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ROI(投資利益率)はどんな指標?計算方法やマーケティングでのROIの考え方について徹底解説!

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2025.12.19 マーケティング
執筆者:森神佑希

「広告費をかけたけれど、結局いくら儲かったのか?」 「この施策の費用対効果を、数字で上司に報告しなければならない」

マーケティング活動において、成果を測る最も重要な指標の一つが「ROI(投資対効果)」です。売上だけを見ていても、コストがかかりすぎていてはビジネスとして成功とは言えません。ROIを正しく計算し把握することは、次なる予算を獲得し、無駄なコストを削減するために不可欠です。

しかし、いざ計算しようとすると「利益には何を含めるべき?」「ROASとは何が違うの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ROIの基本的な計算式から、よく混同される指標との違い、そして具体的なケーススタディを用いた計算シミュレーションまでをわかりやすく解説します。数値を味方につけて、より効果的なマーケティング戦略を立案しましょう。

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ROIとROASの違いは?使い分けのポイント

マーケティングの現場ではROIと並んでよく耳にする「ROAS(ロアス)」という指標があります。どちらも費用対効果を表す指標ですが計算式に用いる要素が異なるため、目的に応じて正しく使い分ける必要があります。両者の違いを明確に理解することで施策の評価軸がブレることなく適切な予算配分が可能になります。

ROAS(広告の費用対効果)の計算式と目的

ROASは「Return On Advertising Spend」の略で、投資した広告費に対してどれだけの「売上」が得られたかを見る指標です。計算式は以下の通りです。

  • ROAS(%) = 広告経由の売上 ÷ 広告費用 × 100

たとえば100万円の広告費を使って500万円の売上が発生した場合、ROASは500%となります。この指標はあくまで「売上の規模」を測るためのものであり、手元に残る利益までは考慮されていません。主にWeb広告の運用パフォーマンスを管理する際や、認知拡大を目的として売上トップラインを伸ばしたい局面で重視されます。

どちらを重視すべきか?

ROIは「利益」に基づき、ROASは「売上」に基づいています。したがってビジネスのフェーズによって重視すべき指標は変わります。

事業の立ち上げ期やシェア拡大期など、利益率を多少犠牲にしても売上規模を最大化したい場合はROASを指標に置くと良いでしょう。一方で事業が成熟し、確実な収益性が求められるフェーズや、広告費以外のコストも含めた事業全体の健全性を判断したい場合はROIを重視すべきです。ROASが高くても原価率が高ければROI(利益率)はマイナスになることもあるため、最終的な経営判断にはROIの視点が欠かせません。

ROIとは? 計算式はずばり「利益 ÷ 投資額 × 100」

ROI(アールオーアイ、ロイ)とは「Return On Investment(投資利益率)」の略で、ある事業や施策において、投下した資本に対しての収益性を図る指標です。です。

基本的には経営や株式の指標として見られるROIですが、マーケティングの文脈においてもよく用いられます。

計算式は下記の通りです。

利益 ÷ 投資額 × 100 = ROI(%)

マーケティングの文脈においては、投資額を「コスト」とか「経費」などに言い換えても構いません。ここでの「投資」は、投じる資金よりも多くのリターンを期待して、お金を投じること、というざっくりとした解釈で大丈夫です。

「利益」という言葉についても、売上を生むためにかけたコスト(諸経費、販管費、投資額など)を売上から引いた金額、という大雑把な捉え方で今のところは大丈夫です。

文脈によるROIの違いについては後ほど詳しく書くので、まずはとにかく、ROIを実際にざっくりと算出してみましょう。ある事業に対して2億円を投資して、4億円の利益が出た場合は以下のようになります。

4億円 ÷ 2億円 × 100 = 200%

このようにROIはパーセンテージで表し、数字が高ければ高いほどその事業・施策への投資が上手くいったと判断できます。ROIが150%となる事業と、ROIが200%になる事業では後者の方が収益性が高いと判断できます。また、ROIが0%未満の場合はその事業が赤字になっていることを意味し、マイナスが大きければ大きいほど投資額に対して赤字が大きいと判断可能です。

