コンテンツSEOを行っていれば、「ロングテールキーワード」という言葉は必ず見聞きしたことがあるでしょう。
実際、ロングテールキーワードはSEOの必修科目と呼べるほど重要な知識です。ロングテールキーワード対策の精度が、そのままにSEOの成否に直結するといっても過言ではありません。
そこで本記事では、ロングテールキーワードの概要と、対策する際のポイントを紹介します。ロングテールキーワードついてよく知らなかった人は、本記事でしっかり基本を押さえておきましょう。
マーケティングをはじめるなら、必ず押さえておきたいのが「デジタルマーケティング」についてです。
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目次
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワード(スモールキーワード)とは、「メルマガ 作り方 無料」のように、複数の単語で構成された検索ワードのことです。
検索ボリューム(検索回数)は少なく、多くても1000以内に収まります。例えば「メール ビジネス マナー」の2021年2月の検索ボリュームは100~1000ですが、「メール マナー」は1000~1万に達します。
ロングテールキーワードは、検索ボリュームが低い代わりに、上位表示がしやすく、コンバージョンを獲得しやすいという特徴があります。
ロングテールキーワードの名前の由来
ロングテール(Long Tail)という名前の由来は、「店舗の商品を売上順にチャート化すると、グラフの形が恐竜の尻尾に見える」というマーケティングの考え方から来ています。
販売数の少ないマイナー商品は、それ単体で比較するとメジャー商品の売上に劣りますが、マイナー商品全体でならメジャー商品の売上を上回ることもあります。
この考えをSEOにも当てはめたのが、「ロングテールキーワード」という言葉です。
検索ボリュームが少ないキーワードでも、地道に上位表示を獲得していけば、検索ボリュームの多いキーワード(ビッグキーワード)で上位表示されるのに匹敵する集客効果を得られることになります。
しかもロングテールキーワードは、検索ボリュームの多いキーワードと比べて上位表示させやすい、コンバージョンを得やすいといったメリットもあるのです。
なお、ロングテールキーワード対策を中心にSEOを行うことは「ロングテールSEO」と呼びます。
ロングテールキーワードと「ビッグキーワード」の違い
複数の単語で構成されるロングテールキーワードに対して、ひとつの単語で構成されるキーワードを「ビッグキーワード」と呼びます。検索ボリュームとしては、1万以上が目安になります。
ビッグキーワードはユーザーの検索意図がくみ取りづらく、競合性も高いため、上位表示の難易度は高いという特徴があります。その分、上位表示を獲得できたときに得られる集客効果も絶大です。
なお、ビッグキーワードについては以下の記事でも詳しく解説しています。本記事とあわせて参考にしてみてください。
SEOのビッグキーワードとは?他のキーワードとの違いと上位表示させる方法について解説
ロングテールキーワード4つの特徴
ロングテールキーワードは、他のキーワードと比べて以下4つの特徴があります。
- 上位表示させやすい
- 検索意図がわかりやすい
- コンバージョンが獲得しやすい
- 音声検索に対応しやすい(VSO)
各特徴について詳しく見ていきましょう。
上位表示させやすい
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ない分、競合性も低い傾向があります。そのため上位表示が比較的ねらいやすい、という特徴があります。
また、ロングテールキーワードでの上位表示を地道に積み上げていくことは、ドメインパワーの向上にもつながります。ドメインパワーが上がれば、最終的にはビッグキーワードでの上位表示も獲得可能です。
検索意図がわかりやすい
ロングテールキーワードは複数の単語で構成されるため、ユーザーの検索意図がくみ取りやすいという特徴があります。
検索意図がわかりやすいということは、コンテンツをどう最適化すべきかも見えてきやすい、ということです。つまりロングテールキーワードを中心に対策することは、結果的にコンテンツ生産の効率化にもつながります。
コンバージョンが獲得しやすい
一般的に、「検索ワードが長ければ長いほど、ユーザーの悩みも深い」とされています。そのため、ロングテールキーワード対策されたコンテンツは、コンバージョンが獲得しやすい傾向があるのです。
例えば「メール マナー」よりも、「メール 取引先 返信 マナー 時間帯」という検索ワードの方がユーザーは何を求めているかがより明確です。
