得できても、ボリュームが少ないキーワードばかりでは集客が期待できません。そのため、基本的には検索ボリュームが多いキーワードを狙っていくようにしましょう。ただし、ボリュームが多いキーワードは競合性も高い傾向があります。検索ボリュームが多いキーワードを対策するなら、やはり競合サイトの調査・分析が必須です。④ 定期的にキーワードを見直す
キーワード選定に役立つ無料ツール3選
ラッコキーワード
キーワードプランナー
SEOチェキ!
キーワード選定のまとめ