なお、ROIは「費用対効果」であると説明されることもありますが、これも間違いではありません。本稿では、後に登場するROAS(広告費用対効果)との明瞭な区別を図るため、より厳密な表現である「投資利益率」を採用することとします。

ROIは「投資額」に対する利益率ですが、現場では「広告費」に対する回収率(ROAS)や、もっと広い意味での「費用対効果」と混同されがちです。これらの指標の正しい使い分けや、シーン別の計算式については、以下の記事で体系的に解説しています。

【実践】チャネル別ROI計算シミュレーション

計算式を頭で理解していても、実際に現場で数値を当てはめようとすると原価やコストの範囲で迷うことがあります。ここでは具体的な数値を用いて、Web広告とメールマーケティングという異なるチャネルでのROI計算をシミュレーションしてみましょう。なおROIの計算式は「(売上 - 売上原価 - 投資額)÷ 投資額 × 100」を用いて算出します。

ケース1:Web広告(リスティング)の場合

ある商品をリスティング広告で販売するケースを想定します。クリック単価が高騰しやすいWeb広告では、獲得コスト(CPA)と利益のバランスが重要です。

  • 売上:100万円
  • 売上原価:30万円
  • 広告費(投資額):50万円

まず利益額を算出します。売上100万円から原価30万円と広告費50万円を差し引くと、利益は20万円となります。これをROIの式に当てはめると「20万円 ÷ 50万円 × 100 = 40%」となります。

つまり広告費に対して40%の利益が上乗せされて戻ってきたことになります。もし広告費がかさんで利益がマイナスになればROIもマイナスとなり、施策の見直しが必要です。

ケース2:メールマーケティング(メルマガ)の場合

次に既存顧客リストに対してメルマガ配信システムを使って販促を行ったケースです。メールマーケティングは広告費にあたる媒体費用がかからないため、投資額を低く抑えられる特徴があります。

  • 売上:100万円
  • 売上原価:30万円
  • 配信コスト(投資額):5万円(システム利用料+制作人件費など)

同様に利益額を算出すると、売上100万円から原価30万円とコスト5万円を引いた残りは65万円です。ROIは「65万円 ÷ 5万円 × 100 = 1300%」となります。

このように分母となる投資額が小さいメールマーケティングは、Web広告と比較して圧倒的に高いROIを叩き出す傾向があります。実際に米国DMA(Direct Marketing Association)の調査などでもメールマーケティングは他のチャネルと比較して非常に高い投資対効果を示すことが報告されており、限られた予算で利益を最大化したい場合には最優先で取り組むべき施策と言えます。

ややこしいROI事情について徹底解説

先の説明で、ROIは経営・株式指標として見られるのが基本であるが、マーケティング指標として見られることもあると書きました。また、ROIと意味が似ているROASという指標もあり、指標初心者はROIを理解するのに少々混乱することがあります。

そこでこちらの見出しでは、文脈が異なるときのROIの考え方と、ROASとROIの違いについて解説していきます。

経営や投資におけるROIと、マーケティングにおけるROIの違い

経営・株式指標のROIと、マーケティング指標としてのROIはどのように違うのか? 結論をいうと、スケールや文脈が異なっても「投資利益率」という根本的な意味合いは変わりません。変わるのはROIを具体的にどのように当てはめるか、どのように利用するか、ということだけです。

たとえばリアル店舗をチェーン展開していくような会社の経営者としてなら、各店舗を開店するためにかかった費用をコストを投資額と置き換えてROIを出すことがあるでしょう。

1~2年後に各店舗のROIを算出し、マイナスの店舗もしくは低い店舗があれば、店舗撤退させROIが高い店舗に資本投下するなど、経営判断に活かせます。もしROIがマイナスの店舗があれば、その店舗の営業を続けるほど赤字が膨らむだろう、ということが予測できます。

立場を変えて広告運用者としてROIを考えるなら、広告費を投資額とみなし、広告経由で生まれた売上から利益を出してROIを算出することも可能です。そうすれば各クリエイティブでROIを出し、効果が最も高かったものに広告費を集中投下するという判断がくだせます。

