
「自社の顧客リストを活用してメルマガを配信したい。でも、最初から有料の配信システムを導入するのはコストが心配…」そんなお悩みはありませんか。実は、お使いのWordPressに「プラグイン」を導入するだけで、無料で手軽にメルマガ配信機能を実装することが可能です。
しかし、数あるプラグインの中には、日本語に対応していなかったり、更新が止まっていてセキュリティに問題があったりするものも少なくありません。 選び方を間違えると、「設定ができない」「肝心のメールが届かない」といったトラブルに繋がってしまいます。
そこで本記事では、メール配信システムのプロである筆者が、初心者でも安心して使えるWordPressのおすすめメルマガプラグインを厳選してご紹介します。さらに、プラグイン導入時に必ず知っておくべき「到達率の壁」と「セキュリティ対策」についても解説します。
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目次
失敗しない!WordPressメルマガプラグインの選び方
WordPressの公式ディレクトリには数多くのプラグインが存在しますが、メルマガ配信用のプラグインなら何でも良いわけではありません。自社の運用体制や目的に合わないものを選んでしまうと、後から乗り換えが必要になり大きな手間が発生します。ここでは、導入前に必ず確認すべき3つの基準を解説します。
日本語に対応しているか(管理画面の使いやすさ)
初めてメルマガ配信システムを導入する場合、管理画面が日本語に対応しているかどうかは非常に重要です。多くの優秀なプラグインは海外製であり、設定画面やマニュアルがすべて英語であることも珍しくありません。
翻訳ツールを使いながら設定することも可能ですが、専門用語が多い設定画面で誤った解釈をしてしまうと配信事故につながるリスクがあります。特にトラブルが起きた際のサポートやエラーメッセージも英語になるため、英語に自信がない場合は最初から日本語化されているプラグイン、あるいは日本での利用者が多く日本語の情報が豊富なプラグインを選ぶのが無難です。
必要な機能(ステップメール・HTMLメール)は揃っているか
「メルマガ」と一口に言っても、単にブログの更新通知を送りたいのか、商品の販売促進を行いたいのかによって必要な機能は異なります。
例えば、ブログの更新情報を自動で通知するだけであればシンプルな機能のプラグインで十分です。しかし、マーケティング目的で読者の行動に合わせて順序よくメールを送る「ステップメール」や、画像や装飾を使った魅力的な「HTMLメール」を送りたい場合は、それらの機能が実装されているか事前の確認が必須です。無料版では機能が制限されていることも多いため、有料版でどこまでできるかも含めてチェックしましょう。
「配信上限数」と「サーバー負荷」を確認する
プラグイン型のメルマガ配信で最も見落としがちなのが、配信数に関する制限とサーバーへの影響です。多くのプラグインや利用しているレンタルサーバーには、スパム判定を防ぐためにメールの送信制限が設けられています。
導入前には、以下のポイントを必ず確認するようにしてください。
【図解】プラグインでメルマガを配信する基本3ステップ
プラグインを選定したら実際に配信できる状態まで設定を進めましょう。細かな画面はプラグインによって異なりますが、基本的な導入の流れは共通しています。ここでは、代表的な流れを3つのステップで解説します。
1. プラグインのインストールと初期設定
まずはWordPressの管理画面から「プラグイン」>「新規追加」へ進み、目的のプラグイン名を検索してインストール・有効化を行います。有効化すると、初期設定ウィザード(案内画面)が表示されることが多いので、画面の指示に従って「送信者名」や「送信元メールアドレス」を設定します。この送信元アドレスは、読者が返信をする際の宛先にもなるため、受信可能なものを設定しましょう。
2. 購読者リストの作成と登録フォーム設置
次に、メールを送る相手(購読者)を管理するためのリストを作成します。手元に既存の顧客リスト(CSVファイルなど)がある場合は、インポート機能を使って取り込みます。
