
こんにちは。ブラストメールWEBマーケティング担当の森神です。メール一斉送信の定番と言えば、bccでの送信ですよね。もしくは、自分の上司をbccに入れて、メールのチェックを依頼する場合もあるかと思います。
私は新入社員時代(6年ほど前)にbccに上司を入れることを義務付けられていました。しかし、謝罪メールなどの見られたくないメールはこっそりbccに入れませんでした。(笑) 今となってはいい思い出です。ところで、bccで送ったメールは本当に送信相手にメールアドレスはバレないのでしょうか?例えば『ITに詳しい人が見たら分かってしまう』といったことであれば心配です
そんな疑問は、弊社メール技術者に聞いてみましょう! さあ、はたしてbccのメールは専門家が見れば解読できるのでしょうか??
なお、安全に一斉送信をする方法を知りたい方は「安全に一斉送信を行う方法をご紹介!ブラストメールを使った一斉送信方法を解説します!」の記事で手順を画像付きで解説していますので合わせてご覧ください。
目次
メール配信のプロにbccメールについて聞いてみた
本当にbccメールが安全なのかを解明すべく、今回はブラストメールで開発担当をしている上原にインタビューしてみました。
bccのメールを見分ける方法はある?
森神:bccって普通は送信相手にばれないと思うのですが、技術者の方から見てもbccのメールはバレないと言えるのでしょうか?
上原:はい、bccでの宛先はメール受信者側では判別することはできません。
森神:なるほど。それは安心しました!
森神:ちなみに、技術的にbccメールはどういう仕組みになっているのでしょうか?
上原:bccの宛先はメールサーバー同士の通信上でしかやりとりされません。メール送信においてはSMTPというプロトコルを使用しており、メールのヘッダーなどにその情報が記載されることはありません。
森神:すみません、全く理解が追いついておりません。もう少しカンタンに言うと、どういったことになりますか?
上原:簡潔に言うと「メールの宛先情報がメール本体に載ることはないので、送信相手にbccの宛先を判別されることない」となります。
bccは「バレる・バレない」以外にも大きな問題がある?
森神:なるほど!! なんとなく理解できました。であれば、bccメールを使っても安心ですね!
上原:はい、共有、もしくは一斉送信先のメールアドレスを秘匿にして送るということ「だけ」でしたら、bccを使うことは問題にはなりません。
森神:といいますと?
上原:bccでのメール送信は相手にメールアドレスも分からないし、便利な機能ではあるのですが、実は一斉送信には向いた機能ではないのです。
森神:一斉送信するときにbccは便利、という理解でいたのですが違うのでしょうか?
上原:少人数に送る分には問題ないですが、例えば100人以上に送るとなると、bccでのメールは届かない方が多い、と捉えた方が良いかと思います。
上原:とくにキャリア(au、docomo、softbank)やフリーアドレス(Gmail、yahoo!)宛てに一斉送信をした場合、キャリア側にブロックされて、全員に届けるのはかなり難しいです。
bccで一斉送信しても良いケースと、そうでないケースは?
森神:メールを一斉配信するって、難しいことなのですね。お恥ずかしながら初めて知りました。
上原:いえいえ、一斉配信の難しさは、ほとんどの方が知らないことだと思いますので、全然恥じることはないですよ。
森神:ちなみに、「bccの一斉配信はおすすめしない」とのことですが、bccで配信しても問題ないケースってあるのでしょうか?
上原:いくつかあると思います。そうですね、たとえば「宛先にキャリアメールを含んでも、少人数に送る場合」や「社内向けに同一ドメイン間でメールを送る」など。
上原:あとは、これは極論ですが「届かなくても支障がないメール」であれば、bccで一斉送信しても全く問題ないかと思います。
森神:届かなくても支障のないメール、そんなメールってあるのでしょうか?
上原:私が知る限り ― 、思いつきません。
森神:ですよね。
一斉送信に専用のサービスを使っている事例について
森神:色々と伺いましたが、相手にアドレスがばれずに、全然メールが届かない事態を防ぐ方法はあるのでしょうか?
上原:有効な手段はあります。
森神:どういった方法で送ったら良いのでしょうか?
