
新型コロナウイルスの流行に伴い、会場を用意した上で開催していたセミナーをオンラインで行う企業が多くなりました。ウェビナーは「Web」と「Seminar」を合わせた造語として、ウェビナーとも呼ばれており、開催側も参加側の手間も従来のセミナーに比べて格段に手軽となった新しいセミナーの形を確立しました。
セミナーの形態は異なりますが、オンライン・オフラインに限らず、セミナーを開催する際は受講者に対して案内メールを送付する必要があります。企業から受講者に対して送るウェビナーの案内メールには、以下の2つが考えられるでしょう。
- 集客目的の案内メール
- 受講が確定した方へミーティングIDなどを伝える案内メール
どちらも、オフライン・オンラインに限らず送付されることがある案内メールですが、オンライン開催の場合は配信媒体やミーティングIDに関する記載が必要になります。また集客目的の案内メールでは、開催するウェビナーの魅力を充分に伝えられるようなコンテンツに仕上げて配信しなければなりません。
この記事では、オンラインセミナー・ウェビナーの集客や、参加者へのリマインドとして配信される案内メールの例文と作成のポイントについて解説しています。ウェビナーを開催する際はぜひご参考ください
目次
オンラインセミナー・ウェビナーの案内メールに使える例文
ウェビナーの開催時には、以下のような案内メールを送付しましょう。まずは集客を目的とした案内メールの例文からご紹介します。
件名
元〇〇銀行投資アドバイザーと税理士による財務コンサル「オンライン投資信託講座」を開催します
本文
(受信者名)様
平素よりお世話になっております。
本日は、当税理事務所とご契約いただいております個人事業主の方に向けて「オンライン投資信託講座」を開催する運びとなりましたため、ご連絡差し上げます。
普段より当社をご利用いただいております、(受信者名)様がもし、以下のような事由にお悩みでしたら、ぜひ参加をご検討いただけますと幸いです。
・投資信託を始めたいが仕組みがわからない
・投資先を絞り切れずにあと一歩が踏み出せない
・ファンドマネージャーが定まらない
「オンライン投資信託講座」では、これらのお悩みを解決するために、当事務所の専属税理士 石井と、元〇〇銀行 投資信託アドバイザー 高橋〇〇 を講師にセミナーを開催いたします。
【セミナー詳細及び応募方法】
・運営元: 株式会社〇〇
・セミナー名:オンライン投資信託講座
・配信媒体:zoom
※配信環境等は応募後のメールに記載しております
・開催日時:2022年9月10日(土) 14:00~
・内容:
1)投資信託の仕組み
2)月1万円の投資が資産1億円に
3)どんな銘柄・ファンドマネージャーを選ぶべきか
4)NISAやiDeCoのお得な使い方
・定員:40名
・講師:税理士 石井 〇〇 / 元〇〇銀行 投資信託アドバイザー 高橋 〇〇
・応募方法:以下のURLより必要事項を入力しご参加ください
http:// ====
・参加費用:〇〇円
※お申し込みフォームにてオンライン決済画面が表示されます
尚、添付しました資料は当日使用するものの一部になります。ぜひ資料をご一読いただき参加いただけますと幸いです。
ご不明点等ありましたら、下記の連絡先にお気軽にお問合せください。
(受信者名)様のご参加を心よりお待ちしております。
(署名)
詳しくは後述していますが、作成時に気をつけるべきポイントは以下の部分です。
- タイトルでセミナーの内容を伝える
- 応募方法や配信媒体を明確にしておく
- ターゲットを明確にした上で宛名差し込みを利用し、受信者の当事者意識を高める
次に、ウェビナーの受講が決まった方に対して、リマインドを目的とした案内メールを送付する際の例文をご紹介します。
件名
株式会社〇〇「オンライン投資信託講座」への応募ありがとうございました
本文
(受信者名) 様
【受講番号:A1123T】
ミーティングID【8164245566】/ パスコード【035813】
この度は弊社が運営するウェビナー「オンライン投資信託講座」にお申し込みを頂き、誠にありがとうございます。
お申し込み頂きました日程は以下の通りになります。
2022年9月10日(土) 14:00〜
※所要時間は2時間程度を予定しております
当日までの流れは以下の通りです。
1)後述している環境や機材をご準備ください
2)本日19:00 〜15日 19:00 までの間に通信環境チェックを行ってください
3)ウェビナー当日は、zoomを開き上記のミーティングIDとパスコードを入力し待機してください
※13:45〜待機可能です
受講にあたりまして以下のご準備をお願いいたします。
・zoomアプリのダウンロードと通信環境のチェック
(開催前に弊社との通信テストを行います。案内は別途メールを送付いたします。)
・zoom内の名前と受講番号の変更
例【G4289T(半角スペース)佐藤◯◯】
・マイクやカメラ機能のある媒体
