新型コロナウイルス(COVID-19)の流行に伴い、ウィズコロナ・アフターコロナを意識したビジネス環境を整える企業が多くなりました。
また東京都をはじめ多くの地域では、バーベキューやフェスイベントのようなオフラインイベントの開催や飲食店の営業に向けた動きが見られるようになりました。
しかし、緊急事態宣言が解除されたからといってコロナウイルスへの対策が不必要になったわけではありません。
むしろ、お客様やイベント参加者の増加が見込まれる分、感染予防対策はもちろん、万が一感染者が出てしまった場合の対応を準備しておかなければならなくなりました。
イベントの開催を検討している方や店舗を運営している方は、この対応に頭を悩ませているのではないでしょうか。
コロナウイルスが流行りだした2020年頃から、オフラインのイベントを利用した方の中に感染者が現れた際の対応として、一斉メールを配信する準備をしていたことはご存知でしょうか。
2020年の8月には政府からイベントの主催者に対して、参加者からコロナ感染者が出た際に、他の参加者に連絡をするために連絡先を把握しておくことが推奨されています。
この記事では、イベントを開催するにあたり、一斉メール配信環境の準備の整え方や、一斉メールの便利な配信方法を解説しています。
コロナウイルスの感染防止に努めることはもちろんですが、感染者が現れた際の対応に関しても準備しておきましょう。
目次
イベントの開催前は一斉メールの配信準備を
不特定多数の利用者が集まるイベントを開催する場合、利用者の連絡先をまとめた名簿の作成などが推奨されています。
上記のリンクは、2021年11月30日までの「基本的対策徹底期間」に関するページですが、11月30日が過ぎた後も同様の対応が求められることが予想されます。
また、埼玉県朝霞市で行われたイベント「ASAKA STREET TERRACE」に関するアンケートでは、コロナ対策とイベントについて以下のような回答になりました。
- 自身のコロナ対策を意識した(約70%)
- <同イベントのコロナ対策に対して「よくやっている」と感じた(約78%)/li>
- 同イベントの総合的な満足度で「大変満足」と回答(約55%)
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、イベント利用者のコロナ対策への関心は高く、利用者がイベントの満足度を決める指標の中に、コロナへの対応という項目があるようにも感じられます。
先述の通り、イベントを開催する際は感染拡大防止の取り組みとして、消毒・検温の徹底だけでなく、感染の可能性がある方への追跡調査を行うため、一斉メールの配信準備をしておくことが望ましいとされています。
ここからは、イベントで一斉メールを送信する意味や、使用するツールについて解説していきます。
なぜ一斉メールを送信するのか
イベントの開催でコロナウイルスの感染者が発生した場合に、一斉メールを送信するのには以下のような理由があります。
- 利用者に感染者が発生したことを報告し、更なる拡大を防止する
- 自治体のイベント開催要件をクリアする
- 利用者に安心してイベントに参加してもらう
関東や地方都市部などの自治体では、イベントの開催制限が設けられており(2021年11月現在)要請を無視したイベントの開催は社会的な非難を浴びてしまう可能性も考えられます。
千葉県が設けている「イベントの開催制限等について」では、3密の回避徹底や、連絡先を記載した参加者名簿の作成が求められています。
連絡先として、電話番号や住所を把握しておくという手段もあります。
しかし、実際に感染が発覚し利用者に連絡をしなければならなくなった場合、電話や手紙よりもメールの方が手間が少ない上に、迅速な連絡が可能になります。
そのため、イベントの開催時は利用者のメールアドレスを把握し有事の際に備えるのが一般的になっています。
一斉メールを配信する媒体は?
コロナウイルスの感染者との接触を知らせるアプリ「COCOA」が開発され政府からも利用が推奨されていますが、ご存知の通りCOCOAはさまざまな不具合が報告されています。
2021年6月時点では、導入から1年が経つにも関わらず陽性の申告に使った方は全体の2%に留まっていたそうです。
東京新聞「要請申告者の利用はわずか2% コロナ接触確認アプリ『COCOA』導入から1年」
そこで、COCOAに代わる追跡調査・報告を行う媒体として活用されているのが、メール配信ソフトです。
元々、メール配信ソフトはメルマガのような集客や、連絡網などで一斉送信をする際に利用されていた媒体です。
GmailやOutlookのようなウェブメール・メーラーで一斉送信をすることもできますが、メール配信ソフトを使った一斉送信には以下のようなメリットがあります。
- 誤送信のリスクが低い
- 空メール送信でメールアドレスを登録することができ、アドレスの収集や管理が簡単
- 到達率が高く、集客にも応用ができる
メールの一斉送信では、宛先の設定ミスによる誤送信に注意が必要です。
誤送信とはBCCに設定すべき宛先をCCやTOに設定しメールを送信してしまうもので、誤送信をしてしまった企業は個人情報の管理体制を問われ、罰金刑などが課せられる可能性もあります。
メール配信ソフトを利用した一斉送信は、宛先が自動でBCCに設定されるためその心配はありません。
また、イベント利用者のメールアドレスは空メールの送信で自動登録することもできます。
メールを使った配信リストの追加方法は後ほど詳しく解説しています。
イベントでメール配信ソフトを使った一斉メールを送信するには
実際にメール配信ソフトを使ってメールを配信する際の手順を解説します。
メール配信ソフトにはいくつかの種類がありますが、今回は「ブラストメール」の無料体験期間を利用し、実際の画面を確認しながら解説をしていきます。
