「リード」は自社のサービス・商品の存在は知っているが利用には至っていない「見込み客」を表現するマーケティング用語です。
見込み客の中でも、最も購入意欲が高い層の顧客は「ホットリード」と呼ばれ、マーケティングを行う上では理解しておきたい用語の一つと言えるでしょう。
マーケティングを担当している方であれば聞いたことがある単語かもしれませんが、ややこしい言葉が多いマーケティング用語の中には、正しく理解されていないものもあります。
この記事では自社の売り上げに影響しやすい、「ホットリード」について解説をしています。
後半では、ホットリードの育成方法についてご紹介しているのでぜひご覧ください。
目次
ホットリードとは
マーケティング用語で、消費者は大きく分けて3つの層に分類して表現します。
- 顧客:実際に自社のサービスを利用したことがある方
- 見込み客(リード):自社のサービスは認知しているが利用したことがない方
- 潜在顧客:自社のサービスを知らない方
上記の階層では「自社のサービスを認知しているか」や「自社のサービスを利用したことがあるか」を判断基準に線引きをしています。
「ホットリード」とは上記の中にある「見込み客」をさらに3つの層に分類した際に、最も顧客層への成長が見込める方を表現する用語です。
- ホットリード:サービスへの関心が高く、利用まであと少しのリード
- ウォームリード:サービスに対して一定の購入意欲がみられるリード
- コールドリード:サービスを認知しているが、購入意欲はないリード
リードの分類は消費者階層のように、購入の有無などで各層に明確な線引きをすることが難しいため、各社ごとに定義が曖昧なまま使用されています。
しかし、効率の良いマーケティングのためには自社が保有する顧客リストから、具体的な数値やデータを根拠にホットリードを抽出し営業活動に繋げる必要があります。
ホットリードを把握するメリット
見込み客の中からホットリードを抽出することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、自社の保有する見込み客のリストを階層化することによって得られるメリットについて解説していきます。
他のリード階層と比較して短期的に集客効果を上げることができる
自社のサービスを認知しており、かつ購買意欲が高いホットリードは、他の階層に分類されたリードよりも短期的に売り上げに繋げられる可能性があります。
コールドリードをホットリードに引き上げるには、中長期的なスパンで継続的に接触をするリードナーチャリングと呼ばれるアプローチが必要です。
そのため、ホットリード以下の層から営業効果を出すにはある程度の時間とコストを覚悟しなければなりません。
コールドリードと比較して顧客へ引き上げるまでのコストが短いホットリードを抽出することで、より短期間に売り上げに貢献することができるでしょう。
営業の無駄を省くことができる
見込み客の中でも購入意欲が高いホットリードは、リードの中でもコンバージョンに最も近い階層とも表現することができます。
逆にサービスを認知しているが利用はしていないコールドリードに属する方は、サービスの利用に対して後ろ向きな理由がある可能性があります。
同じ見込み客の中でも性質は大きく異なっているため、それぞれに合ったアプローチをしなければ無駄な労力や金銭的なコストがかかってしまいます。
見込み客のリストからホットリードを抽出することで、無駄なく購買意欲の高い見込み客に適したアプローチを仕掛けることが可能になります。
ホットリードを定義するには
どこからが「購買意欲が高いお客様」なのかを社内の共通認識として定義するには、具体的な数値などの客観的な事実を判断の根拠にする必要があります。
従来のマーケティングではホットリードの定義が曖昧なまま集客活動をする企業もありました。
しかしMA(Marketing Autmation)が普及した現代では、ホットリードを明確にしている企業とそうでない企業の間にはリストの活用度に大きな差が生まれています。
MAとはマーケティング活動を自動化しリードを育成するためのツールのことで、配信したメールやウェブサイトなどから得られる顧客情報の蓄積や分析をするという役割も担っています。
リードの行動を追跡しスコアリングすることでリードの階層を明確にし、自社におけるホットリードを抽出するにはMAの利用が最も確実な方法と言えるかもしれません。
実際、MAの市場は「MA元年」と言われた2014年を境に成長を続けており、今後もさらなる成長が予測されています。
とは言え、MAツールの種類は多岐にわたっており、導入には業種や企業規模などを考慮し自社に適したものを選択する必要があります。
また、MAツールの効果的な運用には専門的なスキルも求められることも覚えておかなければなりません。
そんな中、MAほど複雑なスコアリングはできないものの、リードの特定アクションをベースにした簡易スコアリングができる「メールマーケティング」が注目されています。
ここからは、メールマーケティングを使ったホットリードの抽出方法について、もう少し詳しく解説していきましょう。
メールマーケティングでのホットリードの定義
メールマーケティングとは、企業がリードに向けてメールを配信し見込み客を育成するマーケティング全般のことを指します。
