問い合わせや資料請求、アンケートの回答を集める手段としてよく使われているのが「メールフォーム」です。
メールフォームは回答や問い合わせを24時間集めることのできる窓口となるうえ、ユーザーの問い合わせへのハードルを下げることができるので、ぜひとも活用したいツールです。
本記事では無料で利用することができる「メールフォーム作成ツール」についてご紹介しています。どのツールを選べば良いのか悩んでいる方はぜひご参考ください。
メールフォームの作り方
まず、メールフォームの作り方ですが大きく分けて3種類の方法があります。
- HTMLやCSS、PHPなどのコードを使って作成する
- WordPressの拡張機能を利用する
- メールフォーム作成ツールを利用する
どの方法も無料で行うことができますが、一番おすすめなのはメールフォーム作成ツールを利用することです。それぞれの方法について簡単に説明します。
HTMLやCSS、PHPなどのコードを使って作成する
HTMLやCSS、PHPなどの知識があるようであれば、メールフォームをサイト上に自作することができます。
プログラミングに関する知識が必須になりますが、この方法であれば自分の思い通りのメールフォームが作成できる上、カスタマイズ等も自由に行うことができます。
WordPressの拡張機能を利用する
WordPressを利用しているのであれば、拡張機能(プラグイン)を使ってメールフォームの作成を行うことができます。無料で使える代表的なプラグインとして「Contact Form 7」や「MW WP Form」があります。
ですが、細かなデザインやシステムを変更する場合にはプログラミングやサイトのセキュリティ対策に関する知識が必須になるので注意しましょう。
メールフォーム作成ツールを利用する
メールフォームを作るおすすめの方法は作成ツールの利用です。
こちらを利用すれば専門的な知識が一切なくとも、簡単にメールフォームを作成することができます。また、送信されたデータを自動で集計・管理できるようなものもあります。
設問やデザインの変更の自由度、管理のしやすさ、メールフォーム作成にかかる時間を考慮するとこちらの方法が一番おすすめです。
上記3つの具体的な作成手順については以下の記事でも解説していますのでご参考ください。
おすすめの無料メールフォーム作成ツール
そんな「メールフォーム作成ツール」ですが、多様なサービスがありどれが一番おすすめなのか、どれが結局使いやすいのか選択に困っている方もいるでしょう。
ここからは「無料で使える」おすすめのメールフォーム作成ツールをご紹介していきます。
Tayori
Tayoriは株式会社PR TIMESが提供するフォーム作成ツールです。直感的な操作でフォーム・FAQ・アンケ―トが作成可能。テンプレートも豊富で誰でも簡単にノーコードで作成できます。また、作成したフォームからの問合せ対応・お申込み管理といった顧客対応も一元管理することができるため、業務効率化ができるサービスです。
集めたリストをCSV形式で抜き出す事も出来るため、フォームで集客したリストに対して、ブラストメールで一括配信するといった連携もできます。フリープランも用意されているため手軽に導入することができ、有料プランでも月額3400円~利用できるコスパの高いサービスです。
フォームメーラー(Form Mailer)
フォームメーラーは登録数40万アカウント以上。企業から官公庁まで幅広く利用されているフォーム作成ツールです。
リアルタイムで入力内容に誤りがないかチェックする機能や、郵便番号から住所が自動入力できる機能、問い合わせへの自動返信、注文フォームの設置など使いやすいフォームにカスタマイズできる機能が用意されています。
また、入力されたデータはグーグルアナリティクスや外部のメール配信システムや顧客管理サービスとの連携することができます。これらの外部機能と連携すれば、メールフォーム以外からの問い合わせも一元管理することができるので、更に効率的な運用が可能となります。
ただし、無料版ではメールフォーム数の作成上限数は5つ、1フォームにつき設置可能な項目数は7個までという制限があります。シンプルなメールフォームを作成したい場合は無料版でも充分ですが、項目数が多いメールフォームや様々な種類のメールフォームが必要な場合は有料版がおすすめです。
Googleフォーム