これから読者を集める場合は、ブログのサイドバーや記事下に「メルマガ登録フォーム」を設置します。多くのプラグインには、ショートコードやウィジェットを使って簡単に登録フォームを表示させる機能が備わっています。登録のハードルを下げるため、入力項目は「メールアドレス」のみ、あるいは「名前とメールアドレス」など、最小限に留めるのがコツです。
3. テスト配信と本番配信の実行
設定とリストの準備ができたら、いきなり全リストに送るのではなく、必ず自分自身のメールアドレス宛に「テスト配信」を行います。
テスト配信では、PCとスマートフォンの両方でメールを開き、件名の見え方、文字化けの有無、レイアウト崩れがないかを確認してください。また、本文内のリンクが正しく機能しているかもクリックして確かめます。すべて問題がないことを確認してから、本番の配信ボタンを押しましょう。
WordPressでメルマガ配信を行う際におすすめのプラグイン
それでは早速、 WordPressでメルマガ配信を行う際にオススメのプラグインを紹介していきます。
メール配信のプロが実際に使用感を確かめて「使える」と感じたプラグインをまとめているので、導入する際の参考にしてみてください。
Subscribe2

WordPressのメルマガプラグインの中でも代表的な「Subscribe2」です。
WordPress内のメルマガプラグインは、英語表記のものが多いですが「Subscribe2」は日本語化されたファイルが用意されているため、初心者でも比較的簡単に導入できます。
メルマガ登録用のフォームや、入力フォームからのアドレスの集積、メール内のファイル添付など最低限の機能をシンプルな管理画面で利用することができます。
「とりあえず WordPressのメルマガ配信用プラグインを使ってみたい」「煩雑な操作メニューや設定はめんどくさい」という場合にはシンプルに運用できる「Subscribe2」を試してみてはいかがでしょうか。
Mail Press

ステップメール機能を使いたいという場合には「Mail Press」がおすすめです。
ステップメールとは、会員登録や問合せを受けた顧客に対して予め準備しておいたメールを設定したスケジュール通りに自動的に配信してくれる機能のことです。ターゲット毎に一定期間、定期的にメールが届くので特別感を感じてもらいやすい効果があります。
無料で使えるプラグインでステップメール機能が備わっているものは少ないので、コストを減らして高機能なプラグインを導入したいといった場合に最適。
HTML形式のメールも作成できるため、ファッションやインテリアなどビジュアルで訴求効果を高めたいといった場合にも有用です。
高機能で非常に魅力的なプラグインですが、日本語対応していないので導入や設定等が分かりづらいというデメリットがあります。
MailPoet Newsletters (Previous)

「MailPoet」は日本語対応で、送信元をGmailかSMTPから選択します。両者はスパム扱いを受けることが少ないので購読者への到達率を高めることができます。
操作もシンプルなので、複雑なプラグインを避けたいと思っている方におすすめです。サイトの更新を知らせるメールや、会員登録に対する自動返信メールなど豊富な機能も魅力的です。
こちらは、有料版のプラグインも用意されています。有料版ではECサイト向け機能として、商品に関する情報を自動配信できる機能などもあります。
Email Subscribers & Newsletters

「Email Subscribers & Newsletters」は日本語対応はしていないものの、 10万件以上ダウンロードされており、レビューの評価も高い実績あるプラグインです。
シンプルで使いやすいHTML作成エディタが用意されており、直感的に画像やリンクの挿入を行うことができるのも魅了的です。初心者の方でも簡単にデザイン性の高いメールを作ることができるでしょう。
会員登録の際の自動返信メールや、記事の新着情報などその他の最低限の機能も充実しており、日本語化されていないというハードルさえ乗り越えることができるのであればおすすめです。
→「Email Subscribers & Newsletters」ダウンロードページ
WordPressのメルマガプラグインを導入する際の注意点
WordPressのメルマガプラグインは手軽に使えますが、無料版の制限やサーバー側の送信上限など運用時に気をつけるポイントがいくつかあります。事前に確認しておくことで、配信トラブルを防ぎスムーズなメルマガ運用が可能になります。
