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【メールの身分証】SPF・DKIM・DMARCで「なりすまし」を防ぎ、メールを確実に届ける方法

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2025.07.30 メール不達

「迷惑メールじゃないのに、なぜかメールが届かない..。」 「お客様に送った大事なメールが、迷惑メールフォルダに入ってしまう..。」

こんな悩みを抱えていませんか?

現代のメール配信では、サイバー犯罪の増加に伴い、「なりすまし」メールへの対策が非常に重要になっています。

あなたが送るメールが本当にあなた自身から送られたものであることを証明できなければ、どんなに大切なメールでも受信ボックスに届かず、迷惑メールと判断されてしまう可能性があります。

そこでカギとなるのが、SPF、DKIM、DMARCという3つの「メールの身分証明書」です。これらは、あなたのメールの信頼性を証明し、メール到達率を格段に向上させるために不可欠な技術です。

この記事では、これらのメール認証技術がなぜ重要なのか、そしてどのように設定すれば良いのかを、初心者の方にも分かりやすく解説します。

専門知識がない方が外注してでも、必ず設定すべき理由もお伝えします。

なぜメールの「身分証明書」が必要なのか?

インターネット上では、誰でも簡単に送信元を偽ってメールを送る「なりすまし」ができてしまいます。フィッシング詐欺やビジネスメール詐欺(BEC)など、なりすましによる被害が後を絶ちません。

これに対抗するため、Gmailなどの受信プロバイダーは、送られてきたメールが本当にその送信元から来たものなのか、途中で改ざんされていないかなどを厳しくチェックするようになりました。

メール認証技術は、このチェックに合格するための「身分証明書」のようなものです。

これらを適切に設定することで、あなたのメールが信頼できる正規のメールであると証明され、受信プロバイダーからの評価(ドメインレピュテーション)が高まり、迷惑メールとして扱われるリスクを大幅に減らせるのです。

なりすまされた場合の企業リスク

もしあなたのドメインがなりすましに悪用された場合、お客様や取引先に偽メールが送られ、次のような深刻な被害につながる可能性があります。

お客様の被害: お客様が詐欺に遭う、個人情報が抜き取られる
ブランドイメージの毀損: 「あの会社からのメールは危ない」と認識され、信頼を失う
事業への影響: メールマーケティングの効果がゼロになる、取引が停止される

このようなリスクを未然に防ぐためにも、メールの「身分証明書」は必須なのです。

3つのメール認証技術を理解する【SPF・ DKIM・ DMARC】

ここでは、メールの信頼性を証明するための主要な3つの認証技術について、それぞれを分かりやすく解説します。

1. SPF(Sender Policy Framework)送信元IPアドレスの正規性を証明

SPFは、「このドメインからのメールは、このIPアドレスから送ってOKです」という情報を、あなたのドメイン(例:rakus.co.jp)に紐付けて公開する仕組みです。

身分証明書としての役割:SPF

例えるなら、

「この荷物は、この住所の郵便局から出すのが正式なルートです!」

と事前に郵便局(受信プロバイダー)に伝えておくようなものです。

受信プロバイダーは、受け取ったメールの送信元IPアドレスが、SPFレコードで許可されているIPアドレスと一致するかどうかを確認します。一致すれば「正規のメール」、一致しなければ「なりすましの可能性あり」と判断します。