具体的なマーケティング方法はいくつかありますが「ステップメール」や「メールマガジン」は、聞いたことがあるのではないでしょうか。
ステップメールとは、特定のアクションを行ったリードに対してあらかじめ用意されていたメールを送信する集客方法です。
URLのクリックや資料請求をした受信者をホットリードと定義することで、メール配信だけでなく、電話での個別ヒアリングなどの営業活動につなげることができるでしょう。
メールマガジンは、受信を希望するリードに向けて自社のサービス・商品の情報やお役立ち情報を配信し、リードとの信頼関係を構築する集客方法です。
従来のメルマガ配信では、キャンペーンやセール情報を配信することで、リードの購買意欲を刺激することが主な目的でした。
しかし現在はリードに関する以下のようなデータを把握・分析してマーケティングを行っている企業がほとんどです。
- 到達率
- 開封率
- クリック率
上記の指数は配信したメール全般に対して得られる数字のため、個別にホットリードを定義する方法としては不十分ですが、ウォームリード・コールドリードの育成として効果を発揮しています。
これらのマーケティングは手動でメール配信や分析を行うのではなく「メール配信システム」と呼ばれるツールを利用して行われます。
MAがもつ多方面での機能を細分化し、メールマーケティングに特化した機能を提供してリードへのアプローチを手助けしているのがメール配信システムです。
メール配信システムの機能や料金に関しては、以下のランキング記事でまとめて解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
関連記事:【2022年最新】メール配信システム20選!機能・料金を徹底比較
当記事でご紹介しているメール配信システム20選でも、利用できる機能について解説しているので、ご参考ください。
ホットリードへのアプローチ
MAやメール配信システムを導入することで、社内におけるホットリードの定義を統一することができます。
しかしホットリードは、いずれ枯渇してしまうものです。
そこで重要になってくるのが、ウォームリードやコールドリードをホットリードに引き上げるリードナーチャリング(顧客育成)と呼ばれるマーケティング方法です。
長期間にわたって売り上げを安定させる上では、ホットリードへのアプローチとリードナーチャリングを同時に進行する必要があります。
この記事では、ウォームリードやコールドリードをホットリードに育成する方法として、先述したメールマガジンの配布を取り上げてご紹介します。
メルマガの配信でホットリードを育成する
メールマガジンの配信はホットリードを育成する方法として、多くの企業に採用されています。
その主な理由は以下の通りです。
- 幅広い業種に対応できる
- 他のナーチャリングと比較して費用対効果が高くなる場合が多い
- 専門的なスキルを必要としない
また近年は、メール配信システムを利用することで、画像やボタンを配置したHTML形式のメールが誰でも簡単に作成できるようになったことも多くの企業に採用されている理由に挙げられるでしょう。
メール配信システムは、送信するターゲットを任意に選択する「セグメント配信」や到達率などをチェックする「効果測定」などの機能も提供しています。
自社のサービスと親和性の高い受信者にコンテンツを配信し、その結果も数値として把握することができるため、メーラーからのメルマガ配信と比較して緻密にホットリードの育成ができるでしょう。
以下のリンクでは、弊社が提供している「メール配信システム選び方ガイドブック」です。いまなら無料でダウンロードすることができます。
関連記事:メール配信システム選び方ガイドブック
ブラストメールはシンプルな操作性とコスパの良さから、中小企業だけでなく大企業や官公庁にも導入されているメール配信システムです。
ホットリードの育成に、メールマガジンの配布を検討されている方は是非ブラストメールの詳細もご覧ください。
まとめ
ホットリードとは、見込み客(リード)の中でもコンバージョンに最も近い方を指します。
ホットリードの定義は企業や業種によって曖昧だったため、営業とマーケターの間に認識のずれが発生するケースがありました。
しかしMAが普及した現代は、具体的な数値を根拠にホットリードを定義できるようになりました。
サービスへの関心が高いホットリードの定義を社内で統一することで、営業活動が効率化されるだけでなく、保有しているリストの信頼性もアップします。
ホットリードの抽出にはMA以外にも、メール配信システムの利用も効果的です。
MAと比較して、システム利用に関するスキルを必要としないメール配信システムを使ったホットリードの抽出は、多くの企業に導入され実績を出しています。
また、ホットリードへのアプローチだけでなく、ウォームリードやコールドリードの育成(リードナーチャリング)も同時に施策を講じなければなりません。
ホットリードを育成するには、定期的・継続的にリードと接触する必要があります。
リードナーチャリングの代表的な手法として挙げられる、メルマガ配信はHTMLメールの配信が容易になったことや費用対効果が高いことなどから様々な企業で採用されています。
自社のサービスに関心が高いホットリードを抽出し、営業と協力して効率良くアプローチを仕掛け、同時にホットリードの育成にも注力し安定した売上のサイクルを構築しましょう。