メルマガを配信する上で、重要なポイントになるのが配信時間です。
配信のタイミングが適切でないと、せっかく配信したメールが見逃されてしまい、メルマガの開封率に大きく影響する場合があります。
「いつも手間暇をかけてメールを書いたのに全く効果が出てない……」と頭を抱えているとしたら、それは配信内容ではなく「配信する時間帯」が適切でないだけかもしれません。
では、配信するのは一体いつがベストなのでしょうか。
今回は開封率アップに繋がるメルマガの配信時間について、役立つポイントを3つご紹介します。
メルマガの作り方に関しては重要ポイントをコンパクトにまとめて、みんな読んでるメルマガ作り方大全として資料にまとめました。無料でダウンロードいただけますので、あわせてご覧ください。
目次
メルマガの開封率、平均値はどのくらい?
突然ですが、あなたのメルマガの開封率・クリック率は何%ですか?
一般的に、メルマガの開封率は、およそ18~23%が平均と言われています。
開封率・クリック率は業界によって異なるので一概には言えませんが、40カ国以上の大企業を対象にしたIBMのレポート2018 Marketing Benchmark Report(*1)によると、全地域平均のメール開封率は22.8%(中央値は18.4%)、クリック数は3.5%(中央値は1.5%)という調査結果が出ています。
また、世の中の様々なレポートにはメールマーケティングを考えるうえで考慮するべき要素に、配信日と配信時間が挙げられています。配信のタイミングによって開封率が大きく左右される為です。
現状の数値より更に高めるべく、配信時間や配信日を戦略的に設計して開封率を改善することをおすすめします。
昨今では様々な調査会社にて、メルマガの配信日や配信時間に関する検証結果が出ています。
その検証データを元に、メルマガ配信に最適なタイミングを探っていきましょう。
*1: https://www.ibm.com/downloads/cas/L2VNQYQ0
配信タイミングのポイント
配信タイミングで重要なポイントは下記の3つです。
- 配信に最適な曜日を把握しよう
- ターゲット別の最適な時間帯を把握しよう
- 精密な配信時間で他社と差別化を図ろう
どれも大切なポイントなので、必ず覚えるようにしましょう。
配信に最適な曜日を把握しよう
実は一週間のうち、メルマガが読まれやすい曜日とそうでない曜日が存在します。
まずは配信に最適な曜日についてフォーカスしましょう。
3億を超えるメッセージの分析を実施したGetRespose社(*2)の調査結果によれば、最もメールを読まれる曜日は「火曜日」だと言われています。
グラフを見ると、土日は他の曜日に比べ開封率がやや低い傾向にありワーストと出ています。これは仕事やメールから距離を置く人が週末に多数いることを示唆しています。
一方で平日はというと、開封率は火曜日がトップ、クリック率は金曜日が高いといえます。週のなか日や週末前は稼働率が高くなる傾向にあります。
つまり、メルマガは火曜日・金曜日のいずれかで配信すれば、開封してくれる確率がぐんと高まります。
*2:https://www.getresponse.com/blog/new-infographic-best-day-to-send-email-2013
ターゲット別の最適な時間帯を把握しよう
メルマガを配信する効果的な曜日がわかったところで、次は配信の時間帯にフォーカスしましょう。
配信時間の設計は、ターゲットが法人の場合と消費者の場合で異なります。
ここでは配信対象が法人向けの場合を「B to B」、消費者向けの場合を「B to C」として大きく2つに分けて最適な配信時間を紹介します。
B to B向けの場合
企業向けというと、当然ですが、読者のほとんどはビジネスマンになります。
600回以上のメルマガを配信した企業の検証結果によれば、B to Bのメルマガの開封ピークは「8時台」、「13時台」、「16時台」の3回あることが分かりました。
以下理由として、ビジネスマンの行動パターンがいくつか挙げられています。
- 8時台:出勤中の朝にスマホでメルマガを読む
- 13時台:昼食から帰ってきて午後の仕事はお昼過ぎ頃にメールチェックから始める
- 16時台:帰る前の夕方頃にメールを整理し始める
一方で、接待や同僚など飲み会が多いビジネスマンの場合は、アルコールが入るので夜間のメルマガの配信には適していないと推測されます。
