
同じ内容のメールなのに、あるとき突然Gmailの迷惑メールフォルダに入るようになった。配信システムのログ上はすべて「送信成功」なのに、問い合わせも開封率も落ちている。こうした「送ったのに届いていない」状態の主要な原因のひとつが、ドメインレピュテーション(送信ドメインの評価)の低下です。
やっかいなのは、この評価が送信者側からは見えにくい点です。長らく指標として使われてきたGoogle Postmaster Toolsのレピュテーション表示も、新バージョンでは提供されないことがアナウンスされました。つまり、これからのメール配信担当者は公開スコアの上下を追いかけるのではなく、評価を下げない配信設計を先回りで組むという発想に切り替える必要があります。
この記事では、ドメインレピュテーションの仕組みとIPレピュテーションとの違い、評価が下がる具体的な原因、2026年時点で有効な確認方法、そして下がってしまった場合の回復手順までを、実務で使える粒度で解説します。配信リストの管理担当者だけでなく、システムからメールを送っているエンジニアにも役立つ内容です。

目次
ドメインレピュテーションとは?メール到達率を左右する送信元の信用スコア
ドメインレピュテーションとは、GmailやYahoo!メール、Outlookなどの受信側プロバイダが、送信元ドメインに対して独自に付けている信用評価のことです。 与信スコアに近い考え方で、過去の送信履歴・受信者の反応・認証状況などを総合して算出されます。
重要なのは、これが単一の公開スコアとして存在しているわけではないという点です。レピュテーションはプロバイダごとに異なり、各社が異なるアルゴリズム、データソース、重み付けの基準を採用しています。各社ともアルゴリズムは非公開ですが、Gmailは受信者の反応を、Microsoftは認証状況や送信パターンを重視する傾向があるとされています。YahooやApple Mailもそれぞれ独自の基準を持っています。
つまり「Gmailには届くのにOutlookには届かない」という現象は、決して珍しいトラブルではなく、評価主体が違うことによる当然の結果なのです。
受信側が見ているのは「ドメイン」と「IP」の2つ
受信サーバーがメールを受け取ったとき、送信者の信頼性は大きく2つの軸で評価されます。ひとつが送信元IPアドレスに対するIPレピュテーション、もうひとつが送信元ドメインに対するドメインレピュテーションです。
この2つは連動しています。IPレピュテーションが低い状態で大量配信を続けると迷惑メールと判断されやすくなり、その状況が続けば結果的にドメインの評価も下がります。逆にドメインレピュテーションが高ければ、多少IPレピュテーションが低くても一定程度はカバーされます。
ドメインレピュテーションとIPレピュテーションの違い
両者の性質の違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | ドメインレピュテーション | IPレピュテーション |
|---|---|---|
| 評価対象 | 送信元ドメイン(example.com) | 送信元IPアドレス |
| 影響範囲 | ドメイン全体。メルマガも請求書メールも同じ評価を共有する | 該当IPから送信されるメールのみ |
| リセットの可否 | ドメインを変えない限り引き継がれる | IPを変更すれば実質リセットされる |
| 共有・専用の考え方 | 自社ドメインは常に「専用」 | 共有IPでは他社の送信品質の影響を受ける |
| 主な改善アプローチ | リスト品質・認証設定・エンゲージメント改善 | ウォームアップ・配信量制御・IP変更 |
| 回復スピード | 遅い(数週間〜数か月) | 比較的速い(数日〜数週間) |
| 管理主体 | 自社(外部に委ねられない) | 配信サービス側に委ねられることが多い |
実務上とくに押さえておきたいのが、最後の2行です。IPの管理は配信サービスに任せられますが、ドメインの評価だけは自社から切り離せません。 どれだけ優れた配信基盤を使っても、送っている中身とリストが悪ければドメインの評価は落ちます。
現在、IPよりドメインの評価が重視される理由
かつては「IPをきれいに保てば届く」という考え方が通用しました。しかしIPアドレスは変更が容易なため、悪質な送信者はIPを次々に乗り換えて評価を逃れられてしまいます。
対してドメインは、企業にとってブランドそのものです。おいそれと捨てられません。ドメイン単位で評価が紐づくため、IPアドレスを変更してもレピュテーションスコアが維持されやすく、運用の柔軟性という面では優れています。この「逃げられなさ」こそが、受信側が評価軸としてドメインを重視するようになった理由です。
