数多くある集客の中でも自社のブログを使った集客は、低コストで始められる上に、効率よくリードを獲得できる有用なマーケティング手段でもあるため、デジタルマーケティングを意識している企業のほとんどが取り組んでいます。
この記事では、ブログ集客の特徴や仕組み、集客を成功させるコツなどをまとめて解説しています。
これからブログ集客を始める方はもちろん、運営しているブログで結果を出すことができていない方は是非ご参考ください。
目次
ブログ集客の概要・特徴
まずは、ブログ集客概要や特徴を解説します。
ブログ集客の概要
ブログ集客は、自社のホームページや無料ブログサイトなどを通じてサービスの販促を行う集客です。
ユーザーが検索エンジンを使って検索したいキーワードを入力し検索した際に、自社のブログが上位に表示されると、宣伝効果が高くなり集客媒体として機能するようになります。
例えば、個人経営の居酒屋であれば「横浜駅周辺 居酒屋 安い」で検索された際に、自分のお店で運営しているブログが上位に表示されるようにブログを作り上げていきます。
ちなみに、上記の検索キーワードをGoogleの検索エンジンを使って検索すると、21,400,000件のページがヒットします。
ヒットするページの数はあくまでも目安にすぎませんが、これだけの数の中から自社のページを上位に表示させるにはSEO(Search Engine Optimlzation)という、上位表示されやすくなるための最適化が必要になります。
SEOに関しては、後述するメルマガ集客のポイント解説で詳細をご説明していますが、以下の記事でもSEOの情報をまとめているので、合わせてご覧ください。
ブログ集客のメリット
ブログ集客を行った際に考えられるメリットには以下のようなものがあります。
- 潜在層や見込み層にアプローチができる
- 低コストで運営できる
- すきま時間で記事の作成ができる
潜在層とは、自社が提供しているサービスの存在を知らない顧客のことです。
一方の見込み層は、自社のサービスの存在は知っているものの利用には至っていない層を指しており、ブログ集客ではこの2つの層に同時にアプローチができるメリットがあります。
潜在層のように自社のサービスを認識していなくても、検索エンジンを通して自社のブログに辿り着き、その記事で潜在層の方が抱える悩みを解決することができれば、商品の購入にもつながるでしょう。
また、ブログ集客は低コストで運用できるというメリットもあります。
ブログ集客を始めるにはドメインやレンタルサーバーとの契約が必要になりますが、これらは年間のコストでも2万円程度しかかかりません。
他の集客にかかるコストの例として、ダイレクトメール (DM)と比較してみましょう。
「アイミツ」が提供するDM発送シミュレーションによると、デザインや印刷・発送など全てを外注し1000通のDMを発送する場合にかかるコストの目安は60,000円となっています。
ブログ集客のデメリット
ブログ集客のデメリットは以下の通りです。
- 効果が出るのが遅い
- SEO対策の知識は不可欠
- 人的リソースが不可欠
一般的にブログ集客のデメリットとしてよく言われているのが、集客効果を発揮するまでに他の集客方法と比較して時間がかかるという点です。
ブログを公開してもすぐに掲載順位が変動するのではなく、検索エンジンのアルゴリズムと照らし合わせ、その結果を受けて掲載順位に反映されます。
SEOコンサルティングを行う「forUSERS株式会社」では、新規のドメインで記事を公開した際の記事の順位変動を公開しています。
同社によると、自社のブログで公開している記事が検索順位でトップをとったのは、ブログ集客を1年以上継続した時だったそうです。
この結果は、必ずしもどの企業のブログ集客にも当てはまるわけではありませんが、いずれにせよ、継続的にブログを配信しなければならないでしょう。
また、掲載順位に大きく関わるSEOの知識や、記事を執筆する人的リソースの確保も必要になります。
コンサルティング会社にブログの運営を委託することもできますが、そうするとブログ集客のメリットである「低コストでの運用」を打ち消してしまう可能性が高いです。
人的リソースがたりない場合はライターに発注するなどして、企業側はディレクションのみ行っていくなど、継続的にブログ記事をリリースできる環境を用意しょう。
ブログ集客の仕組み
ブログ集客の流れを図解します。
ブログ集客では図のような流れでお客様とサービスを繋ぐのが一般的です。
詳しくは後述しますが、ウェブ検索されやすいキーワードを先回りしてブログを執筆することや、お客様が他のサービスと自社のものを比較したときにメリットが分かりやすい構成にするよう意識しましょう。
「集客」と聞くとサービスの販売だけがゴールのように感じている方も多いかもしれませんが、ブログ集客は必ずしも販売を目指しているわけではなく、以下のような目的でも使われています。
- 認知度のアップ
- ファンの育成
自社のサービスを知らない潜在層に、検索エンジンを通して自社のサービスを認知させることができます。
どんなに良いサービスを提供していても、認知されていなければ販売することができません。
多くの方にサービスを購入していただくには、それだけ多くのお客様にサービスを認知させる必要があります。
