メールの返信が来ない時、催促は気が引けるもの。しかし、ビジネスでは迅速な対応が求められます。
この記事では、相手に不快感を与えずに、必要な情報をスムーズに再送するための文面とタイミングについて解説します。例文を参考に、状況に応じた適切なメールを作成しましょう。
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メールの再送とは?
「メールの再送」とは、文字通り「すでに一度送信したメールを再び同じ宛先に送ること」を指します。再送にはいくつかの目的や状況があります。
未達や見逃しに対応する場合
受信者が初回のメールを見逃していたり、迷惑メールに振り分けられた、またはエラーで届かなかった場合に再送します。
「先日お送りしたメールですが、念のため再送いたします。」
内容の訂正・追加がある場合
初回送信後に内容の誤りに気づいた場合や、追記すべき情報がある場合に、修正版を再送します。
「先ほどのメールに誤りがありましたので、修正版をお送りします。」
リマインドとして再送
イベントや締切が近づいているときに、注意喚起・確認のために同じ内容のメールを再送することがあります。
「〇〇のご案内について、再送させていただきます。」
メールマーケティングにおける再送
メールマーケティングの文脈では、開封されなかったユーザーに対して再送信することもあります。
これは開封率や反応率を高めるためのテクニックで、件名を変えるなどの工夫をすることが一般的です。
メール再送前に確認すべきこと
メールの再送自体は珍しい行為ではありませんし、一回行ったからといって関係性が崩れてしまうようなものではありません。
過度に恐れてビジネスが前に進まない、といった状況は避けたいものです。
一方、事前に確認しておくべきことが抜け落ちていると致命的なミスになりかねないので十分注意しましょう。
宛先と添付ファイルの確認
再送する前に、まず宛先が正しいか、添付ファイルが正しく添付されているかを確認しましょう。
これは、メールコミュニケーションにおける基本的なエチケットであり、同時に、業務効率を向上させるための重要なステップです。
宛先が誤っている場合、情報が意図しない相手に伝わってしまう可能性があり、情報漏洩のリスクを高めることにもつながります。
確認を徹底することで、再送の手間を省き、 結果として時間と労力を節約することにもつながります。
情報漏洩に注意する
情報漏洩に注意することは、機密情報や個人情報が外部に漏洩するリスクを防ぐために重要です。
特に複数人にメールを配信する際のCC・BCCの入力ミスには気を付けましょう。
CC、BCCへの入力間違いは人間の手により引き起こされる、ケアレスミスですが、大きな問題に繋がってしまったケースも報告されています。特に最近はコロナ騒動による影響で、メールを一斉送信する機会が増え、トラブルが増えているようです。
コロナ騒動による一斉メール誤送信が頻発!誤送信に有効な防止策とは?
相手の状況を考慮する
相手が多忙である可能性も考慮しましょう。返信が遅れている理由は様々考えられます。
たとえば、出張中であったり、重要なプロジェクトに取り組んでいたり、あるいは、単にメールを見落としているだけかもしれません。
返信を催促する際には、相手の状況を想像し、 思いやりのある文面を心がけることが大切です。
「お忙しいところ恐縮ですが」といったクッション言葉を使用したり、 「ご都合の良い時に」といった表現を用いることで、相手にプレッシャーを与えずに、返信を促すことができます。
また、緊急性の低い内容であれば、 返信期限を設けずに、相手のペースに合わせるのも一つの方法です。相手の立場に立ったコミュニケーションを心がけることで、 良好な関係を築きながら、スムーズな情報伝達を実現することができます。
送信履歴の確認
過去のメール送信履歴を確認し、本当に相手に届いていないのかを確認します。
メールソフトの送信済みアイテムを確認することで、自分が確かにメールを送信したかどうかを確認できます。
また、相手のメールアドレスが正しいかどうかを再確認することも重要です。タイプミスなど、小さな間違いが原因で、 メールが相手に届いていない可能性も考えられます。
もし送信履歴が見つからない場合は、 メールが正常に送信されなかった可能性があります。 この場合は、再度メールを作成して送信する必要があります。
また、相手に電話などで連絡を取り、 メールが届いているかどうかを確認するのも有効な手段です。 送信履歴の確認は、無駄な再送を防ぐために重要なステップです。
確認を怠ると、相手に何度も同じメールを送ってしまうことになり、 迷惑をかけてしまう可能性があります。 送信前に必ず送信履歴を確認し、相手に不快感を与えないように注意しましょう。
再送メールを送る適切なタイミング
再送メールを送りたいとき、そのタイミングは非常に悩ましいですよね。ここではマナー違反にならない再送メールのタイミングを紹介します。
再送メールは何日後に送る?