上原:ずばり、配信専用のサービスを使う方法です。一般的には「メール配信サービス」と呼ばれるサービスです。
森神:なるほど。ちなみにbccではなくメール配信サービスを使っている事例って、どんなものがありますかね? いつもbccで送っているメールをメール配信サービスに切り替えるか、考える判断材料になるかと思いまして。
上原:たしかに、送られたきたメールが一斉送信サービスで送られたかどうか、受け手側からは分からないですよね。沢山ありますが、弊社の導入事例からよくあるケースを下にまとめました。
森神:ありがとうございます。かなり色々な用途でメール配信サービスが使われているのですね。配信メールの内容が、このリストに該当していたらbccではなく、一斉配信を検討した方が良い、という目安になりますね!
上原:そういうことになりますね。少人数に送る用途以外では、bccではなくメール配信サービスが無難かと思います。
bccで送ったことで情報漏洩になったケースが多いのは本当か?
森神:上原さん、詳しいお話ありがとうございました。最後に1点、bccの配信で一番気になることについて質問させてください。
上原:なんでしょうか。
森神:よく、ニュースを見ていると「一斉メール配信によるメールアドレス漏洩」が取り上げられてることがあります。あれって、bccが関係しているのでしょうか?
森神:冒頭のお話で、結論として「bccは相手にバレない」と教えて頂きましたが、情報漏洩は起っています。それはなぜなのでしょうか?
上原:鋭い指摘ですね。答えを言うと、最初のご説明した通りbccの機能には問題ないのですが、実は情報漏洩の主な理由は人的ミス、ヒューマンエラーなのです。つまり、操作ミスでうっかり一斉送信のメールアドレスをToやccに入れてしまうことが原因となっているのです。
森神:えっ、そうなのですか!? 漏洩事件を起こしたとニュースで放映されていた企業の多くは、テレビCMでも良く聞く大手企業ばかりだったので、セキュリティ対策は万全だと思っておりました。なので、てっきりシステムのエラーなのかと。
上原:残念ながら、どんな大手企業であっても人的ミスは起ってしまうものです。なので、どうやって事故を事前に防ぐかがセキュリティ対策としては大切になります。
上原:先ほどメール配信サービスは、メールを届けやすいツールとしてご説明しましたが、情報漏洩を防ぐ用途でもお使いいただくことができます。メール配信サービスなら、全てのメールは秘匿となるため、BCCに入れるといった作業なしに安全にメールを送ることができます。
森神:大きなセキュリティ事故を起こす前に、予防措置を確保しておくのが大切なのですね。個人情報について厳しくなっている昨今では、個人情報の漏洩は企業にとって信用を大きく失い、今後のビジネスに大きな影響を与えかねませんし、情報漏洩の対策はしっかりしておくべきだと改めて気付けました。
それでも「BCC一斉送信」で情報漏洩が起きる理由
ここからはbcc一斉送信について文章でより深掘りをして解説していきます。前述の通り、BCCの仕組みそのものには、他の受信者のアドレスを表示させる機能はありません。しかし、それにも関わらず「メールアドレス流出」のニュースが後を絶たないのはなぜでしょうか。
その原因のほとんどはシステムの不具合ではなく、操作する人間による「ヒューマンエラー」にあります。日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)などが公表している個人情報漏洩の原因ランキングにおいても、「メールの誤送信」は常に上位に入っており、セキュリティ対策が進んだ現在でも根絶できていないのが実情です。

1位:誤配達・誤交付 36.2%
2位:誤送信(メール、FAXなど) 28.7%
3位:紛失・置忘れ 15.6%
4位:不正アクセス 9.0%
5位:盗難 3.5%
個人情報の取扱いにおける事故報告/日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より引用して作成
最も多い原因は「To/CCとBCCの選択ミス」
BCC事故の中で最も典型的かつ頻発しているのが、「BCCに入力すべきメールアドレスを、誤ってTo(宛先)やCCに入力して送信してしまう」というケースです。
