SNSとは、Social Network Serviceの略称で、Webのブログや掲示板などを通して、他のユーザーとコミュニケーションをとることができるサービスです。
SNSという呼び方が広く知られるようになったのは、2010年に公開された「ソーシャルネットワーク」という映画がきっかけとも言われています。
映画の題材にもなった「Facebook」だけでなく「Instagram」や「Twitter」などもSNSに分類されます。
また、国内でコミュニケーションツールとしてアクティブユーザーが多い、LINEもSNSの1つです。
SNSが私たちの生活に浸透するにつれて、SNSを使い自社のサービスを広告する「SNS集客」が注目を集めるようになりました。
現在、様々な企業がSNS集客を行っていますが、意外と各SNSの特徴は知られていないものです。
実際は「SNS集客」と言っても、金額やアクティブユーザーの年代は各サービスによって異なっています。
この記事ではSNS集客の概要や、各サービスの特徴について解説しています。
SNS集客を検討されている方は是非ご覧ください。
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目次
SNS集客の特徴
まずは、広い意味でのSNS集客の概要を解説しましょう。
アクティブユーザー数
「Insta Lab」の調査によると、SNSのユーザー数は全世界で38億人を突破したそうです。(2020年11月現在)
国内におけるSNSの利用者は7975万人となっているそうで、人口1億2千万人とすると、なんと約64%ものユーザーがいることになります。
特にユーザー数が多い以下のSNSは、4大SNSとも呼ばれています。
- LINE
SNS広告が有名になる以前に、広告の媒体として多くの企業が採用していた「メール」のユーザー数には届きませんが、計算上はSNSを使って国内の半数以上の方にリーチすることができます。
リーチ数が多いことは、集客を行う媒体を選択する上で、一つの判断材料になるでしょう。
ユーザー層
SNSのユーザー層はほとんど全ての媒体で、10代〜20代がボリュームゾーンになっています。
そのため、SNS集客を行う場合は、40代以降の方に向けたサービスを広告するにはやや不向きと言えるかもしれません。
Facebookのみ40代以上のユーザー層の割合が、他のSNSと比較して高い割合を占めており、10代の使用率は他のSNSの半分以下の割合に留まっています。
BtoCの集客によく使われる
「一般社団法人 日本ビジネスメール協会」の調査によると、ビジネスで使われているコミュニケーション手段の第一位は99.1%の割合でメールが選ばれています。
ビジネスの営業や広告を自社が受け取る、または配信する方法としては、今でも圧倒的にメールが使われているということでしょう。
ビジネスや取引に関する情報をSNSから獲得する、という意識は少なくともまだ日本では一般的ではありません。
そのため、BtoB(企業間取引)のサービスで集客を行う場合は、SNSよりもメールを利用した方が成果が出やすいとされています。
一方のSNSは、企業と個人の取引であるBtoCのサービスでの集客に有効であると言われています。
飲食店のやアパレルブランドの情報などは、ビジネスの取引とは違いSNS経由で得ているという消費者も多いでしょう。
「SNS for Biz」の調査によると、SNSを利用し、好きなブランドや企業のアカウントから情報を得ている割合は77%になったそうです。
Instagramを始め、サービスを利用している様子や雰囲気を気軽に伝えることができるSNSは個人のお客様へのアプローチに向いています。
各SNS媒体の集客の特徴
ここからは、先述した4大SNSごとの集客の特徴を解説します。
LINE
LINEの特徴には、他のSNSと比較してコミュニケションツールとしての性質が強いことが挙げられます。
2021年6月時点でのアクティブユーザーは8600万人です。
他のSNSと比較しても国内のシェア数はトップであり、ユーザー数の多さを生かしたリーチの多さが魅力とされています。
LINEを使った広告は提携サービスである「LINEマンガ」や「LINEニュース」などにも掲載することができます。
ユーザー数が多いことはメリットでもありますが、母数が大きすぎるがゆえに、配信先の条件を細かく絞ったとしても、広告費が高騰してしまう傾向にあるようです。
また、SNSの特徴としても解説をしているようにBtoBの商材に関しては、中々成果を上げづらい、という特徴もあります。
国内のアクティブユーザー数は2019年4月時点で2600万人となっています。
Facebookの特徴は、他のSNSとは違い40代以上のユーザーの割合が高い点と、実名を登録しているユーザーが多いため、信頼性の高い媒体として認知されている点が挙げられます。
TwitterやInstagramでは、自身の年代や居住区を公開しているユーザーは多くはありませんが、Facebookでは個人情報をアカウントに紐つけている方が多くいます。
そのため、広告を配信する際に行う「ターゲティング」の精度が高く、性別はもちろん、年代や居住区なども限定した上で集客を行うことができます。
しかし、残念ながら2017年の調査と比較すると上記のユーザー数は、200万人減少しています。
Instagramのアクティブユーザーは2019年3月時点で3300万人とされています。
20代のユーザーが最も多く、それ以降の年代では順次ユーザー数が低下し、特に60代以降の年代では、顕著に減少が見られます。
Instagramの特徴は、画像や動画の投稿に特化している点です。そのため、飲食店などの視覚的にサービスの訴求が必要な業種とは相性が良いとされています。
TwitterやFacebookのように他社の投稿をシェアする機能がないので、拡散力は弱いものの、若い世代では情報収集ツールとしての側面が強く、業種によっては強力な集客ツールになるでしょう。
Twitterのアクティブユーザー数は2017年10月時点で4500万人とされています。
日本では、LINEに次いでユーザー数が多いSNSで、マーケットの大きさも他のSNSを凌ぐ大きさであると言われています。
