お客様への営業の後に、お礼のメールを送信しているでしょうか。
営業の成功・失敗に関わらず貴重な時間を頂いたことへの感謝や、これから何か困ったことがあればご相談くださいという意思を示すために、お礼のメールを送信するのがマナーです。
TOKYO FMの番組「Skyrocket Company」がコロナウイルス流行以前の2017年に行った社会人意識調査では、「お礼は直接伝える(54.9%)」に次いで「LINEやメール(22.7%)」となりました。
しかし近年では、コロナウイルスの蔓延により、相手のオフィスに直接訪問して営業することが難しくなり、Zoomなどを使ったオンライン営業も増加しました。
それに伴い、直接お礼を伝える機会が少なくなり、メールを使ったものも増加していると考えられます。
この記事では、営業後に送るお礼メールの例文と、送信したお礼メールを分析し業務の効率に役立てることができる「メール配信システム」について解説しています。
コロナ禍で非接触の営業が求められる中ですが、丁寧なお礼メールの送信を心がけ、今後の業務にプラスとなる環境づくりをしていきましょう。
目次
お礼メールの例文
実際にお礼メールの例文をご紹介します。
ケース別に4つの例文をご紹介し、その後ポイントを解説していきます。
お礼メールの例文【基本の形】
件名
本日のご面談のお礼【株式会社(自社) **】
本文
株式会社〇〇 総務部 〇〇 様
お世話になっております。
本日Zoomにて弊社サービス◇◇を紹介させていただきました**です。
本日は〇〇様をはじめ、皆様の貴重なお時間を頂戴いたしまして、心より御礼申し上げます。
◇◇のプランや機能詳細をまとめた資料と合わせまして、当メールに添付致しましたので是非、ご覧下さい。
重ねてになりますが、本日はZoomでの面談をお受け下さいまして、誠にありがとうございました。
弊社提供のサービスに限らず、集客にお悩みの際はお気軽に、私、**までお問合せください。今後ともぜひよろしくお願いいたします。
(署名)
営業後のお礼メールの基本は「感謝を伝えること」と「今後も関わるきっかけを作ること」です。
ただし、今後のきっかけづくりに必死になるあまり、打算的な気持ちを相手に感じさせてしまうような文面にならないように注意が必要です。
まずは、時間をいただいたことへの感謝を丁寧に伝え、その上で今後も関わっていきたい旨を伝えるようにしましょう。
また、詳しくは後述していますが、ビジネスメールでは自分の署名だけでなく、相手の署名として以下の情報を記載するのがマナーです。
- 所属会社
- 所属部署
- 氏名
Zoomなどを利用したリモート会議が開催されるようになり、1日に複数の企業に営業をする機会もあるでしょう。
その場合の作業効率を考えると、一社ずつメールを作成・送信するのは得策とは言えません。
全員に送信できるテンプレートを作っておいて送信することもできますが、署名の部分はそれぞれ異なっているため、そのままでは送信できません。
そのため、あて名差し込み機能を使って、各担当者の名前を差し込んだメールを作成し、感謝の気持ちが伝わるメールを効率よく作成し配信する方法がオススメです。
以下の記事ではOutlookを使って宛名差し込みをする方法について解説しているので、合わせてご覧ください。
関連記事:宛名だけ変えて同じメールを一斉送信する方法!【Outlook】解説します。
お礼メールの例文【次回の面談まで決まった場合】
件名
本日のご面談のお礼【株式会社(自社) **】
本文
株式会社〇〇 総務部 〇〇 様
お世話になっております。
本日Zoomにて弊社サービス◇◇を紹介させていただきました**です。
本日はお忙しいところ貴重なお時間を頂戴いたしまして、心より御礼申し上げます。
弊社サービス◇◇が、御社に貢献することができる様、今後も精一杯、対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。
さて、Zoomでもお話させていただきましたが、次回は以下の日程で再度お話の機会を設けていただきたく思います。
・ ◯月△日(月) 15:00〜
【弊社サービス◇◇ の導入事例のご紹介】
本日同様、開始の3時間程前にリマインドを兼ねて、ミーティングルームのURLをこちらのアドレスに送信いたします。
なお、変更等ございましたら**までお気軽にお申し付けください。
今後とも、ぜひよろしくお願い申し上げます。
(署名)
次回も営業のチャンスをいただいた場合は、勘違いがないように開催日の日程を記載しましょう。
その際は、変更にも対応する旨が記載されていると、より丁寧な印象になります。
