メール配信やメルマガを運営していて以下のような不具合が起こることがあります。
- 送信したメールが届かない
- 「メールが来ない」と問い合わせを受ける
- 一斉配信でメールの送受信に不具合が出た
そんな時に本記事をチェックしてみてください。
目次
受信者側のメール設定
まずはメール受信者側の原因からご紹介します。
au、docomo、SoftBankなど大手キャリアのスマートフォンにはメールをフィルタリングする機能があります。
特定のメールアドレスやドメインを指定受信・拒否するだけでなく、様々な基準を設けて受信メールを規制しているのです。
「メールが来ない」と問い合わせを受ける場合は以下の設定が影響していないか確認してみましょう。
なりすましメール対策
なりすましメールとは、特定の企業や個人のメールアドレスを装ってメールを送る行為を指します。
「パソコンから携帯電話のアドレスを装ってメールを送る」などが該当しますが、メール配信サービスやWordpressのメール機能、CGIのフォームを利用する際に「メールの送信者アドレス」と実際のドメインに相違があり、なりすましメールと判断されるケースもあります。
- docomo:なりすましメールの拒否設定
- au :なりすまし規制(高・中・低)
- SoftBank:なりすましメール拒否設定 など
アドレス帳登録外からのメール拒否
登録しているアドレス以外からのメールを拒否する機能があります。いずれも申し込みや設定が必要で有料のケースもあります。
- docomo:迷惑メールおまかせブロック
- au :アドレス帳受信設定
- SoftBank:ともだちメール安心設定 など
メールサーバー側の自動検知
キャリア側でメールサーバーに届いたメールを機械的に判別し、スパムと判断されたメールをサーバーでブロックする機能です。
- docomo:迷惑メールおまかせブロック
- au:迷惑メールおまかせ規制
- SoftBank:迷惑メールフィルター など
URL付きメールの拒否
フィッシング詐欺のサイトへ誘導するリンク付きのメール対策として、メールの中にURLがあるメールを拒否する機能があります。
- docomo:特定URL付メール拒否設定
- au:URLリンク規制
- SoftBank:URLリンク付き メール拒否設定 など
その他 大量送信 / HTMLメール 拒否
docomoには「大量送信者からのメール拒否」設定、auには「HTMLメール規制」設定があります。
このようにスマホキャリアでは様々な迷惑メール・スパムメール対策を講じています。
受信者側の設定はもちろんですが、「迷惑メールと判断されないように注意する」ということも大切なのです。
迷惑メールと判断されてしまう原因については後述します。
メールサーバーの問題
メールが届かない、メールの送受信ができない原因の一つにメールサーバーの仕様の問題があります。
レンタルサーバーの中には月間・日間でメールの送受信数に制限を設けていることがあり、サーバー上にインストールするタイプのメール配信システムを利用している場合はこの制限に注意しなくてはいけません。
制限を越える数のメールを送ってしまうと、メールの配信ができなくなるだけでなく通常のビジネスメールの送受信もできなくなってしまうので注意しましょう。
このような不具合が起こる場合の対策方法には以下が挙げられます。
1.メール送受信量に制限のないサーバーを選択する
2.メール配信を外部サーバーで行う(クラウドシステムの利用など)
迷惑メールと認識されている
配信したメールが迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうと、せっかくのメールが読んでもらえなくなります。
迷惑メールと判断されてしまう原因は様々ですが、大きく分けて3種類の問題が存在します。
配信内容の問題
- メールの件名や本文が迷惑メールと類似している
- セキュリティレベルの低いサイトへリンクされている
- アフィリエイトなど、広告だらけのサイトへのリンクされている
- 配信者の情報が明記されていない
など、メールの件名や本文の内容によって迷惑メールと判断されることがあります。
配信方法の問題
無効なメールアドレスへの配信でエラーメールが多く返ってくるような状況にあると迷惑メールと判断されやすくなります。
メールアドレスのリストは適宜整理する必要があるのです。
配信環境の問題
配信元の安全性や配信速度、SPF導入の有無など配信環境の問題は技術的なものが多く専門性が高い内容です。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
ブラックリストにのってしまう
迷惑メールは迷惑メールフォルダに振り分けられますが、ブラックリストに載ってしまうとメール自体が届かなくなってしまいます。
このブラックリストにも種類があるのです。
迷惑メール対策団体のブラックリスト
複数の迷惑メール対策団体が存在し、それぞれがブラックリストを管理しています。
- Spamhaus
- Invaluement
- MXToolBox
- Spamcop
などの団体があります。
これらのブラックリストに登録されてしまうとどのドメインにメールを送ってもほとんど届かなくなると言われています。
大手メールプロバイダのブラックリスト
Gmail , Yahoo!メールなどのメールプロバイダや、au ・docomo・ SoftBankなどスマホキャリアでも独自のブラックリストを運用しているとされています。
これらのブラックリストに登録されてしまうと特定のドメインのメールアドレスにメールが届かなくなってしまいます。
こういったブラックリストに登録されてしまう原因も様々ですが、メール配信において注意すべきは以下の内容です。
- 1.特定のIPアドレスから大量のメールを一斉配信する
一斉送信ソフトなどを利用していれば普通に行うことですが、実はこれも迷惑メール業者と誤認されるリスクがあります。
- 2.スパムトラップへのメール送信
前述の団体やプロバイダが迷惑メール業者を探すためにメールアドレスを作成していることがあり、これを「スパムトラップ」と言います。
このスパムトラップにメールを送り続けるとIPアドレスがブラックリストに登録されてしまいます。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
メールを確実に届けるためには?
メール配信・メルマガを確実に届けるにはメールサーバーのパフォーマンスだけではなく、迷惑メールやブラックリストとならない配信方式も必要となります。
- 自社メールサーバーの送受信数制限に影響のないシステム
- エラーとなるアドレスの自動停止でリストの健全性を確保
- 複数のIPアドレスを用いた高速配信でキャリアブロックを回避
こういったメリットを備えているのがクラウド型のメール配信サービスです。
自社環境を利用したメール配信ソフトと違い、外部のシステムを利用するのでサーバーのパフォーマンスや制限を心配することがありません。
メール配信サービスを利用するメリットはこちらで解説しています。
【徹底解説!】メール配信サービスを導入するメリットとは?メール配信方法の種類・機能・導入事例をご紹介!
配信だけでなく、開封率やクリック測定などの効果測定ができるのも大きなメリットと言えるでしょう。