さらに2024年2月以降、Gmailの送信者ガイドラインにより、個人用Gmailアカウント宛に1日5,000通以上を送信する場合はSPF・DKIM・DMARCすべての設定が必須となりました。5,000通未満でもSPFまたはDKIMの設定が求められます。認証によって「このメールは確かにこのドメインが送った」と証明できるようになった結果、ドメイン単位での評価がより正確に積み上がる環境が整ったといえます。
ドメインレピュテーションが下がると何が起きるのか
評価の低下は、ある日突然「圏外」になるわけではありません。段階的に、しかも気づきにくい形で進行します。
迷惑メール振り分け・遅延・受信拒否の3段階
第1段階は迷惑メールフォルダへの振り分けです。配信システム上のステータスは「成功」のままなので、送信側からはまったく異常が見えません。開封率だけが静かに下がっていきます。
第2段階は受信遅延(スロットリング)です。受信側が意図的に流量を絞るため、本来数分で届くはずのパスワードリセットメールが数時間後に届く、といった事態が起きます。トランザクションメールでは致命的です。
第3段階が受信拒否(ブロック)です。ここまで来ると、SMTPレベルでエラーが返り、配信ログにも明確に現れます。ただしこの段階に達したときには、すでに数週間から数か月分の悪い履歴が蓄積された後です。
数値で見る到達率低下のインパクト
評価低下の損失は、簡単な試算で把握できます。月10万通のメルマガを配信し、そこから1%が申込に至り、1件あたりの粗利が5,000円という前提で考えてみます。
| 状態 | 受信トレイ到達率 | 到達通数 | 想定申込数 | 想定粗利 |
|---|---|---|---|---|
| 良好 | 98% | 98,000通 | 980件 | 490万円 |
| やや低下 | 85% | 85,000通 | 850件 | 425万円 |
| 悪化 | 60% | 60,000通 | 600件 | 300万円 |
到達率が98%から85%に落ちるだけで、月あたり65万円の機会損失。年間では780万円に達します。削減できるツール費用よりも、到達率の数ポイントが事業に与える影響のほうが大きいことがわかります。
一度下がると回復に時間がかかる理由
レピュテーションは、直近の送信実績を一定期間で平準化して評価されます。したがって「昨日から改善した」という事実が反映されるまでには、同じくらいの期間が必要になります。
この非対称性は、Google自身も課題として認識していました。レピュテーションダッシュボードの廃止理由として、送信者の行動はゆっくりと変化するため既存のダッシュボードに反映されるまでに時間がかかること、そして評価は配信の改善に影響する多くの要因の1つにすぎないため誤解を招く可能性があることが挙げられています。
回復に数週間から数か月を要する以上、下がってから対処するのではなく、下げない設計をあらかじめ組むことが唯一の現実解になります。
ドメインレピュテーションが下がる7つの原因
評価低下の原因は複合的ですが、実務で遭遇するパターンはほぼ以下の7つに集約されます。
苦情率(迷惑メール報告率)の上昇
最もダメージが大きいのがこれです。Gmailの送信者ガイドラインでは、個人用Gmailアカウント宛の迷惑メール報告率を0.10%未満に保ち、0.30%を超えないことが求められています。
数字にすると危機感が変わります。10万通配信した場合、0.30%はわずか300件の報告です。10万通のうち300人が「迷惑メール」ボタンを押しただけで閾値に触れる。この感覚を配信担当者間で共有できているかどうかが、運用品質の分かれ目になります。
購読解除リンクが見つけにくい、配信頻度が突然増えた、といった些細な要因が報告率を跳ね上げます。
バウンス率の高さとスパムトラップへの送信
存在しないアドレスへの送信(ハードバウンス)が多いと、「リストを管理していない送信者」と判断されます。明確な公式基準は公開されていませんが、実務上はハードバウンス率2%を超えたらリストの点検、5%を超えたら配信の見直しが必要な水準と考えられています。
さらに深刻なのがスパムトラップです。これはプロバイダが不正送信者を検出するために仕掛けた「使われていないアドレス」で、長期間放置された休眠アドレスが再利用されるケースもあります。名刺データを何年も棚卸しせずに配信し続けている場合、知らないうちに踏んでいる可能性があります。
送信ドメイン認証の不備