GoogleフォームはGoogleドキュメント、GoogleスプレッドシートのようにGoogleが無償で提供している「フォーム作成サービス」です。
メールフォームとしてはもちろん、投票やアンケート、出欠確認や小テストなど、幅広い活用方法があります。作成したフォームは「メール」「URL」「HTML」「Twitter」「Facebook」などで共有することができます。
HTML形式で共有すればサイトに貼り付けるだけで容易にメールフォームの設置が完了します。Googleフォームの特徴は、なんといっても「手軽に作成できる」という点です。簡単なメールフォームをサクッと作りたいという方はGoogleフォームがおすすめです。
Googleフォームからの情報はGoogleスプレッドシートに自動でまとめることができます。
両者ともに共同作業ができるので複数人での管理も行えますが、メールへの自動返信機能を行うにはスプレッドシートで自動返信のスクリプトを組む必要があります。
基本的なGoogleフォームの使い方については以下の記事でも解説していますのでご参考ください。
EasyMail(イージーメール)
イージーメールは「サーバーインストール型」の無料で使えるメールフォームです。無料でメールフォームの作成ができるサービスは色々ありますが、機能やフォームの設置数に制限があるのがほとんどです。
ですが、イージーメールでは全ての機能を無料で使うことができます。こちらはPHPで作られており、WordPressやEC-CUBEのようにサーバー上に設置して使います。すでにあるWordPressサイトなどと共存可能です。
- レスポンシブ対応(スマホでもレイアウトが崩れない)
- 自動返信
- データのCSVダウンロード
- 添付ファイルのアップロード
- 書式のエラー検証
- 日本語のほか、英語・中国語対応
上記のような基本的な機能はもちろん搭載している上、独自ドメインが使えるというのも大きな魅力です。
こちらは今回紹介している中では唯一「インストール型」のメールフォーム作成ツールです。ブログを行うためにサーバーへWordPressをインストールするのと同じように、サーバーを別途自分で契約する必要があるという点には注意が必要です。
面倒な準備は必要とせずに今すぐサクッと作りたいという場合には不向きですが、無料でありながら機能と使いやすさを兼ね備えたツールです。すでにサーバーのレンタルをしている場合にはぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
formrun(フォームラン)
フォームランは、豊富なテンプレートと直感的なフォーム作成が特徴的なメールフォーム作成ツールです。40種以上のテンプレートが用意されているので、メールフォームの作成が初めてという場合でも簡単に作成が可能です。
ボタンやレイアウトの変更なども豊富なデザインの中から好きなものを選ぶことができます。手軽にメールフォームの作成ができることはもちろんですが、専用の管理画面で問い合わせへの対応を行うことができるという点が特におすすめのポイントです。
SlackやChatworkなどのビジネスチャットツールと連携し問い合わせの通知を受け取ることもできるのでもできるので、すぐに反応することができます。
また、複数での管理に便利な機能も揃っているので問い合わせ等にチームで対応するケースがある場合には特におすすめです。ただし、フォームランの無料プランでは作成できるメールフォームは1つのみでフォームにクレジット表記がされるようになります。
非常に使い勝手の良いツールですが複数のメールフォームを設置したい場合には有料プランへの移行が必須になります。
Form OK(フォームOK)
フォームOKはアメリカの企業が提供しているメールフォーム作成ツールです。
フォームOKは無料プランでもフォーム設置数の制限がありません。
無料プランとなるとフォームの設置数が制限されることがほとんどなので、複数のフォームを作りたい場合には選択肢に入ってくるかと思います。
また、フォームOKは「大容量ファイルの取扱い」に優れているという点が特徴です。
FormOK技術チームが開発した「ギガファイルアップローダー」により画像だけでなく動画ファイルなどの大容量ファイルもフォームに高速アップロードをすることができます。
メールフォーム内に画像や動画の添付が必要になる場合には非常におすすめのメールフォーム作成ツールになります。
