
毎日の業務で欠かせないメーラーですが、種類が多すぎてどれを選べば良いか迷っていませんか。特に最近はWindows標準メールアプリの終了に伴い、新しいメーラーへの乗り換えを検討している方も多いはずです。
メーラー選びは、個人の作業効率だけでなく、セキュリティや連携機能などビジネスの成果にも直結する重要な要素です。この記事では、Webメールとメールソフトの違いといった基礎知識から、Windows・Macそれぞれのおすすめメーラー、そしてビジネス利用で重視すべきポイントまでを徹底比較して紹介します。

目次
メーラーとは?
メーラーとは、パソコンや携帯電話を用いてメールを送受信する際に使うソフトことで「メールソフト」とも呼ばれています。
単純にメールを送ったり受け取ったりするだけでなく、メールを保存したり、アドレスを登録する、受信したメールを転送するといった基本機能も備えており、グルーピング機能・画面のカスタマイズ機能などの機能を備えているメーラーもあります。
ビジネスシーンでおすすめのメーラーは?
「ビジネスメール実態調査2018」によると、ビジネスシーンでのメーラーシェア率はGmail(G Suiteを含む)』が38.36%、『Outlook』が35.07%です。そして、『iPhone(iPad)のメールソフト』が10.56%、『Yahoo!メール』が10.11%、 『Office 365』が7.64%となっています。
使いやすさや機能性が優れているのは、先ほどご紹介した調査の結果からも読み取れるでしょう。
OutlookはWindowsを使ってる人にとっては馴染み深く、使い慣れている人も多いため、Gmailとあわせて人気が高いです。
メーラーとwebメールの違い
メーラーとwebメールは、一見あまり差がないように見えますが、実は大きな違いがあります。それぞれの特徴を紹介していきながら、違いを説明していきます。
メーラーは、パソコンや携帯電話の端末にソフトを入れることで使用できるものです。
しかし、設定を行った端末でのみでしか利用できないため、複数の端末で使用することが出来ない上に、メーラーを設定している端末を持ち運ばなければ使うことが出来ません。
対してwebメールは、パソコンや携帯電話をインターネットに接続することにより、ブラウザ上で使用できるものです。
インターネットが使える環境であれば、簡単にメールチェックができ、自宅以外のパソコンや携帯電話でもメールにアクセス出来ます。
一方でインターネットが使えない状況下だと、メールにアクセス出来ないのがデメリットです。
また、保存期限という点でも、サービスによっては制限されている場合があり、保存期限を過ぎると見ることが出来なくなります。
それでは実際にビジネスシーンにおけるおすすめのメーラーをいくつか紹介し来ます。
Gmail

「ビジネスメール実態調査2018」において、仕事で利用しているメールソフト第一位のGmail。Gmailはメーラーでなく、ブラウザ上で無料で使えるwebメールです。パソコン・携帯電話の両方で使用することができます。
メールの基本的な機能である、メールの送受信、画像・動画・その他ファイルの添付・受信メール転送・メールの仕分け・迷惑メールフィルターを備えています。特に、迷惑メールフィルター機能は、Webメールでありながら、その他のメーラーに比べても非常に優れています。
また、Gmailでは受信メールにラベルをつけることが出来、メールをグループ分けして管理することができます。GmailはWebメールではありますが、シェア率が高く高機能なGmailをビジネスで利用するのも一つの選択肢としてありかもしれません。なお、Gmailには多くの機能があり、それらを使いこなすとメール業務が格段に楽になります。
特におすすめしたい機能を資料形式でご紹介していますのでぜひお役立てください。
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Outlook

Microsoft社が運営している有料のメールソフトであり、webブラウザ・スマホアプリの両方でメールすることができます。メールのフォルダの管理の簡単さと、複数のアカウントで利用できることが特徴です。
また、Outlookの仕分け機能には、メール、予定表のイベント、タスクなどの各アイテムに分類項目を割り当てることができる機能が搭載されています。それぞれの対象にカテゴリを割り当てられるので、様々な形で分類することが可能です。分類項目に色付けすることで、視覚的にわかりやすくすることができるのも、Outlookの仕分け機能の強みです。
他のソフトウェアやアプリケーションとの互換性も高いため、ビジネス用途にかなり適していることも特徴の一つと言えます。
eM Client

eM Clientは有料のメールソフトで、名前こそあまり有名ではないですが、とても便利なソフトです。メールソフトは複数のアカウントを入れると重くなる場合がありますが、eM Clientは複数のアカウントを入れても重くならりづらいというのが最大のポイントです。
メール検索をする際に、メール履歴だけでなく添付ファイル履歴から探すことが出来るため、高速でメールを探すことが出来るのも強みです。30日間は無料で試すことが出来るため、「有料版を買ったのに、あまり役に立たなかった」という失敗も防ぐことができます。
Thunderbird