SPF・DKIM・DMARCが正しく設定されていないメールは、そもそも「誰が送ったか」を証明できません。認証できないメールが積み上がれば、評価の土台そのものが築けない状態になります。
特に見落とされやすいのがDMARCのアライメントです。SPFとDKIMが個別にpassしていても、ヘッダFromのドメインと一致していなければDMARCは失敗します。配信システム側のドメインで署名される「第三者署名」のままになっていないか、必ず確認してください。
送信量の急増とウォームアップ不足
新しいドメインやサブドメインには送信実績がありません。ドメインやIPアドレスを新たに取得・変更した場合は過去の送信データが存在しないため、レピュテーションはゼロに近い状態からのスタートとなります。この状態でいきなり大量のメールを送ると、迷惑メールと判断されやすくなります。
「新ドメインを取得したので、来週から5万通配信します」という計画は、到達率の面で高いリスクを抱えています。
エンゲージメントの低下
開封もクリックもされず、削除もされないメールが続くと、「受信者が求めていないメール」と判断されます。ドメインレピュテーションは開封やクリック、転送など受信者の反応によっても左右されるため、スコアの維持・向上には長期的な運用が求められます。
リストの母数を維持したいという理由で3年間まったく開封していない読者に配信し続けることは、短期的な配信数を維持する一方で、長期的な到達率を損ないかねない運用です。
メール本文中のリンク先ドメイン
見落とされがちですが、評価対象は送信元だけではありません。送信者メールアドレスのドメインに問題がなくても、メール内に含まれるリンク先ドメインのスコアが低いと迷惑メールに分類される可能性があります。
短縮URLサービスや、無料のクリック計測サービスを経由したリンクは、他の送信者による悪用でドメイン評価が落ちていることがあります。計測用ドメインは自社管理のものを使うのが安全です。
なりすまし・ドメインの不正利用
自社ドメインを騙ったフィッシングメールが大量にばらまかれると、送信していないはずの自社ドメインの評価が下がります。DMARCポリシーをp=noneのまま放置していると、こうした不正送信を止める手段がありません。DMARCレポート(rua)を受信し、自社ドメインを名乗る送信元を把握しておくことが防御の第一歩になります。
ドメインレピュテーションの確認方法【2026年最新】
ここが本記事でもっとも注意して読んでいただきたいセクションです。確認方法の前提が、この数年で大きく変わりました。
Google Postmaster Toolsのレピュテーション表示は廃止される
長年、ドメインレピュテーションの確認手段として第一に挙げられてきたのがGoogle Postmaster Toolsの「ドメインレピュテーション」ダッシュボード(高・中・低・危険の4段階表示)でした。しかし、これは新バージョンには引き継がれません。
Googleの公式アナウンスによれば、以前のPostmaster Toolsのダッシュボードはすべてv2で利用できるものの、ドメインとIPの評価ダッシュボードは廃止されます。より有用で実用的な情報を提供するため、新しいダッシュボードを導入予定とされています。
APIについても同様です。新しいv2 APIには、ドメインとIPの評価を除くv1の既存機能がすべて含まれ、加えてコンプライアンスステータス、Domain Management API、Batch APIなどのエンドポイントが提供されます。
なお、旧インターフェース(v1)自体のサポート終了時期は、寄せられたフィードバックを踏まえて延期されており、時期は追って告知するとされています。現時点でv1が見られている場合も、恒久的な前提にはできません。
結論として、これからは「スコアを見る」運用から、「スコアを構成する材料を管理する」運用への転換が必要です。
代替となるチェックポイントとツールの使い分け
単一のスコアがなくなった以上、複数のツールを組み合わせて多面的に把握します。主要なものを整理します。
| ツール | 評価対象 | 見える内容 | 費用 | 実務での使いどころ |
|---|---|---|---|---|
| Google Postmaster Tools(v2) | ドメイン | 迷惑メール報告率、認証エラー、コンプライアンス適合状況 | 無料 | Gmail宛の健全性を測る主軸。まず必ず設定する |
| Microsoft SNDS | IP | 苦情率・スパムトラップ検出状況を緑/黄/赤で表示 | 無料 | Outlook宛の異常検知。専用IP運用時に有効 |
