
近年、日本でもメールを使ったマーケティングを行う企業が増えています。
メールと聞くとアクティブユーザーが少ない印象があるかもしれませんが、平成29年に総務省が発表した『コミュニケーション手段としてのインターネット利用時間、行為者率』の統計によると、10〜20代のコミュニケーション手段としてはSNSが高い数字を占めているものの、それ以外の年代ではメールを使用するユーザーがかなり多いことがわかります。
このことから、ターゲットが30代以上の場合、メールを使った集客は効果的だと言えます
昨今では「メールマーケティング」が熱を帯びています。
メールマーケティングは「メルマガ」とは異なる手法で、両者を区別し販促の手法として使い分けることや、それぞれの手法にあったサービスを利用することで、より集客効果を高めることができるでしょう。
今回は、メールマーケティングとメルマガの違いや、メールマーケティングを実施する際にオススメのサービスをご紹介したいと思います。
目次
メールマーケティングとメルマガの違い
メールマーケティングとメルマガはどちらも、メールを使う施策ではありますが、施策の目的や必要なスキル、配信対象者など様々な点で異なります。
下の図のように、メルマガは希望者全員に同じ内容のメールを配信しますが、メールマーケティングは見込み顧客であったり、狙っているターゲットに絞って、それぞれ異なるメールを配信します。

そもそも、メールマーケティングとメルマガは実現できることが違います。
メールマーケティングは、メールを使って顧客の態度変容を起こすことを目的としていますが、メルマガは情報を届けることを目的としています。そのため目的に応じて、メールマーケティングとメルマガを使い分ける必要があります。以下の比較表で全体像を把握してください。
| 項目 | メルマガ(メールマガジン) | メールマーケティング |
| 主な目的 | 情報伝達 ファン作り | 見込み客の育成 行動喚起 |
| 配信対象 | 登録者全員(リスト全体) | 条件で絞り込んだ特定の個人 |
| 配信内容 | 全員に同じコンテンツ | 相手の興味や段階に合わせた内容 |
| アプローチ | 一斉配信 | One to One(個への対応) |
| コスト・手間 | 比較的低い(作成が容易) | 高め(シナリオ設計や分析が必要) |
このようにメルマガは企業側が伝えたい情報を広く届けるプッシュ型の手法であるのに対しメールマーケティングは受け取り手の状況に合わせて最適な情報を届けるアプローチです。目的や期待できる成果にも明確な違いがあることを理解しておきましょう。
メルマガとは?
メルマガとはメールマガジンの略で、企業などが購読希望者に対して一斉に送信するメール集客の手法です。
メルマガの配信目的としては、以下の3つが挙げられます。
- 自社サービスのファンの形成
- 知識やノウハウの提供
- 販売促進
登録をしてくれたお客様に対して、自社のサービスをより詳しく知ってもらったり、購入につなげられる様にアピールする事ができます。
また、配信時には、
- ターゲットの想定
- 良質なコンテンツの配信
- 継続的なコンテンツ配信
などが大事なポイントになります。
しかし、配信を希望するお客様全員に対して同時にメールを送信するので、受信する全ての読者にとって価値のあるコンテンツを配信することは難しいです。
広告や集客は媒体を問わずに、ターゲットをできる限り絞った上で行った方が効果を発揮すると言われています。
メールマーケティングとは?
メールマーケティングは、ターゲットを絞った上で、それぞれのターゲットに適したメールを配信する手法です。
年齢や性別、住所などを限定してメール配信を行うので、
- 〇〇地区にお住まいの方限定!