マーケティング効果を測るためにROIを出すときは、まずマーケティングとは関係ないコスト(販管費や商品原価など)を売上高から差し引いて、マーケティングによるマーケティングにかかったコストを売上高から差し引いた金額を利益として扱うことで、マーケティングROIを算出できます。

マーケティングによる利益(売上高から販管費や原価などといった、マーケティングと関係ないコストをすべて引いた金額) ÷ マーケティングコスト × 100 = マーケティングROI

要するに、投資(コスト)に対していくら利益が出たか、という発想はどのような仕事にも当てはめられるということです。あまりむずかしく考えず、ROIの根本的な意味合いを大切にしてください。

ROIとROAS(費用対効果)の違い

マーケティング文脈のROIについて理解しようとすると、ROASとの違いがわからなくてすこしつまづくことがあります。

違いについて説明するために、ROASの概要から先に説明しましょう。ROAS(ロアス)とは「Return On Advertising Spend(広告費用対効果)」の略で、広告運用において、投じた広告費に対してどれほどの売上が出たかを表す指標となります。

売上 ÷ 広告費 × 100 = ROAS

もう答えは出ましたね。ROIは利益が分子に、ROASは売上が分子に来るというのが、計算上の違いです。投資額や広告費といった、コスト面が分母に来るのは両者共通しています。

ROI ROAS

意味

投資額に対していくらの利益が出たか 広告費に対していくらの売上が出たか

計算式

利益 ÷ 投資額 × 100 売上 ÷ 広告費 × 100

損益分岐点

0% 100%
一見明確な違いがあるROASとROIですが、実のところ、ある意味で違いはほとんどないといえます。どちらも本質的には「投じた資金に対していくら稼げたか」を知るための指標なためです。

ROIの考え方が経営からマーケティングまで広く当てはめられるように、ROASの考え方も、広告からマーケティング、そして経営まで当てはめることは可能なのです。たとえば、事業Aにかけた総コストと総売上がすでに把握できている状態を想像してみてください。

総コストというのは文字通りの意味で、仕入れ値や広告費といった変動費、販管費、そして人件費など、事業Aという枠の中で発生しうるあらゆるコストを含むと考えてください。そして、総売上についても同様です。

では、仮に総コストは2,400万円で、総売上が7,200万円だったとしましょう。ROASはすぐに算出できますよね。

総売上 総コスト(投資額) ROAS
7,200万円 ÷ 2,400万円 × 100 = 300%

そしてROIもすぐに出せます。利益とコストが計算式を構成しているからです。

利益 総コスト(投資額) ROI
4,800万円

= (7,200万円 – 2,400万円)

÷ 2,400万円 × 100 = 200%
要するに、ROASが出せるということはROIは出せるし、その逆も然りということです。非常に考えにくいことですが、利益とコストはわかるが売上がわからない状況であれば、利益とコストを足して売上を逆算すればROASを出せます。

ROIとROASの大きな違いを強いて挙げるなら、ROASの方が利益を出す手間がない分「早い指標ではあるが、ROIよりも精度は低い」といった具合になります。ROIはその反対に、「遅いが精度は高い」ということですね。

実際、広告運用のような細かいスパンでPDCAを要求される場面ではROASがよく使われますが、株式取引や会計の場面でROASを参考にすることは滅多にありません。そもそもROASは広告の効果を知るための指標として生まれた経緯があるというのも、その理由でしょう。

ROIの利点や性質

ここからはROIの性質やが具体的にどう活かせるかについて解説していきます。

事業・施策が結果的に成功したかどうか判断できる

事業・施策をある程度継続し、結果的に成功したかどうかを判断するときに、ROIはよく使われます。「成功したかどうかを判断するなら金額でもいいのでは」と思うかもしれませんが、ROIであれば金額の規模という情報を排して事業・施策を評価できるという利便性があります

ただし、投資してから実際に利益が生まれるまでには、取り組む事業・施策の性質によって長い時間がかかることもあります。よってROIがマイナスだからといって、事業・施策が失敗したと決定づけられるかどうかは一概には言えません。

