「納期」や「期限」を守ることは社会人として、必須のスキルでもあります。
自分が納期を守ることは当たり前のことですが、時にはお客様や取引先のトラブルによって、予定通りにビジネスが進まなくなることもあります。
このような時には、相手に「催促メール」を送信しなければいけませんが、お客様や取引先との関係などを考え、文章の作成に難航してしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。
単純に相手がスケジュールを忘れている可能性もあるため、角が立つような言い回しで文章を作ってはいけません。
この記事では、自分の意思を伝えつつ、角の立たない催促メールを書く方法をご紹介したいと思います。
目次
催促メールを送信する前に
催促メールを送信する前に、本当に相手からスケジュールに関するメールが届いていないか、実際は納品されていたりしないかを確認しましょう。
仕方がなく行き違いになってしまうこともありますが「こちらのミスで確認を取れていなかった」という事態になると、相手に対して大変失礼です。
担当者が複数いる場合は、これまでにお客様からスケジュールに関するメールは送られていないか、迷惑メールボックスなども含めて確認しましょう。
また、お客様の元から郵送されてくるはずのものが届かない、などの場合で催促メールを送ることもあります。
その場合は、社内で別のスタッフが受け取った可能性や、郵送会社の手違いで配達が遅れている可能性なども考慮して確認すると良いでしょう。
催促メールを送信するタイミング
催促メールを送信するタイミングは、状況によって大きく変わってきます。
したがって、ここからはケース毎にお客様・取引先に催促メールを送るタイミングを解説したいと思います。
メールの返信がこない場合
ビジネスマナーとしては仕事に関わるメールへの返信は遅くとも24時間以内が好ましいとされています。
どのような案件でメールをしているのかにもよりますが、基本的には24時間をすぎた場合は、「【再送】株主総会出席の確認」などのタイトルで、催促メールを送信しても良いでしょう。
ただし、そこまで急ぎの用で無いのであれば、2〜3日ほど余裕を持っても良いかもしれません。
入金が遅れている場合
お金のやりとりは、ビジネスをする上で非常に繊細な問題になります。
そのため、催促メールの行き違いなどでトラブルを起こすことは絶対に避けたいところです。
先述したように、こちらのミスで入金が確認できていないといったことが無いように、確認を怠らないようにしましょう。
企業と取引をしている場合と比較して、個人事業主の方はビジネスが煩雑になってしまう傾向があるため、単純に入金を忘れてしまっている場合も考えられます。
お互いが気持ちよくビジネスをするためにも、例文を参考にリマインドのメールを送信するようにしましょう。
一方で、企業と取引をしている場合は入金を忘れるというケースは起こりづらいです。
請求書の送信や金融機関の営業時間を確認し、それでも入金が確認できない場合は、催促メールを送信しましょう。
物品の納品や書類の送付が遅れている場合
物品や書類の納期が遅れている場合は、ビジネスに大きな支障が出る可能性もあるので、手違い等の確認が済んだらできるだけ早く催促メールを送信した方が良いでしょう。
何社かが関わるプロジェクトや商品開発に参加している場合は、1社の遅れが関与している会社全てに影響を出してしまいます。
後述する催促メールの例文を参考に、納品や送付の期日を再設定をしましょう。
場合によっては、納品や送付の遅れによって影響が出るかもしれないお客様や取引先にもその旨を伝えましょう。
催促メールの例文
ここからは、紹介したケース毎に催促メールの例文をご紹介したいと思います。
後述する催促メール作成のポイントを踏まえてメールを送信しましょう。
メールが来ない場合の催促メールの例文
件名
【再送】株主総会の出席に関して
本文
株式会社〇〇佐藤様
平素よりお世話になっております。
株式会社ーーの高橋です。
◯月△日に送信いたしました、株主総会の出席に関しまして、お返事をいただけなかったため、下記のURLを再送させていただきます。
株主総会出席フォーム【URL】
なお、お忙しい中大変恐縮ではございますが、3日後の◯月▲日までに回答をいただけましたら幸いです。
ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
署名
入金が確認できなかった際の催促メール
件名
入金のご確認
本文
株式会社〇〇佐藤様 平素よりお世話になっております。
株式会社〇〇の高橋です。
表題の件に関して確認のため、ご連絡差し上げます。
5月の末日に5月分の請求書を送信させていただいておりますが、ご確認いただけましたでしょうか。
昨日がお支払いの期日となっておりますが、本日の13時現在で入金が確認できない状況です。
恐れ入りますが、今回の件に関するご状況を本日中にお知らせいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
なおこのメールと行き違いで入金手続きを行っていただいていた場合は、ご返信などは結構でございます。
念のため、請求書を再度添付させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
署名
納期・送付が遅れている場合の催促メール
件名
納期の確認
本文
株式会社〇〇佐藤様
平素よりお世話になっております。株式会社〇〇の高橋です。
昨日◯月△日は新商品に使用する半導体の納期とさせていただいておりましたが、現在弊社にお届けがございません。
大変お手数ではございますが、開発チーム内への情報共有を行いますので、現在の状況を本日中にお知らせいただきたく存じます。
可及的早期に半導体を納品して頂きたいのですが、新たな納期に関してはプロジェクト全体への影響を考え、明後日の◯月▲日を改めて設定させて頂きます。
お忙しい中とは存じますが、ご返信いただけますと幸いです。
署名
催促メール作成のポイント
これまでにご紹介してきたメールは以下のポイントに気を付けて作成してあります。
ご自身が催促メールを作成する際は、これから解説するポイントを踏まえて文章を考えるようにしましょう。
元々の期日の確認
納期や前回のメール送信日時などを記載しましょう。
相手方が期日を守れなかった原因としてはメールの確認忘れや、納品に関するトラブルなど、様々なケースが考えられますが、こちらのミスではないことを確認するためにも、リマインドを行いましょう。
現在の状況の報告
納期や返信が確認できない旨を相手に伝えましょう。
その際は、確認した日時や確認方法などをできるだけ細かく伝え、万が一行き違いが起こってしまった場合にも時系列で経緯が整理できるように準備しておくことで、その後のビジネスを円滑に進めることができます。
相手に求めるアクションを記載
スケジュールが守られていない相手に対して、何をして欲しいのかを必ず記載しましょう。
例文では「現状の報告」や「再設定した期日へ向けての行動」などが記載されています。
スケジュールを守っていない相手とはいえ、ただ納期遅れを指摘するだけの催促メールを送信するのは、スマートとはいえません。
相手にどうしようもない事情があるかもしれないことを考え、角の立つような催促メールを送信するのは控えましょう。
冷静に対応する
仮に、今後ビジネスで関わることない相手であったとしても、ただ不満をぶつけるだけのようなメールを送信しても何の得にもなりません。
催促メールといえど、感情的にならずに相手の状況などを配慮した上で建設的なやりとりを心がけるようにしましょう。
まとめ
スケジュールの遅れはビジネスをする上で大変な問題にもなり得ます。
しかし、相手に催促メールを送信する際は、現状の確認や納期の再設定などを記載し、冷静に文章を作成するようにしましょう。
また「恐れ入りますが」や「〜していただけますでしょうか」などの、丁寧な文面を心がけ、ビジネスマンとして恥ずかしくない文章を心がけましょう。