当日のウェビナーでは受講者様との質疑応答も予定しています。通信環境チェック時にマイクとカメラのテストも行いますのでご了承ください。
なお、通信環境チェックのご案内は本日の19時に皆様のもとへ送付いたしますので、添付されたURLをクリックし冒頭部のIDを入力頂きチェックに進んでください。
(受信者名)様のご参加を心より御礼申し上げます。
(署名)
リマインドを目的とする案内メールを作成する際のポイントは、以下の通りです。
- ミーティングIDやパスコードを記載する
- 通信環境のチェックをする場合はメールを分ける
- 当日の受講の流れを簡単にまとめる
次の項ではそれぞれのポイントの詳細について解説します。
ウェビナーの案内メール ① 集客目的のメール
まずは冒頭でご紹介した、集客を目的として送付する案内メールを作成する際のポイントから解説します。2021年時点で、ウェビナーの申し込み経路は半数以上がメールからという調査もあり、メールによる集客はウェビナーの受講者を集めるために強力な方法と言えます。これからご紹介する点を参考に文面を作成してみましょう。
案内メールを送ることも大切ですが、新規リードを獲得するためには、メール以外の集客チャネルも併用するのが効果的です。満席を目指すためのウェビナー集客施策8選と、ターゲット別の媒体選びについて、こちらで詳しく解説しています
タイトルでセミナーの内容を伝える
集客媒体としてメールを利用する場合、タイトルは受信者が最初に目にする部分なので、開封するかを判断する大事な要素です。
開催するウェビナーの内容が一目で分かるようなタイトルをつけましょう。
また、例に挙げたようにそのセミナーの強みに関しても簡潔に触れられると、開封意欲が高まります。
- 元〇〇銀行投資アドバイザーと税理士による財務コンサル
- 1年でサイトアクセス数を5倍に!
- 年間1000件を超えるお問合せ実績
- 40名限定!現役エンジニアによる〜
講師の肩書きや実績をできるだけ具体的に記載し、受信者にセミナーの希少性や参加のベネフィットを理解してもらえるようにしましょう。
応募方法や配信媒体を明確にしておく
ウェビナーを開催することができる媒体には以下のようなものがあります。
- Zoom Webinar
- Webex Events
- ON24
- ジンジャーミーティング
いずれも大人数でカメラやマイクを使用することができるウェビナーツールです。
コロナウイルスが世界的に流行してからは、Zoom Webinarの利用者が爆発的に増加し、世界で2億人とも言われており、国内のシェア数は35%になるそうです。
プライベートで使用されることも多いため、企業だけでなくBtoCのウェビナーでもスムーズに案内することができるでしょう。
ターゲットを明確にした上で宛名差し込みを利用し、受信者の当事者意識を高める
ウェビナーに限ったことではありませんが、セミナーの集客はターゲットを絞った上で集客媒体を配信する必要があります。
今回の例では、以下のようにウェビナーのターゲットを想定して例文メールを作成しています。
- 税理士事務所の契約者
- 個人事業主の方
- 投資信託に興味がある方
この条件の中で3つ目の「投資信託に興味がある方」は、普段のヒアリングだけでなくメールマガジンの配布などからでも割り出すことができます。
メルマガは配信したメールが開封された割合(開封率)や、添付したURLがクリックされた割合(クリック率)を取得し集客を進めます。
それらの数字を把握することで、受信者のニーズを満たすようなコンテンツを見つけることができるでしょう。
この数値は、後述している「メール配信システム」が提供する効果測定機能を利用して把握することができるので、集客に関してお悩みの方もぜひ最後までご覧ください。
また、ウェビナーの案内メールは受講率をアップさせる施策として、宛名差し込み機能を使い受信者の当事者意識を高める方法があります。
例文では「(受信者名)様」と表現されていますが、実際は受信者の名前が表示されるため、ばら撒かれたものではなく自分に宛てられたメールと認識されやすくなります。
宛名差し込みの方法は以下の記事で詳しく解説されているので、ぜひこちらもご覧ください。
関連記事:宛名だけ変えて同じメールを一斉送信する方法!【Outlook】解説します
ウェビナーの案内メール② リマインド目的のメール
次に、すでに受講が決まっている参加者に対しては、受講方法の詳細やリマインドのメールを送信する必要があります。
先ほどご紹介したポイントに沿って解説します。
ミーティングIDやパスコードを記載する
zoomに限らず、開催するウェビナーのトークルームにはパスコードを設定し、開催前に受講者に知らせるようにしましょう。
パスコードがないと、ウェビナーに関係がない方が入ってくる可能性もあるので注意が必要です。
通信環境のチェックをする場合はメールを分ける
ウェビナーの開催前に受講者ごとの通信環境をチェックする場合は、情報が煩雑にならないように別のメールを作成し案内しましょう。
