Webライティングの基本を分かりやすく解説！

ブログ、メルマガ、SNS、広告など……Webがすっかりマーケティングの主流になった今、もはやWebライティングは誰もが学ぶべきスキルといえます。

そこで本記事では「Webライティングについて具体的に知りたい」「Webライティングを上達させたい」という人のために、Webライティングの基本を分かりやすくお伝えします。具体的には以下の通りです。

上記の通り、本記事はWebライティングの概要だけでなく、実践的な内容も含みます。すべて読めば疑問が解決されるだけでなく、Webライティングスキルも上達することでしょう。ぜひ参考にしてください。

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Webライティングとは？

Webライティングとは、ブログやメルマガといったWebコンテンツ全般に対応するための文章作成のことです。

新聞や雑誌といった紙媒体とわざわざ区別する理由は、それら紙媒体のコンテンツとWebコンテンツでは、読者層や文章の読まれ方が全く異なるためです。

このようにWebコンテンツは読者層が幅広く（もちろんサイトによって傾向は違います）、斜め読みされやすいという特徴があります。Webライティングに求められる文章力とは一体なんなのか？ その一端がWebコンテンツと紙媒体の違いから垣間見えますね。

SEOライティングとの違い

Webライティングと「SEOライティング」はよく似ていますが、混同しないように注意してください。Webライティングは「Web全体に対応するライティング」ですが、SEOライティングは「検索エンジンに対応するライティング」です。

Webライティングに求められる文章

なぜWebコンテンツは斜め読みされやすいのか？ その大きな理由は無料で読めるからでしょう。

これについては逆のことを考えれば納得できるはずです。雑誌や新聞は読むのにお金がかかる分、読者が絞られますし、「払ったお金の分だけ楽しもう」という意識も湧きますよね。

一方Webコンテンツは無料で、しかも今どきはスマホを使えば、いつでもどこでも読めます。だからこそ、すべて読まれることなく消化されるのです。

結論をいうと、そんなWebコンテンツに求められるライティングスキルとは、ずばり以下の二点です。

Webライティングといっても特別な技術は必要ありません。ライティングの基本中の基本である「構成力」と「文章力」さえ身につければ良いのです。

この後からWebライティングの具体的なコツをいくつか紹介しますが、いずれも構成力と文章力の底上げに役立つ内容ばかりです。ぜひ、このまま最後まで読んでみてくださいね。

Webライティングの基本型

Webライティングには「こう書けば文章が分かりやすくなる」という定型（フレームワーク）があります。それは「SDS法」と「PREP法」のふたつです。各フレームワークでは「こういう順番で書いてね」という流れがしっかり示されます。

しかしながら、細かな手順には囚われすぎないほうがよいでしょう。なぜなら、ふたつのフレームワークは別物として扱われますが、「要点や結論など、一番伝えたいことから書き始める」という特徴は両者共通なためです。

大事なことを最初に伝え、次に伝えたいことの説得力を高め、最後にふたたび大事なことを伝えて締める、この流れが良質なWebライティングの肝です。このことを踏まえて「SDS法」と「PREP法」の解説を読んでみてください。

SDS法

SDS法とは、最初に要点（Summary）を伝えた後、要点の詳細（Detail）を書き連ね、最後にふたたび要点（Summary）を伝えて締める、という流れのライティングフレームワークです。以下にSDS法を利用した文章の具体例を示します。

このようにSDS法は要点と要点の間に詳細を挟むという構図になっています。Webコンテンツに多い斜め読みに対応しやすいフレームワークです。

PREP法

PREP法はWebライティングだけでなく、資料作成や論文執筆などにもよく用いられるライティングフレームワークです。

結論ではじまり、間に理由と具体例を説明して、最後に結論で終わるという４段階で構成されます。以下がPREP法を使った文章展開の具体例です。

このようにPREP法を意識することで、分かりやすさと説得力を兼ね備えた文章が書けます。SDS法における「詳細」段階をより細分化したフレームワークがPREP法といえるでしょう。

