「HubSpot(ハブスポット)」は、2005年にアメリカで開発されたインバウンドマーケティングのプラットフォームです。知名度や導入実績が世界的に高く、導入を検討する企業も多いです。
そこで本記事では、そんなHubSpot(ハブスポット)のサービス内容や機能について詳しく解説します。
また、ハブスポットをメール配信目的で利用しようとしている人のために、他のメール配信システムと比較したときの機能や料金を解説していきます。
目次
HubSpot(ハブスポット)とは?
HubSpot(ハブスポット)は、2005年にアメリカで開発された、世界中の企業や個人事業主が利用している人気のインバウンドマーケティングのプラットフォームです。
CRMを中心にメール配信、自動化、分析など、マーケティング活動に必要な機能を網羅しており、初心者から上級者まで幅広いユーザーに支持されています。
オールインワンの超多機能プラットフォーム
HubSpot(ハブスポット)の強みは何といってもその機能の豊富さです。
HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサポートの機能が1つのプラットフォームで統合されています。これにより、データの一貫性が保たれ、部門間の連携がスムーズになります。
すべての機能が一つのツールの中で完結するので、データ連携や移管のわずらわしさがほとんどありません。
高度な分析・レポート機能
HubSpotは、そのデータ取得領域の広さから、分析機能にもたけています。専門のデータアナリストが在籍するマーケティングチームなど、ハイレベルな分析にも耐えうる機能を提供しています。
全体を見渡せるカスタマイズ可能なダッシュボード
HubSpotでは、ビジネスに必要な指標を1つの画面で確認できるダッシュボードを自由にカスタマイズできます。
リード数や売上、コンバージョン率など、リアルタイムで更新されるデータを視覚化し、マーケティングや営業の全体像を把握するのに役立ちます。
キャンペーンの効果測定とアトリビューション分析
HubSpotでは、マーケティングキャンペーン全体の成果を細かく測定できます。広告やメール、ランディングページなどのチャネルごとの効果を比較し、最も成果を出している要因を明確化します。
また、顧客が購入に至るまでのジャーニーを分析し、どのコンテンツやチャネルがコンバージョンに最も影響を与えたのかを把握できるため、より効果的な戦略を構築できます。
簡単な共有と自動化されたレポート作成
作成したレポートはPDFやExcel形式でエクスポートできるため、チーム内外での共有が簡単にできます。
レポートの自動送信スケジュールを設定すれば、定期的に最新データを関係者に届けることができ、作業を大幅に減らすことが可能です。これにより、分析から次のアクションへの移行がスムーズに進みます。
HubSpot(ハブスポット)のサポート体制
システムを利用する際、サポートがしっかりしているかどうかは非常に重要です。ここでは、HubSpotの日本語サポートの有無や、利用方法について解説します。
日本語サポートはあるのか?
HubSpot(ハブスポット)はグローバル企業であり、サービス同様サポートも多言語対応です。日本語も提供されているそうです。
しかし、口コミには日本語対応やサポートが十分ではないという声も見受けられたため、十分なサポートが得られそうかどうか、問い合わせをすることをお勧めします。
電話サポートはあるのか?
HubSpot(ハブスポット)では、電話でのサポートは提供されています。しかし、電話サポートをうける場合はMarketing Hub Professional以上のプランに加入する必要があるため、費用が高額になる恐れがあります。
メールとチャットのサポートなら標準プランでも受けられます。
ただし、メール配信関連のトラブルは緊急性が高く、専門知識がなければ解決が難しいことが多々あります。もしメール関連の知識が十分でない場合は、電話サポートが充実しているサービスの利用を検討することをおすすめします。
サポートの利用方法とサポート範囲
HubSpot(ハブスポット)のサポートは前述のとおり、メールもしくはチャットでの問い合わせが基本です。
また、無料プランのユーザーにはユーザー間でトラブルを解決できるコミュニティーがあるので確認してみてください。
HubSpot(ハブスポット)の料金
HubSpot(ハブスポット)有料版の月額料金は2,400円~となっており、この金額は配信するメールの量によって変動することがあります。
また、HubSpot(ハブスポット)はメール配信のみのシステムではないので、その他の機能によっても価格が大きく異なります。
プラン |
無料 |
Marketing Hub Starter |
Marketing Hub Professional |
Marketing Hub Enterprise |
料金 |
¥0/月 |
¥2,400/月~ |
¥106,800/月~ |
¥432,000/月~ |
導入期間 |
すぐに利用可能 |
すぐに購入可能 |
要問合せ |
要問合せ |
月間メール送信件数 |
2,000件/月 |
マーケティングコンタクト契約数の最大5倍 Eメール送信ドメイン接続認証可 |
マーケティングコンタクト契約数の最大10倍 |