こういった性質もあり、ROIは長期間にわたって少しずつ利益が生まれるような施策を評価するのには少々向かないという側面もあります。

規模の異なる事業・施策の取捨選択や改善がしやすくなる

ROIを用いることで、規模の異なる事業・施策の効果を比較しやすくなります。たとえば営業1課は30人いるが、2課は5人だけ、という場合などです。

ある月、1課は2,000万円の利益を出し、2課は600万円の利益だったとしましょう。投資額については、社員一人あたり100万円のビジネスインフラコストのみかかったとすると、下記のようなROI計算結果が得られます。

  • 1課 …… ROI 60% = 1,800万円 ÷ 3,000万円(30人×100万円) ×100
  • 2課 …… ROI 120% = 600万円 ÷ 500万円(5人×100万円) ×100
単に利益だけを比較すると2課より1課の方が成績が高く見えますが、ROI的には2課の方が2倍も高いパフォーマンスを発揮していることがわかります。つまり2課の方が、かかったコストに対してより多くの利益を稼いでいるのです。

これがわかれば、2課の営業ノウハウを1課に共有させる、2課の扱う商材を1課でも一斉に扱わせる、というような営業戦略を取ることで、より多くの利益を期待できます。

このように、規模が異なって一見比較しにくい状況であっても、ROIの考えを当てはめることで比較しやすくなるのです。

異なる業種や部門同士の評価には向かない

業種や部門が異なると、ROIの水準も異なってきます。そのため、異なる業種や部門同士のパフォーマンスを比較するのに、ROIはあまり向きません。

たとえば製造業を主とする企業AのROIが20%で、金融業の主とする企業BのROIが300%だとしましょう。どちらの企業が効率よく資金を使えてるかといえば、数字だけを見れば当然企業Bの方なのですが、だからといって企業Bの方が絶対的に優れているとは言い切れませんよね。

なぜなら製造業と金融業では条件がまったく異なるからです。製造業では工場の生産上限のような売上の物理的上限がありますが、金融業は無形商材を取り扱うため、売上の物理的上限はありません。

これは社内の部門同士でも同じことが言えます。マーケティング部門と営業部門の比較にROIを用いてしまったら、的を大きく外した分析になってしまうことでしょう。

ROIを改善するのに直接役立つ施策

ROIを改善するには無数の施策が考えられますが、その中でも直接役立つ施策をご紹介します。

売上を維持しつつ投資額を削減する

売上を減らさずにコストを削減できれば、ROIは改善されます。売上を維持しつつコストが減れば、利益が増えるためです。

投資額を維持しつつ売上を増やす

投資額はそのままに売上だけを増やせればROIは改善されます。コスト削減のときと同様、そうすれば利益が増えるためです。

「コスト削減とか売上を伸ばすとか、それができれば改善されるのは当たり前だろう」と思われるかもしれませんが、その通りです。

どうすれば売上を維持しつつコストを削減できるかや、どうすればコストを据え置きつつ売上を伸ばせるか……そういったむずかしい局面を切り抜けられるかどうかが、マネジメントの腕の見せ所なのではないでしょうか。

また、ROIが高いばかりがすべてではありません。結局のところ、率ではなく金額としてどれだけ利益を得られたかどうかも、ビジネスでは重要です。

ROIの改善、すなわち投資額に対する効率性ばかりに固執し、利益をスケールさせるチャンスを逃してしまっては本末転倒です。ひとつの指標を意識しすぎてしまうと、視野狭窄に陥ってしまうことがあるので、十分気をつけましょう。

ROIが高いマーケティング施策「メールマーケティング」

実践シミュレーションでも触れた通り、数あるデジタルマーケティング施策の中でも、メールマーケティングは圧倒的にROIが高い施策として知られています。

Web広告のような媒体費がかからず、すでに自社を知っている既存顧客や見込み客に直接アプローチできるため、少ない投資額(分母)で大きな利益(分子)を生み出しやすいためです。限られた予算の中で確実にROIを向上させたいのであれば、まずはメールマーケティングの最適化から着手することをお勧めします。

