どんなに良い商品やサービスを作ったとしても、集客が成功しないと売り上げにつながりません。
そして良い商品、サービスを作ることと、集客するスキルは別物です。
この記事では、思うように集客ができない方が抱えている共通の悩みを紹介し、その悩みの改善方法についてご紹介します。
目次
よくある集客の悩み
そもそも「集客」というと「新規顧客を集める」ことをイメージしますが、新規獲得だけが集客ではありません。
イベントや新製品で既存の顧客を集める、離れてしまった顧客に再度広告を行うのも「集客」です。まずはそこを抑えておくことが大切です。
これから紹介する集客の悩みに当てはまっている方は、後半でその悩みを解消するためのコツも解説しているので、是非参考にしてください。
何から始めればいいか分からない
「お客様を集めたい」「新しいサービスを売りたい」と言っても集客の方法が漠然としすぎているため、何から始めればいいのか分からないという悩みは多いです。
いろいろと手を出してしまい、全て中途半端になってしまう。ということはよくあります。
また、最近はWeb・SNSを活用した集客が主流ですが、これらの活用もテクニックが必要で、ただお店の情報を発信しているだけでは集客はできません。どう利用すれば上手くいくのか分からないという悩みも多いでしょう。
ブランディンのやり方が分からない
集客効果を高めるため、ブランディングに力を入れることもあるでしょう。
価格、デザイン、希少性、キャッチコピー、商品名などで、自社商品・サービスを類似したものと区別し、ロイヤルティを高めていくと集客が簡単になるのですが「どうやれば良いか分からない」という悩みを持っている方が多くいます。
例えばApple社の商品である「iPhone」を例に考えてみましょう。
おそらくiPhoneと同等の性能で同じ価格帯のスマートフォンが発売されたとしても、AppleというブランドのファンであればiPhoneを購入するでしょう。特に広告を行わずしても集客できます。
それはAppleというブランドを長年かけて作り上げてきた結果です。ここまで大きな企業のブランドイメージを作り上げることは容易ではありませんが、全く無名の実績のない企業やお店の広告は目に入りづらく、集客も困難です。
宣伝・広告してるのに人が集まらない
宣伝や広告は行っているにも関わらず、集客が上手くいかないというのもよくある悩みです。
新規顧客を集客したい場合、意識しておかなければならないのは、顧客は商品・サービスの広告を「そもそも見ていない」「信じていない」「見ても動かない」という点です。
車に全く興味の無い人は、新車の広告は見ません。整体院の「ひどい腰痛、肩こりも1回の施術で劇的に改善します!」といったコピーもほとんどの人は信じていません。
全く興味の無いジャンルの広告は人の目に入らない、そして広告の情報を信じていないということを覚えておきましょう。
集客にかけるお金がない
集客のために、広告や宣伝にかけるお金が無いという悩みもあります。
確かに、一昔前では広告を行うとなるとそれなりのお金と時間必要でした。しかし今は、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの4大マスメディアでの広告に変わり、デジタルマーケティングが主流です。
【初心者向け】デジタルマーケティングとは? 基礎知識や手法を徹底解説!
デジタルマーケティングとは、Webサイトやメールマーケティング、動画コンテンツ、リスティング広告など、デジタルメディアを使った集客方法のことを言います。
これらは安価で、広告の効果や目標も設定しやすいという特徴があり、誰でも低コストで集客を行うことができるようになっています。
集客の悩みを解消するコツ
それでは、ここまで紹介した悩みを解消するためのコツを解説していきます。
集客にはいろいろな方法がありますが、ここで紹介することはどの手法を使う時にでも抑えておくべきポイントです。
自社商品、サービスの強みを考える
集客においてまず大切なのは「広告の種類や方法」を考えるのではなく「自社商品・サービスの強みは何か」を洗い出すことです。
その上で、集客に使う媒体やコピーを考えましょう。
自社商品やサービスの強みは、お客様に聞くのが一番です。どこに魅力を感じているのか、なぜこの商品を買うのか、何が他と違うのか、顧客の生の声があなたの商品・サービスの本当の強みです。
お客様にアンケートをとったり、口コミをお願いしてみましょう。協力してくれたお客様には割引キャンペーンや、クーポンの配布を行えば顧客満足度も上がるはずです。
また、ここで考えた強みは「ブランディング」を行う際のヒントにもなります。その強みをブレないコンセプトとして持っておくことで、継続的な集客を行っていくことができるでしょう。
また、お客様に聞くのが難しいようであれば「SWOT分析」を行うことで、自社商品、サービスの市場的な強みを知ることができます。SWOT分析とは自社の強み弱みといった内部的なものと、市場や競合他社などの外部的なもの洗い出し分析する方法のことです。
SWOT分析についてはこちらの記事で初心者向けに解説していますので参考にしてみてください。
SWOT分析とは?初心者向けにSWOT分析の成り立ちや成功のコツについてわかりやすく解説!