Webライティング９つのポイント

ここからはWebライティング上達を効率化するポイントを９つ紹介します。

これらのポイントはいずれも今すぐ実践できるものばかりです。現在執筆に詰まっていたら、ぜひ実際に試してみてください。それでは各ポイントを詳しく解説します。

読者目線を常に意識する

Webライティングで最も重要なのは「読者目線」で執筆することです。「この文章、読者だったらどう思うだろう？」ということを執筆中つねに意識することで、Webライティングの質が高まります。

ときどき「自分だったらどうだろう？」と考えるライターがいますが、これは読者としてのあなた目線であって、読者目線ではありません。つまり読者目線とは「顧客目線」と言い換えてもいいでしょう。

読者目線の実現は、まず「読者とは誰か？」を定義するのが前提ですが、一介のWebライターが読者を定義するような場面は多くありません。依頼として降りてくる頃には、すでにターゲット戦略が詳細に決まっているためです。

では、Webライターの立場から読者目線を実現するにはどうすれば良いのか？ それはとにかくリサーチすることに尽きます。

具体的には、依頼者や上司から与えられた情報（キーワードやターゲットの属性・ニーズなど）を元に、検索エンジンやSNSといった情報媒体の力をフル活用するのです。

参考にする情報は正確性や鮮度が高いほど望ましいので、可能であれば既存読者の行動データやアンケート結果などを収集するようにしましょう。

構成や見出しから書き始める

Webライティングを大幅に効率化する方法、それはコンテンツの全体像から作っていくことです。全体像というのは、ブログであればタイトルや見出し、ランディングページであれば訴求内容を一連の順番に並べたアウトラインなどがそれに当たります。

なぜコンテンツの全体像から作り始めるべきなのか？ ゴールが見えていないと、そこに至るまでの道のりが逆算しづらく、執筆効率も上げにくいためです。

もちろん全体像から作らず、一から十まで順番に書き進めることも可能です。しかしその書き方は、全体像から作るよりも確実にライティングのスピードが落ちます。

また、ライティングが進むほどに当初の執筆方針からずれてくる、というデメリットもあります。その結果としてまとまりがないコンテンツになってしまうのです。

ちなみにWebライティング以外でも、システム開発や映画制作といったあらゆる場面で、全体像から逆算して中身を作り込むという手法が採用されています。

例えば映画制作でいきなり撮影から始めるなんて、聞いたことがありませんよね。まずは企画立案があって、その次に脚本が作られて、キャスティングが済んだらようやく撮影という流れが映画制作の基本です。

規模は違いますが、全体像から詳細を詰めることの重要性はWebコンテンツでも変わりません。

先に見出しや構成から作っておくことで、文章展開で迷いにくくなったり、後からトピックを足し引きしたりといったことが簡単になるため、ぜひ実践してみてください。

ベネフィットを伝える

ベネフィットとは「そのメリットによって読者が得られる変化」のことです。例えば、あるスマホのメリットが「キレイな写真が撮れる」であるなら、そのベネフィットは「カメラ初心者でもプロ並みに美しい写真が撮れる」となります。

筆者はWebライティング時、「ベネフィットを伝える」ということを常に意識しています。なぜならベネフィットを伝えなければ、おすすめしたい商品や手法のメリットが、読者の自分事として響かないからです。

おすすめしたいことが読者に響かないというのは、Webコンテンツとしては致命的な欠陥にあたります。ライティング初心者はとかくメリットを伝えがちですが、メリットよりもベネフィットの訴求に意識を傾けましょう。

「メリットとベネフィットの区別がつかない」というライターは、メリットに「だから何？」と問いかけることをクセにしてみてください。これだけであなたのWebライティングスキルが一気に向上しますよ。