Mozilla社によって提供されているThunderbirdは、無料で利用することが出来るメールソフトで、ブラウザのFirefoxと似ているため、Firefox愛用者にとって非常に使いやすい作りになっています。
Firefoxと同じく、Thunderbirdにも豊富なアドオン(拡張機能)が備わっており、好みに合わせてカスタマイズ出来ることが最大の特徴です。また、利用ユーザーが多いため、Thunderbirdの情報を手に入れやすいという点もメリットです。
Sylpheed

Sylpheed はシンプルで直感的なUIと軽快な動作が特徴の無料メールソフトです。Sylpheedは複数の異なる仕様の機種やOSで同じように動作させるマルチプラットフォームのメールソフトです。
マルチプラットフォーム型のメールソフトは動作が重くなりがちですが、Sylpheedなら、スペックが低いPCでも動作が軽快で問題なく利用できます。また、Sylpheedは1メールを1ファイルとして保存する特徴があり、障害時やウィルス感染時に被害を最小で留めることができます。
用途によっては有料のメーラーもおすすめ
ビジネスでメールのやりとりをする際には、無料のメーラーよりも有料のメーラーの方が良い場合があります。
特に、膨大な量のメール扱う場合や、機密性の高い情報をメールでやりとりする場合は、より高機能なメーラーを使うことが推奨されます。
有料メーラーのメリット
有料メーラーは、「機能面・セキュリティ面・サポートの面」などで無料のメーラーより優れています。
無料のメーラーは保存容量があまり多くないのに対し、有料のメーラーは大容量のストレージを備えています。多数のメールの送受信を行う場合でも、ストレージ容量の関係でメールを受信出来ないといった問題を防ぐことが出来るでしょう。
また、有料メーラーは、フォルダ分けや複数アカウントの管理、仕分けルールの設定などのカスタマイズが制限なくできます。
無料メーラーでもカスタマイズはできますが、アカウント数の制限などがあり、カスタマイズの柔軟性は有料版に比べて劣ります。
セキュリティ面では、無料のメーラーもパスワード認証といった対策が行われていますが、有料のメーラーではウィルスメールやスパムメール対策が充実しており、より高度なセキュリティ対策が施されています。
また、無料のメーラーは広告が頻繁に表示されることがありますが、有料のメーラーでは広告やポップアップは一切表示されません。広告によるストレスなく快適に作業することができます。
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失敗しないメーラーの選び方!2025年の注目ポイント
メーラーを取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。特にOS標準アプリの仕様変更は業務に直結するため注意が必要です。ここでは2025年現在においてメーラーを選ぶ際に必ずチェックしておきたいポイントを解説します。
【重要】Windows標準「メール」アプリからの移行先
Windows 10や11に標準搭載されていた「メール&カレンダー」アプリは2024年をもってサポート終了のフェーズに入りました。Microsoftは現在「新しいOutlook for Windows」への移行を強く推奨しており、従来のメールアプリを起動しても自動的に新しいOutlookへ誘導されるようになっています。
これからWindowsでメーラーを利用する場合は、この「新しいOutlook(無料版)」を利用するか、Thunderbirdなどの他社製ソフトを導入するかの二択になります。新しいOutlookはデザインが洗練され機能も強化されていますが、一部の古いメールサーバー設定に対応していない場合もあるため、本格導入前に送受信テストを行うことをおすすめします。
ビジネス利用なら「セキュリティ」と「サポート」を最優先
プライベート利用であれば無料のメーラーでも十分ですが、機密情報を扱うビジネス利用ではセキュリティ機能が充実しているかどうかが選定の鍵となります。迷惑メールフィルタの精度が高いものや、誤送信防止機能(送信前の確認ポップアップなど)を備えたソフトを選ぶと安心です。
また万が一不具合が起きた際に問い合わせ窓口があるかどうかも重要です。オープンソースの無料ソフトは基本的に自己責任での運用となりますが、有料のメーラーであれば開発元のサポートを受けられるため、トラブル時のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
複数デバイス(スマホ・PC)間の同期のスムーズさ
現代のビジネスマンはオフィスのPCだけでなく移動中にスマートフォンでメールを確認することも日常茶飯事です。そのためPC版のソフトとスマホアプリ版の両方が提供されており、設定や操作感が統一されているメーラーを選ぶとストレスなく業務を行えます。
また同期の仕組みとして「IMAP」方式に対応していることが必須条件です。IMAPであればスマホで既読にしたメールはPCでも既読になり、送信済みメールも同期されるため、どのデバイスから見ても常に最新の状態が保たれます。
メール配信システムを活用する
ここまで、日常的な業務連絡に使用する「メーラー」について解説してきました。しかし、メルマガ配信や社内への一斉通知など、「一度に大量の宛先へメールを送る」場合には、一般的なメーラーの使用は適していません。
通常のメーラーで大量送信を行うと、送信制限にかかったり、迷惑メールと判定されたり、あるいはBCCの設定ミスによる個人情報漏洩のリスクがあります。こうした課題を解決するのが「メール配信システム」です。
メール配信システムを使うメリット
メール配信システムは、多数の宛先へ確実にメールを届けることに特化したツールです。導入することで以下のようなメリットがあります。
- 大量のメールを遅延なく確実に届けられる
- 「開封率」や「クリック率」などの効果測定ができる
- BCC設定ミスによる誤送信事故を防げる
- デザイン性の高いHTMLメールが簡単に作れる
特にビジネスでマーケティングや広報活動を行う場合、到達率の高さとセキュリティの確保は必須です。メーラーは個別の連絡用に、配信システムは一斉送信用にと、用途に合わせて使い分けることが業務効率化の鍵となります。
おすすめのメール配信システム「ブラストメール」