発信する・入り口を増やす
集客するには「発信し、入り口を増やす」が大切です。
集客の第一歩は「知られること」です。
発信し、入り口を増やす方法として代表的なものは、
- チラシ
- 看板
- 新聞折り込み
- ニュースレター
- HP
- ブログ
- Googleマップ
- ポータルサイト
- メルマガ
- LINE公式アカウント
- YouTube
発信する上で大切なのは「有益な情報を発信する」ことです。
SNSやブログで情報発信をするといっても、あなたのプライベートやお店の営業情報を発信しているだけでは集客には繋がらないでしょう。
SNSやブログではとにかく「価値」を提供します。
人が集まるものとは「自分にとって有益なもの」か「エンタメ性のあるもの」です。
美容院やエステならば、美容の知識や髪のトリートメントの方法、セルフカットのやり方、イベント集客であれば、そのイベントに関連するトピックスを随時発信すれば、あなたの会社(お店)の価値を高め、信頼感を得ることができます。
ただし、すでにいる顧客に対して行う場合は別です。
後述する「顧客と継続的に接点を作り、既存リストからの集客を絶やさないようにする」という目的であれば、プライベート情報もむしろ好まれるかもしれません。
その目的で発信をする場合には、自社商品・サービスの「ファン」になってもらうことを意識するようにします。
Web・SNS運用においてはSEO対策や、細かなテクニックが必要ですがまずは「価値ある情報」を発信していくことを意識しましょう。
ターゲットは狭く設定する
広告や宣伝を人は「そもそも見ない」「見ても信じない」「見ても動かない」ということを覚えておかなければいけません。
広告や宣伝を出しているのに集客できないという悩みを解消する1番の方法は「ターゲットを狭くする」ことです。
ターゲットを絞るのは勇気が必要です。なるべく多くの人に知って欲しいという思いから当たり障りのないサービスやコピーを考えがちですが、ターゲットは狭くした方が集客は容易です。
例えば
「〇〇成分高水準配合、美白、美肌効果のある化粧水」
「スキンケアがめんどくさいと感じるあなたへ、30代の肌トラブル解消専用化粧水」
極端な例ですが、この化粧水はどちらが人を集めることができるでしょうか。
おそらく、「スキンケアがめんどくさい人」「30代女性」「30歳になってから肌のトラブルが気になり始めた人」は、2つ目の化粧水に強く惹かれるでしょう。
これで第一段階の「見てもらう」というハードルはクリアです。先ほどの話にも繋がってきますが、この「30代女性の肌トラブルに特化している」という強みは、自社商品・サービスの強み、ブランドイメージへと繋がっていきます。
顧客の信用を得る、信じさせる
消費者は宣伝や広告を見ても、その謳い文句や効果を信じません。ブランドがなければ尚更です。集客の悩みを解消するには「信じさせる」工夫が必要です。
先ほどの、化粧水も「30代に良く効く専門の化粧水って、そんな上手い話は無いでしょ」というのが一般的な消費者の感覚です。
信じさせる工夫としては、
- HPを整備する
- お客様の声を掲載する
- 口コミを集める
- 商品に関する詳細情報を掲載する
- サービス提供者の顔写真を掲載する
- 料金体系を明確にする
- 同業他社よりも料金を高く設定する
- 権威性を高める(雑誌やテレビなど)
信用感を高め集客を効果的に行う工夫を考える際にも、ターゲットを絞ることの重要性が関係してきます。
化粧水だと、30代の女性の口コミやビフォーアフター写真を集める、30代のタレントを広告に起用する、料金を上げ、高級感のあるデザインにするなど、ターゲットが絞れているからこそ、信用を高めるための工夫も行いやすくなります。
無料体験、お試し価格で売る
集客の悩みを解消するには広告や宣伝を「見させて」「信じさせる」ことが大切です。
あとは「動かす」ことで、実際の集客へと繋がるわけですが「無料体験やお試し価格での提供」がよく使われます。
人は必要性を感じるものであればすぐに動きます。
例えば、コロナ禍の現在(2021年1月)において、補助金申請書類の書き方を教えるイベントや税金対策セミナーなどは、安定した集客を望むことができるでしょう。
集客に悩む工務店も多いですが、家の老朽化によるリスクや、老年期へのバリアフリー住宅へのリフォームの必要性を訴えることができれば、自然と人は集まってくるはずです。