- 40代のお客様限定クーポン
- 女性のみ
という様に、販促をかけるお客様を具体的にした上で集客ができます。
BtoBの場合では下記のようにターゲットを絞ることが多いです。
- 前回のメルマガを開封・クリックした
- 一度も商談をしていない
- 失注後、一定の期間が空いている
全ての人に対して同じ内容のメールを送るメルマガとは違い、送信するお客様を限定することで、より関心を引きつけやすい内容のコンテンツを作成できるのはメールマーケティングの特徴と言えます。
メールを使った集客では、多くの人に刺さるコンテンツを作成することは簡単なことではありません。「メール集客が初めて」「メール集客が上手くいっていない」などの条件に当てはまる方は、サービスを売り込む層を具体的に仮想できるメールマーケティングをオススメします。
最大の違いは「One to One」か「一斉配信」か
両者を分ける最も決定的な要素は誰に向けて送るかという点にあります。メルマガは保有しているメールアドレスリストの全員へ同じ内容を一斉に送信します。これは新聞の折り込みチラシのように広く情報を届けるのに適していますが受け手それぞれの興味関心までは考慮されません。
対してメールマーケティングはOne to Oneマーケティングとも呼ばれるように顧客一人ひとりの属性や行動履歴に合わせて内容を変えて配信します。特定の商品ページを見た人だけに詳細情報を送るなど相手が今欲している情報をピンポイントで提供するため開封率や反応率が高くなる傾向にあります。
メールマーケティングのメリット
先述の通り10〜20代を除く全ての世代において、メールは最も使われているコミュニケーションツールです。
このことから、メールを使った集客は、まだまだ有効と考えられます。
メールを使った集客の中でも、メルマガでの集客と比較した際のメールマーケティングのメリットを解説します。
開封率・クリック率が高い
「開封率」と「クリック率」の高さはメールマーケティングを行う際の大きな魅力です。
開封率・クリックとはメールを使った集客で注目しておきたい指標で、読者がメールを開封した割合と、添付されているURLをクリックした割合を表します。
メールマーケティングは配信ユーザーを限定し、それぞれの状況や状態に合わせたメールを作成するので、読者の興味をそそり、メールを開封したり、リンクをクリックしてより詳細を確認したくなるようなコンテンツ配信ができます。
潜在層に購入を促すことができる
メルマガの強みは、多くの人にメールを配信することによる情報伝達力にあります。
一方のメールマーケティングは、ターゲットを絞った配信によって、潜在的なニーズを抱えている層にアプローチができます。
潜在層とは、自社のサービス・商品を知ってはいるものの購入には至っていない層のことで、メールマーケティングはこの層にいるお客様を顧客に引き上げる手段として有効です。
メールマーケティングのデメリット
メールマーケティングのデメリットを解説します。
配信コストがかかる
メールマーケティングに限らず、メルマガでも配信業務を手作業でやってしまうと、リストの管理だけでも重労働です。
そのため、メールマーケティングを行う多くの企業では、リスト管理やターゲット配信機能付きの「メール配信サービス」を利用して集客を行います。
商品のPRには多少のコストがかかるものですが、メールマーケティングに利用するツールはできるだけ低コストかつ、実用的なものを選びましょう。
運用コストがかかる
メールマーケティングのデメリットは、メルマガと比べると運用コストがかかることです。
ターゲットに沿った配信内容の選定や、コンテンツ設計、CTAの導線を資格的訴求効果の高いHTMLメール形式を使って行うなど、効果を出すにはいくつかの工夫が求められます。
また、配信ツールがターゲット配信機能を搭載しているメール配信サービス限定される点にも注意が必要です。
GmailやOutlookの様なメーラーはメールマーケティングには不向きです。
良質なコンテンツを作成できる人材や時間の確保はメールマーケティングをする上で不可欠なものなので、マーケティングやIT関係の知識がない方がメールマーケティングを一人で行うのは難しいでしょう。
メルマガのメリット
ではメルマガのメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
下記の状況であればメールマーケティングではなくメルマガ施策の方がおすすめです。
- 見込み顧客が多く存在する
- それぞれの顧客の購入確度が不明
この2つの条件に当てはまる場合は、メールマーケティングで行うときのターゲット選定が難しいので、メルマガの方がおすすめです。
前置きが長くなりましたが、メルマガのメリットはメールマーケティングよりも少ない工数で実施できることです。
ターゲット選定を行わずに、ハウスリストに対して同じ内容のメールを一斉配信をするので、作成する時間が非常に少ないです。
そのため、新サービスの発表や大型連休中の休業のお知らせなど、全顧客に対して送る必要がある際はメルマガの方が適しています。
メルマガのデメリット
メルマガのデメリットはメールマーケティングよりも成果を出しにくい点です。
ターゲットを選定せずに、全顧客へ一斉配信を行うので、その情報を必要としていない人にもメルマガが届く懸念があります。
そのようなメルマガは開封されなかったり、購読解除をされてしまう懸念も高まります。
成果を最大化する「メルマガ」と「メールマーケティング」の使い分け戦略
両者の特性を理解したところで自社ではどちらを採用すべきでしょうか。実はどちらか一方を選ぶのではなく目的に応じて明確に使い分けることが成果を出す近道です。それぞれの強みが活きる具体的なシーンを見ていきましょう。
メルマガが有効なケース:新商品発表や休業案内