| Sender Score(Validity) | IP | 0〜100点のスコア | 無料 | 70点未満なら要調査。共有IPでは他社影響も含む |
| Cisco Talos Intelligence | ドメイン/IP | Good/Neutral/Poorの3段階 | 無料 | セキュリティ製品側からの見え方を確認 |
| ブラックリスト照会(Spamhaus等) | ドメイン/IP | 登録の有無 | 無料 | 急な到達率悪化時の一次切り分け |
| DMARCレポート(rua) | ドメイン | 自ドメインを名乗る全送信元の認証結果 | 無料 | なりすまし検知と設定漏れの棚卸し |
いずれも単独では判断材料になりません。複数のツールで同時に悪化のサインが出たときに、はじめて「本当に評価が落ちている」と判断するのが正しい読み方です。
見えない評価を推定するための代理指標
公開スコアがなくなった今、自社で持つべきなのは次の代理指標(プロキシKPI)です。週次でモニタリングし、変化率を見ます。
- 迷惑メール報告率:0.10%未満を維持。0.15%を超えたら即調査
- ハードバウンス率:2%未満を維持。急上昇はリスト混入のサイン
- ドメイン別の開封率:Gmail宛だけ開封率が落ちていれば、Gmail固有の評価低下を疑う
- 配信から開封までの中央値時間:延びていればスロットリングの可能性
- 認証成功率(SPF/DKIM/DMARC):100%が前提。1%でも失敗があれば原因を特定
とくに有効なのが受信ドメイン別に開封率を分解する手法です。全体の開封率が20%で横ばいでも、Gmail宛だけ25%から12%に落ちていれば、平均値に隠れた異常を検知できます。この分解を月次で回すだけで、ブロックされる前に手が打てます。
ドメインレピュテーションを改善・維持する方法
原因が特定できたら、優先順位をつけて手を打ちます。効果が出るまでの時間差を意識し、即効性のあるものから着手するのが定石です。
送信ドメイン認証を漏れなく設定する
最優先はSPF・DKIM・DMARCの完全実装です。ここは唯一、設定した瞬間から効果が出る領域です。
チェックすべきは以下の3点。SPFレコードのDNSルックアップが10回を超えていないか。DKIMが自社ドメインでの作成者署名になっているか。DMARCレコードを公開し、ruaレポートを受け取れているか。
DMARCポリシーはp=noneから始め、レポートで正規の送信元をすべて洗い出したうえで、p=quarantine、p=rejectへと段階的に強化していきます。いきなりrejectにすると、把握していなかった業務メールが止まる事故につながります。
リスト衛生を徹底する
次に効くのがリストの整理です。以下を運用ルールとして固定します。
- 登録時はダブルオプトイン(確認メールによる二重認証)を採用する
- ハードバウンスが1回でも発生したアドレスは、即座に配信対象外にする
- ソフトバウンスが3回連続したアドレスも配信対象外にする
- 6か月以上未開封の読者は、再エンゲージメント配信を1度行ったうえで除外する
- 購入したリストへの配信は行わない(名刺交換で得たアドレスは特定電子メール法上のオプトイン例外にあたりますが、初回配信から配信停止導線を必ず設置します)
「配信対象が減る」ことを恐れる必要はありません。配信対象を絞ることで、総配信数が減っても到達率が改善し、結果的に反応数が増えるケースは珍しくありません。
送信量を設計しウォームアップする
新規ドメイン・新規サブドメインから配信を始める場合は、段階的に量を増やします。一般的な目安は以下の通りです。
| 経過 | 1日あたりの送信量の目安 | 主な確認事項 |
|---|---|---|
| 1週目 | 50〜200通 | エンゲージメントの高い読者のみに限定して配信 |
| 2週目 | 500〜1,000通 | バウンス率・苦情率に異常がないか |
| 3週目 | 2,000〜5,000通 | 受信ドメイン別の開封率を確認 |
| 4週目 | 10,000通〜 | 遅延の有無を確認しつつ通常運用へ |
ポイントは、最初に送る相手を「必ず開いてくれる読者」に限定することです。良い反応を先に積み上げることで、初期の評価が有利に形成されます。
サブドメインで送信を分離する
効果が大きい一方で、まだ実施している企業が少ないのがこの施策です。
ドメインレピュテーションはサブドメイン単位でも評価されます。これを利用して、性質の異なるメールを別々のサブドメインから送る設計にします。