結論から伝える

Webライティングにおいて、斜め読みへの対応力を高めることは重要な課題です。この課題を解決するには、SDS法やPREP法で示されているように、まず結論から書き始めることを意識しましょう。

なぜなら、Webコンテンツの読者は基本的に「自分の疑問や悩みがすぐ解決される」ことを期待しているためです。Googleの強調スニペット表示などは、そうしたユーザーのニーズに応えるための機能といえます。

参考：スニペットとは？SEOやクリック率への影響と導入方法について解説

「でも結論から伝えたら、すぐに満足されて離脱されるのでは？」と思うかもしれません。確かに大半のユーザーは、答えが得られたと感じたらすぐにスマホを閉じてしまいます。

しかし、それはそれで良いのです。答えが得られたあとも理解を深めようとして続きを読む人はいるため、無理に離脱を防ごうとするより、そうした読者を拾うことに意識を傾けましょう。

そもそも満足感から離脱するということは、Webコンテンツの最低限の質は担保されていることになります。減らす必要があるのは「答えが分からなかった、読みにくかった」のようなネガティブな離脱なので、ここははき違えないようにしてください。

根拠や具体例を示す

結論から伝えることの次に大事なWebライティングのポイントが、「根拠や具体例を示すこと」です。いくら結論が正しい内容でも、示される根拠や具体例の質が低ければ読者の信頼を獲得できません。

結論の説得力を上げるのにまず実践してほしいのは、コンテンツの導入であなたの肩書きや実績を紹介すること。

つまり「この記事は信頼できます。根拠は私の実績です」というわけです。そうすることでコンテンツ全体の説得力が上がり、信頼獲得のハードルは大幅に下がります。ここぞというときでは、自信を持ってあなた自身を売り出しましょう。

一方トピック毎で信頼を獲得するには、以下のような根拠や具体例を提示するのが有効です。

上記のような材料が得られない場合、たとえ話を出して普遍性という側面で訴求を試みる手法も有効です。とはいえ、やはりユーザーボイスやデータの説得力には到底勝てないため、採用の優先順位は低いと考えてください。

長文は分割する

Webコンテンツの長文は読者にとって強敵といえます。なぜなら、一文が長いと内容を理解するのに多くの集中力を消費するためです。長文が多いコンテンツは、ただそれだけで読者の離脱率を高めます。

そのため、Webライティングは「一文につき、一要素」を意識し、短文で構成された文章を目指しましょう。

長文か否かを定量的に判断するには「読点（、）の数」を数えましょう。読点が３つ以上ある文章は2, 3つの短文に分割した方が、Webコンテンツとしては適切です。その具体例を以下に示します。

両者は全く同じ内容ですが、短文に分割されている方が読みやすく、内容も理解しやすいですよね。

ビジネス書や小説といった書籍の文章は一文の文字数が比較的多く、読点が一文に５個以上出ることも当たり前です。そのため、そうした文章を読むのに慣れているライターほど注意してください。

読者の前提知識にない専門用語は出さない

離脱されやすいWebコンテンツの特徴として、「専門用語が多く、前提知識がないと内容が理解できない」というものがあります。こうしたことを防ぐため、Webライティングでは専門用語をできる限り使わないようにしましょう。

とはいえ、専門用語の排除を意識しすぎると、かえって文章が冗長気味になってしまいます。例えば次のような文章を読んでみてください。

「企業時価総額」とは、その企業の価値がいくらかを表します。時価総額は、その企業の発行済株式総数と株価を掛け合わせることで求められます。

発行済株式総数とは文字通りその企業が発行した株式の総数のことで、株価とは株式の価格のことです。株式とは企業が発行する証券のことで、株式を持つということはその会社の経営に口を出す権利を持つということになります。また株式は企業の資金調達手段として知られています。

