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締め切りを過ぎた時の催促メールの書き方|角を立てずに急かす件名・例文集

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2025.12.09 メール
執筆者:森神佑希

「納期」や「期限」を守ることは社会人としての基本であり必須スキルです。しかし、自分自身がどれほど徹底していても、お客様や取引先の事情による遅延で、ビジネスが予定通りに進まなくなることは避けられません。

「締め切りを過ぎているのに、相手から提出物も連絡も来ない……」そんな時、必要になるのが催促メールです。しかし、相手との今後の関係性を考えると、どのように書けばよいか悩んで筆が止まってしまった経験はありませんか。

  • 強く言って関係が悪化するのは避けたい
  • でも、業務を進めるために一刻も早く対応してもらいたい
  • 単に相手がうっかり忘れているだけかもしれない

このように悩みは尽きませんが、実は締め切りを過ぎた相手への催促には、角を立てずに動いてもらうための「型」と「段階」が存在します。この記事では自分の意思をしっかりと伝えつつ、相手に不快感を与えずに優先対応してもらうための「催促メールの書き方とマナー」を解説します。

そのまま使えるシチュエーション別の例文もご紹介しますので、今すぐ連絡が必要な方はぜひ活用し、この気まずい状況をスマートに解決しましょう。

催促メールを送信する前に

催促メールを送信する前に、本当に相手からスケジュールに関するメールが届いていないか、実際は納品されていたりしないかを確認しましょう。仕方がなく行き違いになってしまうこともありますが「こちらのミスで確認を取れていなかった」という事態になると、相手に対して大変失礼です。

担当者が複数いる場合は、これまでにお客様からスケジュールに関するメールは送られていないか、迷惑メールボックスなども含めて確認しましょう。

また、お客様の元から郵送されてくるはずのものが届かない、などの場合で催促メールを送ることもあります。その場合は、社内で別のスタッフが受け取った可能性や、郵送会社の手違いで配達が遅れている可能性なども考慮して確認すると良いでしょう。

催促メールを送信するタイミング

催促メールを送信するタイミングは、状況によって大きく変わってきます。

したがって、ここからはケース毎にお客様・取引先に催促メールを送るタイミングを解説したいと思います。

メールの返信がこない場合

ビジネスマナーとしては仕事に関わるメールへの返信は遅くとも24時間以内が好ましいとされています。

どのような案件でメールをしているのかにもよりますが、基本的には24時間をすぎた場合は、「【再送】株主総会出席の確認」などのタイトルで、催促メールを送信しても良いでしょう。

ただし、そこまで急ぎの用で無いのであれば、2〜3日ほど余裕を持っても良いかもしれません。

入金が遅れている場合

お金のやりとりは、ビジネスをする上で非常に繊細な問題になります。そのため、催促メールの行き違いなどでトラブルを起こすことは絶対に避けたいところです。

先述したように、こちらのミスで入金が確認できていないといったことが無いように、確認を怠らないようにしましょう。企業と取引をしている場合と比較して、個人事業主の方はビジネスが煩雑になってしまう傾向があるため、単純に入金を忘れてしまっている場合も考えられます。

お互いが気持ちよくビジネスをするためにも、例文を参考にリマインドのメールを送信するようにしましょう。

一方で、企業と取引をしている場合は入金を忘れるというケースは起こりづらいです。請求書の送信や金融機関の営業時間を確認し、それでも入金が確認できない場合は、催促メールを送信しましょう。

物品の納品や書類の送付が遅れている場合

物品や書類の納期が遅れている場合は、ビジネスに大きな支障が出る可能性もあるので、手違い等の確認が済んだらできるだけ早く催促メールを送信した方が良いでしょう。何社かが関わるプロジェクトや商品開発に参加している場合は、1社の遅れが関与している会社全てに影響を出してしまいます。

後述する催促メールの例文を参考に、納品や送付の期日を再設定をしましょう。場合によっては、納品や送付の遅れによって影響が出るかもしれないお客様や取引先にもその旨を伝えましょう。

【段階別】締め切りを過ぎた場合の催促メール構成と例文

締め切りを過ぎても連絡がない場合いきなり強い口調で責めるのは得策ではありません。相手が単に忘れているだけかもしれませんしメールシステム上のトラブルで届いていない可能性もあるからです。ビジネス上の関係を良好に保ちつつ確実に成果物を回収するためには相手の反応や経過日数に応じて段階的にトーンを強めていくのが鉄則です。ここでは状況に応じた3つのフェーズに分けて角を立てずに相手を動かすメール構成と例文を紹介します。

フェーズ1:締め切り翌日~3日目(やんわり確認・行き違いへの配慮)