- info.example.com:メルマガ・キャンペーンなどのマーケティングメール
- mail.example.com:パスワードリセット、注文確認などのトランザクションメール
こう分けておくと、仮にキャンペーンメールで苦情率が跳ね上がっても、パスワードリセットメールの到達率は守られます。逆にトランザクションメールは開封率が高いため、良好な評価を安定して維持しやすいという特性もあります。
同じドメインからすべてを送っていると、マーケティング施策の失敗が基幹業務のメールを巻き込みます。リスクを分散する意味でも、送信経路の分離は先に手を打っておく価値があります。
下がった場合の回復ロードマップ
すでに悪化している場合は、次の順序で進めます。
1〜3日目:配信を一時停止し、認証設定とブラックリスト登録の有無を確認。直近の配信内容と件名を洗い出し、苦情率が跳ねた配信を特定します。
4〜14日目:リストを直近3か月以内に開封のある読者のみに絞り込み、少量から配信を再開。1日あたりの通数は通常時の10分の1程度から始めます。
15〜30日目:苦情率・バウンス率を監視しながら段階的に増量。同時に、登録フローや配信頻度など、苦情の発生源そのものを是正します。
31日目以降:数値が安定してから通常運用へ戻します。焦って一気に戻すと、ここまでの積み上げが無に帰します。
なお、ドメイン変更による回避は、受信側から評価逃れとみなされるリスクがあり、ブランド資産の放棄にもあたります。基本的には推奨せず、まずは配信品質の是正による回復を優先してください。
メールの到達率とドメインレピュテーションを守るならメール配信システムを活用する
ここまで見てきた施策の多くは、自社のメールサーバーで実行しようとすると相応の工数がかかります。認証設定の維持、バウンス処理の自動化、キャリアごとの送信制御、配信ログの保全。これらを内製で回し続けるのは現実的ではありません。専用のメール配信システムを使うことで、レピュテーション管理の大半を仕組みとして担保できます。
メール配信システムを使うメリット
自前のサーバーやメーラーでの一斉送信と比べたとき、配信システムには次のような利点があります。
- IPレピュテーションの管理を任せられる:サービス側が送信IPの品質を維持するため、自社はドメインの評価に集中できる
- バウンス処理の自動化:エラーアドレスを自動で配信対象から外し、バウンス率の上昇を防げる
- 送信ドメイン認証への標準対応:SPF・DKIM・DMARCに対応した配信基盤をすぐ利用できる
- 配信ログによる原因特定:どの受信ドメインで何が起きたかを追跡でき、異常の早期検知につながる
- キャリア・ISPごとの送信制御:受信側の流量制限に合わせた送信ができ、ブロックを回避しやすい
なかでも、「IPの管理は任せ、ドメインの評価は自社で守る」という役割分担を明確にできる点が最大の価値です。エンジニアがメールサーバーの面倒を見る時間を、本来の開発に戻せます。
おすすめのメール配信システム「blastengine」
blastengine(ブラストエンジン)は、自社システムとSMTPリレーやAPIで連携することで、一斉配信もトランザクションメールも同じ基盤から送れるメール配信サービスです。運用・メンテナンスはblastengine側で行うため、常に高いIPレピュテーションを維持した状態でメールを送り出せます。サブドメインを分けてトランザクションメールだけを切り出したい、といった到達率設計とも相性の良いサービスです。
- 99%以上の高いメール到達率:国内キャリア・ISPへの個別送信ロジックで、受信側の事情に合わせて確実に届ける
- IPレピュテーション管理:送信IPの品質をblastengine側で運用・管理するため、自社はドメイン評価の維持に専念できる
- SPF/DKIM/DMARC対応:送信ドメイン認証に標準対応し、認証不備によるレピュテーション低下を防ぐ
- バウンスメール自動対応:エラーアドレスの処理を自動化し、バウンス率の上昇を根本から抑える
- 配信ログ管理:詳細な配信ステータスを確認でき、到達率が落ちた際の原因切り分けがスムーズ
- API連携・SMTPリレー:既存システムへの組み込みが容易で、最短当日から利用開始が可能
パスワードリセットや注文確認といった「届かないと業務が止まるメール」を、マーケティングメールのレピュテーションから切り離して守りたい場合に最適な選択肢です。初期費用は無料、月額3,000円から利用でき、メールアドレスの入力のみで無料トライアルを試せます。
ブラストエンジン公式サイト:https://blastengine.jp/