情報の周知徹底や企業ブランディングにはメルマガが適しています。
たとえば新商品のリリース情報やセールの告知あるいは夏季休業のお知らせといったすべての顧客に等しく伝えるべき情報は一斉配信で届けるのが最も効率的です。定期的に接触することで自社の存在を忘れさせないザイオンス効果も期待できます。
メールマーケティングが有効なケース:検討中顧客の追客(ナーチャリング)
購入を迷っている顧客の背中を押し成約につなげるにはメールマーケティングが力を発揮します。
資料請求をした直後のユーザーにお礼と活用事例を送ったり特定のページを何度も閲覧している人に限定クーポンを配布したりとタイミングを見計らった追客が可能です。顧客の温度感に合わせた情報を届けることで信頼を獲得しスムーズに購入へと導くことができます。
実は「併用」が最強?ハイブリッド運用の成功パターン
多くの成果を出している企業ではメルマガとメールマーケティングを対立させるのではなく組み合わせて運用しています。全体へのアプローチと個別の追客を掛け合わせることで取りこぼしを防ぎながら売上の最大化を狙えます。具体的には以下のような運用フローを構築すると効果的です。
- 全体への定期的なメルマガ配信で自社との接点を維持し続ける
- メルマガ内のリンクをクリックした反応のあるユーザーを抽出する
- 興味を持ってくれたユーザーに対して個別のシナリオメールを送り商談へつなげる
- 購入してくれた顧客にはフォローメールを送りリピーターへ育成する
このように役割分担を明確にすることで運用の手間を抑えつつ高いマーケティング効果を得ることが可能になります。
メールマーケティングの始め方
ここからはメールマーケティングの始め方について詳しく解説していきます。
各フェーズ毎に解説をしているので、参考にしてみてください。
フェーズ1:KGI・KPIの設定
メールマーケティングに限らず、施策を始めるときはまず最初にKGI・KPIを正しく設定することが最も重要です。
例えば、「メールマーケティングの施策から売り上げを前年度150%を目指したい」という、KPIを設定した場合、KPIは「1か月のメルマガで獲得するCVを〇件獲得する」というKPIなどが考えられます。
フェーズ2:リストの準備
KGI・KPIの設定が完了したらリストの準備に取り掛かりましょう。
0から作成をするのは大変ですが、自社に存在する顧客情報をまとめて一元管理できるような体制を作ります。
自社に存在する顧客情報とは、各営業が保有している名刺やWEB経由で獲得したリード、セミナーや展示会で獲得した顧客情報などがあげられます。
顧客情報は様々な部署で保有しているので、予め1か所にまとめておくことが大切です。
フェーズ3:メールの作成
配信リストが整ったらメールの本文を作成しましょう。
メールマーケティングではターゲット毎にメールの文面を作成することで効果を最大化することができます。
このターゲットにはどのような内容であれば態度変容を起こせるかを意識しながらメールを作成しましょう。
フェーズ4:メールを配信する
メールを作成したら、実際にメールを配信してみましょう。
Gmailなどの一般的なメールソフトでも一斉配信を行うことはできますが、配信遅延やBCC配信による個人情報漏洩の危険性があるので、メール配信システムの利用がおすすめです。
下記の記事ではおすすめのメール配信システムを紹介しているので、ご興味ある方は参考にしてください。
参考記事:おすすめメール配信システム比較20選!機能・料金を徹底比較
フェーズ5:効果測定をする
メール配信後は、必ず効果測定を行いましょう。
効果測定を行わずにメール配信をしていると、思ったよりも成果が出ない、十分な効果が得られないのにメールマーケティングに時間を掛けてしまったという状況に陥ってしまいます。
そうならないために、配信後は効果測定を必ず行い、改善案を考えましょう。
また、メールマーケティングの効果測定で見るべき指標や計算式は以下の通りです。

これらの5つの指標はメールマーケティングにおいてのKPIに設定することも多いです。
メールマーケティングにオススメのメール配信サービス
先述のデメリットを聞くと「メールマーケティングの導入は難しいのでは?」と感じてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
メール配信サービスによっては、メールマーケティングのメリットを保持しつつ、先述したデメリットを緩和して実施することができるからです。
ここからは、メールマーケティングを導入する際のデメリットの対策ができるメール配信サービスである『ブラストメール 』をご紹介します。
ターゲット配信ができる
ターゲットに合わせて、年齢・性別・居住地域などを限定してメールを配信できるターゲット配信機能があります。
もちろん、基本的なメール配信機能も使用できるので、配信希望者全員に向けてメールを送信するメルマガでの集客も並行して行いましょう。
エディタ機能でHTMLメールを作れる
メール集客で集客効果を上げるには良質なコンテンツが必要であることは先述の通りです。
しかし、メール集客の主流ともいえるHTMLメールを自力で作成するのは、IT関係の知識が必要になるため、誰でも簡単に作成できるわけではありません。
ブラストメールではHTMLメールを直感的に作成することができることができる「エディタ機能」を搭載しています。
エディタ機能を利用することで、知識や経験がなくても簡単にHTMLメールを作成することができます。
開封率・クリック率を計測できる
HTMLメールでのメール配信を行うことで、開封率だけでなく、リンクのクリック率を計測することができます。
メールマーケティングにおいては、開封率やクリック率などの数値を計測し「分析」と「改善」を行うことが重要です。
- そもそもメールは届いているのか?