締め切りを過ぎてすぐの段階では「相手がうっかり忘れている」あるいは「送ったつもりになっている」可能性が高いです。そのため「催促」ではなくあくまで「状況確認」というスタンスで連絡を取るのがマナーです。件名も「〇〇の件について」や「提出物のご確認」といった柔らかい表現を選び本文でも「いかがでしょうか」と相手の状況を気遣う姿勢を見せましょう。

件名

【確認】〇〇資料のご提出について

本文

〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の佐藤です。

先日ご依頼いたしました〇〇資料の件でご連絡いたしました。
昨日が提出期限となっておりましたが現在の進捗状況はいかがでしょうか。

もし何かご不明な点やトラブルなどがございましたらお気軽にご相談ください。
ご多忙の折恐縮ですが一度状況をお知らせいただけますと幸いです。

なお本メールと行き違いですでにご対応いただいている場合は何卒ご容赦ください。
ご確認のほどよろしくお願いいたします。

もし、相手に配慮しつつこちらの要望を伝える表現に迷った場合は、クッション言葉を活用した「お願いメール」の書き方も参考にしてみてください。

フェーズ2:再度の催促(重要度の強調・具体的な期限設定)

最初の確認メールから数日が経過しても返信がない場合や当初の締め切りから大幅に遅れている場合はトーンを一段階強めます。こちらの業務に支障が出始めている事実を伝えつつ「いつまでに必要なのか」という再設定した期限を明確に提示することが重要です。

件名には【再送】や【至急】といった言葉を添えて相手の受信トレイの中で目立たせ開封を促しましょう。ただし感情的にならずあくまで冷静に困っている状況を伝えます。

件名

【至急】〇〇資料のご提出のお願い(再送)

本文

〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の佐藤です。

〇月〇日にご連絡いたしました〇〇資料の件ですが現時点で確認が取れておりません。
本プロジェクトの進行スケジュールに影響が出る可能性がございますので至急ご対応をお願いいたします。

つきましては大変恐れ入りますが以下の日時までに必ずご提出いただけますでしょうか。

・再提出期限:〇月〇日(木)15:00まで
・提出方法:本メールへの返信にて添付
・懸念事項:遅れる場合は本日中にご連絡ください

ご多忙中とは存じますが何卒ご協力をお願い申し上げます。

なお本メールと行き違いですでにご対応いただいている場合は何卒ご容赦ください。
よろしくお願いいたします。

最終通告(電話との併用・上長CCの活用)

再三の連絡にも応答がない場合はメールだけで解決しようとせず電話での直接連絡を試みましょう。それでも連絡がつかない場合は最終手段として上長や関係者をCCに入れたメールを送ります。これは「組織として対応を求めている」という強いメッセージになります。文面は事務的なトーンに徹し期限までに対応がない場合の措置についても触れる必要があります。

件名

【重要】〇〇資料未提出に関する最終確認

本文

〇〇様

お世話になっております。
株式会社△△の佐藤です。

〇〇資料の件につきまして何度かご連絡いたしましたがご返信をいただけておりません。
お電話も差し上げましたが入電がなかったためメールにて失礼いたします。

本件につきましてこれ以上遅延しますと契約上の手続きを進めざるを得ない状況となります。
つきましては本日中に現状のご報告をお願いいたします。

本メールには弊社のプロジェクト責任者である田中をCCに入れております。
事態の解決に向けて誠意あるご対応をお願い申し上げます。

なお本メールと行き違いですでにご対応いただいている場合は何卒ご容赦ください。

至急ご確認をお願いいたします。

その他の催促メールの例文

ここからは、紹介したケース毎に催促メールの例文をご紹介したいと思います。

後述する催促メール作成のポイントを踏まえてメールを送信しましょう。

メールが来ない場合の催促メールの例文

件名

【再送】株主総会の出席に関して

本文

株式会社〇〇佐藤様
平素よりお世話になっております。
株式会社ーーの高橋です。

◯月△日に送信いたしました、株主総会の出席に関しまして、お返事をいただけなかったため、下記のURLを再送させていただきます。

株主総会出席フォーム【URL】

なお、お忙しい中大変恐縮ではございますが、3日後の◯月▲日までに回答をいただけましたら幸いです。

ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

署名

入金が確認できなかった際の催促メール

件名

入金のご確認

本文

株式会社〇〇佐藤様 平素よりお世話になっております。
株式会社〇〇の高橋です。

表題の件に関して確認のため、ご連絡差し上げます。
5月の末日に5月分の請求書を送信させていただいておりますが、ご確認いただけましたでしょうか。
昨日がお支払いの期日となっておりますが、本日の13時現在で入金が確認できない状況です。