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」
ブラストメール(blastmail)は、15年連続で導入社数シェアNo.1を獲得している国内最大級のメール配信システムです。導入実績は27,000社以上。専門知識がなくても直感的に操作できる管理画面で、メルマガの作成から効果測定までを完結できます。
- 迷惑メール判定対策:SPF・DKIMに対応し、Gmailガイドラインにも準拠した配信基盤を利用できる
- 効果測定:開封率・クリック率・エラーカウントを確認でき、エンゲージメント低下の兆候を早期に把握できる
- フィルタ配信(セグメント配信):反応の良い読者に絞った配信ができ、苦情率の抑制につながる
- 登録解除フォーム作成:購読解除の導線を分かりやすく設置でき、迷惑メール報告を未然に防げる
配信リストの品質を保ちながらメルマガを運用したいマーケティング担当者に向いています。無料お試しから始められるため、まずは実際の管理画面で操作感を確認してみてください。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
まとめ:スコアを見る運用から、評価を作る運用へ
ドメインレピュテーションは、メールが受信トレイに届くかどうかを決める、中核的な要素です。そして今、その評価を直接スコアとして確認する手段は失われつつあります。
これからの配信担当者に求められるのは、公開スコアを追いかけることではなく、評価を構成する要素——迷惑メール報告率、バウンス率、認証成功率、エンゲージメント——を自ら管理し、下げない配信を設計することです。
次にやるべきアクションは3つです。
- SPF・DKIM・DMARCの設定を今日中に棚卸しする。とくにDKIMが作成者署名になっているか、DMARCのruaレポートを受信できているかを確認する
- 受信ドメイン別に開封率とバウンス率を分解する仕組みを作る。全体平均に隠れた異常を検知できるようにする
- トランザクションメールとマーケティングメールの送信経路を分離する計画を立てる。業務に直結するメールを、マーケティング施策のリスクから切り離す
とくに3つ目は、システム側の対応が必要になるため着手が遅れがちです。API連携やSMTPリレーで送信経路を分けられるblastengineのようなサービスを使えば、既存システムを大きく変えずに実現できます。到達率が落ちてから動くのではなく、落ちない構造を先に作っておくことが、結局は最短ルートになります。
FAQ
- ドメインレピュテーションはどこで確認できますか?
- A:単一の公開スコアとして存在しないため、複数のツールを併用します。Gmail宛はGoogle Postmaster Tools、Outlook宛はMicrosoft SNDS、横断的な確認にはCisco Talos IntelligenceやSender Scoreを使います。ただしGoogle Postmaster Toolsのレピュテーションダッシュボードは廃止されるため、迷惑メール報告率や認証状況といった構成要素を管理する運用に切り替える必要があります。
- ドメインレピュテーションとIPレピュテーションはどちらが重要ですか?
- A:どちらも到達率に影響しますが、影響範囲と持続性の点でドメインレピュテーションのほうが重視される傾向にあります。IPは変更すれば実質リセットできる一方、ドメインの評価はドメインを変えない限り引き継がれるためです。
- ドメインレピュテーションが下がった場合、回復までどのくらいかかりますか?
- A:一般的に数週間から数か月を要します。レピュテーションは直近の送信実績を一定期間で平準化して評価されるため、改善の効果が反映されるまでに時間差が生じます。配信を絞って良好な実績を積み直す期間が必要です。
- サブドメインを分ければ評価も分かれますか?
- A:ドメインレピュテーションはサブドメイン単位でも評価されるため、マーケティングメールとトランザクションメールを別サブドメインから送ることで、一方の悪化がもう一方に波及するリスクを抑えられます。ただし新規サブドメインは送信実績がゼロの状態から始まるため、ウォームアップが必要です。
- 迷惑メール報告率はどのくらいに抑えるべきですか?
- A:Gmailの送信者ガイドラインでは、個人用Gmailアカウント宛の迷惑メール報告率を0.10%未満に維持し、0.30%を超えないことが求められています。10万通の配信であれば300件の報告で0.30%に達するため、想像以上に少ない件数が閾値になる点に注意が必要です。