また、メールの内容によりますが、ノウハウ・ナレッジ系コンテンツを提供するメールだと、朝からしっかり情報収集をしているビジネスマンがコア読者になる可能性が高いです。
つまり、B to B向けの配信では、電車通勤の間に重点的にメールチェックをする朝がベストタイミングで、次にひと息ついたランチタイム後、または一日の最後にメール有無を確認する夕方頃に配信を行うと良いでしょう。
B to C向けの場合
消費者向けでは、読者はプライベートメールをスマホ等のあらゆるデバイスでの閲覧が可能になります。
よって、企業向けと比べて、読まれる場所や時間の幅が広がります。
ターゲットのライフスタイルの特性を踏まえ、ここでは「会社員」「主夫・主婦」「学生」の代表的な3つのターゲットについて、望ましい配信時間をそれぞれ見ていきましょう。
- 1. 会社員
仕事以外の時間において、会社員のプライベートメールのチェックタイムは果たしていつでしょうか。
メールサーバーへのアクセス数は、一般的に平日の朝7~8時が集中する時間帯と言われます。恐らく通勤の時間帯に電車にて、もしくは会社で始業前にチェックすることで一日の最初に情報収集をする行動パターンがあるようです。
また、お昼の12時台にアクセスが急増する傾向があります。スマホを片手にランチ、という会社員の姿が目に浮かびます。
そして、一日の利用のピークタイムは21時~22時台。一日のやるべきことがひと段落して、就寝前の休憩時にメールをチェックする人が多いです。
つまり、会社員向けの配信には、朝または21~22時がベストでしょう。
- 2. 主夫・主婦
サロンやライフスタイルなどの情報を提供するメルマガでは、そのターゲットは主夫・主婦であるケースがあります。
メルマガに対して彼・彼女らの反応が高い時間帯は、家事がひと段落して休憩タイムに入った13~15時と言われています。朝早くからバタバタと配偶者と子供を送り出して、掃除・洗濯などの家事をこなし、ようやくお昼過ぎに「ホッ」と一息つく姿が想像できます。
一方、夕方や夜の時間帯は、ちょうど子供や配偶者が帰宅し、夕食などの準備で多忙になるので配信には向いていません。
つまり、主夫・主婦向けにおいて、最も効果的な時間帯は13~15時でしょう。
- 3. 学生
大部分の学生は学業とアルバイトなどの課外活動を両立しているため、会社員と同じような習性が予想されます。
朝の通学時間に電車にて情報収集に時間を費やしているものの、午前中や午後には学校の授業をこなし、夕方以降は課外活動に勤しむ……そうなれば自由にスマホに触る時間があるのは、就寝前の21時以降であるケースが多いです。
学生向けのメルマガを配信するのであれば、朝または21時以降の配信がおすすめでしょう。
精密な配信時間で他社と差別化を図ろう
メルマガを高確率で開封して貰うためには、配信する時間帯を、読者像に合わせてもう一工夫入れると良いでしょう。
例えば、ランチタイムに配信する方針なら、12時ちょうどがベストか、あるいは12時30分がベストか――。
競合と差別化を図るには、更に時間を細分化して戦略を立てる必要があります。
メールマーケティングメディアMarketingProfs(*3)のレポートによれば、読者の開封傾向として、開封されたメルマガの数を100%とした場合、配信後2~3時間でおよそ80%が開封されているといいます。
例えば、メルマガを100通配信すると、10通開封されると仮定します。10通のうち8通は配信後2~3時間で開封が見込まれます。
加えて、開封されたメールのうち23.63%は1時間以内に開かれているといいます。
しかし2時間後は9.52%、3時間後は6.33%と時間を経る毎に、開封率は減少します。
つまりメール受信者である読者は、1~2時間より前に配信されたメールをわざわざ読み返さない傾向にあるのです。
そのため最適な時間帯から少なくとも約1時間以内に配信する必要があります。
よって、ランチタイムの配信だと、ピークを12~13時とするならばピークが過ぎる13時の1時間前である12時ちょうどに配信することが望ましいでしょう。
このように、メルマガの開封率を高めるためには最適な時間帯の「いつ」に配信するかなど、更に一歩踏み込んだ分析が他社との差別化を図る要素のひとつです。
*3:https://www.marketingprofs.com/chirp/2012/9174/best-times-to-send-email-for-opens-and-click-throughs-infographic
実際に配信したメルマガの実績を大公開!
