ECサイトなどでアカウントを作成した後に、運営から届くメールは「ウェルカムメール」と呼ばれるメールコンテンツです。
ウェルカムメールは、顧客が自社のサービスに登録したタイミングで送付されるため、開封率が高く、顧客に情報を届けやすいコンテンツとして活用されています。
この記事では、ウェルカムメールの例文だけでなく作成・運用時のポイントについて解説しています。
運営するサイトのブランディングや、顧客のUX改善にお役立てください。
目次
ウェルカムメールとは
ウェルカムメールとは、自社が運営するサービスに会員登録をした顧客に向けて送付されるメールです。
ECサイトやオウンドメディアだけでなく、メールマガジンへの登録などでも送付されることがあるウェルカムメールは、顧客と企業の最初の接点とも言われています。
ウェルカムメールの役割や目的は後述していますが、ウェルカムメールは顧客がブランドに抱く第一印象にもなり得るコンテンツです。
クーポンの配布などを目的とする場合もありますが、販促よりも顧客のサービス利用体験(User Experience)にアプローチすることを重視している企業が多いでしょう。
基本的には、顧客とのコミュニケーションのきっかけを作るコンテンツとして活用しましょう。
ウェルカムメールの役割
先述した「ウェルカムメールの役割」について詳しく解説します。
役割を把握せずにウェルカムメールを配信していると、思っていた効果を発揮することができない可能性もありますので、気を付けましょう。
アカウント作成・会員登録後のフォロー
ウェルカムメールは、アカウントの作成や会員登録への感謝の気持ちを伝える、ことが主な目的とされるコンテンツです。
これから自社のサービスを利用する顧客に向けて感謝の気持ちを伝え、快適にサービスを利用していただけるよう心がけましょう。
宛名差し込みを使い、顧客の登録名を添えた本文にするとより歓迎の気持ちが伝わります。
細かなテクニックですが、相手の表情や声色を察することができないコンテンツだからこそ、視覚的な要素で顧客にアプローチする工夫が必要です。
ブランディング
ウェルカムメールを含む、企業から送られるメールコンテンツの多くはHTMLメールと呼ばれる画像やボタンを配置した形式になっています。
HTMLメールは企業や提供しているサービスのイメージを反映しやすく、ブランディングとしても活用されています。
ウェルカムメールも、顧客への感謝を伝えるコンテンツとしてだけでなく「高級感」や「お得感」のようなブランドの印象を顧客に感じさせる役割を持っています。
自身が伝えたいサービスのイメージをウェルカムメールにも反映させ、ブランディングしましょう。
クーポンなどの販促
顧客の購買意欲が高まっているうちに、登録後すぐに使える初回限定クーポンなどを配布し、お得にサービスを活用してもらいましょう。
ただし、CTAを増やしすぎないように注意しなければなりません。
会員登録をした顧客に伝えたい情報はたくさんあると思いますが、コンテンツの内容が密になりすぎると一番伝えたい部分がぼやけてしまいます。
クーポンを配布する場合は、他のCTAとのバランスを考慮しましょう。
ウェルカムメールの例文
自社のECサイトに登録した方を想定して、ウェルカムメールを作成してみましょう。
テキストメール
テキストのみでウェルカムメールを送付する場合は、文字が詰まりすぎないように改行や記号を適度に組み合わせましょう。
件名
件名が入ります
本文
◯◯ 様
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(署名)
画像やボタンでURLの配置ができないテキストメールでは、例文のように記号を使いCTAを目立たせるような工夫をすると収まりが良くなります。
視覚的な要素が少ないため、ブランディングやサービス利用時のイメージを伝えることは難しいですが、HTMLに関するスキルは必要としないため作業コストは多くありません。
HTMLメール
HTMLメールでは、サービスの画像などを挿入することができます。
また、サイトのロゴやイメージカラーをあしらうことでブランディングにも効果を発揮するでしょう。
詳しくは後述していますが、HTML形式のメールは配信したメールの「効果測定」ができることもメリットとして挙げられます。
効果測定とは、配信したメールの「到達率」「開封率」「クリック率」などの統計をとる機能です。
効果測定をすることで、ウェルカムメールがどれだけの顧客に開封されているのか、CTAは機能しているのか、といった施策に関する情報を入手できるようになります。
ウェルカムメールを運用する際のポイント
ウェルカムメールの作成・運用をする際に意識すべき点について解説します。
迅速に送付する
ウェルカムメールの送付は登録後すぐに行うのが理想的です。
感謝の気持ちだけでなく、登録が問題なく終わったことをお知らせするためにもウェルカムメールは可能な限り早く送付しましょう。
登録完了後すぐにウェルカムメールを送付すると開封率が1.7倍、クリック率では2.5倍になったと言うデータもあります。
ウェルカムメールを迅速に送付することでコミュニケーションだけでなく、集客効果としてもプラスの結果を期待できるでしょう。
本記事では、顧客が会員登録をした後に自動でウェルカムメールを送付する方法についても解説しています。
最後までぜひご覧ください。
HTMLメール形式にする
スマホやSNSの普及に伴い、集客はHTMLメールのような視覚的な訴求をするコンテンツを使うことが一般的になりました。
テキストメールよりも、視認性が高いHTML形式でウェルカムメールを送付することで、受信者のクリック率を上げることができます。