恐れ入りますが、今回の件に関するご状況を本日中にお知らせいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

なおこのメールと行き違いで入金手続きを行っていただいていた場合は、ご返信などは結構でございます。

念のため、請求書を再度添付させていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

署名

納期・送付が遅れている場合の催促メール

件名

納期の確認

本文

株式会社〇〇佐藤様
平素よりお世話になっております。株式会社〇〇の高橋です。

昨日◯月△日は新商品に使用する半導体の納期とさせていただいておりましたが、現在弊社にお届けがございません。

大変お手数ではございますが、開発チーム内への情報共有を行いますので、現在の状況を本日中にお知らせいただきたく存じます。

可及的早期に半導体を納品して頂きたいのですが、新たな納期に関してはプロジェクト全体への影響を考え、明後日の◯月▲日を改めて設定させて頂きます。

お忙しい中とは存じますが、ご返信いただけますと幸いです。

署名

催促メール作成のポイント

これまでにご紹介してきたメールは以下のポイントに気を付けて作成してあります。

ご自身が催促メールを作成する際は、これから解説するポイントを踏まえて文章を考えるようにしましょう。

元々の期日の確認

納期や前回のメール送信日時などを記載しましょう。

相手方が期日を守れなかった原因としてはメールの確認忘れや、納品に関するトラブルなど、様々なケースが考えられますが、こちらのミスではないことを確認するためにも、リマインドを行いましょう。

現在の状況の報告

納期や返信が確認できない旨を相手に伝えましょう。

その際は、確認した日時や確認方法などをできるだけ細かく伝え、万が一行き違いが起こってしまった場合にも時系列で経緯が整理できるように準備しておくことで、その後のビジネスを円滑に進めることができます。

相手に求めるアクションを記載

スケジュールが守られていない相手に対して、何をして欲しいのかを必ず記載しましょう。

例文では「現状の報告」「再設定した期日へ向けての行動」などが記載されています。

スケジュールを守っていない相手とはいえ、ただ納期遅れを指摘するだけの催促メールを送信するのは、スマートとはいえません。

相手にどうしようもない事情があるかもしれないことを考え、角の立つような催促メールを送信するのは控えましょう。

冷静に対応する

仮に、今後ビジネスで関わることない相手であったとしても、ただ不満をぶつけるだけのようなメールを送信しても何の得にもなりません。

催促メールといえど、感情的にならずに相手の状況などを配慮した上で建設的なやりとりを心がけるようにしましょう。

FAQ

Q:催促メールを送るべきタイミングはいつですか?
A:状況によりますが、メールの返信であればビジネスマナーとして24時間以内、急ぎでなければ2~3日後でも良いでしょう。入金や物品の納品が遅れている場合は、確認が済み次第、できるだけ早く送信した方が良いです。
Q:角を立てずに相手を動かすための催促メールの「型」はありますか?
A:相手との関係を良好に保ちつつ確実に成果物を回収するためには、相手の反応や経過日数に応じて段階的にトーンを強めていくのが鉄則です。最初は「状況確認」のスタンスで連絡を取りましょう。
Q:締め切り翌日に送る最初の催促メール(フェーズ1)で気をつけるべきことは何ですか?
A:締め切り翌日~3日目の最初の段階では、相手が「うっかり忘れている」可能性があるため、「催促」ではなくあくまで「状況確認」というスタンスで連絡を取るのがマナーです。件名や本文も柔らかい表現を選び、「行き違い」への配慮を必ず示します。
Q:催促メールを作成する際に含めるべき必須のポイントは何ですか?
A:「元々の期日の確認」「現在の状況の報告」に加えて、「相手に求めるアクション(現状報告や再設定した期日へ向けての行動)」を必ず記載すること、そして感情的にならず「冷静に対応する」ことが重要です。

まとめ

スケジュールの遅れはビジネスをする上で大変な問題にもなり得ます。

しかし、相手に催促メールを送信する際は、現状の確認や納期の再設定などを記載し、冷静に文章を作成するようにしましょう。

また「恐れ入りますが」や「〜していただけますでしょうか」などの、丁寧な文面を心がけ、ビジネスマンとして恥ずかしくない文章を心がけましょう。

森神佑希

この記事の執筆者
株式会社ラクスライトクラウド Webマーケティングリーダー
森神佑希

顧客導入社数シェアNo.1のメール配信システム「blastmail」のWebマーケティング担当。2年以上メルマガ配信の実務を行っており、先頭に立ってPDCAを回してきた。メルマガのノウハウは日本最高クラスと言っても過言ではない。

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