ここからは弊社からお送りしているメルマガの集計データをご紹介します。
ブラストメールではハウスリストに対して、メールマーケティングに関するウェビナー開催情報を週5回ほど配信をしています。
※上記は実際にブラストメールが配信をしているメルマガです。
今までの配信データを曜日・時間ごとに集計を行いましたので、参考にしてみてください。
おすすめの配信曜日は火曜日・水曜日
上記の表のように、火曜日と水曜日が開封率・CV率(開封⇒セミナー申込までの割合)が高いです。
週中の方が開封率が安定していて、反応率、CV率が高いです。
前述したGetRespose社の調査結果と同じく、火曜日の配信結果はとても優れていました。
一方で休み明けの月曜日はメ様々な企業からのールが溜まり、埋もれてしまっている可能性が高いです。
月曜日にしかメルマガを送ったことがない方は、他の曜日での配信を試してみることをおすすめします。
おすすめの配信時間は11時
上記の表のように、11:00に配信したメルマガが開封率・反応率・CV率が高いです。
おそらく、ビジネスパーソンはお昼休み中に確認されている方が多いからだと推測できます。
朝の8:00に配信をした時は、開封率が他の時間帯よりも高い結果でした。
しかし、メルマガの反応率・CV率が他時間帯と比べて最も低かったです。
通勤時間帯にメールの確認はしている人は多いと思いますが、その際は重要な連絡ができていないかを確認しているため、メルマガは流し見をされている可能性があります。
他にも夕方の時間帯でも開封率が低かったです。
既に退勤されていたり、就業前には顧客とのメールのやり取りが多く、メルマガが開封されにくいなど、様々な要因が考えられます。
上記の表を参考に、メルマガ配信の時間帯を検討してみてください。
メルマガの目的によって配信タイミングを変える
前述したとおり、メルマガの開封率・反応率・CV率は各曜日・時間帯でばらつきがあります。
朝の時間帯は開封率が非常に高いので、読み物系のメルマガは朝の時間帯に配信をして、サイトに遷移させたい・イベントに申込をしてほしいなど、受信者に具体的なアクションをしてほしいメルマガはお昼の時間帯に配信するなど、使い分けるのがおすすめです。
他にも、普段と違う曜日や時間帯に配信をすると普段と違う効果が見れるかもしれません。
例えば、前週のメルマガの開封されなかった人には、今週のメルマガを違う曜日・時間帯で配信するなど、工夫をしてみましょう。
メルマガ配信時間のまとめ
メルマガの知っておくべき配信時間として、「配信日」「ターゲット別の配信時間」「より精密な配信時間」の計3つを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
なお今回紹介した内容に加え、更に綿密な配信時間を算出するためには、該当のメルマガで繰り返しテストをするなど検証も必要でしょう。開封率を実際に分析して工夫することで、より効果的なアプローチで開封率アップを見込めると思います。
配信のタイミングの最適化によって、読者によるメールの見逃しを最小限に抑え、メルマガの開封率アップに繋げていきましょう。
この記事の執筆者
株式会社ラクスライトクラウド
イベントマーケティング 責任者
黒川 和樹
新卒で大手人材会社に入社し新規獲得・既存拡大の営業を経験。その後、さらなる挑戦を求めて株式会社ラクスへ転職。「配配メール」事業部 企画課 オフラインチームとして展示会・セミナーの企画・運営に従事。現在はブラストメールのイベントマーケティングの責任者として、年間60本以上のセミナーの企画・運営のプロモーションを行う傍ら、WEBコンテンツマーケティングにも携わっている。