一般的に、返信期限から3日~1週間程度空けて再送するのが適切です。
しかし、1週間後の再送は、相手に「遅い」と感じさせてしまう可能性があります。特に、緊急度の高い案件の場合、1週間も待つことは適切ではありません。
緊急度が高い場合は、1日~2日程度で再送しても良いでしょう。ただし、あまりにも短い間隔で再送すると、 相手に催促しているような印象を与えてしまうため、注意が必要です。
再送のタイミングは、案件の緊急度や相手との関係性などを考慮して、 慎重に判断する必要があります。例えば、重要な契約に関するメールであれば、早めに再送する方が良いでしょう。
一方、情報共有を目的としたメールであれば、少し間隔を空けて再送しても問題ありません。 相手の状況を考慮し、適切なタイミングで再送することが、 スムーズなコミュニケーションにつながります。
状況に応じて柔軟に対応することが重要です。
再送メールを送る時間帯は?
相手の業務時間内に送信するのが基本です。始業直後や終業間際は避け、午前10時~12時、または午後2時~4時頃に送信するのがおすすめです。
始業直後は、メールチェックや一日のタスク整理で忙しいことが多く、 終業間際は、退勤準備や残務処理で手が空かない可能性があります。
そのため、これらの時間帯にメールを送っても、 すぐに確認してもらえない可能性があります。午前10時~12時、または午後2時~4時頃であれば、 比較的落ち着いてメールをチェックできる時間帯であると考えられます。
ただし、相手の業界や職種によって、最適な時間帯は異なる場合があります。
例えば、営業職の方であれば、午前中は外出していることが多いため、 午後にメールを送る方が良いでしょう。
相手の状況を考慮し、最適な時間帯にメールを送信することで、 返信率を高めることができます。 相手への配慮を忘れずに、時間帯を意識しましょう。
再送は最大2回まで
何度も再送すると、相手に迷惑をかけてしまう可能性があります。 基本的には、再送は最大2回までとし、 それでも返信がない場合は、電話などで連絡してみましょう。
メールでの連絡に固執するのではなく、 他の手段も検討することが重要です。 電話であれば、直接相手と話すことができるため、状況を把握しやすく、迅速な対応が可能です。
また、電話以外にも、チャットツールやSNSなどを活用するのも有効です。 ただし、相手がこれらのツールを使用しているかどうかを確認する必要があります。
何度も再送メールを送るよりも、 電話などで直接連絡を取る方が、 相手との関係性を悪化させずに、 問題を解決できる可能性が高まります。状況に応じて、最適な連絡手段を選択しましょう。
再送メール作成のポイント
ここからは実際にメールを再送する時の文面のポイントについて解説します。
件名で再送であることを明確にする
件名に「【再送】」と明記することで、相手にメールの重要性を伝えることができます。
相手は、件名を見るだけで、このメールが再送されたものであることを認識し、 優先的に対応する必要があるかどうかを判断できます。
何の案件なのかもわかるように
件名を見ただけで内容がわかるように、簡潔に記載しましょう。
例えば、「【再送】〇〇に関するご回答のお願い」のように、具体的な内容を盛り込むことで、相手はメールを開封する前に、 内容を把握することができます。
件名が不明確だと、相手はメールの内容を把握するために、 メールを開封しなければならず、手間がかかってしまいます。
丁寧な言葉遣いを心がける
再送メールに限った話ではありませんが、催促するような印象を与えないよう、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
再送メールは、相手に「まだ返信がないのか」というプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
そのため、「お忙しいところ恐縮ですが」「ご確認いただけますと幸いです」などの表現を使うと、 相手に配慮している印象を与えられます。
また、命令口調や高圧的な言葉遣いは避け、 常に謙虚な姿勢でコミュニケーションをとることが大切です。丁寧な言葉遣いは、相手との良好な関係を築く上で不可欠な要素です。