プラグインごとに機能が大きく異なる
WordPressには多くのメルマガプラグインがありますが、それぞれ搭載している機能や強みが異なります。
例えば、HTMLメールの作成に特化しているもの、ステップメールを配信できるもの、顧客管理と連携できるものなどタイプはさまざまです。そのため、導入前に「必要な機能は何か」「今後どのようにメルマガを運用したいか」を整理し、自社に合ったプラグインを選ぶことが重要です。
無料版はメール数や登録件数に制限がある場合が多い
今回紹介したプラグインはすべて無料で利用できますが、無料版には制限がつくケースが一般的です。特に登録できるメールアドレス件数が少なかったり、1ヶ月に配信できるメール数が1,000通前後に制限されていることがよくあります。
配信規模が大きくなるほど、無料プランでは運用に限界が出てくることをあらかじめ把握しておきましょう。
サーバー側のメール送信制限に注意する
プラグインの制限だけでなく、WordPressを設置しているサーバー自体に「1時間あたりの送信上限」などのルールが設けられている場合があります。多くのレンタルサーバーでは、迷惑メール対策のため大量送信を制限しているため、メルマガを数百件以上送ると送信エラーが発生したり、メールが届きにくくなったりする可能性があります。
本格的にメルマガを運用する場合は、サーバーの送信上限も確認しておきましょう。
本格運用には専用のメール配信システムの導入も検討する
「もっと多くの読者に届けたい」「毎日安定してメルマガを配信したい」という場合、WordPressプラグインだけで運用するのは難しくなります。そのため、有料版プラグインや、専用のメール配信システムの導入を検討することをおすすめします。
専用の配信サービスであれば、到達率の最適化、大量送信の安定性、エラー管理、効果測定など、メルマガ運用に欠かせない機能を網羅的に利用できます。おすすめのメール配信システムは後述します。
メールが届かない?到達率を上げる「SMTP」の重要性
プラグインを使ってメルマガを運用し始めると、「送ったはずのメールが届いていない」「迷惑メールフォルダに入ってしまう」という問題に直面することがあります。これはプラグインの不具合ではなく、メールを送る仕組みそのものに原因があるケースがほとんどです。
WordPress標準のメール送信(PHPメール)の弱点
通常、WordPressのプラグインはWordPressが標準で備えている「PHPメール(wp_mail関数)」という仕組みを使ってメールを送信します。しかし、このPHPメールは送信元の身元確認(認証)が弱いため、受信側のメールサーバー(GmailやYahoo!メールなど)から「なりすましメール」や「スパムメール」と誤認されやすいという弱点があります。
特に共有レンタルサーバーから大量のメールを一斉配信すると、サーバー自体の信頼性が低いために、正当なメルマガであってもブロックされてしまうリスクが高まります。
必須対策!SMTPプラグイン(WP Mail SMTP)とは
この「届かない問題」を解決するために必須となるのが、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を利用した送信設定です。SMTP認証を利用することで、「このメールは正規のサーバーから、認証を経て送信されています」と証明することができ、到達率が劇的に改善します。
WordPressでは、「WP Mail SMTP」などの専用プラグインを導入することで、簡単にこのSMTP設定を行うことができます。外部のメール配信サービス(blastengineやGmailのAPIなど)と連携させることも可能になり、より確実かつ安全に読者へメールを届けることができるようになります。本格的にメルマガを運用するなら、配信プラグインとセットでSMTPプラグインの導入を強くおすすめします。
実際にWP Mail SMTPにメールリレーサービス「blastengine」を連携させ、メール配信する方法は以下の記事で解説しています。併せてご確認ください。
参考:WP Mail SMTPに「blastengine」を設定してメールを送信する方法
メルマガにはWordPressプラグイン? メール配信システム?
