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【例文あり】「ご容赦ください」は目上に失礼?正しい意味とメールでの使い方・言い換え完全ガイド

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2025.12.08 メール
執筆者:森神佑希

ビジネスメールや目上の方に対して、相手の期待に沿うことができなかった時などに「ご容赦ください」という言葉を使うことがあります。日常生活では使うことがない言葉なので、正しく使えているか不安が残るかもしれません。

ご容赦ください、という言葉には謝罪の意味がありますが、使うタイミングにによっては、謝罪をするべき相手に悪い印象を与えてしまう可能性があることを覚えておきましょう。この記事では、ご容赦くださいという言葉を使ったメールの例文や、使うべきタイミング、注意点を解説しています。

ビジネスメールでは、言葉を使うタイミングを間違えると相手を不快にさせてしまったり、取引や営業に支障をきたす可能性もあります。正しいタイミングで「ご容赦ください」という言葉を使えるように、用法を知っておきましょう。

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「ご容赦ください」の意味・言い換え

「ご容赦ください」という言葉の本来の意味や、ビジネスシーンでの使い方を解説します。

ご容赦くださいの意味

「容赦」とは、情けを掛ける・手加減する、という意味があります。

そこに「ください」という丁寧表現を付け加えることで、相手に許しを請う意味の言葉になります。

ご容赦ください、と相手に伝えることで、こちら側の過失に対して寛大な対処をお願いしますという意思を伝えられるでしょう。

ご容赦くださいの言い換え

ご容赦ください、という言葉は相手に許しを請う意味の言葉です。

同様のシーンで使う言葉には以下のようなものがあります。

  • ご理解ください
  • ご了承ください

これらの言葉は「ご容赦ください」と同様に使うことができるでしょう。ただし、ご容赦くださいを含めて、ご紹介した言葉は謝罪の意思を伝える言葉としては不適切です。

どちらかといえば、例に出したような「ご理解ください」のニュアンスに受け取られることが多いので、例文からご容赦くださいという言葉を使うケースを把握しておきましょう。

「ご容赦」「ご了承」「ご理解」の違いと使い分け

ビジネスメールを作成していると、「ご容赦ください」以外にも「ご了承ください」や「ご理解ください」といった似たようなフレーズが頭に浮かび、どれを使うべきか迷ってしまうことがあります。

これらはすべて相手に何らかの「許容」を求める言葉ですが、含まれるニュアンスや「申し訳なさ」の度合い、そして相手に求める強制力の強さが異なります。文脈に合わない言葉を選んでしまうと、相手に「上から目線だ」と感じさせたり謝罪の気持ちが伝わらなかったりするリスクがあります。それぞれの違いを正しく理解しておきましょう。

一目でわかる!ニュアンス比較表

それぞれの言葉が持つ意味と、適した使用シーンを整理しました。迷った際はこちらの表を参考に使い分けてみてください。

言葉 基本的な意味 ニュアンス・謝罪度 主な使用シーン
ご容赦ください   私の過ちや不備を許してください

謝罪度:高

「こちらの不手際」や「期待に添えないこと」を詫びる姿勢が強い。

・在庫切れで注文を断る時

・返信が遅れる可能性がある時

・希望の条件に対応できない時

ご了承ください 事前に事情を知っておいてください

謝罪度:低

「あらかじめ理解しておいてほしい」という通知・確認の意味合いが強い。やや事務的。

・夏季休業のお知らせ

・メンテナンスによるサービス停止

・ルールの変更通知

ご理解ください こちらの事情を汲み取ってください

謝罪度:中

「こちらの苦しい事情や背景」に共感を求め、納得してほしい時に使う。

・価格改定のお願い

・苦渋の決断を伝える時

・協力をお願いする時

目上の人にはどれを使うべき?