これからメール配信システムの導入を検討されている方におすすめなのが、15年連続顧客導入シェアNo.1の「ブラストメール(blastmail)」です。ブラストメールは、マニュアルを読まなくても直感的に使えるシンプルな操作性と、圧倒的なコストパフォーマンスが特徴です。
- 誰でも簡単に使える:専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップだけで見栄えの良いHTMLメールを作成できるエディタを搭載しています。
- 高い到達率を実現:長年の実績により、各キャリアやプロバイダに最適化された配信エンジンを持っているため、大量のメールでも迷惑メール扱いされずに確実に受信箱へ届けます。
- 充実した効果測定:送ったメールが「誰に」「いつ」開封されたかまで分かるため、メールマーケティングの効果を可視化し、次の施策に活かすことができます。
通常のメーラーでの一斉送信に限界を感じている方は、ぜひ専用システムの導入を検討してみてください。
公式サイト:シェア1位のメール配信システム「ブラストメール」
FAQ
- Q:ビジネスで利用者が多く、定番のおすすめメーラーは何ですか?
- A:ビジネスメール実態調査でも人気が高いのは、Webメールの「Gmail」と、Windows環境で馴染み深い「Outlook」の2つです。どちらも機能性が高く利用者が多いため、ビジネス用として安心して導入できます。
- Q:動作が軽く、スペックが低いパソコンでも快適に使えるソフトはありますか?
- A:動作の軽さを重視するなら、国産のフリーソフトである「Sylpheed(シルフィード)」がおすすめです。非常に軽量で低スペックPCでもサクサク動くほか、メールを個別にファイル保存するため障害時の復旧もしやすいのが特徴です。
- Q:無料で使えて、自分好みに機能をカスタマイズできるメーラーはどれですか?
- A:拡張性の高さで選ぶなら、Mozillaが提供する「Thunderbird(サンダーバード)」が最適です。豊富なアドオン(拡張機能)が用意されており、カレンダー連携やデザイン変更など、自分の使いやすいように自由にカスタマイズ可能です。
- Q:メーラーを選ぶ際、最低限チェックすべきポイントは何ですか?
- A:最も重要なのは、「使用しているOS(Windows/Mac)に対応しているか」と「セキュリティやサポート体制が十分か」の2点です。特にビジネス利用の場合は、トラブル時の対応やウイルス対策機能が備わっているかを必ず確認しましょう。
まとめ
この記事ではビジネスにおいてよく使われるメーラー、webメールとメーラーの違い、そして有料メーラーのメリットについて説明してきました。
メーラーは種類が様々であり、より効率的に業務を進めていくために、自社に最も合ったメーラー選びをする必要があります。
有料のメーラーには無料のメーラーではカバーしきれない強みがあります。
ビジネスの規模や内容によっては、有料のメーラーを選ぶことで効率的に業務を進めることが可能になります。