メルマガ配信の方法は「WordPressのプラグインを使う」か「メール配信システムを使う」の大きく2種類に分かれます。どちらにもメリットと注意点がありますが、本格的にメルマガ運用を行う場合は、選び方がそのまま成果に直結します。
メール配信システムとは
メール配信システムは、大量のメールを確実に届けることに特化した専用サービスです。到達率が高いことに加えて、登録アドレス数や配信上限が大きく、効果測定の機能も充実しています。開封率やクリック率、URL別の反応などを詳細に把握できるため、配信結果を数値で改善できるのが大きな強みです。
また、セキュリティ対策も整っており、スパム扱いされにくい送信環境が用意されています。一方で、WordPressプラグインは無料で手軽に使える反面、英語表記のプラグインも多く、設定でつまずきやすい点や、配信件数の制限、送信遅延などの課題があります。長期的にメルマガ施策を伸ばしたい場合、専用システムのほうが安定した運用が可能です。
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

ブラストメールは、初心者から本格的なメールマーケティングを行いたい企業まで幅広く利用されているメール配信システムです。高い到達率とわかりやすい管理画面、豊富な分析機能を備えており、大量配信にも強いため、WordPressプラグインだけでは対応しきれない規模のメルマガ運用に最適です。
メールが届かない原因を自動で検知したり、クリック数や開封情報を正確に把握することができるため、メルマガを使って売上拡大を目指す場合にも有効です。長期的に安定したメルマガ施策を行いたいのであれば、専用のメール配信システムを導入することをおすすめします。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
WP Mail SMTPと連携するなら「blastengine」

blastengine は、WordPress のメール送信を強化したいサイト運営者におすすめのメールリレーサービスです。特に「WP Mail SMTP」と組み合わせることで、WordPress 標準のメール送信では不安定になりやすい通知メールやメルマガ配信を、安定かつ高い到達率で送ることができます。
大量配信に強い送信基盤を持っており、サーバー側の送信制限を気にする必要がありません。メールの遅延や未達を自動で検知する仕組みも備えているため、WordPress のプラグイン配信よりもはるかに信頼性が高い運用が可能です。また、配信ログの確認やエラーの把握も簡単で、トラブル発生時の原因特定にも役立ちます。
通知メールやフォーム送信メールが届かない問題を解消したい場合や、WordPressで本格的なメルマガ配信を行いたい場合には、WP Mail SMTPとblastengineの組み合わせが特に有効です。長期的に安定したメール配信を実現したい方には最適な選択肢と言えるでしょう。
公式サイト:API連携・SMTPリレーサービス「blastengine」
FAQ
- Q:WordPressでメルマガを配信するのにおすすめのプラグインはありますか?
- A:日本語対応されており初心者でも扱いやすい「Subscribe2」や、送信元を選択でき到達率を高めやすい「MailPoet」などがおすすめです。特に「Subscribe2」はシンプルな機能で手軽に導入できるため、まずは試してみたいという方に最適です。
- Q:無料のプラグインを利用する際に気をつけるべき点は何ですか?
- A:多くの無料プラグインには登録できるメールアドレス数や月間の配信数に制限があります。また、大量配信を行うとサーバー負荷による遅延が発生したり、メールの到達率が低くなったりするリスクがある点に注意が必要です。
- Q:ステップメールを配信できるプラグインはありますか?
- A:はい、「Mail Press」というプラグインなどがステップメール機能に対応しています。あらかじめ設定したスケジュールで自動的にメールを配信できるため、顧客ごとにタイミングを合わせた訴求が可能になります。
- Q:本格的にメルマガを運用する場合、プラグインと専用サービスのどちらが良いですか?
- A:本格的な運用や売上拡大を目指すなら「メール配信サービス」の利用が推奨されます。プラグインと比較してメールの到達率が高く、詳細な効果測定機能や充実したセキュリティ環境が整っているためです。
まとめ
以上、メルマガ配信用のWordPressプラグインの紹介と、プラグイン選びの際の注意点について解説してきました。
プラグインを選ぶ際は以下の3点を比較しましょう。
・日本語対応しているか
・機能の充実度
プラグインは無料で手軽に導入できるというメリットがありますが、メルマガを本格的に行いたいという場合には、専門のメール配信システムをがおすすめします。メールの送り先が多い場合は、プラグインだとメール到達率が悪く、顧客管理も大変です。
15年連続顧客導入数シェアNo.1のメール配信サービス「ブラストメール」では、7日間の無料お試しを実施しています。あなたの会社のメールマーケティング効果を最大限発揮させるためにもぜひ一度お試しください。