「そんな単純なミスをするはずがない」と思われるかもしれませんが、業務で疲れている時や急いで配信しなければならない時など、心理的な余裕がない状況でこうしたミスは起こります。また、メールソフトの宛先欄はTo/CC/BCCが隣接していることが多く、マウス操作のわずかなズレやクリックミスが数千件の個人情報流出という取り返しのつかない事故につながってしまいます。
スマートフォンやメールソフトの仕様による誤操作
近年のメールソフトやWebメール、スマートフォンには利便性を高めるために「オートコンプリート機能(予測入力)」が搭載されています。これは、アドレスの一部を入力すると、過去の履歴から候補を自動で表示してくれる機能です。
便利な反面、意図しないアドレス(例えば、同姓同名の別の取引先など)が誤って入力されてしまうリスクがあります。特にスマートフォンの小さな画面では、宛先欄の確認が不十分になりがちで、BCCに入れたつもりがToに入っていたり無関係な宛先が含まれていることに気づかずに送信ボタンを押してしまうケースが増えています。
「個別に送ったように見せられない」というデメリット
これはセキュリティリスクとは少し異なりますが、マーケティングの観点からは大きな損失です。BCCで届いたメールは、受信者側では「自分以外にも多数の人に送られている一斉配信メール」であることがひと目でわかってしまいます。
「その他大勢」に向けられたメールだと認識されると、読み手の関心は薄れ重要度が低いと判断されやすくなります。その結果、開封されなかったり、最悪の場合は迷惑メールとして報告されたりする可能性も高まります。ビジネスにおいて信頼関係を築くためには、BCC配信は不向きと言わざるを得ません。
情報漏洩だけじゃない?BCC大量送信が抱える「不達」リスク
BCCでの一斉送信には情報漏洩のリスク以外にも、「メールが相手に届かなくなる」という構造的な問題が存在します。特に昨今のメール規制強化のトレンドにおいて、BCC配信は非常に不利な状況にあります。
ISP(プロバイダ)による迷惑メール判定とブロック
携帯キャリアやプロバイダ(ISP)のメールサーバーは日々大量に送られてくる迷惑メール(スパム)を遮断するために、厳しいフィルタリングを行っています。
このフィルタリングの判断基準の一つに「短時間に大量の宛先へ送信しているか」という点があります。通常のメールソフトからBCCで大量(数十件〜数百件以上)のアドレスに一斉送信を行うと、ISP側から「スパム業者の挙動」と誤認され、メールそのものがブロックされて届かなくなることがあります。一度ブラックリストに登録されると、通常の業務メールすら届かなくなる恐れもあり、ビジネス活動に支障をきたしかねません。
Gmail「メール送信者のガイドライン」への影響
Googleは2024年より「メール送信者のガイドライン」を強化し、送信者に対してSPF、DKIM、DMARCといった送信ドメイン認証の設定を求めています。
一般的なメーラーを使用したBCC配信ではこれらの認証技術に完全に対応することが難しかったり、解除リンク(List-Unsubscribeヘッダ)の設置ができなかったりと、ガイドラインの要件を満たすことが困難です。その結果、Gmail宛てのメールが迷惑メールフォルダに直行したり、受信拒否されたりする確率が格段に上がってしまいます。
メールを一斉送信するなら「メール配信システム」
BCC配信のリスクは「気をつける」という精神論では防げません。根本的にリスクを排除し安全かつ確実にメールを届けるためには、BCCを使わず専用の「メール配信システム」を利用するのが唯一の解決策です。
宛先ミスをシステム的に防ぐ「1配信1通」の仕組み
メール配信システムは登録されたリストに対して、システム内部で「1通ずつメールを生成して送信する」という処理を高速に行っています。
送信者が行う作業は「リストを選んで送信ボタンを押すだけ」ですが、システム側では「Aさんへ送信」「Bさんへ送信」……といった具合に、個別の通信として処理されます。この仕組みにより、原理的に「他の受信者のアドレスが紛れ込む(To/CCへの誤入力)」という事故が起こり得ません。
人間の注意力に依存せず、システム的な仕組みで情報漏洩を防ぐことができるのが最大の特徴です。
万全のセキュリティ対策と到達率の高さ
多くの企業や官公庁に導入されている「ブラストメール」のような信頼性の高い配信システムは、セキュリティ対策や到達率を高めるための技術投資を行っています。
