リストマーケティングとは、電話番号やメールアドレスといった顧客情報リストを軸としたマーケティング手法のことです。
リストマーケティングとは?成功の秘訣とメリット・デメリットを解説します
インターネットが普及した今、リストマーケティングになくてはならないツールがあります。それはメールマガジン(以下、メルマガ)です。
この記事では、リストマーケティングでメルマガが重要視される理由と、メルマガをどのようにしてリストマーケティングに活かすかについて解説します。
リストマーケティングをこれから始めるなら、ぜひ参考にしてください。
目次
リストマーケティングでメルマガが活用される理由
なぜリストマーケティングでメルマガが重宝されるのか? その理由は主に以下の4つです。
- リストを育成しやすい
- 接点を保ちやすい
- 費用対効果が高い
- リストごとに適切なアプローチを取れる
各理由について詳しく解説します。
リストを育成しやすい
メルマガは、ブログや広告といった他のWeb施策とは明確に異なる点があります。それは受動的アプローチか、能動的アプローチか、という点です。
- ブログや広告 ……ユーザーがコンテンツを見つけに来るのを待つ受動的アプローチ
- メルマガや電話……ユーザーに対して自社からメッセージ・コンテンツを届ける能動的アプローチ
受動的アプローチでは、リストに対して自社がどんな情報を届けるかを完璧にコントロールできません。しかし能動的アプローチであれば、届ける情報は自社がコントロールできるため、購買させるために必要な育成をしやすいのです。
接点を保ちやすい
メルマガが能動的アプローチであることのもうひとつの利点は、リストとの接点を保ちやすいことです。
見込み客リストは問題解決の緊急度によって、さらに4種類に分類できます。
- 今すぐ客 :すぐにでも導入したい
- お悩み客 :導入しようか検討中
- そのうち客:必要性を感じてはいるが緊急度が低い
- まだまだ客:興味・関心はあるがまだ必要性を感じていない
これらのうち、今すぐ客以外の見込み客の購買をつなげるには、常にアプローチをかけ、接点を保つことが求められます。接点を保たなければ、リストの意識から自社商材が外れてしまうためです。
そして意識から自社商材が外れてしまうと、いざ見込み客が導入を検討しようというタイミングに差し掛かったとき、自社商材を思い出してもらえなくなってしまいます。
また、一般的に今すぐ客はリストの約1%と言われています。
そのため、リストの99%のユーザーにアプローチできるメルマガは、売上創出の重要なポジションを占めていと言えるでしょう。
費用対効果が高い
メルマガは他のSEOやリスティング広告といった他の施策と比較して、以下のような特徴があります。
- メールアドレスリストさえあれば始められる
- 大量のリストにアプローチできる
- 見込み客にアプローチしやすく、効果がすぐに現れやすい
- 低コストで運用できる
例えばSEOであれば、検索結果の上位を取るのは非常に時間がかかるため、効果が現れるまで最低でも半年を費やす必要があります。
また、リスティング広告だと、ターゲティングの最適化に数十万円というコストが最初にかかる上、見込み客でないユーザーにもリーチするため、効果が必ず現れるとも限りません。
一方メルマガならすぐに効果が期待できるだけでなく、低コストで運用できるため、非常に高い費用対効果が得られるのです。
リストごとに適切なアプローチを取れる
メルマガは多くのリストにアプローチできるだけでなく、リストの属性やアクションごとにアプローチを切り替えることもできます(ターゲティング配信)。
例えば、まだ育成が進んでいないリストには売込み色のない育成コンテンツを配信し、購買の見込みが高いリストには商品・サービスの資料を配付することで、効率よくアプローチすることができます。
リストマーケティングでのメルマガ活用法
リストマーケティングでメルマガを活用するには、以下のような取組みを行いましょう。
- リストの仕分け
- ターゲット配信の活用
- ステップメール
リストの仕分け
リストごとにアプローチを最適化できるのリストマーケティングのメリットですが、それを行うにはリストの仕分けが必要です。
リストには以下のような情報をタグ付けし、適切なアプローチが取れるよう管理を徹底しましょう。
- 属性
性別・生年月日・居住地 など - アクション
開封・クリック・ページ滞在時間・問い合わせ履歴・購入履歴 など - 流入経路
リスティング広告・自社ブログ・SNS・名刺 など
なお、これらの情報管理を行うには、メルマガ配信ツールの利用が必須です。リストマーケティングを行うなら、メルマガ配信ツールの選定も同時に進めていきましょう。後の項でおすすめのメルマガ配信ツールについても紹介します。
ターゲット配信の活用
リストマーケティングで活用すべきは、メルマガのターゲット配信です。ターゲット配信は別名「セグメント配信」と呼ばれたりもします。
ターゲット配信とは、リストの属性・アクションに応じて配信するメールを場合分けすることです。例として、以下のようなことが実現できます。
- 反応が少ない(開封やクリックが少ない)リスト
お役立ちコンテンツを中心に送って育成する - 反応が多いリスト
カタログや導入事例など、自社商材のPRもして購買チャンスを作る
このようにターゲット配信を利用すれば、顧客が欲しがっている情報を最適なタイミングで伝えられます。
ただし、ターゲット配信はターゲットを細かく設定するほど工数が増え、労力の割に効果が得られないリスクもあります。人力でのパーソナライズには限界があるということです。
まずは「購買見込みの有無」の2グループで分類するのがおすすめです。購買見込みがあるかどうかで分類すれば、場合分けすべきメールは限られてくる上、ターゲティングによる高い効果も見込めます。
また、ターゲット配信を十分活用するには、リストの仕分けが行われているのが前提な点は注意が必要です。ターゲット配信とリストの仕分けはセットで考えるようにしましょう。
ステップメール
ステップメールはリストマーケティング上級者向けのメール配信手法です。
「登録初日はメールA、2日目はメールB、3日目はメールC…」など、リストの流入タイミングに応じて順序よくメールを配信することができます。
メルマガとステップメールの違いについては、以下の記事でも解説しています。
「メルマガ」と「ステップメール」の違いとは? 両者の違いを正しく理解しよう!