また国内では、男性よりも女性のユーザーの方が多いと推定されており、年代で見ると20代のユーザーが圧倒的に多い割合を占めています。
投稿をシェアすることができる「リツイート機能」があるので、情報の拡散力が強いのも特徴です。
また、ショートテキストが主体となる媒体なので、文章を通してユーザーと交流をすることができ、自社のサービスへのファンを育成することもできるでしょう。
SNS集客の注意点
SNS集客の特徴でも解説しましたが、SNSはBtoCの集客に適した媒体です。
BtoBのサービスと比較して、個人向けのサービスはお客様の母数が多くなる傾向にあります。そのため、BtoCの集客にはターゲティングの精度が非常に大事になります。
しかし、SNS広告の多くは、個人情報とアカウントが結びついていないものが多いため、サービスの利用には繋がりにくい方にも広告が配信される恐れがあります。
そして、全ての媒体に共通する注意点として、炎上の危険性があることを覚えておきましょう。
炎上が発生すると、これまでのブランドイメージが下がってしまい、売り上げにまでマイナスの影響を及ぼしてしまう可能性があります。
ただ何となく投稿するだけでは、集客効果が得られないばかりか、炎上により企業にダメージを与えてしまうケースがあることも覚えておきましょう。
また、SNS広告のクリック率は高くても1%程度であると言われています。
クリック率とは配信した広告に添付されたURLがクリックされた割合で「クリック数/広告の表示回数×100」で求めることができます。
SNS広告のクリック率を調査した「impress」によると、Facebookでは、クリック率が高い美容分野でも1.02%でした。
SNSと比較した際のメール集客の特徴
SNS集客と比較されることが多いのが、メールを使った集客です。ここからは、SNS集客とメール集客の特徴を比較して解説をします。
メール集客では、先述したような、SNS集客で考えられる注意点・リスクを回避できる部分もあるので、是非ご覧ください。
ここまで解説してきたSNS集客の特徴は以下の通りです。
- 若い世代に有効
- BtoCのサービスの集客に有効
- 双方向のコミュニケーションをとることができる
- 継続的にコンテンツを作る必要がある
- 炎上の危険性がある
これらの特徴を踏まえて、SNS集客が話題になる前から行われている、メール集客の1つである「メールマガジン配信」と比較してみましょう。
メルマガの方がクリック率の平均値が高い
SNSのクリック率は先述の通り、平均して1%前後だと言われています。
一方のメルマガのクリック率は2〜3%と、SNSと比較して高い割合を示しています。
集客のゴールをどこに設定するかにもよりますが、集客は広告を見てもらっただけでは完結しません。
広告に添付してあるURLから、商品の詳細ページやECサイトに進んでいただくことで、売り上げに貢献することができます。
メルマガは、受信者自身に講読を希望していただいた上で配信する点で、不特定多数の方に集客を行うSNS集客とは異なっています。
そのため、SNS集客よりも自社のサービスに興味を持っている方にリーチしやすく、クリック率の平均も高くなります。
ターゲティングがしやすい
Facebookでの集客でも触れましたが、集客をする上ではターゲティングが大事です。
不特定多数に広告を配信するよりも、自社のサービスを利用する可能性がある方に向けて情報を発信した方が費用対効果もよくなるのが定説です。
Facebookのように個人情報とアカウントを結び付けているSNSは多くありません。
そのため、ほとんどのSNSでは精密なターゲティングをした集客を行うことは難しいとされています。
しかし、メルマガ配信は先述の通り、お客様自身にメルマガの講読を希望していただいた上で集客をします。
メルマガの登録フォームには以下のような項目をお客様に入力していただきます。
- 名前
- 性別
- 生年月日
- 居住区
これらの情報があることで、性別や世代を限定したメルマガ配信を行うことができるでしょう。
メルマガの配信にはメール配信サービスを使うのが一般的
メルマガの配信は、上記のような情報をまとめた配信リストを管理し行うのが一般的です。
エクセルなどを使ってリストを作成・管理することもできますが、多くの方の個人情報を手作業で管理していると、作業量が増えるばかりか、情報漏洩も懸念されます。
そのため、メルマガで集客を行っている企業の多くは、セキュリティが整っており、かつメール配信に便利な機能を使うことができる「メール配信サービス」を利用しています。
詳しくは以下の記事で解説をしていますが、メール配信サービスを使ったメール集客は、SNS集客と比較して費用対効果が良い場合があります。
メール集客は本当に意味がない?SNS集客と比較したメール集客の特徴を解説します
また、メルマガを使った集客は、BtoBだけでなくBtoCの集客でも有効とされています。
SNS集客の特徴と比較して、自社の集客に役立ててみてください。
まとめ
SNSは20代を中心に若年層のアクティブユーザーが多い媒体です。
SNSには、お客様とのメッセージのやり取りを行うことができるものもあり、お客様にとっては、サービスの情報に触れやすい媒体と言えるでしょう。
ただし、ビジネス関連のコミュニケーションは、多くの企業ではメールで行われているということもあり、企業間取引であるBtoBのサービスの広告には不向きとされています。
SNS集客が話題になる前から、現在も行われているメールを使った集客は、SNSとは違った側面を持っています。
- クリック率が高い
- ターゲティングがしやすい
- BtoB、BtoCを問わず効果が期待できる
これらの特徴を持ったメール集客は、SNS集客で考えられる懸念をカバーできるということもあり、大手企業でも採用されています。
SNS集客は拡散力があり、多くの若年層にリーチをすることができますが、実際には広告から商品ページなどに進んでいただかなければ、売り上げにはつながりません。
SNS集客やメール集客の特徴を把握し、設定したゴールへ向けて集客を行いましょう。