「お疲れ様です」という言葉はビジネスの多くの場面で使用されています。
挨拶をするときや退社するときなど、様々な場面で使用することができる便利な言葉ですが、便利すぎるがために正しい使い方ができているか、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は「お疲れ様です」の正しい使い方と「お疲れ様です」に代わる言葉や言い換え表現をご紹介します。
目次
「お疲れ様です」の意味とは
「お疲れ様です」という言葉には相手に対して「労い」と「感謝」という意味があります。
オフィスまでのエレベーターですれ違う時や、社内の人と連絡するときは「お疲れ様です」と会話を交わす人がほとんどです。
「こんにちは」などの普通の挨拶でも問題ありませんが、「お疲れ様です」を使うことにより、「労い」と「感謝」を伝えることができます。
「お疲れ様です」の意味を正しく理解している人はあまり多くないかもしれません。しかし、「お疲れ様です」を正しく使うためにも、意味を理解することは非常に重要となります。
目上の方にも使える?「お疲れ様です」の正しい使い方
「お疲れ様です」は様々な場面で使用することができる便利な言葉です。
しかし、目上の人や社外の人に対して使うのは問題ないのでしょうか?ここからはそれぞれのシーンに合わせて解説していきます。
目上の方に使用しても問題ない
「お疲れ様です」は上司などの目上の人に使用する事ができる言葉です。
「お疲れ様です」をより丁寧に伝えたい場合は「お疲れ様でした」や「お疲れ様でございました」と言い換える方がいいでしょう。
同僚や部下にも使用できる
目上の人だけでなく、同僚や部下に対して使用することができます。
相手への距離感によっては「お疲れ様です」を略して「お疲れ」や「お疲れ様」と言い換えることができます。「お疲れ様です」から「です」を取ることによって、フランクな印象を与えることができます。
社外などの外部の方には使用NG
「お疲れ様です」を取引先などの社外の方に使うのは不適切です。
同様の表現を行いたい際は「お世話になっております」や「ありがとうございます」などを使用することをおすすめします。
「ご苦労様です」や「お世話様です」との違い
「お疲れ様です」の類義語に「ご苦労様です」や「お世話様です」があります。それぞれの意味と違いについても紹介します。
「ご苦労様です」の正しい使い方とは
「ご苦労様です」は「お疲れ様です」と同じ意味を持つ言葉です。
しかし、「ご苦労様です」と「お疲れ様です」は使用できる立場に違いがあるので注意して使い分けるようにしましょう。
「ご苦労様です」の語源は武士の時代、主君が家来の方向に対して労いの言葉をかけていた「ご苦労であった」が語源と言われています。
そのため、現代でも目上の人から目下の人に対して使う言葉とされています。
「お世話様です」の正しい使い方とは
「お世話様です」も「お疲れ様です」と同じ意味を持つ言葉です。
しかし、「お世話様です」という言葉は、丁寧な言い回しではあるものの、実は敬語ではありません。そのため、「お世話様です」は目上の人に使うことはできません。
「お世話様です」についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
関連記事:「お世話になっております」を使う際に抑えておくべきポイント
目上の方には使用できない
ここまでは「お疲れ様です」の類義語である「ご苦労様です」と「お世話様です」についてご紹介しました。
類義語ではあるものの、使用できる対象が異なるので、注意して使うようにしましょう。
お疲れ様です | 誰にでも使用することができる |
ご苦労様です | 目下の人に対して使用することができる |
お世話様です | 目下の人に対して使用することができる |
「お疲れ様です」に代わる言葉や言い換え表現
ここからは「お疲れ様です」にかわる言葉や言い換え表現についても紹介していきます。
目上の人や同僚、部下など誰にでも使える言い換え表現なので、参考にしてみてください。
挨拶をするとき
通勤の朝には「お疲れ様です」ではなく「おはようございます」を使うようにしましょう。
「お疲れ様です」を使ってしまうと、まだ仕事もしてないのにと少し疑問が残ります。そのため、朝の挨拶には「おはようございます」を使うのが最適です。
退社するとき
同僚や上司がまだ会社に残っている中で、先に自分が帰宅する日もあると思います。
その場合は「お疲れ様です」だけでなく、「お先に失礼します」を付け加えることでより丁寧な言い回しをすることができます。
敬意や感謝を伝えたいとき
会議に同席をしてくださった上司に対しては、感謝の気持ちをストレートに伝えるためにも「ありがとうございます」を使用する方がいいでしょう。
「お疲れ様です」だと、普段と変わりないため、特別感を与えることができません。
同僚にも特別な働きをしてくれた際は「お疲れ様」だけではなく「ありがとう」と一言付け加えるだけで、より感謝の気持ちが伝わります。
「お疲れ様です」の英語表現は?
現代ではオンライン化の影響により、海外の人と仕事をする人も増えています。
日本では「お疲れ様です」のような様々なシーンで使える便利な言葉がありますが、英語ではどのような言葉を使用するのでしょうか。ここからは英語での表現について解説します。
「お疲れ様です」とまったく同じ意味を持つ英語は存在しない
結論、「お疲れ様です」と全く同じ意味の英語はありません。
しかし、同様の意味を持つ言葉ならたくさんありますので、例文で紹介します。
シーン毎の例文
- メールでの冒頭の挨拶
I hope you are doing fine.
(お元気にされていることだと思います) - 仕事を終えたとき
Good job! / Well done!
(よくやった) - 丁寧に感謝の気持ちを伝えたいとき
Thank you for working so hard on such a tight schedule today.
(今日はタイトなスケジュールの中、一生懸命働いてくれて、ありがとうございました。) - 「お疲れ様です」のような挨拶をしたいとき
Hi, how’s it going?
(調子はどうですか?)
英語では「お疲れ様です」を直訳した言葉はないですが、海外でも「労い」と「感謝」を伝える文化はあります。
その場面に応じて正しく使い分けることができれば、相手にもしっかりと伝わりますので、英語を話す予定がある人は使いこなせるようにしましょう。
まとめ
今回は「お疲れ様です」の意味や使い方、類義語などを紹介しました。
「お疲れ様です」は便利な言葉で社会人であれば毎日使う言葉です。何に対しても「お疲れ様です」を使うような癖がついてしまい、社外の人に対しても使ってしまったということが無いように気を付けましょう。
どんな場面でも「お疲れ様です」を使うのではなく、「おはようございます」や「お世話になっております」など、その場面で適している言葉を使うように心がけましょう。
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