2. DKIM(DomainKeys Identified Mail)メール内容の改ざん防止と署名

DKIMは、メールにデジタル署名(電子的なサイン)を付与することで、

「このメールは、正規の送信者が送ったもので、途中で内容が改ざんされていません!」

ということを証明する仕組みです。

身分証明書としての役割:DKIM

これは、

「この手紙には、私しか書けない特殊なサインと、内容が改ざんされていないことを証明する封印がされています!」

というようなものです。

受信プロバイダーは、メールに付与されたDKIM署名と、あなたのドメインに公開されている情報を照合して、メールの正当性と改ざんの有無を確認します。

3. DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)認証失敗時のポリシーとレポート

DMARCは、SPFとDKIMの認証結果に基づいて、

「もしSPFやDKIMの認証に失敗したら、このメールをどう扱うか?」

という方針を定義し、さらに認証結果のレポートを受け取れるようにする仕組みです。

身分証明書としての役割:DMARC

これは、

「私の身分証明書(SPF・DKIM)がもし偽物だと判断されたら、そのメールは破棄してください。そして、誰がどんな偽の証明書を使おうとしたか、私に報告してくださいね」

と、あらかじめルールを決めておくようなものです。

DMARCを設定することで、なりすましメールを確実に排除し、さらに認証失敗の状況を把握して対策を講じることが可能になります。

次世代の認証技術【BIMIとARC】

近年では、上記の3つに加えて、さらに高度なメール認証技術が登場しています。

BIMI(Brand Indicators for Message Identification)

メール認証をパスした正規のメールに、ブランドロゴを表示させる仕組みです。これにより、受信者は一目で正規のメールだと判断でき、信頼性がさらに向上します。Googleは2024年9月から、商標登録を持たないロゴでも対応をするようになりました。

ARC(Authenticated Received Chain)

メールが転送された場合でも、途中で認証情報が失われないようにするための技術です。転送サーバーによってメールの内容が変更されても、元の認証情報を維持できます。

これらの技術も、将来的にはメール到達に不可欠な要素となっていくでしょう。

専門知識がなくても大丈夫!外注してでも設定すべき理由

「SPF、DKIM、DMARC..難しそう..。」

と感じる方もいるかもしれません。これらの設定は、DNS(Domain Name System)という専門的な知識が必要になる場合があります。

しかし、これらの設定は、あなたのメール到達率を飛躍的に向上させ、なりすましによるリスクからビジネスを守る上で、もはや必須です。

もし社内に設定できる方がいない場合でも、決して諦める必要はありません。

HP制作を支援してくれた事業者DNS設定やメール認証に詳しいITベンダーに依頼することで、確実に正しい設定を行うことができます。

初期の費用や手間がかかるかもしれませんが、メールが届かないことによる機会損失や、なりすましによるブランド毀損のリスクを考えれば、投資する価値は十分にあります。

あなたのビジネスを守るためにも、これらの「メールの身分証明書」は必ず設定しましょう。

【まとめ】信頼されるメール配信のために「身分証明書」を整えよう

あなたのメールが「なりすまし」と疑われずに確実に届くためには、SPF、DKIM、DMARCといったメール認証技術の導入が不可欠です。

  • SPF: 「このIPアドレスから送ってOK」という許可証
  • DKIM: 「このメールは改ざんされていません」という電子署名
  • DMARC: 「認証に失敗したらこう対処する」というポリシー設定と報告書

これらを設定することで、受信プロバイダーからの信頼度が格段に上がり、メールは迷惑メールフォルダではなく、お客様の受信ボックスへと確実に届けられるようになります。

メール配信は、お客様との信頼関係を築くための大切なコミュニケーション手段です。ぜひ今日から「メールの身分証明書」をしっかりと整え、より確実で安全なメール配信を目指してください。

この記事の監修者

株式会社プリモポスト 取締役
メール到達 エバンジェリスト
日吉 浩之
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2006年より一貫してメール配信の最前線に携わり、業界歴19年の経験を持つ。
メールマーケティングの成功を左右する「開封率向上」と「確実なメール到達」を二大テーマとし、そのための本質的な要素を追求。
世界の最新情報と最先端テクノロジーをいち早く日本に導入し、常に進化するメール環境下で、企業さまのデジタルコミュニケーションを最適化する道を拓いています。
メール到達のスペシャリストとして、複雑な課題を解決し、お客さまのビジネスを次なるステージへ導きます。

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