こんにちは、ブラストメールサポート担当の山口です。
この記事では、販促上手な企業がなぜ LINE@だけの販促を絞らないかをマーケティング目線でご説明し、現代のデジタルマーケティングのベストプラクティスについて紹介します。
リード獲得、販促・リピート促進において、「メルマガ」と「LINE@」は有効なマーケティング手法と言われています。
この2つはメールとSNSとで媒体の違いはあれど、どちらも顧客との関係作りの役割を持っていますね。
とくにLINE@については、メルマガに比べ新しいサービスといったイメージもあり、BtoC向け企業を中心に導入される事例も多いようです。
LINE@は、現代のコミュニケーションインフラとして機能しているLINE サービスの企業アカウント版です。
「1:1トーク」「タイムライン機能」といった LINE サービスの主要機能がそのまま使え、加えて「メッセージ一斉配信」や「クーポン作成」も使える優れものです。
また、 LINE@の最大の特徴は月間およそ8,000万のアクティブユーザーにアプローチできる点にあります。
日本では LINE はコミュニケーションツールのデファクトスタンダードとなっており、ユーザーはほぼ毎日LINEに触れているといっても過言ではないでしょう。そのため、LINEに送る販促メールを見て貰える機会が多く、メルマガと比べてメッセージの「開封率」が高くなる傾向にあります。
このようにLINE@はアクティブユーザーへのアプローチに長けていて、開封率にも大きく期待できます。
しかし、ユーザーへの情報発信をLINE@だけに絞ってしまうと、販促活動は高い確率で失敗します。
詳しく説明していきます。
目次
なぜLINE@だけで販促をしないのか?
マーケティングに優れている企業は、けっして大企業のみではありません。個人・中小企業 ・ ベンチャーであってもマーケティング上手な企業はあります。
これらの企業は、販促やファン獲得のためにLINE@とメルマガを組み合わせています。「え? いまさらメルマガ? LINE@だけでいいのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。でも、実際にメルマガとLINE@を両方やっている企業って少なくないですよね。
なぜ、LINE@だけで販促をしていないのでしょうか。そこには以下の4つの理由があります。
LINE@だけで販促しない、4つの理由
1つ目の理由は、LINE@最大の強みは「開封率が高い」ことなのですが、「開封率が高いこと」と、「読者が購入行動を起こしてくれること」は全く別ということです。
LINEを普段コミュニケーションツールとして使っているユーザーなら、購読しているLINE@からメッセージが来たら何気なく見てくれることでしょう。しかし、「サクッと読み流すだけ」となりがちなケースは大変多いです。
2つ目の理由としては、LINE@への登録障壁が高く登録数が伸びにくいためです。LINEはサービスの仕様上、一人につき一つまでしかアカウントを作れないため、どうしてもプライバシー意識が強くなります。プライベートのコミュニティに連絡がくるのが嫌な人が多くいるので登録数が伸びないのです。
3つ目の理由は、SNSである性質上ブロックされる確率が高いことです。メルマガの場合でも購読解除や迷惑メールフォルダへの振分けなどされますが、LINEはお手軽感覚でブロックされますので、読者離れが激しいツールでもあります。
ここまでの理由は、主にLINE@のデメリットについてでした。上記のようにLINE@だけでの販促はどこか「力不足」となりがちなのです。
・・・ 加えて、もう一つ理由があります。
実はこの理由がマーケティング上手な企業がメルマガを続けている一番なポイントなのです。
それは、何か?