- メールはどれぐらい読まれている(開封されている)のか?
- 誰がメール内のリンクをクリックしてWebサイトに来たか?
など、メール配信によって見るべき指標は異なりますが、一般的には開封率とクリック率のKPIを設定し、PDCAを回します。
開封率やクリック率だけではない、メールマーケティングの成果を最大化するために設定すべき具体的なKPI(重要業績評価指標)とその計算方法については、こちらをご覧ください。
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

記事内でご紹介した通り、メールマーケティングを成功させるには「ターゲット配信」「効果測定」「HTMLメール作成」がスムーズに行えるツール選びが不可欠です。15年連続、顧客導入シェアNo.1の「ブラストメール」 は、これらの機能を網羅しながらも、初心者でも使いやすい操作性と導入しやすい価格設定を実現しています。
- ターゲット配信: 属性や行動履歴に合わせたセグメント配信が可能。
- 直感的なHTMLエディタ: 専門知識不要で、デザイン性の高いメールが作成可能。
- 効果測定機能: 開封率やクリック率を可視化し、PDCAを回しやすい。
これからメールマーケティングを始める方、現在の運用コストや手間に課題を感じている方は、まずは無料トライアルでその効果を実感してみてください。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
FAQ
- Q:メールマーケティングとは具体的にどのような手法ですか?
- A:メールマーケティングとは、単なる一斉配信のメルマガではなく、ターゲットに合わせたパーソナライズ配信で効果を高める手法です。目的に応じた戦略的な活用が特徴で、顧客の育成や関係構築を目的とします。
- Q:メールマーケティングを実施する主なメリットは何ですか?
- A:主なメリットは、開封率やクリック率が高いこと、潜在層に購入を促すことができること、そして他のマーケティング施策と比較してROI(投資対効果)が高いことです。効率的な顧客コミュニケーションと売上アップを支える重要な手法です。
- Q:メールマーケティングとメルマガの一斉配信は同じものですか?
- A:いいえ、異なります。メルマガの一斉配信が「情報を広く伝える」ことを目的とするのに対し、メールマーケティングは顧客の行動や属性に応じて配信内容やタイミングを調整する「個別最適化されたコミュニケーション」を目指します。
- Q:現在のメールマーケティングの最新トレンドは何ですか?
- A:最新のトレンドとしては、AIや自動化技術の導入が進んでおり、これにより個々のユーザーの行動に基づいたより高度なパーソナライズ配信が可能になっています。市場は今後も成長が見込まれています。
まとめ
メールマーケティングは配信するユーザーを限定するという点で、メルマガとは異なった集客方法になります。
メールマーケティングの実施には、ターゲット配信機能を兼ね備えたメール配信サービスを使うのが一般的ですが、配信方法だけでなく、コンテンツ自体のクオリティもお客様の購買意欲を刺激するためには欠かせない要素です。
ブラストメールでは、ターゲット配信はもちろんHTMLメールを簡単に作成できるエディタ機能も搭載しております。
7日間の無料お試しも実施しているので、メールマーケティングを実施する際はぜひ、試してみてください。