ただし、無料版の場合メッセージの保存期間は30日となっているので、その点には注意が必要です。無料で使うとなると長期間の保存ができないので、集めたデータはCSV出力することが必要となります。
アメリカの企業が提供しているサービスのため、あまりメジャーではありませんが、そう言った手間を考えてもかなり高機能で実用的なメールフォーム作成ツールであると言えます。
無料のメールフォームを選ぶ際の注意点
ここまで無料で使えるおすすめのメールフォーム作成ツールについて解説しました。最後にこれらの作成ツールを選ぶ際に抑えておいて欲しいポイントをご紹介します。
ぜひ、より良いツール選びの参考にしてみてください。
セキュリティ対策
メールフォームを設置する場合、大切な個人情報を扱うことになるのでセキュリティ対策がなされているかは重要です。
本記事で紹介した6つのメールフォーム作成ツールは、SSL暗号化通信やISMS認証の取得をしたセキュリティ対策がなされている安全とされるものをご紹介しています。
セキュリティに関しては、具体的なセキュリティシステムに加え企業の導入数や官公庁での導入実績を確認すると良いでしょう。
メールフォームの作成数
無料のメールフォーム作成ツールの多くは、作成数や追加できる項目数に制限があります。
一般的なメールフォーム、見積もり用のフォーム、問い合わせフォーム、資料請求のためのフォーム、など複数のフォーム作成を目的としている場合には、複数作成できるツールを選ぶか、有料プランへのアップグレードが必要になります。
自動返信機能があるか
メールフォームを設置する場合、問い合わせがあった時に自動で返信してくれる機能があるとユーザーの満足度が高まります。
自動返信機能があるだけでメールフォームは24時間働いてくれる窓口となります。クレーム対応や商品購入に関する質問をフォームから受け付ける場合には、対応までのスピードが命です。
送信者はすぐに返事がないと「正しく遅れているのか」「確認されているのか」不安になってしまいます。
そうならないよう、無料の作成ツールの中でも「自動返信機能」または、入力があった際に「自動で通知される機能」があるものをおすすめします。
添付ファイル機能
メールフォームにファイルを添付するような使い方をする場合には、添付ファイルの容量やそもそも添付できるのかどうかチェックしておきましょう。
例えば、不用品買取業者の見積もりフォームなどでは写真や動画を使って見積もりをすすめることもあるでしょう。
そうした際に送信者にストレスを与えないような準備が必要です。それぞれのサービスで添付できる容量に違いがあるので、添付ファイルを伴う場合にはそこもチェックしておきましょう。
デザイン性
メールフォームとはいえデザイン性は重要です。
項目が多くごちゃごちゃしていたり、入力がしづらい、使いづらいといった問題点があると、送信者はメールフォームへの入力が面倒になり、せっかくの問い合わせをやめてしまうかもしてません。
素人では一からデザイン性の高いものを作るのは困難なので自信のない方は豊富にテンプレートが用意されているものを選ぶと良いでしょう。
またいくらデザイン性が高いメールフォームが作れると言っても「手軽に」作れなければ意味がありません。ツールを選ぶ際にはそうした点も意識すると良いでしょう。
まとめ
以上、無料で使えるおすすめのメールフォーム作成ツールと、無料ツールを選ぶ際のポイントについて解説しました。
メールフォームの使いやすさやデザインは、資料請求や問い合わせの数にも直結します。良いメールフォームはより良い営業効果を実現するための手助けとなるでしょう。
今回紹介したツールのように無料でもある程度のフォームを作れるものがあるので、ぜひ一通り使ってみて自身の用途に合うものを探してみてくださいね。
また、メールフォーム作成ツールと併せて使いたいのがメール共有システムです。フォームに入力された内容によっては返信の対応などが必要になります。この部分を属人化させてしまうと、クレーム発生の元となり、最悪の場合は企業としての信頼を失う可能性もあります。
問い合わせや顧客対応などの管理はメール共有システムを活用し、チームで見える化して対応していくとよいでしょう。おすすめのメール共有システムに関しては以下の記事で詳しく解説されていますので併せてご確認ください。
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