ずばり、メールマーケティング市場の価値を認識しているからです。
ここで、それを示唆する事例を1つご紹介しましょう。
米国でメルマガ回帰が始まっている!? 著名人も絶賛のメルマガの価値
スローガン株式会社が運営するテクノロジー向けメディア「FastGrow」に2018年7月に投稿された『メルマガ回帰の始まり?注目の欧米メルマガサービス9選 ── キーワードは「質の高いコミュニティ」 という記事は、メルマガに回帰した企業の事例が紹介されています。
同記事では、「メルマガ価値の再認識について」を冒頭でこのように記しています。
米国において、メルマガの価値が再認識されつつある。
SNSで情報を入手する手段が確立されたが、いつまでも見続けてしまう中毒性を持ち、 FacebookやTwitterでは効率的に必要な情報が集まらないと感じる人は少なくないはずだ。
友人のプライベートな情報発信と、 メディアが発信するニュースが混在してしまっているためだ。
一方、隙間時間に効率よく情報収集をおこなう人にとって、メルマガは有効な手段だ。
メール受信ボックスを見続けることはないだろうし、 題名で一瞬にしてどのような主旨の内容かを判断できる。
なにより古くから使われてきたコミュニケーションチャネルであることから使い勝手がよい。
大学生から社会人まで、ほとんどの人が利用する「メール」という媒体に 読者もメディアも注目し始めている。
出展: :https://www.fastgrow.jp/articles/mailmagazine-9
この記事は、ビジネス系ニュースメディアNEWS PICSでも紹介されており、現役メルマガ配信者である堀江貴文氏をはじめ、多くのマーケティングに携わる人々から賛成票を集めました。
「著名人の有料メルマガ」とBtoC向けのメルマガでは毛色が異なるかとは思いますが、読者は質が高く有用なコンテンツを求めているという部分に関しては共通しているかと思います。
また、実は停滞しているように感じられるメルマガですが、市場規模的にみるとメールマーケティング市場自体は毎年右肩上がりに成長しているのです。この点については、後述で詳しくご説明していきます。
ここまでの理由をまとめると、つまり「マーケティング上手な企業はLINE@のメリット・デメリット両者を理解しており、かつメールマーケティング市場の価値と効果を認識しているためLINE@だけに偏った販促活動をしない」となります。
ここで一度、LINE@のメリット・デメリットについて確認してみましょう。
上述した内容では大まかな部分のみ言及していましたので、より細かな部分までみていきたいと思います。
LINE@のメリット
開封率が高い
LINE@からのメッセージは開封率が高い傾向にあります。これは、現在LINEはコミュニケーションインフラとして浸透しており、ユーザーがLINEに触れる機会が多いためです。メッセージを「気軽に」読んでくれます。
いままでメルマガなどでメッセージを苦労して作ったにも関わらず、全然読まれなかったが、LINE@にしてからはメッセージを読んでくれる機会が増えた、といった声も。
顧客との距離を縮めやすい
LINE@は、顧客との1対1の関係作りに向いたサービスでもあります。
「1:1トーク」 という機能を使えば、顧客とダイレクトなやり取りが自然に行えます。
この機能により、顧客は気軽にサービスなどについてお問合せができますし、企業側は来店のお礼メッセージなどを個別に送ることができます。
リアルタイムな情報発信ができる
Lineにはユーザーにとってメールより身近なコミュニケーションツールです。LINEに通知が届けば、ほとんどのユーザーがすぐに情報にアクセスしてくれる可能性が高いです。
その日のうちにメッセージを見てくれるのであれば、たとえば当日限定クーポンなどを発行しても、十分な効果を発揮するようになります。
心理学的に「限定」といった言葉に人は魅力を感じますので、そういった集客テクニックを使えるのもリアルタイム性の高いLINE@ならではと言えるでしょう。
LINE@のデメリット
長文を送るには向いていない
LINE@の特徴は、良くも悪くも「気軽さ」です。メールマガジンのように、しっかりと文章を届けるようなことには向いていません。
メールに書くような長文であったり、硬すぎる文章がLINE@に流れてきても、顧客には全く刺さらないでしょう。LINE@の文章は、あくまでビジュアル重視となります。メルマガでのHTMLメール以上に、見た目にこだわる必要があります。
もちろん、ある程度顧客との関係値が構築されていたなら話は別です。しかし関係が薄い状態で長文メールを送ってしまったら、ほぼ間違いなく「ブロック」されてしまうので、配信内容には気を配るようにする必要があります。
プラットフォームへの依存度が高い
言わずもがな、LINE@はLINE社が提供するサービスです。いまは安泰なイメージがあるLINE社ですが、変化の激しい現代では何が起こってもおかしくありません。
また、LINE社にとっては「LINE@」は一事業でしかないのです。そのため、将来的にLINE@事業の業績が伸び悩んだり、何らかのトラブルが発生した場合、LINE@自体が畳まれてしまうこともあります。
いわゆるLINE@は「プラットフォーム依存度が極端に高い」サービスと言えます。流行っているサービスだからといって、一つのサービスに完全依存してしまうのはリスクを背負っている状態と言えるでしょう。