マーケティングコンタクト契約数の最大20倍 |
HubSpotロゴ表示 |
表示される |
表示されない |
表示されない |
表示されない |
その他 |
– |
– |
その他追加機能あり |
その他追加機能あり |
HubSpotの料金は機能のほかに「マーケティングコンタクト契約数」による従量課金が適用されます。
お支払いの対象になるコンタクトは、マーケティングコンタクト、つまりマーケティングEメールの送信や広告表示の対象にするコンタクトのみです。マーケティング対象外のコンタクトはCRM上に無料で保存でき、コンタクト全体(マーケティングコンタクト+マーケティング対象外のコンタクト)で1,500万件まで保存できます。
(公式サイトより引用)
マーケティングコンタクトの厳密な定義については公式サイトから直接お問い合わせください。
以下は、マーケティングコンタクト数に応じた金額表です。
HubSpot(ハブスポット)は無料版もあり、最低料金もリーズナブルですが、オプションや配信通数によって細かく料金が上乗せされる仕組みなので、自身が行いたいメール配信の内容によっては高額になる可能性もあります。
メール配信システムの相場と比べても、1000アドレスあたり6000円の金額はトップレベルに高い料金といえます。
各企業のニーズに合わせたカスタマイズや追加オプションについては、 HubSpotに直接お問い合わせいただくことをお勧めします。
HubSpot(ハブスポット)の配信性能
メール配信においては配信速度と到達率は非常に重要な項目です。
HubSpotの公式サイトには配信速度や到達率といった項目についての言及はありませんでした。
HubSpotはあくまでCRMを中心とした総合的なツールなので、メール配信に特化して配信性能が磨かれている、ということはなさそうです。
メール配信をマーケティングの主目的としている場合は、必ず配信性能が明記されているシステムを選びましょう。
他サービスとの比較
HubSpot(ハブスポット)と同じように、長きにわたってサービスを提供している「ブラストメール」と比較してみます。
「ブラストメール」と比較
ブラストメールは顧客導入数シェア14年連続No.1、25,000社の導入実績があるメール配信システムです。
HubSpot(ハブスポット)と比較して、メール配信以外の機能を厳選し、高機能なメール配信が圧倒的な価格で実現可能です。
さらにブラストメールはメール配信システムを初めて導入する人でも簡単にHTMLメールを作成することができるエディタを標準で搭載しているので、初心者の方でも安心です。
サービス名 |
10,000アドレス価格 |
配信性能 | 高度なマーケティング機能 |
特徴 |
8,000円/月 |
1,150万通/時の 大量・高速配信 |
機能を厳選 |
顧客導入数シェア14年連続No.1 24,000社の導入実績あり |
|
HubSpot(ハブスポット) |
11,500円/月 |
非公開 |
超多機能 |
全世界導入実績あり 豊富な連携機能 |
また、ブラストメールは導入時から実際の運用に至るまで手厚いサポートがあるのも特徴です。
初心者の人でも安心して配信ができるので、気になる方は是非一度無料トライアルからサポートを受けてみてください。
HubSpot(ハブスポット)の口コミ・評判
実際のユーザーから寄せられている口コミを一部ご紹介します。
ポジティブな意見
「メールやランディングページのA/Bテストが簡単に実施することが可能。」
「ダッシュボードやレポートを自由に作成できる機能もあるので、効果測定や分析がしやすいです。」
「作成したランディングページから得たリード管理、ナーチャリングまでが同一のツールで完結するのは良い。」
※ITreviewより引用
機能の豊富さと連携の充実度についての言及が多いようです。
改善点
「スコアリングやステップメールなどを十分に活用できたとは思えなかった。また、LP制作などはwordpressなどで十分。」
「サポート担当者の質。専属担当者である意味が全くない。」
「サポートページが日本語対応していない部分も多々あり、英語ができないor翻訳アプリを使いこなせないと厳しい」
※ITreviewより引用
サポートについてはネガティブな口コミが多く挙げられています。また、高機能ゆえに使いこなせないといった口コミも見受けられました。
HubSpot(ハブスポット)のメリット
HubSpot(ハブスポット)の主なメリットを詳しく解説します。
すべてのマーケティング施策を一つのツール内で完結できる
HubSpot(ハブスポット)は前述のとおりリード獲得からCRMまで、すべてのマーケティング施策が行えるオールインワンプラットフォームです。
煩雑な連携などが不要なので、資金が十分にあり、すべて自動化でビジネスを加速させたい人にはお勧めのツールです。
連携機能も豊富
HubSpotは、他のツールとの連携が非常に豊富です。
Google Workspace、Slack、Salesforce、Shopifyなど、多くの外部ツールと簡単に統合でき、既存のワークフローに組み込みやすいです。
バックオフィス向けのツールとも連携できるので、既存のシステムの一部乗り換えをしたい人でも導入可能です。
HubSpot(ハブスポット)のデメリット
