現代のコミュニケーションツールとして、電話やメールに変わりLINEが広い世代で利用されるようになりました。特にBtoCのビジネスでは、利用頻度の高いLINEは有力なツールになります。
そこで「公式LINE」の利用を考えている方も多いかと思いますが、LINEの利用規約に
触れてしまうと「突然のアカウント凍結」「顧客リストを急に失ってしまう」というリスクがあることはご存知でしょうか。
本記事では公式LINEを利用する際に知っておきたい「突然のアカウント凍結」の原因や対策について解説します。
目次
公式LINEの凍結は突然行われる
公式LINEの凍結は突然行われます。地道に顧客リストを集めていても、ある日突然公式LINEが使えなくなってしまうということがあるのです。
第19条(利用停止・解除)
1. 当社は、お客様が以下のいずれかに該当し、または該当するおそれがあると当社が判断した場合、お客様によるLINE公式アカウントの利用を予告なく一時停止しまたは何らの催告を要することなくお客様との間の本規約に基づく契約関係(以下「本契約」といいます。)を解除して、LINE公式アカウントの提供を中止することができます。
LINE公式アカウント 利用規約
こちらは公式LINEの利用規約ですが、上記の通り違反するようなアカウントは「予告なくアカウントの停止」の措置を取られるという点が明記されています。
予告なく行われる
先述の通り、公式LINEの凍結は予告なく行われます。
どのような運用をしていると凍結されやすいのか、詳しくは後ほど解説しますが、凍結の判断はLINE側の一存で決まってしまいます。
マーケティングを行っている方であれば「顧客リスト」の大切さは重々承知かと思います。健全な運用をしていたとしても、予告無し一発アウトという危険があるのは不安が残ってしまいますね。
凍結されたアカウントは元に戻せない
その上、一度凍結されたアカウントは元に戻すことはできません。
公式LINEの規約は厳しく設定されており、運営に問い合わせても一度でも凍結されたアカウントは元に戻す事はできないようです。
万が一ですが、誤って凍結されても大切な顧客リストを失ってしまう危険があるということです。規約に反した内容を「バレないから大丈夫だろう」といって運用するのは高いリスクがあるということを知っておきましょう。
公式LINEが凍結されてしまう理由とは?
次に、公式LINEが凍結されてしまう理由をまとめました。
当然のことながら規約を守らないとアカウントが凍結されるわけですが、それ以外にも「こういうことをやっていると凍結されやすくなる」という行為があります。
特に注意しておくべきポイントについて解説していきます。
アフィリエイト広告の掲載
まず注意しておきたいのは「アフィリエイト広告の掲載」です。
こちらは利用規約の第18条に禁止行為として明記されています。
第18条(禁止行為)
(6) 当社の事前の承諾なくLINE公式アカウントを第三者のための広告媒体として使用する行為(第三者の商品、サービスについてLINE公式アカウントを利用して宣伝することを含みますが、これに限りません。)
LINE公式アカウント 利用規約
自社の商品やサービスを公式LINEを使って宣伝するのは問題になりませんが、アフィリエイト広告の場合は「第三者の商品、サービス」に当てはまるのでアウトです。
アフィリエイトリンクで無くとも、長いURLや不正なリンクを頻繁に投稿していると怪しいと勘違いされてしまうので注意しておきましょう。
認証アカウントへアップグレードする
公式LINEには「認証アカウント」と「非認証アカウント」の二種類のアカウントがあります。
認証済の公式LINEアカウントでは以下のような機能が追加されます。
- 認証済アカウントのバッジ(青色)が付与される
- LINEアプリ内のアカウント(友だち)検索結果に表示される
- 販促用ポスターデータが無料でダウンロードできる
- POPなど、友だち集めに有効なツールが発注できる
- 支払い方法として、クレジットカードに加えて請求書決済が選択可能になる
アカウントの信頼度が上がり、友達検索で表示されるようになるので是非とも認証アカウントにしたいところです。
しかし、認証アカウントにするには細かな審査が入るので、規約に反した内容が見つかった場合、凍結される可能性が高くなります。認証アカウントの審査自体は無料で行えますが、実際に審査を通したことによってアカウントが凍結されてしまったという事例も報告されていますので気をつけましょう。
タイムラインへの投稿を積極的に行っている
公式LINEからのタイムライン投稿はシェア機能があるため、LINE側のチェックも厳しくなっているようです。
不特定多数へ発信できるので、広告効果は高いタイムライン投稿ですが、LINE側からすると不適切な投稿が広まる要因にもなるのでより目を光らせていなければいけないわけです。
健全な投稿内容であれば全く問題ありませんが「怪しいかも」と感じるような内容は投稿を控えた方がいいでしょう。