ウェブ上の言語であるHTMLをメールに使うには、HTMLに関する知識やスキルが不可欠でしたが、近年は誰でも簡単にHTMLメールを作成するシステムが開発されています。
メールの一斉送信に特化した「メール配信システム」が提供している、HTMLメールエディタもその一つです。
メール配信システムを使うことで得られるメリットは、HTMLメールの作成が簡単になるだけではありません。
- 通常のメールソフトと比較してメールの到達率が高い
- 効果測定ができる
- 宛名差し込みが簡単
以下の記事では、Outlookなどのメールソフト(ウェブメール)とメール配信システムでHTMLメールや宛名差し込みをする方法を比較して解説しています。
関連記事:HTMLメールの作り方を5分で解説!簡単に作成する方法もこっそり教えます。 / 宛名だけ変えて同じメールを一斉送信する方法!【Outlook】解説します
後半では、メール配信システムの一つである「ブラストメール」を使いメールの作成・配信をする様子もご紹介しています。
確実に届けられる環境で配信する
ウェルカムメールに限らずメール業務全般に言えることですが、配信したメールが相手のメールボックスに届きづらい環境は業務の効率を低下させます。
顧客とのやり取りだけでなく、取引先とのコミュニケーションもする媒体なので、迷惑メールに分類されない環境を整えましょう。
配信しているメールが迷惑メールやスパムメールに分類されてしまう要因はいくつかありますが、特に多いものについてまとめておきます。
- Gmailなどの無料のメーラーから多くのメールを配信している
- すでに他のメールクライアントから迷惑メールとして報告されている
Gmailは無料で利用できる一方で、大量配信や一斉送信に特化したサービスではありません。
迷惑メールとして分類されないような対策を手厚くしているわけでも無いので、Gmailなどを使い大量のメールを配信すると、送信先のメールサーバーでスパムメールと判断されることがあります。
また、Gmail以外のメールクライアントを使用していても、すでに迷惑メールとして報告されているサーバーからのメールは正常に受信されづらくなってしまいます。
ウェルカムメールのように、初めてメールを送信する顧客にも確実にメールを届けるには先述したメール配信システムが便利です。
ウェルカムメールの作成・配信はメール配信システムが便利
ウェルカムメールの運用にメール配信システムをおすすめする理由について解説します。
メール配信システムを導入されていない方は、この機会にぜひお読みください。
HTMLメールの作成が簡単
本記事でも解説しているように、集客で配信されるメールコンテンツの多くはHTML形式になっています。
メール配信システムを使うことで、例文としてご紹介したようなHTMLメールを簡単に作成できるようになります。
ただし、メール配信システムの中には「HTMLメールエディタ」を提供していないものもあるので注意しましょう。
宛名差し込み機能でパーソナライズできる
Gmailなどで宛名差し込みをするには、スプレットシートなどを使いリストを作成する必要があります。
しかしメール配信システムでは、他のシステムやアプリを使わずに宛名をパーソナライズ化することができます。
ウェルカムメールのように、顧客の会員登録が問題なくできたことを通知するメールでは、顧客の登録名を宛名として差し込むのが一般的です。
より感謝の気持ちを伝えるためにも、宛名差し込みによりパーソナライズ化したコンテンツを作成しましょう。
到達率が高く効果測定も可能
メール配信システムは、大量のメールを迅速・確実に届けることを主題としているシステムです。
そのため、多くのメール配信システムでは迷惑メール対策を講じており、確実に相手の受信ボックスにメールを届けることができます。
また、メールの効果測定をするツールも提供しており、配信したメールコンテンツに対する受信者の反応を数値化できます。
API連携でメッセージの送付を自動化
ウェルカムメールのような即時性が求められるコンテンツでは、スキームを自動化させておく必要があります。
その場合に便利なのが、異なるシステムを繋ぎ合わせデータを連結する「API連携」です。
メール配信システムに自動返信機能を持つシステムを連携させることで、顧客が会員登録をしたタイミングで用意していたメールを自動で送付してくれるようになります。
以下の記事は、ブラストメールと自動返信システムをAPI連携し、ECサイトの運営課題に対処した事例が紹介されています。
関連記事:【導入事例】ECサイトの運営がより便利に。 注文の殺到時もAPI連携ですべて解決!
ぜひ併せてご覧ください。
まとめ
ウェルカムメールは、自社の運営するサイトなどに会員登録をした顧客に向けて送付されるメールです。
サイトやサービスに対して好印象を持っていただけるように、会員登録やアカウント作成に対する感謝の気持ちを伝えましょう。
また、ウェルカムメールでは感謝の気持ちを伝えるだけでなく、顧客がスムーズにサイトを利用できるようなHow toの解説や、初回限定クーポンを添えることもあります。
元々、開封率が高く顧客に情報を届けやすいウェルカムメールですが、以下の点には注意が必要です。
- 視覚的に訴求できるコンテンツにする
- 確実に相手に届ける環境を整備する
- スキームを自動化しておく
上記のような課題を解決するために使われているのが、メール配信システムです。
HTMLメールエディタをはじめとする、メールコンテンツの作成・配信に特化したメール配信システムを利用することで、ウェルカムメールを効果的かつ作業コストを抑えて運用できるでしょう。
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