HubSpot(ハブスポット)は多くのメリットを提供するメール配信システムですが、いくつかのデメリットも存在します。
これらを理解した上で自社で取り入れるべきメール配信システムか検討しましょう。
費用が高額
多くのメール配信システムと比較したときにHubSpotはやはり圧倒的に高額です。
これは、機能がメール配信に絞られていないためです。HubSpotはすべての機能をここで完結できるほど高度なマーケティングオートメーションツールなので、メール配信のみを使いたい場合はほかのサービスを利用しましょう。
HubSpotが1,000アドレスで5,000円なのに対し、ブラストメールは1万アドレスで8,000円、しかも同じアドレスに対しては通数無制限で配信可能です。
低額でマーケティングを始めたい人は、個別にツールを契約したほうが高いコストパフォーマンスが出せるでしょう。
サポートが不十分
HubSpotの口コミにはサポートが不十分であるという声が多く寄せられています。
電話でのサポートを受けるには上位プランに変更する必要があるなど、さらにコストがかかる恐れもあります。
コストパフォーマンスよく利用するには、自力ですべての機能を使いこなさなければならないため、相当の能力が必要です。
機能を使いこなすのが難しい
超高機能ゆえに、HubSpot(ハブスポット)は使いこなすのが非常に難しいサービスといえるでしょう。
マーケティングやメール配信に関する知識、さらにはAPIやプログラミングの知識も豊富な人でなければ、使いこなすのは困難でしょう。
サポートもあまり充実しているとは言えないので「高額な費用を払っている割に使えていない機能がたくさんある」といった状況になりかねません。
HubSpot(ハブスポット)の代わりのメール配信システム
HubSpot(ハブスポット)は高機能で便利なサービスである一方、サポートに不安が残ったり、費用が高額ゆえに導入をためらっているもいるかと思います。
そこで、HubSpot(ハブスポット)と同様のメール配信サービスで、日本企業が運営している、リーズナブルなメール配信システムを紹介します。
大量のメールを一斉送信するならブラストメール(blastmail)
ブラストメールは、14年連続で顧客導入シェア1位を獲得している信頼性の高いメール配信システムです。
「HubSpot(ハブスポット)」と比べて対象を日本国内企業に絞っているので、使いやすさと圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。さまざまな業種や官公庁でも利用されており、定番のメール配信システムとして広く知られています。
迷惑メール対策機能はもちろん、セグメント配信や効果測定、HTMLメールエディタなど、基本的な機能はすべて揃っています。料金はシンプルなアドレス数課金のみです。最も安いプランなら、月額4,000円で導入することができます。
また、業界トップクラスの配信速度と到達率も魅力の一つです。
「メールマーケティングにかかるコストを落としたい」「たくさん機能があっても使いこなせない」といった方にはブラストメールがおすすめです。
無料トライアルも用意されているので、まずは試してみることをお勧めします。
API連携・SMTPリレーサービスならブラストエンジン(blastengine)
ブラストエンジンは、日本国内の企業向けに提供されているメール配信プラットフォームで、SendGrid同様、API連携・SMTPリレーで大量のメール配信やトランザクションメールの配信を効率的かつ確実に行うことができるサービスです。
ブラストメールがメールマーケティング初心者向けなのに対して、ブラストエンジンは技術者向けに開発されたシステムなので、より複雑で柔軟なカスタマイズが可能です。
国内企業が運営しているサービスなので、サポートも日本語でメール/電話の対応が可能でなっており、SendGridと比較しても手厚いフォローが可能です。月額3,000円からとコストパフォーマンスにも優れています。
メールアドレスの入力のみで無料トライアルが可能ですので、まずは気軽にお試しください。
BtoBの商談獲得なら配配メールBridge
配配メールBridgeはBtoBの商談獲得に特化したメールマーケティングサービスです。ブラストメールと比較して費用は割高ですが、その分高度なマーケティングが可能です。
中でも来訪通知機能はホットリードを見逃さない非常に便利な機能です。
HubSpotと異なり日本国内企業の運営なのでサポートも充実しています。MAを実施したいけれどサポートが欲しい、という企業はさらなる効率化のために導入を検討してみてください。
配配メールBridgeの詳しい内容はこちら
まとめ:HubSpot(ハブスポット)はこんな企業におすすめ
HubSpot(ハブスポット)は、高度なマーケティング機能や連携機能を使いたい企業に最適です。
無料プランでもある程度の機能が提供されている点も魅力といえるでしょう。
一方、サポートについてはネガティブな意見が多く、配信性能が不明瞭なので、使いこなせる自信がない人やメール配信のみを行いたい人は別のサービスも検討することをお勧めします。
メール配信システムは他にも様々ありますので、他のシステムを調べたい方は下記の記事を参考にしてみてください。