公式LINEで禁止されているジャンルに触れる
公式LINEの利用規約に明記されているわけではありませんが、規約に違反しやすいジャンルは以下のようになります。
- アダルト全般
- 出会い系
- 医療・医薬品
- ネットビジネス系
- ギャンブル系
- マルチ商法・MLM
このようなジャンルは実際に予告なくアカウントの凍結が行われたという報告もあります。上記のようなコンテンツを扱うのであれば他のプラットフォームで発信するようにしましょう。
また、公式LINEはユーザーよる通報でもアカウント凍結の危険があります。
こういったジャンルに関わらず、ユーザーを不快にするような内容を発信していると通報され、凍結の危険があります。
公式LINEの凍結対策
次に、公式LINEを凍結されないようにするための対策方法について解説します。
基本的には先ほど解説した凍結される原因に触れないようにLINEの配信をしていくことが大切になりますが、より堅実に運用していく上で重要なポイントを紹介します。
タイムラインの投稿内容に注意する
先述の通りタイムライン投稿は通常のメッセージなどと違い審査の目が厳しくなります。
凍結された配信内容の多くは物販、アフィリエイト、投資などの副業・副収入いわゆる稼ぐ系やアダルト系のようです。例えそのようなジャンルを扱っていないとしても、大切なリストを守るために関連するワードを使う際は気をつけましょう。
公式LINE以外にも顧客リストを作っておく
公式LINEの凍結対策としては「外部にもリストを用意しておくこと」です。万が一の場合に備えて、公式LINEの外部にも誘導しておくことが重要になります。
公式LINEと相性が良い「メルマガ」や「各種SNS」の登録も上手く促し、ユーザーとの接点を切らさないようにしておくことで、LINEで連絡が取れなくなった際のリスクヘッジを行うことができます。
公式LINEは凍結されたとしても、再度別のアカウントを作成することは許可されています。
別のプラットフォームにも顧客リストを確保しておけば、仮に公式LINEが凍結されてしまったとしても、その旨をアナウンスすることで再度公式LINEの登録を促すことができます。
リスクの分散が大切
公式LINEの凍結対策としてはリスクの分散が大切です。
そもそも、LINEの特徴として長文のコンテンツは好まれない傾向にあります。メルマガ的な運用や、アフィリエイト、長文コンテンツの発信を目的としているのであれば、他のツールを使い「公式LINEはサブコンテンツ」として利用することをおすすめします。
公式LINEでは、ブログやYouTubeの更新を知らせたり、タイムリーな情報、LINEの機能を使ったクーポン配信などを目的とした他媒体への掛橋としての役割を持たせることをおすすめします。
公式LINEに変わるツール
公式LINEに変わるツールとして「メルマガ」が挙げられます。
現在はプライベートの連絡手段としてLINEが普及していますが、ビジネス上のやりとりや、ネットショップ等の会員登録の際は、まだまだメールが使われています。
メルマガの場合、公式LINEと比較するとメールアドレスの管理を自分で行えるので、突然顧客リストを失うという事はありません。禁止事項も公式LINEと比べるとかなり少なく自由な配信は可能です。
顧客とのコミュニケーションツールとして、突然凍結される可能性のある公式LINEしか使わないというのは大きなリスクがありますので、今からでもリスクヘッジとしてメールアドレスの収集をしておくことをおすすめします。
また、公式LINEは月間1,000通までは無料で送信できますが、それ以上となると月額費用がかかってくるので、配信数が多い場合は有料プランへのアップグレードも必要になってきます。
それぞれ一長一短があり、どちらが優れているというわけではありませんが、公式LINE凍結への対策としてメルマガの併用もおすすめします。
下記の記事ではおすすめのメール配信システムを20個、ご紹介していますので、興味がある方はご確認ください。
関連記事:おすすめのメール配信システム比較20選
その中でも、最も口コミが高いブラストメールは初心者向けでこれからメルマガ配信をする人にとっては非常におすすめ配信システムです。
無料のトライアルでは実際にメールを配信することもできますので、公式LINEと併用してメルマガ施策ができるのか、試してみるのはいかがでしょうか?
まとめ
以上、公式LINEが凍結される原因と対策について解説しました。
公式LINEは利用規約が厳しく設定されており、それに反すると「予告なく」アカウントの凍結がされてしまいます。そして、一度凍結されたアカウントは元に戻せないという点に注意しておきましょう。
当然、健全な運用を行うことが大切ですが万が一ということもあるので、他のプラットフォームに促したり、メルマガと併用していくことをおすすめします。
リストを失うという事は売上を失うということにも繋がりかねません。しっかりと利用規約を把握して公式LINEの配信を行っていきましょう。