「取引先へのメール返信を忘れていた! いま返事しても大丈夫かな」という具体的イメージも湧きますし、問題の緊急性も後者の方が高いといえるでしょう。
このように、ロングテールキーワード対策ではコンテンツ内容を最適化しやすく、ユーザーが抱える問題の緊急性や重要度が高いこともあいまって、コンバージョンを獲得しやすいのです。
音声検索も対策できる(VSO)
ロングテールキーワード対策されたコンテンツは、スマートフォンの音声アシスタントや、スマートスピーカーを利用した音声検索でヒットしやすい特徴があります。
なぜなら音声検索では「渋谷のランチのおすすめは?」「Googleの名前の由来は?」のように、テキストでの検索よりも比較的、長文の検索ワードが用いられるためです。
なお、音声検索に最適化することを「VSO(Voice Search Optimization)」と呼びます。音声検索は近年急速に普及し始めているため、ロングテールキーワード対策は今後さらに増していくでしょう。
ロングテールキーワードを選ぶときの4つのポイント
ロングテールキーワードを意識したSEOでは「どうキーワード対策するか」よりも前に、「どのようなキーワードを対策するか」を見極めることが重要となります。つまりはキーワード選定が大事ということです。
キーワード選びが雑だと、コンテンツが良質でも上位表示まで時間がかかってしまいますし、ドメインパワーもなかなか育たなくなります。
効率よくSEOを図るためにも、ロングテールキーワードを意識したSEOでは、以下のような4つのポイントを最初に押さえておきましょう。
- まずは軸となるキーワードから決める
- 検索ボリュームが多いキーワードを選ぶ
- 専門性を打ち出しやすいキーワードを優先する
- 競合が弱いキーワードを選ぶ
各ポイントについて詳しく解説していきます。
ポイント1. まずは軸となるキーワードから決める
キーワード選定の際は、初めからロングテールキーワードから決めてしまうのではなく、ロングテールキーワードを選ぶ際の軸となるようなキーワードを決めましょう。
軸となるキーワードを決めるときのポイントは、サイトのテーマやカテゴリに対応するキーワードを選ぶということです。
例えば「テレワークに役立つアイテムを総合的に紹介するサイト」であれば、サイトのテーマ的に「テレワーク」が軸になることは間違いないでしょう。また、カテゴリとしては以下のようなものが考えられます。
- 仕事がはかどるデスク・チェア
- 突然のZoomも乗り切れるラウンジウェア
- お家でできる運動不足解消アイテム
- 家事が楽になるガジェット・便利家電
この場合は、デスクやチェア、ラウンジウェアといった太字で示したキーワードも軸になってきそうですね。
以上のように、まずはサイトテーマ・カテゴリに対応するビッグ・ミドルキーワードを洗い出しましょう。それを終えてから、ようやく「テレワーク デスク 安い オシャレ」のようなロングテールキーワードを選定するステップに入ります。
ポイント2. 競合性が低いキーワードを優先する
サイトの立ち上げ期において特に重要なロングテールキーワード選定基準として、「競合性が低い」というものが挙げられます。
なぜなら、競合性が高いロングテールキーワードばかりを対策すると、なかなか上位表示を獲得できず、SEOが図りにくいためです。
サイトの立ち上げ期においては、競合性の低いキーワードを優先する、すなわち上位表示を少しでも多く獲得することを優先していきましょう。上位表示が多数獲得できれば、SEO本来の目的である集客も少しずつ獲得できるようになります。
ポイント3 専門性を打ち出しやすいキーワードを優先する
ロングテールキーワードを選ぶときは、自分の専門性を打ち出しやすいキーワードを優先しましょう。なぜなら、今の検索エンジンはコンテンツの質を最も重視しているためです。
専門性を打ち出しやすいということは、おのずとコンテンツの質も高まるということになります。質の高いコンテンツが早い時期でサイトにあると、サイトのドメインパワーもより早く育つようになり、SEOが図りやすくなります。
競合サイトを見たときに「これなら自分の方が良いコンテンツが作れそうだ」と思えたロングテールキーワードは、特に優先して対策していきましょう。
ポイント4. 検索ボリュームが多いキーワードを優先する
コンテンツがある程度出そろい、いくつかのページは上位表示も獲得できている、という状況まで来たら、検索ボリュームが多めなロングテールキーワードも対策していきましょう。
検索ボリュームが多いということは競合性も高くなりやすいわけですが、SEOの最終的な目的はあくまでも集客を促すこと。いずれは検索ボリュームの多いキーワードで戦っていく必要があるのです。