具体的な内容を再度記載する
相手が内容を忘れている可能性も考慮し、依頼内容や期日などを再度記載しましょう。最初のメールから時間が経っている場合、 相手は依頼内容や期日を忘れている可能性があります。
そのため、再送メールでは、改めて依頼内容や期日を具体的に記載することが重要です。 箇条書きなどを活用すると、内容が伝わりやすくなります。
例えば、「〇〇の件について、〇月〇日までにご回答をお願いいたします」のように、 具体的に記載することで、相手は対応すべき内容を明確に把握できます。
また、必要に応じて、最初のメールの添付ファイルを再度添付することも有効です。 相手が最初のメールを見つけられない場合でも、再送メールに添付ファイルがあれば、すぐに内容を確認できます。
相手の状況を考慮し、必要な情報を過不足なく伝えることが、スムーズなコミュニケーションにつながります。 親切な対応は、相手との信頼関係を深める上で重要な要素です。
【状況別】再送メールの例文
それでは、ここまでのポイントを抑えたうえで状況別の例文を3パターン用意しました。
返信が必要なメールの再送例文
件名
【再送】〇〇に関するご回答のお願い
本文
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日お送りしました〇〇の件につきまして、
ご回答の期日が近づいております。
つきましては、お忙しいところ大変恐縮ですが、
〇月〇日までにご回答いただけますようお願い申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
- すでに一度連絡している前提で「再送メール」であることをさりげなく伝えています。
- 「期日が近づいております」という表現で、催促のトーンを柔らかく保ちつつ、緊急性を示しています。
- 「恐縮ですが」というクッション言葉を入れることで、強制的な印象を和らげています。
- 期日の明示(〇月〇日まで)によって、受信者がスケジュールを調整しやすくなっています。
書類提出の再送例文
件名
【再送】〇〇のご提出のお願い
本文
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日お送りしました〇〇の件につきまして、
ご提出の期日が近づいております。
つきましては、お忙しいところ大変恐縮ですが、
〇月〇日までにご提出いただけますようお願い申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
- 依頼内容が回答(例:アンケート、意思確認、質問への返答など)ではなく、資料・ファイル・申請書などの提出物であることを明示
請求書の再送例文
件名
【再送】〇月分請求書のご送付
本文
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日お送りしました〇月分の請求書が、
〇〇様に届いていない可能性がございます。
つきましては、改めて請求書を添付いたしますので、
ご確認いただけますようお願い申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
- 行き違いの可能性に配慮しつつ、状況の共有を丁寧に実施
- 「改めて」という語は、「再送」を丁寧に言い換えた形で、相手にプレッシャーを与えず自然な再通知
- 「お気軽に」という言葉が心理的ハードルを下げる
まとめ
メールの再送は、ビジネスシーンで頻繁に発生する業務です。 相手に不快感を与えずに、スムーズに情報伝達できるよう、この記事で紹介したポイントを参考に、状況に応じた適切な文面を作成しましょう。
相手の状況を考慮し、丁寧な言葉遣いを心がけ、必要な情報を過不足なく伝えることが重要です。
また、再送のタイミングや回数にも注意し、 相手に迷惑をかけないように配慮しましょう。MailPulisherのようなメール配信サービスを利用することで、 再送メールの管理を効率化することも可能です。
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