配信数に応じてコスト(費用)がかかる
LINE@では、2019年4月より料金体系の一新が行われました。LINE@は「LINE公式アカウント」と統合され、プランに応じた固定費用の設定と、超過分の追加メッセージ料金が以下のように変わりました。
これにより、たとえば「ライトプラン」を契約した場合は上限15,000通となります。もしLINE@に登録してくれた顧客が3,000人だとすると、月に5回までの配信であれば定額料金での配信となる訳ですね。配信数も登録ユーザー数もさほど多くなければ、定額料金だけで収まるかと思います。
でも、「新着情報・セール情報を頻繁にお伝えしたい」場合はどうでしょうか? アパレル系などでは人気の服が入荷したら、すぐに情報を流したいですよね。これを毎日3,000人に送る合は、合計で90,000通送ることになります。配信頻度が多いと、結構な通数になってしまいますね。
LINE@はこの「通数」に応じた料金体系になっているので注意が必要です。登録者数が3,000人ほどだからと言って一概にライトプランに入れば良い訳ではなく、「登録者数 × 配信頻度」で料金が決まることを念頭に置きましょう。
ここまでで、LINE@は決して万能な販促ツールでないことがお分かり頂けたかと思います。
いま一度、LINE@のメリット・デメリットをまとめてみました。
ここで着目して欲しいのはデメリット部分です。
実はメルマガは、LINE@のデメリットを補うにはピッタリなマーケティング手段なのです。
メールマーケティングの効果と価値を再認識しよう
メールマーケティングの市場について目を向けると、興味深いことが分かります。
メルマガは古いなどのイメージから市場は衰退しているかと思いきや、事実として「メールマーケティング市場は毎年伸び続けている」のです。 マーケティング上手な企業の担当者は、この価値をしっかりと認識しています。
メールマーケティングの市場は世界中で拡大中
色々なマーケティングツール、それこそSNSと比べると「メール」というものは非常にシンプルなものかもしれません。しかし、メールアドレスは企業・個人に関わらず広く普及しているものであり、今後もその数は増え続けることでしょう。
上のグラフは、米国のデジタルマーケティング会社による市場規模データです。これを見ると、メールマーケティング市場の規模は毎年10%以上で伸び続けていることが分かります。
メールアドレスは個人・企業に関わらず保有するものですので、その数が増えればアプローチできる層の数も伸び、結果自然とマーケットが成長するサイクルとなっていくのです。
メルマガはROIが最も高いマーケティング手段
デジタルマーケティング領域の調査会社である英Adestra社のレポートによると、メルマガは数あるマーケティング手段の中でROI(投資対効果)が最も高いといわれています。
上記2018年のデータでは、デジタルマーケティングを実施している企業の内、メールマーケティングの効果を「とても良い」または「良い」と回答した割合は74%もあるのです。
ちなみにROIとは、投資した資本・資金に対してどれだけのリターンが得られたかを表した指標のことです。計算式は「投資によって得られたリターン」÷ 「投じた資本・資金」です。
また、ニューヨークに本拠を置く、 Direct Marketing Association (ダイレクトマーケティング協会)のデータによると、以下のような効果が分かったそうです。
メールマーケティングに1ドル費やすごとに、38ドルのROIが期待できる
出展 :Direct Marketing Association
メルマガは、LINE@とくらべて低コストで始められるので、「ローリスク・ハイリターン」なマーケティング手法でもあります。
細かなセグメンテーションが可能
メルマガの強みとして、企業ニーズに沿ったセグメンテーションが可能な点があります。セグメンテーションとは、たとえば「性別」・「年齢」・「興味関心のカテゴリー」などの分類分けのことです。
LINE@でもセグメンテーションはできますが、セグメントできるのは顧客がLINEに入力している情報がメインになります。年齢・性別・地域などの基本的なデータですね。しかし、好みの商品やブランドについてはLINEに登録されている情報だけでは読み取れません。
その点はメルマガでは「メルマガ登録フォーム」に予め興味のあるジャンルを選択して貰うことにより、顧客のニーズに沿った情報を届けることができます。
LINE@時代のベストなメールマーケティングの手段は?
マーケティング手段としてLINE@が主流になってはいますが、LINE@は決して万能な手段ではありません。メリットが大きい分、上述したデメリットを補ってあげる仕組みが必要となります。
そこで有効なのがメルマガとLINE@の併用です。
2019年以降のメールマーケティングのトレンドとして、メルマガとLINE@の併用をされている企業は増えています。LINE@とメルマガを両方使うことで、幅広い層にリーチできます。
そんな、 LINE@とメルマガを併用している企業は 「メール配信サービス」を利用してメルマガを配信しています。
LINE@時代に大事になるメルマガ配信のキーワードは「作業効率」と「確実性」です。
メール配信サービスを利用するメリット
メール配信サービスを使うことで、どんなメリットがあるのでしょうか?