なお、キーワードの大まかな検索ボリュームや競合性は、Googleのキーワードプランナーでチェックできます。キーワードプランナーは無料で使えるツールなので、キーワード選定時には積極的に活用しましょう。
なお、キーワード選びについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。本記事とあわせて参考にしてみください。
キーワード選定の手順を徹底解説!コツを押さえて検索上位を効率よく獲得しよう
ロングテールキーワードを意識したコンテンツ作成3つのコツ
どんなロングテールキーワードを対策すべきか決まったなら、次に「どうキーワード対策するか」を考えていきます。
今回は、ロングテールキーワード対策を意識したコンテンツ作成において、特に基本的な以下3つのコツを紹介します。
- タイトル・見出し・本文で積極的にキーワードを盛り込む
- 検索意図の捉え方に気をつける
- 競合を参考にしつつ、さらに上をゆくコンテンツを作る
各コツについて詳しく見ていきましょう。
コツ1. タイトル・見出し・本文で積極的にキーワードを盛り込む
ロングテールキーワードで上位表示させるには、最低でもページにキーワードが含まれていなければなりません。
特にタイトルと見出しは、検索エンジンがページ内容を判断するのに重要な役割を担うパーツなので、意識してキーワードを入れるようにしてください。
ただし、キーワードを入れすぎると日本語が崩壊し、ユーザビリティが損なわれてしまします。あくまでも自然な文章作りを念頭においてキーワードを盛り込むようにしましょう。
もちろん本文中でも、キーワードを意識することは重要です。略称で呼んだり(略称がキーワードなら例外)、指示語(それ、これ等)で省略したりせず、できるだけキーワードをそのまま使いましょう。
コツ2. 検索意図の捉え方に気をつける
ロングテールキーワードでも、検索意図が複数含まれる場合はあります。検索意図を捉え損ねると、コンテンツの専門性が欠けてしまったり、競合にコンテンツの質で劣ったりしてしまうため注意しましょう。
例えば「化粧水 効果 低い」というロングテールキーワードでは、以下のような検索意図が考えられます。
- 化粧水の効果が低い理由を知りたい
- 化粧水の効果は、実は低いのではないかと疑っている
こうした場合は、考え得る検索意図すべてに応える網羅的なコンテンツをひとつ作るか、検索意図ごとにキーワードを再考し、改めてキーワードごとにコンテンツを最適化する、といった方策が取れます。
コツ3. 競合を参考にしつつ、さらに上をゆくコンテンツを作る
シンプルな話、競合サイトより質と量で勝れば上位表示を獲得できる、というのがSEOの基本的な考え方です。
そのためロングテールキーワード対策を行うときは、競合サイトのコンテンツを参考にしつつ、質や量の面でさらに「+α(プラスアルファ)」できないか、ということを常に模索しましょう。
ただ文章にキーワードを多く入れるだけでなく、上記のような部分で競合と差別化できないか、といったことも考えていきましょう。 いくらロングテールキーワード対策を行っても「思うように上位表示が獲得できない」という状況もあります。なぜなら、サイト内部の技術的な対策や、被リンク獲得の促進といった施策もSEOでは重要なためです。 もしロングテールキーワード対策で煮詰まってきたと感じたら、Webサイトの内部対策・外部対策に目を向けてみましょう。 ロングテールキーワード対策が適切であれば、内部対策・外部対策を行うことでSEOが改善される可能性は高いです。内部対策・外部対策の詳細や具体的な方法論については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。 SEOの内部対策とは?今すぐ実践できる具体的な対策を紹介します SEOの外部対策とは?内部対策との違いと具体的な手法について解説 ロングテールキーワードとは、「メール ビジネス マナー」のような、複数の単語で構成されたキーワードのことです。 検索ボリュームは多くても1000ほどで収まり、単体で上位表示できても小さな集客にしかなりません。しかし、多くのロングテールキーワードで上位表示を積み重ねることで、結果的にはビッグキーワードで上位表示するのに匹敵する集客力を得ることが可能です。 ロングテールキーワード対策で重要なのは、初めに「対策すべきキーワードを見極める」こと、すなわちキーワード選定を行うことです。 いきなりコンテンツを作ろうとする前に、まずは「どんなロングテールキーワードを対策すればSEOの効率が増すか」という工程から始めましょう。
ロングテールキーワード対策で煮詰まったときは?
ロングテールキーワードのまとめ