目上の人や取引先に対して使う場合、特に注意が必要なのが「強制力」の有無です。

「ご了承ください」は「こちらの事情を汲んで、受け入れてください」という一方的な通達のニュアンスが含まれやすいため、目上の人に対して使うと「失礼だ」と受け取られる場合があります。目上の人に事前の承諾を得たい場合は、「ご了承いただけますと幸いです」や「ご了承のほどお願い申し上げます」と語尾を丁寧にすることで敬意を表しましょう。

一方で、「ご容赦ください」は「(自分の非を)許してほしい」というへりくだった姿勢が含まれるため、目上の人に対しても使用可能です。ただし、あまりに頻発すると「最初から許してもらう前提で仕事をしている」と思われかねないため、ここぞという場面での使用に留めるのが賢明です。

「ご容赦ください」の例文をケース別に解説

ここからは、実際にご容赦くださいという言葉を使ったメールを例に、正しい使用の仕方について解説をします。

問い合わせへの返信に時間をいただく際

件名

お問い合わせいただきありがとうございます。

本文


〇〇様、平素よりお世話になっております。
(サービス名)をご利用いただき、誠にありがとうございます。

ご質問いただきました件についてですが、ただいま担当者に直接問い合わせております。

迅速に返信をさせていただきますが、場合によってはお時間をいただきますことをご容赦ください。

今後とも弊社ならびに(サービス名)をご愛顧いただきますよう、お願い申し上げます。

このケースでは、お客様への返信に時間をいただくことに対して「ご容赦ください」を使用しています。

先ほどご紹介した「ご理解ください」と入れ替えても違和感はありません

システムメンテナンスの際

件名

システムメンテナンスに関するお知らせ

本文


(サービス名)利用者各位

平素より(サービス名)をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

この度、システムアップデートに伴うメンテナンスを以下の日程で行うことになりましたので報告を差し上げます。
アップデートに関する日程や詳細は以下のとおりです。

……

メンテナンス中は、システムの利用が一部制限されます。

お客様におかれましては、大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご容赦いただきますようお願い申し上げます。

これからも(サービス名)を通じ、皆様に貢献できるよう精進して参りますので、今後ともご愛顧の程、お願い申し上げます。

「ご容赦ください」に「お願い申し上げます」を付け加えることで、さらに丁寧な言い回しになります。

NGな用法の例

ここからは「ご容赦ください」を使ってはいけない場合の例文を解説します。

急用で予約をキャンセルする際

件名

本日納品予定の商品について

本文


株式会社〇〇 --様
お世話になっております(株)△△の佐藤です。

本日納品予定の〇〇ですが、弊社の事情により納品が遅れてしまう可能性があります。

ご容赦下さいますようお願い申し上げます。

このように、自分側のミスは「許してください」という意味の言葉を使うと心証を悪くしてしまう文章になる可能性が高いです。

この場合は「ご容赦下さい」という言葉は使わずに以下のような言葉を使って、謝罪の意思をしっかり伝えるようにしましょう。

  • 大変申し訳ありませんが
  • お詫び申し上げます

意図的ではなくても、言葉を間違えてしまうと、相手に失礼な文面になってしまうことを覚えておきましょう。

「ご容赦下さい」を使う際の注意点

ここからは、ご容赦下さいという言葉を使う際の注意点について解説をします。

NGの用法としてご紹介した例文の解説にもありますが、ご容赦くださいという言葉は自分のミスを謝罪する言葉としては不適切です。

待ち合わせに遅れたり、提出した書類に不備があった場合などは、ご容赦くださいという言葉を使うと、謝罪の意思が伝わらず、軽い印象を与えてしまう可能性が高いです。

不可抗力の出来事によって、お客様や取引先に迷惑をかけてしまう場合や、先方の都合で予定が変更された際に「ご希望に沿うことができませんがご容赦ください」というニュアンスで使いましょう。

謝罪のメールでは基本的に使わない

自身のミスや、自社全体の不手際として認識されている事案に対して謝罪メールを送る際は、ご容赦くださいという言葉だけを送ってしまうと、相手からの誤解を招く可能性があります。

そのため基本的には別の言葉で言い換えるようにしましょう。

謝罪のシーンでは、謝意を伝える言葉と組み合わせる

謝罪のシーンで「ご容赦ください」という言葉を使う場合は、以下のような文章にしましょう。

  • 同じ過ちを繰り返さないよう、尽力いたしますので、どうかご容赦くださいますようお願い申し上げます。
  • 此度の件につきましては、私の不徳の致すところであり、陳謝いたします。今後は信頼の回復に努めますので、平にご容赦くださいますようお願い申し上げます。

こちらのミスで相手の要望に応えられない時や、迷惑をかけてしまう時などは「ご理解ください」といったニュアンスではなく、謝罪の意思をしっかり伝えられるように努めましょう