ブログが上位に表示されれば、潜在層にアプローチできる母数が増えるので、記事の品質を高める活動を続ければ、購入や問い合わせに繋がる可能性は高まります。。
また、ブログ記事をリリースする度にTwitterやメルマガで告知をすることで、読者数の増加やファンの育成に繋がり易くなるでしょう。
このように、ブログ集客では、ユーザーの悩みを解消するような記事を作成し、購入につなげるだけでなく、認知度アップやナーチャリングを通して売り上げに貢献することができます。
ブログ集客のポイント
ここからは実際にブログ集客を行う中で、ポイントとなる部分を解説します。
目的を明確にする
ブログ記事を書くうえで一番やってはいけないことが、目的を明確にしないまま記事を執筆することです。
先述したように、ブログ集客では販促や認知度アップ、ファンの育成といった目的があり、記事ごとにその目的に沿って執筆をするように意識しましょう。
もし、記事の役割をはっきりさせないまま記事を執筆していると、集客効果が低くなり、執筆にかかる時間が無駄になってしまう可能性もあります。
記事を執筆する前に「この記事を通してユーザーにどんな影響を与えたいのか」を考える習慣が必要です。
ターゲットを決める
執筆するブログや個々の記事の役割と同時に、ターゲットの設定も行いましょう。
例えば、飲食店のブログでは、ブログ全体を通して「近隣住民の方」をターゲットとし、記事ごとに「若い女性客」や「男性客全般」といったミクロなターゲットを設定します。
ターゲットを設定することで、お客様のニーズにピンポイントで応えられる記事を執筆することができるでしょう。
キーワードを設定する
目的・ターゲットが決まったら、ブログ記事のキーワードを設定しましょう。
キーワードとは、ユーザーが検索バーに入力する言葉のことで、ターゲットが入力しそうなキーワードを想像するのがポイントです。
検索された先に自社のブログがあり、ユーザーの悩みを自社のブログもしくは提供しているサービスで解決する、という流れが理想的でしょう。
同じキーワードでたくさんの記事を書けば、自社のブログが上位に表示されるようになるのでは、と思う方もいるかもしれませんが、その方法はSEO的に有効ではないとされています。
そのため、同じターゲットを想定した記事でも、類似したキーワードを設定する必要があります。
先ほど例に出した「横浜周辺 居酒屋 安い」であれば、地区を少しずらしたり「居酒屋」を「飲食店」に変えるなどして対策をしましょう。
いくつもの記事を書いているうちに、設定できるキーワードが少なくなってくることもあります。
そのような時は、関連キーワードを多く探すようにしましょう。
関連キーワードとは、Googleで記事を検索した際などに表示されるキーワードです。
また「Yahoo!」が運営する知恵袋などでは、ユーザーが自分の悩みを共有しており、自社のサービスで解決できる問題も転がっているかもしれません。
そのような投稿は言わば潜在顧客の投稿で、どのような表現で文章を書いているかを確認すると、キーワードのヒントにもなります。
SEO対策をする
SEOはブログを上位表示させる上で、とても大事なポイントになります。
「実際にブログのSEO対策ってどのようにすればいいの?」
と感じている方が多いとは思いますが、実はSEOに関する確定的な情報は出ていないのが現状です。
しかし、Google社の会見や社員の発言から、検索順位に影響するアルゴリズムは様々な所で考察がなされています。
Google社員が執筆した記事を翻訳し、ブログにまとめた「プロモニスタ」の記事では、SEOに関してプラスにまとまる要因を以下のように説明しています。
- URL内のキーワード
- URL前半部分のキーワード
- タイトルタグ内のキーワード
- ページ内のキーワード密度
- ページのTF-IDF
- Hタグ内のキーワード (H1, H2, etc.)
- 強調表示された単語
- キーワードの近隣性
- ALTテキスト内のキーワード
- 検索フレーズの完全一致
- 検索フレーズの部分一致
- ページ上部のキーワード
- キーワード語幹
- 内部リンクのアンカーテキスト
- ドメイン名がキーワード
- ドメイン名内のキーワード
- ドメイン全体のキーワード密度
- ドメイン全体でのTF-IDF
- ページ権威の分布
- オールドドメイン
20個ほど抜粋しましたが、これでもまだまだ一部です。
ソースがある最新の情報をユーザーに提供をすることも、SEO対策の1つとして有効と言われているので、公開する記事の質を保ちつつ、SEOに関する情報を仕入れましょう。
まとめ
ブログ集客のメリットは以下の通りです。
- 潜在層や見込み層にアプローチができる
- 低コストで運営できる
- すきま時間で記事の作成ができる
一方で懸念されるデメリットは以下の通りです。
- 効果が出るのが遅い
- SEO対策の知識は不可欠
- 人的リソースが不可欠
低コストで、潜在層や見込み層にアプローチができるのは、ブログ集客の強みですが、アルゴリズムや他社のブログに集客効果が影響されてしまうことを覚えておきましょう。
また、ターゲット・キーワード設定などを計画的に行い、SEO対策を万全にすることも大事です。
この記事で解説したポイントを意識し、ユーザー抱える悩みを解決できるような記事を継続して配信できるようにしましょう。