メール配信システムを使う

メールマーケティングのROIをさらに高めるためには、専用のメール配信システムの活用が欠かせません。手動での配信と比較して、以下のようなメリットがあります。

  • 運用コストの削減:配信作業を自動化・効率化することで、人件費という名の投資額を抑えることができます。
  • データの可視化:開封率やクリック率を正確に把握できるため、どのメールが利益に繋がったのかという相関性を分析しやすくなります。
  • 到達率の向上:システムを通じて配信することで、迷惑メール判定を避け、確実にユーザーの元へ情報を届けられるようになります。

おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

ブラストメールのキャッチ画像

ROIを最大化するためのツールとして、特にお勧めしたいのがブラストメール(blastmail)です。ブラストメールの特徴は以下の通りです。

  • 15年連続顧客導入数No.1:多くの企業に選ばれ続けている実績は、その信頼性と効果の証です。
  • 圧倒的なコストパフォーマンス:月額3,000円からという低価格設定により、投資額を最小限に抑えつつ、高いリターンを狙うことが可能です。
  • 誰でも使えるシンプルさ:操作が簡単なため、導入にかかる教育コストや工数を大幅に削減できます。

ROIという数字を改善するためには、ツールの選定も重要な戦略の一つです。低コストで高機能なシステムを賢く選択し、御社のビジネスの収益性を最大化させていきましょう。

公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」

FAQ

Q:ROIとはどのような指標ですか?計算式も教えてください。
A:ROI(Return On Investment)は、投資した費用に対してどれだけの利益が得られたかを示す「投資利益率」のことです。「利益 ÷ 投資額 × 100」の計算式で算出でき、この数値が高いほど投資効率が良いと判断されます。
Q:よく比較される「ROAS」との違いは何ですか?
A:ROIが「利益」をベースに算出するのに対し、ROASは「売上」をベースにする点が最大の違いです。ROASは「売上 ÷ 広告費 × 100」で計算され、広告費に対してどれだけの売上があがったか(広告の回収率)を見る指標として使い分けられます。
Q:マーケティングにおいてROIを改善するにはどうすればよいですか?
A:計算式に基づき、「利益(売上)を増やす」か「投資コストを減らす」ことで数値は改善します。施策ごとのROIを算出して比較し、効果の低い施策のコストを削減して、効果の高い施策に予算を集中させることが重要です。

ROIはどんな指標? まとめ

ROIとは、「投資したお金に対してどれだけ利益が出たか」を表す指標です。経営、株式取引、マーケティングなど、ありとあらゆる場面で用いられます

よく似た指標にROASがありますが、ROASは「かけた広告費に対してどれだけ売上が出たか」を表す指標です。ROIとの計算上の違いは、売上を分子にする点にあります。分母にコストを設定する部分ではROIと同じです。

なお、本記事ではROIの算出をいとも簡単にやってのけましたが、現場ではそう単純にいかないこともあります。

実際には細かい会計の要素や、それこそどのレイヤー(マーケティングなのか、営業なのか、1部か2部かなど)を評価するためにROIを割り出すかという問題も絡んでくるためです。

たとえば営業経由で売れるパターンとWeb完結で売れるパターンどちらもあって、営業経由で売れるパターンでも、Webマーケティングの影響度が高い可能性がある、という微妙なケースもありうるでしょう。

ここまで来ると結構むずかしい問題で「これが正解」というのはないのですが、あえてアドバイスをしておきます。精度の高いROI・ROASを算出するのにためには「取り扱う利益・売上と投資額(コスト)の間に高い相関性があるかどうか」ということを重視してください。

森神佑希

この記事の執筆者
株式会社ラクスライトクラウド Webマーケティングリーダー
森神佑希

顧客導入社数シェアNo.1のメール配信システム「blastmail」のWebマーケティング担当。2年以上メルマガ配信の実務を行っており、先頭に立ってPDCAを回してきた。メルマガのノウハウは日本最高クラスと言っても過言ではない。

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