なお、証券というのは、資産としての価値が法律で認められている概念を指します。そして資産というのは……

すべての情報が初見だったという人でも「詳しそうだけど、くどいな」と感じたはずでしょう。専門用語を使わないよう意識しすぎると、かえって文章が冗長気味になるのです。

何か特定のジャンルについて、専門的な解説をする以上、専門用語を使うことは避けられません。そこで重要なのが、専門用語と平易な言葉遣いとのバランスです。

「これを読むということは、この程度の知識はきっと持ってるだろう」とあたりを付け、専門用語を上手に使って文章を簡潔にまとめましょう。もし、高い知識レベルが必要な専門用語をやむなく出す場合は、必ず補足説明を入れるようにしましょう。

箇条書き・番号リスト・表を活用する

Webライティングが上達してくると、なまじ生産性が上がるため、文章だけが延々と続くようなコンテンツを作りがちです。そうしたコンテンツは読者に「長ったらしい」と思われる原因となり、離脱率の上昇につながってしまいます。

そうしたことを防ぐには、ただ文章を連ねるのではなく、コンテンツに変化を持たせることが効果的です。具体的には箇条書きや番号リストといったHTMLタグを利用するのです。

箇条書き

• トピックA
• トピックB
• トピックC

番号リスト

1. ステップA
2. ステップB
3. ステップC

箇条書きや番号リストだけだと情報を整理しきれない場合は、表（テーブル）を使いましょう。

このように、表を使えば複数のトピックを細かく比較出来ます。また、箇条書きと同様、コンテンツの見た目に動きが生まれるため、読者を飽きにくくする効果もあります。

見直すときは文章を実際に読み上げる

文章を一通り書き終えたあと、内容の確認や校正校閲のために文章を見直すと思います。このとき、文章を声に出して読み上げるのがおすすめです。そうすることで、ただ眺めるだけでは分からないリズム・テンポ感が悪い箇所に気付けます。

文章は内容だけがすべてではありません。読者の理解を助けるには、文章の読みやすさを上げるのも重要です。声に出すと舌がもつれそうになる箇所は、読者にとっても読みにくい文章であると考えてください。

Webライティングのルール

Webライティングには「最低限これを守らないと世に出せない」という、必ず守るべきルールがあります。それは「他サイトのコンテンツをコピーしない」ことと、「レギュレーションを遵守する」ことのふたつです。それぞれ、詳しく解説します。

他サイトのコンテンツをコピーしない

Webライティングで間違ってもやってはいけないのは、「他サイトのコンテンツをコピーする」ことです。たとえ無料で見られるといえどもWebコンテンツにはすべて著作権が存在し、複製や盗用が禁止されています。

また、コンテンツのコピーはSEOにも大きな悪影響を与えます。たとえ伝えたい内容が全く同じだったとしても、他サイトはあくまで参考資料とし、あなたの言葉でライティングしてください。

とはいえ、他サイトや書籍の文章を引用したい場面もあるでしょう。その際は、引用元のサイトや書籍の名前を明記してください。

レギュレーションを遵守する

レギュレーションとは「規定・規則」を意味します。Webライティングの依頼はサイトごとに異なるレギュレーションが敷かれており、ライターはそれを遵守しなければなりません。

以下に示すのは、多くのサイトで共通して守るべきWebライティングのレギュレーションです。事前に覚えておきましょう。

まとめ：Webライティングの基本は「読者目線」

Webライティングとは文字通りWebに対応した文章作成のことです。

Webユーザーは一体どんな特徴を持つのか？ そして雑誌や本といった他のコンテンツと違ってWebコンテンツはどのように消化されるのか？

こうしたことを知っておくことで、Webライティングのスキルはみるみるうちに向上します。

しかしながら、Webライティングの軸にあるのは「読者目線」です。「読者目線」は文章作成全般を通して大切な要素で、これを実現するには根本的な文章力が必要となります。

弊サイトではライティングのコツを伝えるのにより特化した記事を別途公開しているため、こちらもあわせて参考にしてください。

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