少し言い方は悪いですが「その商品を持っていない(情報を知らない)ことによる恐怖」を感じさせることができれば、集客の悩みは解消されます。必要性の高いものであれば、無料セミナーや住宅相談会などで集客を行うことは容易です。
集客を行う際にぜひ読んで欲しい教材として「ウォール・ストリート・ジャーナルのセールスレター」があります。
インターネット普及前の古いセールスレターですが、コピーライティングの基礎が詰まった非常に勉強になるものです。
集客に悩んでいる方は検索するとすぐに見れるのでぜひ参考にしてみてください。
集客の悩みから開放されるためにできること
実はここからが一番大切です。
というのも、集客の効率的な方法というのは業種・サービスによって様々で、広告や宣伝を行うべきコンテンツも違います。
時代と共に集客の手法は変わります。核となる集客方法とは別のアプローチを常に更新していかなければなりません。10年前では、まさかネットやSNSで商品を買うのが当たり前になるとは思わなかったでしょう。
ここで紹介する3つは不変の鉄則です。必ず覚えておきましょう。
リストを作る
集客に悩んでいる方は、一度自社商品・サービスを利用してくれている方のリストを見直しましょう。
もしリストを持っていないのであればすぐにでも作成すべきです。
一昔前はリストといえば、住所録や電話番号でした。しかし今は「メールアドレス、LINEアカウント、SNSアカウント、チャンネル登録者数」など様々なリストを集めることができます。
このリストを大きくしていくことが、集客の悩みから解放される鍵です。大きくなれば、集客にかけるお金がないという悩みも解消されます。
リスト集めを行う際には、先ほどの項目で説明した「無料体験、お試し価格でオファーを行った後」が非常に大切です。
居酒屋の生ビール100円という誘いに乗って入店したものの、料理の質やサービスに落胆し、二度と行くかと誓った経験はないでしょうか。
人間はそうした経験があると、その商品・サービスに対する信用を失います。そしてこの信用を取り返すのは困難です。
オファーで人を集め、リストを持っておくとその後、新しく商品・サービスをセールスする際に非常に役に立ちます。そして、無料や割引でのオファーを行ったらそのお客様の信用を失うことが無いように気をつけましょう。
継続的に接点を切らさない
一度のオファーだけでは集客のチャンスを逃しています。
SNSやメルマガ、公式LINEアカウントで定期的に情報発信を行い、自社商品・サービスのことを忘れらないようにす工夫が必要です。
接点を持ち続けるという観点でいうと、ブログやSNS、YouTubeよりも「公式LINEアカウントやメールマガジン」でリストを作るのがおすすめです。
SNSやYouTubeはビジュアルで訴えかけ、不特定多数への拡散力には長けていますが、離れていくことも多く、双方的なやりとりを行いやすいツールではありません。
そのためにも、メールやLINEのリストを持っておくことが非常に重要です。
効果測定を行う
集客を行うために何かしら施策を行った場合、どれくらいの効果があったのか効果測定を行います。
どんなキーワードや画像だと反応が良いのか、反応した年齢、性別、地域、何時ごろの投稿だと問い合わせが多いのかなど、データが集まっていくとより効率的な集客ができるようになります。
SNSやメールをはじめとするデジタルコンテンツであれば、効果測定をするのが非常に簡単です。どのような集客を行うか、方法を考えるだけでなく、集客の結果を反省し次に活かすというサイクルを作りましょう。
まとめ
以上、集客の悩みとそれを解消するためのコツを解説しました。
どんなに良い商品、サービスがあっても人が集まらなければ売れません。
また、どんな業種にしろ集客の悩みから解放されるためには、最後に紹介した「リスト作り」「定期的な接触」「効果判定」が重要です。
安価で効果がでて、リスト集めを行いやすく、効果判定がしやすい集客方法として注目されているのが「メールマーケティング」です。特に実店舗との連携において効果を発揮しやすいと言われています。
最近は、SNSやLINEの発展でメールは古いものと思われがちですが、現在でもメールマーケティングの規模は毎年10%ずつ拡大しており、費用対効果はデジタルマーケティングの中でトップと言われています。
メールマーケティングとは何か?現役のプロが分かりやすく解説します
詳しくは上記の記事を参考にしてください。
自社商品、サービスにあった方法で集客の悩みを無くしていきましょう!