通信環境チェックをする際は以下のポイントを意識してテストを行います。
- 使用している媒体のバージョンがあっているか
- 映像や音声のラグ
当日の受講の流れを簡単にまとめる
受講日や開催時間、所要時間などを記載しつつ当日の受講までの流れをまとめておきましょう。
開催者がトークルームを開く時間帯はもちろん、トークルームに表示される受講者の名前なども指定する場合は事前に案内メールを出しておきましょう。
オンラインセミナーは「開催後」が勝負!商談化率を高める事後フォロー
オンラインセミナーを開催して「無事に終わってよかった」と安心していませんか?実は、マーケティングの観点からは、セミナー終了後こそが本当のスタートラインです。
参加者の関心度が最も高まっている直後に適切なフォローを行うかどうかが、その後の商談化や成約率(コンバージョン)を大きく左右します。ここでは、開催の労力を成果に結びつけるために欠かせない「事後フォロー」のポイントを解説します。
御礼メール(サンクスメール)は「当日中」に送るのが鉄則
セミナー参加者へのお礼メール(サンクスメール)は、可能な限り「開催当日中」、遅くとも翌日の午前中までには配信しましょう。時間が経てば経つほど参加者の熱量は冷め、セミナーの内容も忘れられてしまいます。「鉄は熱いうちに打て」の言葉通り、記憶が鮮明なうちに接点を持つことが信頼構築の第一歩です。
迅速なサンクスメールには参加への感謝に加え、当日の投影資料やアンケートへのリンクを記載します。参加者が数十人〜数百人にのぼる場合、手動で一通ずつ送るのは現実的ではありません。メール配信システムなどを活用し、ミスなくスピーディーに一斉送信できる体制を整えておくことをおすすめします。
アンケート結果を活用した「見込み度」別の追客アプローチ
事後フォローにおいて重要なのは、参加者全員に対して一律のアプローチをしないことです。「すぐに導入したい」と考えている人と、「まずは情報収集のみ」という人では、求めている情報が全く異なります。
セミナー直後のアンケート結果を活用し、参加者の温度感(見込み度)に合わせて、以下のようにメールの内容やアプローチ方法を変えてみましょう。
- 導入意欲が高い層(ホットリード) 具体的な課題や導入時期を回答した人には、インサイドセールスから電話で個別にヒアリングを行い、商談のアポイントを打診します。
- 情報収集段階の層(コールドリード) まだ検討段階の人には、いきなり売り込まず、セミナーの関連記事や事例集を送るなどして、中長期的に関係を温める「リードナーチャリング(育成)」を行います。
- 課題が明確でない層 アンケートで具体的な悩みを回答しなかった人には、より幅広いテーマのメルマガを送付し、興味の矛先を探ります。
このように相手の状態に合わせたきめ細やかなフォローを行うことで、嫌がられることなく、効率的に商談へつなげることが可能です。
アーカイブ動画の活用でコンテンツ資産化する
セミナー当日は急な業務などで欠席せざるを得ない申込者も一定数存在します。また、「内容は良かったけれど、社内共有のためにもう一度見たい」という要望が出ることもあります。こうした機会損失を防ぐために、当日の録画データを「アーカイブ動画」として共有しましょう。
さらに、質の高いセミナー動画は一度きりの使用で終わらせるのはもったいない貴重な「コンテンツ資産」です。
例えば、アーカイブ動画の一部を編集してYouTubeに公開したり、ブログ記事内に埋め込んで解説を加えたりすることで、SEO効果を高めることができます。また、「過去のセミナー動画が見放題」という特典を用意して会員登録を促すなど、次のリード獲得に向けた集客ツールとして長期的に活用することも可能です。
ウェビナーの案内メールを送付する際の注意点・リスク
オウェビナーの案内は集客やリマインドなどの目的に関わらず、メールを使って行うのが一般的です。特に集客目的の案内メールは他の集客媒体と比較してもコンバージョン率が高いため、積極的に配信したいところです。
しかし、ウェビナーの案内メールを配信する際にはいくつかの注意点があるため抑えておきましょう。
ID・パスコードの記載は必ずチェックする
トークルームのIDや入室時に使うパスコードの記載が間違っていると、受講者がトークルームに入室できません。
IDやパスコードの記載はダブルチェックを行い、トラブルを回避しましょう。
受講者の名前やアドレスの設定ミスは個人情報漏洩につながる
開催するウェビナーの規模によっては、受講者への案内メールを一斉送信で配信する必要があります。多くの方に同一の内容を周知させることができる一斉送信は、ビジネスでも多く使われています。
しかし、一斉送信は毎年多くの誤送信による情報漏洩が報告されているのも事実です。誤送信とは、アドレスをBCCに設定し他の受信者から確認できない状態で配信すべきメールをCCやTOに設定して配信してしまうミスです。