登録フォーム・解除フォームの設定
まずは空メール登録に登録・解除フォームを作成します。
ブラストメールでは、デフォルトのデザインも用意されているので、そのままお使いいただけます。
また、QRコードに変換することもできるので、イベントのパンフレットやポスターに添付しアドレスを登録してもらうこともできます。
パンフレットの配布などがある場合は、この方法が一番簡単そうです。
「空メール」のボタンをクリック
空メール用のアドレスを取得するために、画面左上にある「空メール」のボタンをクリックします。
取得したい情報がメールアドレスのみの場合は、赤枠で囲ったメールアドレスに利用者がメールを送信するだけで、自動的にリストにアドレスが追加されます。
赤枠部分のメールアドレスをコピペし、ホームページに添付するなどして、ワンクリックでメールを配信することができるように工夫しておきましょう。
デフォルトでは、氏名を記載してもらう欄はありますが、そのほかの項目が必要な場合は、左にあるバーの「項目設定」で事前に必要項目にチェックをしてください。
空メールの送信
実際に空メールを送信するのは利用者なので、イベントの運営者には直接関係ありませんが、利用者目線で画面の確認をしてみましょう。
今回はGmailを使って、先程の赤枠で囲んだアドレスにからメールを送信しました。
すると、本登録用のURLが入ったメールが送信されます。
URLをクリックすると、本登録の確認画面に移ります。
画像下部の「登録」ボタンをクリックすると、自動的に配信リストにメールアドレスが登録されます。
これで、一斉送信をする準備は完了です。
Gmailなどを使って一斉送信をする場合は、アドレスをリストに登録する作業を全て手作業でやらなければいけなくなるので、参加者全員分のアドレスを管理するのはかなりの手間です。
また、無料で利用することができるメーラーは、1日に送信できるメールの数に上限が設定されている場合がほとんどなので、参加者の人数によっては1日で配信できない可能性もあります。
イベントを開催するときは万が一のことも考えて、感染者が発生した時にできるだけ迅速に感染拡大を抑える取り組みを準備しておくのが運営の責任でもあります。
ウィズコロナの時代に対応し、安心安全なイベント運営を心がけましょう。
イベントで利用以外にも一斉メールの配信ソフトは役に立つ
メール配信ソフトは、Gmailなどのように無料で利用することができるものもありますが、機能やセキュリティが充実しているのは有料のサービスです。
有料のサービスと聞くと予算が懸念されますが、メール配信ソフトの利用料は4,000〜8,000円/月程度です。
イベントの規模にもよりますが、大きく予算に影響するような金額ではないのではないでしょうか。
メール配信ソフトは先述の通り、メルマガなどの集客で利用されているツールです。
そのため、無料のメーラーでの一斉送信と比較して、相手のメールボックスにメールを届けられる割合(到達率)が高いのもメール配信ソフトを利用するメリットです。
メール配信ソフトのなかには、3,000円以下の金額で利用できるものもありますが、セキュリティ対策が万全ではなく、配信したメールの到達率が低い傾向があります。
また、感染が発覚した際の追跡調査に利用できるだけでなく、イベントの集客や業務連絡などで使うことももちろん可能です。
利用料金も重要ですが、セキュリティ対策(DKIM署名など)を重視してシステムをシステムを選ぶようにしましょう。
導入社数が24,000社以上あり、14年連続で顧客導入シェアNo.1を獲得している「ブラストメール」は迷惑メール対策や2024年2月から施行された新しいGmail ガイドラインにも対応しているメール配信システムです。
月額4,000円から利用することができ、無料トライアルでは実際にメールを配信することもできます。
支払情報等の入力もなしでトライアルを始めることができるので、興味がある人は試してみるのもおすすめです。
他のメール配信ソフトの機能や金額については以下の記事でまとめてあります。そちらもぜひご参考ください。
【2024年最新】メール配信システム20選!機能・料金を徹底比較
まとめ
コロナウイルスの蔓延に伴い、ビジネスはウィズコロナを意識した計画や準備が必要になりました。
感染者数が落ち着いてきたとしても感染予防が不必要になるわけではなく、自治体が求める要件に沿ってイベントや店舗を運営していかなければなりません。
自治体が求める要件の中には感染防止の取り組みだけでなく、開催したイベントなどでコロナの感染が確認された際の対応についても記載されています。
各自治体が定めるイベント開催時の要件では「参加者の連絡先を記載した名簿の作成」が求められています。
「連絡先」の中には電話番号や住所も含まれますが、連絡の手軽さやスピードを考慮するとメールアドレスを記載した名簿を作成するのが最も効率が良いでしょう。
参加者のメールアドレスを管理しておくことで、一斉メールを送信しコロナ患者の発生を連絡することができます。
一斉メールを送信する際は、Gmailのような配信制限があるメーラーではなく、メール配信ソフトを使い迅速かつ確実にメールを届けることができる準備をしておくことも大切です。
メール配信ソフトを利用することで、メールアドレスの空メール登録や、アドレス登録のための専用QRコードなどを作成することもできます。
いちいちアドレスを手打ちする必要がないので、名簿の作成も簡単です。
またメール配信ソフトは、今回のようなケースだけでなく、メルマガ配信のような集客でも利用されているため、普段の集客活動に役立てることもできます。
ウィズコロナの時代に対応し、利用者が安心して参加することができる準備を進めましょう。