ご容赦ください、という言葉の前に「大変申し訳ございません」や「深くお詫び申し上げます」などの謝罪の言葉を添える場合もあります。

相手から「ご容赦ください」と言われた時の返信マナー

自分自身がメールを送る時だけでなく、相手から「~の件は、なにとぞご容赦ください」といったメールを受け取ることもあるでしょう。

相手がこの言葉を使う時、そこには「要望に応えられず申し訳ない」「こちらの事情で迷惑をかけるが許してほしい」という恐縮した気持ちが含まれています。そのような相手に対して、どのように返信するのがビジネスマナーとして正解なのでしょうか。承諾する場合と、どうしても譲れない場合、それぞれのケースを見ていきましょう。

了承する場合のスマートな返信文例

相手の申し出(在庫切れや納期の遅れ、対応不可など)を受け入れる場合は、単に「承知しました」と事実だけを伝えるのではなく、相手の「申し訳ない」と思っている負担を軽くするような「気遣いの一言(クッション言葉)」を添えると、非常に好印象です。以下のようなフレーズを状況に合わせて活用してみてください。

  • 事情を汲み取る返信 「ご事情、承知いたしました。どうぞお気になさらないでください。」
  • 相手を安心させる返信 「その件につきましては問題ございませんので、ご安心ください。」
  • 前向きな姿勢を示す返信 「ご連絡ありがとうございます。それでは、ご提案いただいた内容にて進めていただけますと幸いです。」
  • 次のアクションを促す返信 「承知いたしました。またの機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。」

容赦できない(困る)場合の角が立たない伝え方

相手が「ご容赦ください(これ以上は対応できません)」と言ってきても、ビジネスにおいてはどうしても譲れない条件や納期を守ってもらわなければ困る場面があります。この場合「容赦できません」と感情的に返すのはNGです。あくまで冷静に相手の事情には一定の理解(クッション言葉)を示しつつ、こちらの要望を再考してもらうよう依頼する形をとります。

例えば、「ご事情は拝察いたしますが、本件につきましては弊社の業務に多大な影響が出るため、再度ご検討いただくことは可能でしょうか」や、「恐れ入りますが、〇〇の点についてのみ、代替案をいただけますと幸いです」のように、「相談」のスタンスで交渉を持ちかけるのが、角を立てずに関係を維持するポイントです。

FAQ

Q:「ご査収ください」の意味は何ですか?
A:「よく調べてから受け取ってください」という意味です。「査」は調べる、「収」は受け取ることを指し、単にメールを受信するだけでなく、添付ファイルや資料の中身をしっかり確認してほしい場合に使われます。
Q:どのような場面で使うのが正しいですか?
A:主に見積書、請求書、納品物、履歴書などの「添付ファイル」や「確認すべき資料」を送付する際に使います。相手に確認作業を求めるニュアンスが含まれるため、重要な書類を送るシーンで最も適しています。
Q:添付ファイルがないメールで使っても良いですか?
A:いいえ、基本的には使いません。確認すべき具体的な対象(ファイルや物品)がない場合に使うと不自然になるため、通常の連絡メールであれば「ご確認ください」や「ご一読ください」といった表現を使うのが適切です。
Q:目上の人に使っても失礼になりませんか?
A:はい、使用しても問題ありません。「ご」という丁寧語が含まれているため、上司や取引先に対しても使えます。ただし、より敬意を表したい場合は、見てほしいものに応じて「ご高覧ください(見てください)」などの言葉に言い換えることも可能です。

まとめ

「ご容赦ください」という言葉は、どうしようもない事情で相手の希望に添えなかった場合や、迷惑をかけてしまう場合などに使いましょう。元々の意味を考えると、謝罪の意思よりも「ご理解ください」と、相手をなだめるようなニュアンスを伝える際に適切な言葉になります。

そのため、謝罪を伝えるシーンでは「ご容赦ください」という言葉だけでは、相手からの印象を悪くしてしまう可能性があります。謝る意思を伝える文章では、申し訳ありません、などの言葉を入れ、相手に謝罪の気持ちを伝えるように意識しましょう。

森神佑希

この記事の執筆者
株式会社ラクスライトクラウド Webマーケティングリーダー
森神佑希

顧客導入社数シェアNo.1のメール配信システム「blastmail」のWebマーケティング担当。2年以上メルマガ配信の実務を行っており、先頭に立ってPDCAを回してきた。メルマガのノウハウは日本最高クラスと言っても過言ではない。

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