お礼メールの例文【相手から質問・課題を言われた場合】
件名
本日のご面談のお礼【株式会社(自社) **】
本文
株式会社〇〇 総務部 〇〇 様
お世話になっております。
本日Zoomにて弊社サービス◇◇を紹介させていただきました**です。
本日はお忙しいところ時間を割いてくださいまして、誠にありがとうございました。
Zoomミーティングの中で〇〇様よりご質問をいただいた件に関しまして、改めて詳しい資料を添付いたします。
こちらの資料はお問い合わせいただいた方にのみお配りしているものなので、流用はご容赦いただきます様お願い申し上げます。
◇◇の導入事例や、過去の実績、お得情報などは弊社運営のメルマガでも随時ご紹介しております。
ご興味ありましたら、以下のURLから登録していただけますと幸いです。
(URL)
改めまして、本日は弊社サービス紹介の機会をいただき、ありがとうございました。
添付致しました資料に関してご質問等ございましたら、お気軽に**までお申し付けください。
今後とも、よろしくお願いいたします。
(署名)
営業先から頂いた質問や課題に対しては、基本的にはその場で回答するのがベストです。
しかし、Zoomなどのテレビ会議の特性上、資料を共有するにはあらかじめPDF化などの準備が必要になります。
そのため、すぐに回答できなかったものはお礼メールを活用して返答をしましょう。
お客様からの質問や課題は、サービスの品質向上のヒントになるだけでなく、誠意ある対応を見せるチャンスでもあります。
相手がサービスに対して全く興味がなければ、質問や課題を口にすることもないので、感謝の気持ちを伝えると共に解決策を提示しましょう。
お礼メールの例文【断られた場合】
件名
本日のご面談のお礼【株式会社(自社) **】
本文
株式会社〇〇 総務部 〇〇 様
お世話になっております。
本日Zoomにて弊社サービス◇◇を紹介させていただきました**です。
本日はお忙しいところ時間を割いてくださいまして、誠にありがとうございました。
またこの度は、お時間を頂いたにもかかわらずお力になることができず、申し訳ございません。
この度いただきましたご意見を参考に、さらなるサービスの向上に努めてまいりたいと思います。
せっかく頂きましたご縁ですので、弊社サービスに関わらず集客に関することで、お力になれることがあればお気軽にお申し付け頂ければ幸いです。
今後とも是非ご活用いただけましたらと存じます。本日はお時間を頂き厚く御礼申し上げます。
(署名)
営業活動をしていれば、もちろん断られることもあるでしょう。
むしろ、基本的には断られることの方が圧倒的に多いのが営業です。
サービスの制約にはつながっていませんが、お礼メールは営業で断られた時にも必要なコンテンツです。
断られたからといって、営業先に適当な対応をしていては自社の悪評に繋がる恐れがある上に、営業先の状況が変わった際のチャンスや、他社を紹介してもらえる可能性も無くなります。
その場では次に繋がらなかったとしても、お礼メールを送信しセカンドチャンスを残しておきましょう。
営業後のお礼メール作成のポイント
ここからは、例文時に解説してきた作成のポイントを含め、お礼メールの作成・送信時の注意点を詳しくご紹介していきます。
感謝の気持ちを伝える
今回解説をしているのは、あくまでお礼のメールなので、感謝の気持ちが伝わる文章にしましょう。
感謝の気持ちを伝えるポイントは2つあります。
- 忙しい中、営業の時間をとって下さったこと
- サービスの検討をして下さったこと
上記の件に関しては、サービスの成約に関わらず相手に感謝の気持ちを伝えることができます。
また自分が営業をした企業は、同業他社の営業も受けていると考えて良いでしょう。
どれだけ素晴らしいサービスを提供していても、営業マンの印象が悪いと他社よりも優先順位が落ちてしまう可能性があるので、相手から信頼されるような接し方を心がけた方が得策です。
当日中に送信する
営業後のお礼メールは、基本的に当日中に送信するのがベストです。
営業終了の時間が夜遅い場合や、相手が休日中だった際などは例外ですが、なるべく早く丁寧にお礼のメールを作成・送信することを心がけましょう。
わかりやすい件名を入れる
ビジネスメールの基本は、内容を簡潔にまとめたものにするのがマナーです。
「ありがとうございました」や「本日面談させていただきました**」です、のような件名では、相手に内容が伝わりにくいため、以下のような記載にしましょう。
- 本日は営業の機会をいただきありがとうございました【自社名 **(名前)】