メール配信サービスの基本機能の紹介も兼ねて、そのメリットをご紹介していきたいと思います。
メール配信作業を超効率化できる
LINE@との併用を考慮した場合、やはり業務効率がかなり大事になってきます。
LINE@での配信業務もあるのに、たとえば手動でのメール配信に1時間~2時間もかかるようでは内部コスト的には大きな問題でしょう。メール配信に多くのリソースをつぎ込む訳にもいきません。
メール配信サービスを利用する一番のメリットは、メール配信業務の効率化に繋がることです。
「配信時間の予約」や「配信リストの管理」、「メール不達リストの自動取得」など、メール配信にあると便利な機能がメール配信サービスには標準搭載されています。
高速で確実にメールを届けてくれる
一般的なメールソフトで「数百、数千規模以上の大量メール」を確実に届けるのは、ほぼ不可能と言ってもいいでしょう。メール配信をしていて「届かない」、「遅延する」といったお悩みは、配信側のパフォーマンスに依存しています。
メールを確実に届けるのは、実は相当難しいことなのです。
「メルマガが全然読まれない」といった悩みの原因は、実はそもそもメールが届いていなかったケースは非常に多いのです。
こういったパターンは、無料のメルマガスタンドを使っていたり、普段使っているメールソフトでの配信で起こりえます。
なぜ有料のメール配信サービスなら届きやすいのかというと、配信環境や仕組みが大きく異なるからです。
たとえば、弊社サービスのブラストメールでは「独自に開発した高速エンジン」、「10年間メールのみに取り組んできた技術力で構築した大規模ネットワーク」などで、メールが届きやすい環境を提供しています。
効果測定ができる
せっかくメルマガを配信しても、そのメルマガへの反応が分からなければ改善の余地はありません。
メール配信サービスは、メールのエラー数や開封率、クリック数などをチェックすることができます。
このようなデータが取れることで、たとえば「同一メールをセグメント別に配信して、どの層が一番メールを読んでくれるのか」などを分析でき、いま配信しているメールをどのように改善すれば良いかのヒントも見えてくるでしょう。
HTMLメールを簡単に作れる
HTMLメールとは、メール本文の中に画像などが埋め込まれているビジュアル面に優れたメールのことです。
このHTMLメールをゼロから作るのは、初心者には相当難しいことだと思いますが、メール配信サービスには、HTMLメールを簡単に作れる「エディタ」やHTMLメールの「テンプレート」が用意されているものがあります。
そのため、画像さえあれば簡単にHTMLメールが作れるものが多いです。
ビジュアル面に優れたメールを簡単に作って配信したい方は、それだけでもメール配信サービスを使う価値があるかと思います。
まとめ LINE@とメルマガは併用しよう
「LINE@」と「メルマガ」、どちらが優れているか論争は今後も尽きないかと思いますが、両者それぞれに違った良さがあります。
機会損失の面でみると、どちらか片方だけを採用する選択は、とても勿体ない戦略であると理解しましょう。
また、メール配信市場は実は年々右肩上がりに上昇を続ける、優良なマーケティング市場でもあります。LINE@の登場によって陰に隠れてしまった印象がありましたが、まだまだ十分に有効な集客手段です。
むしろ、LINE@に注力しがちなイマが、メルマガ配信を始める大きなチャンスです。
もし「メルマガを始めよう・再開しよう」と少しでも考えがよぎったなら、届く確率が高く、作業効率も高いメール配信サービスの利用はマストでしょう。
メール配信サービスについて詳しく知らない・使ったことがない方は、無料お試しができる配信サービスの検討から始めてはいかがでしょうか。
ブラストメールでは、完全無料のお試し期間をご用意しています。お試し期間では、登録できるアドレス数に制限はあれど、ブラストメールの全ての機能が使い放題です。
あれこれ色々と調べるよりも、実際に一度使ってみた方がサービスのイメージが掴めるかもしれません。
ちなみに、自動的に本登録になってしまう心配も一切ないので、ぜひお気軽に「メール配信サービスってどういうものか?」を体感してみてください。