個人情報へのリテラシーが高まっている近年では、メールアドレスの流出といえど企業の管理体制を問われ、金銭的な賠償を求められるケースもあります。(参考:個人情報漏洩事件・被害事例一覧)個人情報の取り扱いは、お客様や取引先からの信頼にも関わるポイントなので、最善の対策を行い管理するようにしましょう。
メール配信システムを利用しリスクを回避する
アドレスの誤設定への対策として、一斉送信時のダブルチェックを取り入れている企業もありますが、人の手による作業なのでリスクをなくすことはできません。
一斉送信業務を行っている企業が、アドレスの設定ミスによる誤送信のリスクを無くすには「メール配信システム」と呼ばれる一斉送信やメール集客に特化したシステムの導入をオススメします。メール配信システムから送信されるメールは、全て自動でBCCに設定されるため、他の受信者にアドレスを流出する心配はありません。
また、GmailやOutlookなどでは設定が面倒な宛名差し込みも、メール配信システムを利用することで簡単に実装することができます。メール配信システムは集客に利用されている「HTMLメール」を作成することができるエディタも提供しているのでこちらも活用することができます。
HTMLメールとは、メールに画像やボタンを配置することで受信者への視覚的な訴求効果を高めたメールのことです。HTMLメールを利用することで、ウェビナー開催時のイメージや講師の顔などを画像で表示することができるようになります。
誤送信のリスクを軽減し、かつ集客にも利用することができるメール配信システムは、一斉送信業務がある企業であれば導入を検討しても良いかもしれません。
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

数あるメール配信システムの中でも、導入実績とコストパフォーマンスの高さから特におすすめなのが「ブラストメール」です。ブラストメールは15年連続で顧客導入シェアNo.1を獲得しており、官公庁から大手・中小企業まで幅広い組織で利用されています。
専門的な知識がなくても直感的に操作できるシンプルな設計が特徴で、先ほどご紹介した画像付きの「HTMLメール」も、ドラッグ&ドロップだけで簡単に作成することが可能です。初期費用を抑えて低価格から始められるだけでなく、無料トライアル期間も設けられているため、初めてメール配信システムを導入する企業様も、まずは機能や使い勝手を試してみてはいかがでしょうか。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
FAQ
- Q:ウェビナー案内メールを送る際、どのような内容を記載すべきですか?
- A:集客を目的とする場合は、開催日時や申し込みURLだけでなく、ターゲット層の悩みに触れ、それを解決できるセミナーであることを具体的に伝える内容にすることが重要です。
- Q:受講者へのリマインドメールには何を記載すれば良いですか?
- A:当日の混乱を避けるため、開催日時、所要時間、Zoom等のミーティングID・パスコード、当日の接続手順や通信環境の確認事項を漏れなく記載しましょう。
- Q:メールの開封率や受講率を上げるためのポイントはありますか?
- A:件名でセミナーの内容やメリットが一目で分かるように工夫することに加え、「宛名差し込み機能」を使って受信者の個人名を本文に入れることで当事者意識を高める手法が有効です。
- Q:案内メールを一斉送信する際に気をつけるべきリスクはありますか?
- A:宛先の誤設定(BCCではなくCCやTOに入れてしまう等)による個人情報漏洩のリスクがあります。安全を期すなら、自動的にBCC配信を行い、誤送信を防ぐ機能を持つ「メール配信システム」の利用が推奨されます。
まとめ
ウェビナーに関するメールを送信するタイミングは大きく二つに分けられます。
- 開催前の集客
- 受講が決定した方への案内
記載すべき内容はそれぞれのケースで異なりますが、いずれも一斉送信が前提になるため誤送信への対策が必要になります。この記事では、誤送信対策やメールの一斉送信を使った集客に役立つツールとして、メール配信システムをご紹介しました。
配信するメールの宛先を自動でBCCに設定することができ、宛名差し込みやHTMLメールの作成が簡単にできるこのシステムは、メール配信業務をする上で心強いツールになるでしょう。
ただし、一言でメール配信システムと言っても提供している機能にはばらつきがあるため注意が必要です。自社のニーズに応えられる機能を提供しているメール配信システムは、以下のランキング記事から探してみましょう。
関連記事:【2022年最新】メール配信システム20選!機能・料金を徹底比較
ご紹介してきた機能を満たすメール配信システムの1つとして、シンプルな機能性とコストパフォーマンスが特徴の「ブラストメール」があります。ブラストメールは無料トライアル期間も設けているため、初めてメール配信システムを使う企業にとっては気軽にお試しできるのではないでしょうか。気になった方はぜひ以下のリンクから申し込みをしてみましょう。