ステップメールには以下のような利用方法があります。
- 高額なB2C商材の販促キャンペーン
- コンバージョン直後のフォローアップ
- 学習コンテンツの配信
ただし、ステップメールはメール一通一通の作成コストに加えて、シナリオを設計・構築する労力も必要となります。。メルマガと比べるとマーケティング上級者向けの施策なので、ある程度リストマーケティングに慣れてから導入するのがおすすめです。
リストマーケティングにおけるメルマガ活用の注意点
リストマーケティングでメルマガを活用する際は、以下のような点に注意しましょう。
- リスト管理の徹底
- アプローチの継続
- メルマガの効果を「見える化」する
リスト管理の徹底
リストマーケティング最大のメリットは、「顧客が欲しがっている情報を最適なタイミングで送れること」といっても過言ではありません。このメリットを十分活かすためにも、リストの情報管理は徹底しておきましょう。
情報管理が徹底されていないと、メルマガに十分反応しているリストに対しPRをウチ漏らしてしまう、反対にメルマガに反応していないリストなのにPRを打ってしまい、購読停止に至ってしまうなど、機会損失につながってしまいます。
とはいえ、メルマガ配信ツールを利用すれば、リスト管理の労力は少なくなります。もしメルマガ配信ツールではなく、エクセルやスプレッドシートなどの表計算ソフトを使うのであれば、リスト管理については十分注意しておきましょう。
なお、以下の記事でリスト管理について詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
アプローチの継続
リストマーケティングでは「リストこそが資産」という考え方を大事にしましょう。
この考えを象徴する逸話に、「江戸時代の商人は火事が起きたら、お金よりも何よりも、真っ先に顧客台帳を守った」というものがあります。江戸時代から、顧客リストの重要性はなによりも高かったのです。
さて、現代においてメールアドレスリストはどのように大事にすればよいか? 答えは「アプローチを継続する」ことです。
例えば反応が薄くとも、また商品・サービスが購買された後でも、アプローチは継続しましょう。一度手に入れたリストは、売上の機会を内包する貴重な資産です。
- 未購入客
育成コンテンツや、自社商材のPRを行う - 失注顧客
ダウンセルの提案をしたり、失注の原因を分析して育成をやり直す - 既存顧客
アップセルの提案や、商品・サービスの使い方サポートを行う
アプローチを怠ってしまえば、再度リストの関心を獲得するコストが発生します。関心を再度得るのは、集客と同じくらい手間がかかることもあるため、十分気をつけましょう。
メルマガの効果を「見える化」する
リストマーケティングで効率よくPDCAを回すには、施策の効果を「見える化」することが肝心です。
例えばブログ経由で1リスト獲得するにかかった費用はいくらか(CPA)、広告経由で流入してきたリストは、リスト一件あたりいくら売上が立ったか(LTV)、などが挙げられます。
メルマガにおいては、以下のような指標を見える化することがポイントです。
- 到達率 :送ったメルマガのうち、何通が正常に受信ボックスに届いたか
- 開封率 :送ったメルマガのうち、何通が開封に至ったか
- 反応率 :開封されたメルマガのうち、何通がクリックに至ったか
- クリック率:送ったメルマガのうち、何通がクリックに至ったか
これらの数値が分からなければ、メルマガが具体的にどれくらい効果を上げたかも分かりません。そして効果が分からないということは、メルマガの分析ができず、改善もできないということです。
リストマーケティングは、初めは上手くいかないことがほとんどです。だからこそPDCAを回して改善を重ねる必要があります。
リストマーケティングで成果を上げていくためにも、メルマガの効果の見える化は必ず行っておきましょう。
リストマーケティングにおすすめのメルマガ配信ツール
リストマーケティングでメルマガを利用するなら、メルマガ配信ツールの導入も検討しておきましょう。ツール選定の際は、以下のような項目に焦点を当てれば失敗しにくいでしょう。
- 使いやすいかどうか
- リストマーケティングに必要な機能を備えているか(効果測定やリスト管理など)
- 料金はいくらか
- 試用版や無料体験はあるか(実際に使って判断できるか)
なお、これらすべての要件を満たしたメルマガ配信ツールが、「ブラストメール」です。ブラストメールは使いやすさや、機能の豊富さが評価されており、14年連続で市場シェア1位を獲得した人気のメルマガ配信ツールとなっています。
料金も月額4,000円からと、高機能帯のメルマガ配信ツールとしては最安価格で導入可能です。現在7日間の無料体験が利用できるため、興味があれば今すぐ試してみましょう。
契約数14年連続No.1のメール配信サービス「ブラストメール」
メルマガを使ったリストマーケティングについてまとめ
メルマガは、リストマーケティングに無くてはならないコミュニケーションツールです。「大量アプローチが可能で、費用対効果も高い」というリストマーケティングのメリットは、メルマガあってこそ実現できます。
メルマガを最大限活かすには、リスト管理の徹底と、アプローチの継続を意識しましょう。リストの情報が適切に管理されており、なおかつアプローチの継続による接点の確保さえできていれば、リストマーケティングで失敗するということはまずないでしょう。
また、メルマガを始めるなら、メルマガ配信ツールは確実に導入しましょう。GmailやOutlookなどのメールクライアントを利用した配信や、手動でのリスト管理は手間がかかりすぎる上、ヒューマンエラーによるリスクも高くなります。