- ミーティングの御礼【自社名 **(名前)】
- 本日はZoom会議にご参加いただき誠にありがとうございました【自社名 **(名前)】
相手の受信環境によって件名で表示できる文字数が違うため、一概には規定できませんが、伝えたいことはできるだけ文頭に置くのが読まれる件名の鉄則です。
自社名や名前だけでは別の営業メールと勘違いされ、開封していただけない恐れもあるので注意しましょう。
相手の名前(署名)を入れる
本文の冒頭部には、相手の会社名・役職・氏名を正確に記載しましょう。
署名に誤字脱字があると、相手に悪い印象を与えてしまうのは言うまでもありません。
また、例文解説でも記載しましたが、少しでも営業先に誠意の気持ちを伝えるために、本文中にも相手の名前や会社名を入れるとより誠意が伝わります。
- 〇〇(相手の名前) 様と面談の機会を頂けたことを、感謝申し上げます。
- 〇〇 様におかれましては、お時間をとって頂き誠にありがとうございました
などの文章になっていれば、〇〇の部分に各社の担当者の方を差し込むことができます。
営業後のお礼メールをまとめて作成・配信する方法
先述の通り、営業後のお礼メールはできるだけ当日中に送信したいものです。
そうすることで、感謝の気持ちや対応の速さが先方に伝わりやすくなり、サービスの利用を断られたとしても次のチャンスに繋げることができるでしょう。
しかし、1日に何件もの企業に営業をする方にとっては、お礼メールの作成は時間と手間がかかる作業になります。
一件一件、心を込めてメールを作るのは大事ですが、配信数によっては相手の署名を変えるだけでも大変な労力を必要とするでしょう。
あて名の差し込みはOutlookやGmailなどでも行うことができますが、メーリングリストの整備やGASと呼ばれるプログラミング言語を利用しなければならず、環境によっては簡単に行うことができない場合があります。
そこで、オススメなのが「メール配信システム」を利用した、お礼メールの作成・配信です。
メール配信システムとは、一斉送信時に便利な機能を提供しているツールで、今回の様なケースでは以下のようなメリットを得ることができます。
- 宛名差し込みが簡単にできる
- メールの到達率が高い
- 受信者がメールを開封したか、添付したURLをクリックしたかが分かる
Outlookなどで一斉送信をすると、受信ボックスに届きづらい、宛名差し込みをするのに手間がかかるなどの課題がありますが、メール配信システムを利用することでこれらの課題をクリアすることができます。
せっかくのお礼メールも相手のメールボックスに届かなければ意味がないので、できる限り相手の受信ボックスに届く工夫をしましょう。
また、メールの開封やURLのクリックに関する割合を把握することができる効果測定機能は、営業担当の方であれば知っておいて損はないと思います。
開封率(開封数/有効配信数×100)と、クリック率(クリック数/有効配信数×100)が分かると、どんなお礼メールが受信者からの反応が良いのか把握することができます。
受信者からの反応が良いメールが作成できると、営業時には手応えがなかった相手でも、メールに添付したURLから資料請求や無料トライアルに繋がる可能性が高くなるでしょう。
さらに資料をダウンロードしていただいた方やURLクリックしたお客様は、サービスに関心があると考えられるため、後ほど再度電話をかけ、商談化につなげると言った効率的な営業手法としても機能します。
まとめ
営業後のお礼メールは以下の点に注意して作成・配信しましょう。
- 当日中に送信する
- わかりやすい件名を入れる
- 本文中に相手の署名を入れる
感謝の気持ちを伝えなければならないメールとはいえ、1日に何件もの営業先と面談をした場合、メールの作成・配信も大変な作業になります。
お礼メールを含め、メールを一斉送信する業務がある方は、業務効率のアップのためにメール配信システムの利用を検討してもいいでしょう。
お礼メールの作成・配信の業務では、メール配信システムを使うことで以下のようなメリットがあります。
- 宛名差し込みが簡単
- 到達率が高い
- 効果測定機能が利用できる
一斉送信時に営業先の署名を自動で差し込むには、エクセルを使ったメーリングリストの作成などが必要になるため、環境によっては面倒な作業が増えてしまう可能性があります。
また、メール配信システムを利用することでメーラーよりも高い到達率で配信することができると言うメリットもあります。
開封率やクリック率を把握することができる、効果測定機能も利用して、営業先からの反応が得られやすいお礼メールを配信しましょう。