複数のIPアドレスを分散させて配信することでプロバイダからのブロックを回避したり、SPF/DKIM/DMARCなどの最新の送信ドメイン認証にも標準で対応していたりと、専門的な知識がなくても安全な配信環境を手に入れることができます。「コストを抑えたいからBCC」と考えがちですが、事故が起きた際の損害賠償や信用の失墜を考えれば、月額数千円から利用できる配信システムの導入は、極めてコストパフォーマンスの高いリスクヘッジと言えるでしょう。
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

ここまで解説してきた通り、BCCでの一斉送信は「コストがかからない」というメリットの反面、「情報漏洩リスク」と「メールが届かないリスク」という、ビジネスにおいて致命的になりかねない2つの大きな代償を背負うことになります。
そこで、安全かつ確実にメールを届けるための解決策として、弊社が提供する「ブラストメール」をご紹介します。 ブラストメールは、15年連続顧客導入シェアNo.1の実績を持つメール配信サービスです。多くの企業様に選ばれている理由は、単にメールを送れるだけでなく、BCC配信が抱える課題を根本から解決できる点にあります。
- 独自技術による圧倒的な到達率インタビューで上原が解説したように、キャリアメールやGmailへの一斉送信はブロックされやすい傾向にあります。ブラストメールは長年の運用で培った独自の配信エンジンにより、大規模な一斉送信でもブロックを回避し、確実に相手のボックスへメールを届けます。
- マニュアル不要のシンプル操作「ヒューマンエラー」の最大の原因は、操作の複雑さにあります。ブラストメールは「誰でも直感的に使える」ことにこだわって設計されており、宛先リストを選んで本文を書くだけで、システムが自動的に個別のメールとして処理します。誤って宛先を公開してしまう心配はもうありません。
- 低コストで導入可能月額4,000円(税別)からというリーズナブルな価格設定により、コストを抑えたい中小企業や個人事業主の方でも安心して導入いただけます。
「メール配信の事故を未然に防ぎたい」「せっかく書いたメールを確実に読んでもらいたい」 そうお考えの方は、ぜひ一度ブラストメールの実力をお試しください。
ブラストメールは無料トライアルを実施中です。クレジットカードの登録も不要で、今すぐ本番環境と同じ機能を試すことができます。まずは無料トライアルで、その「簡単さ」と「安心感」を体験してみてください。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
FAQ
- Q:BCCで一斉送信をした場合、受信者に他の宛先がバレることはありますか?
- A:技術的な仕組み上、BCCに入力されたメールアドレスが受信者に表示されることはありません。しかし、送信時の操作ミスで誤ってTOやCCにアドレスを入力してしまい、その結果として情報漏洩につながる「ヒューマンエラー」が後を絶ちません。
- Q:情報漏洩以外に、BCCでの一斉送信にはどのようなデメリットがありますか?
- A:特に100件を超えるような大量配信の場合、メールが届かない可能性が高まります。携帯キャリアやGmailなどは大量の一斉送信をスパムと判定してブロックする傾向があるため、ビジネスでの重要な連絡には不向きです。
- Q:安全に一斉送信を行うためには、どのような方法が推奨されますか?
- A:誤送信リスクを根本からなくすには、「メール配信サービス」の利用が最も確実です。メール配信システムを使えば、宛先を自動的に秘匿して配信できるため、操作ミスによる個人情報の流出をシステム側で防ぐことができます。
まとめ
本記事では開発担当者へのインタビューをもとに、BCC一斉送信の仕組みとリスクについて解説しました。
結論として、技術的にBCCの宛先が透けて見えることはありませんが、実際の情報漏洩事故の多くは宛先を間違えてToやCCに入力してしまう「ヒューマンエラー」が原因です。また、Gmailや携帯キャリアのセキュリティ強化によりBCCでの大量配信はスパム判定されやすく、「メールが届かない」というビジネス上の損失も招きかねません。
安全かつ確実に情報を届けるためにはBCCに頼らず「メール配信システム」を利用するのが最適解です。ブラストメールのような専用システムであれば、誤送信リスクをシステム的に排除し、高い到達率を維持することができます。コストを惜しんで企業の信用を失う前に、確実なセキュリティ対策として専用ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。



